こそこそ
誰か見てる?
…………こそこそ
ここ、置いときますね、(最新話)
こそこそ
こそ
一年半もほったらかしにしてすんませんしたぁぁあああああああああああああああああああ!!!!後書き(いいわけ)につづく
今の戦局は3対3、ルフィとサンジがワポルを相手に戦い、鼻の青い狸だかトナカイだかの妖怪が、もっと妖怪じみた姿になった肩車の二人と戦っている。そして私は冷たい雪の上でババアの下敷きだ。私が一体何をした。
『ランブル』
この世の理不尽について嘆いていると戦況が動き始めた。トナカイ擬きは自分の懐から取り出した謎の薬を口に放り込んで噛み砕く。彼はコロコロと姿を変えながら合体をしている二人の攻撃を全ていなし始めた。さっきまでは防戦気味だった戦況が狸擬きへと傾き出す。
「バカな!! 動物ゾオン系の変形は3段階が限界のハズ!! てめェ一体……」
驚いた様子の二人。そいつが大声で叫ぶが、トナカイ擬きは何でもないように口を開いた。
「‘ランブルボール’は悪魔の実の変形の波長を狂わせる薬さ。5年間の研究でおれはさらに4つの変形点を見つけたんだ!!!」
それを聞いて隣でワポルと戦闘していたルフィが目をキラキラさせて余所見。そのせいで大砲の玉の直撃を喰らって吹っ飛ばされているが、些事だろう。ぶっ飛んで壁に激突しながらもまだ姿を追っているし。
「アンタのところの船長は一体どうしちまったんだい?」
「大方、七段変形って単語を聞いて嬉しさの限界を突破したんでしょうよ。見なさいよあの間抜け面。大砲の球喰らってんのにキラキラ目を輝かしてるわよ」
ってかあの様子だと、あのトナカイも仲間に誘いそうなんだけど。いや別に構いやしないんだけれど、ウチの船にどんどん人外が増えていく。何て言うか、なくした記憶にそんな光景が有ったような無かったような、取り敢えず微妙な気持ちになるのだけれども。
「でさクソバ……もといクソお婆さん。あいつの言ってる動物系? って何よ。悪魔の実の種類?」
「あんたそれで誤魔化してるつもりかい?全く……
あぁその通りさ。悪魔の実は大きく分けて三種類。そしてアイツはその内の動物系ヒトヒトの実を食べたトナカイ。人間トナカイさ」
………………………やっぱトナカイだったのか。狸じゃなくて。後、謝るから関節を逆に曲げないで、痛いし冷たいし寒いから。
さて、肩車の二人とトナカイの戦闘は、ランブルボールとやらを使ってからは決まったも同然だった。肩車二人の攻撃は全て空を切り、力の差は歴然としてしまっている。トナカイが最初の小さな姿に変化して、肩車をしているせいで死角になってしまった懐に潜り込む。その直前に大きく飛翔していた為に二人はトナカイの姿を完全に見失ってしまっていた。そして
『刻蹄……桜ッ!!!!!』
ガゴッと、固いものと固いものがぶつかり合った音がした。腕力強化と呼ばれた形態から繰り放たれた凄まじい突き。それは拳先の固い蹄と組合わさり、とんでもない威力になった。肩車の二人は顎に蹄の跡………どこか桜の花びらの形に見えるそれを残し数メートルも中に浮く。そしてそのまま、二人は沈黙した。
「三分」
トナカイはそう呟いて、元の狸の様な姿に戻る。あぁそう言えばドーピングする前にあの薬の効果は三分だとか言ってたわね。副作用とかは有るのかしら。
しかし悪魔の実が変なのか、その効果を弄れる薬が凄いのか悩み所ね。
「やったーーー!!トナカイーーーーー!!!!」
「てめェルフィ!!! お前いい加減に戦え!! さっきから戦ってるの俺だけじゃねェか!!」
「なめやがって。そうだ!! 新しい法律を考えたぞ。王様をなめたら死刑」
っと、トナカイの方に集中しすぎた…………。ってルフィの奴何やってんのよ。完全に観戦モードに入っていて、座り込んで両手を振り回している。たまに飛んでくる砲弾とかが直撃しているがお構い無しだ。ゴムだからって限度があるだろうに。
ルフィが戦闘に参加しないものだから、サンジがワポルとタイマンをしている状態になっている。しかもここにも雪が降っており、足が埋まるほどとは言わないまでも、蹴りを放つ時の妨害になっていることは間違いなく、威力の高い蹴りを放つことが出来ずにいた。しかしサンジの戦闘能力はかなりのものだ。ワポルの放つ砲弾や銃弾は全て完全に見切って回避してしまう。つまり二人の戦いはお互いに決定打に欠ける状態になっており、千日手の様相を醸し出していた。
「………………ルフィが参戦したら秒で片がつきそうなんだけど」
「なるほど。あんたんとこの船長はアホなんだね」
否定できない。する気もないけれど。
*
「しかし実際問題アンタらはワポルを舐めすぎさね」
直後、キレたサンジがルフィの頭を蹴り飛ばし、無事に正気に返ったルフィは二人でワポルを追い詰めていく。サンジが前線でワポルの足を止め、ルフィが後方からゴムゴムの技で着実にワポルの体力を削っていっていた。このままいけば確実に勝利できるだろうと思ったところで、私の上に乗っているくれはが口を開いた。
「舐めすぎ? まぁ確かにあのカバ男は強いは強いけれどもあの二人に勝てるほど強いとは思えないんだけれど」
「このままいけば、だろう?」
くれはは懐から酒瓶を取り出して歯で蓋を外し、そのまま口をつけて其のまま一気に飲み干して、大きなため息を吐いた。私にも寄越せ。
「ワポルのふざけた政策も権力も、言ってしまえばそれを為す力がなければ出来やしない事さね。そしてそれをしてしまえるだけの能力がワポルの奴にはありやがったのさ。
ワポルの持つバクバクの実の能力は究極的には、‘万能’の能力。あれの能力の真髄は食ったものを自分の力にすることでも部下にふざけた合体を施すことでもない。食ったものを自分の中で組み合わせて改造できる事さ」
くれはがそういった直後、凄まじい爆音がその場に轟き、辺りが雪煙に包まれた。
その音を私は最初、またワポルが自分の体を大砲か何かに変えてぶっぱなしたのかと思ったが、様子が違う。断続的に、延々と聞こえ続けてくるのだ。
直後、ルフィとサンジが全身を爆風で焦がしながら煙の中から出てくる。その顔に浮かんでいるのは焦りだった。
「やべェぞなんだありゃ!! あんなのありかよ!!」
「かっけーーー!! なぁサンジ!! この島の人間は皆変形できんのかな!!」
「なわけあるか!!」
訂正。焦った様子だったのはサンジだけだったわ。ルフィはいつも通りだ。
「あんたら何遊んでんのよ。私いい加減に寒いし冷たいから部屋に戻ってお茶飲みたいのよ。はやく倒しなさいよ」
「ってレイムちゃん!!?? 逃げるのに必死で城の方に来ちまったのか………」
その時、雪煙が晴れ、その中からワポルが姿を現した。
その姿は私がさっきから見ていたものとは大きく違っている。まず右腕だ。能力で変化をさせていたであろう大砲は根本から枝分かれし、五つの砲門をつけている。形状から見るに同時に発射することが出来るのかもしれない。左腕は刃物を大量に引っ付けた、随分と名状しがたい物となっていた。パッと目につくだけで刀、ダガー、長刀、軍刀、丸鋸、そしたその根本にはワイヤーの様なものが見てとれる。背中から生えているのであろうライフルは、何丁もの銃を無理矢理合体させたような歪な形になっている。それはワポルの肩の上に乗っており、銃口はこちらを捉えていた。
「…………………なによあのキモいの」
ボソッと呟いた瞬間、下手くそな粘土で作った様なキメラ銃の銃口がこっちを向く。
「王に向かってキモいだと!? カバめ!! 状況が理解出来ていない様だな女ぁ!!」
発砲音が7つ。それがほぼ同時に響き渡り、弾丸が空気の壁を引き裂きながら飛んできた。弾は横から伸ばされたサンジの足に阻まれて叩き落とされる。
「レディに物騒もん向けてんじゃねェよ。おろすぞ」
サンジが血管を浮かび上がらせながら、ワポルに目を向けると、そこには大砲を城に向けている様子が目にはいった。
ワポルは口角を歪めながら弾を放つ。その刹那、大きな爆発音と共に城壁に巨大な穴が空いていた。
「なんだァあいつ。自分で自分の城を壊したぞ?」
「あの場所は……………ッ! ガキ共!! 急いでワポルを止めな!! 取り返しがつかなくなっちまうよ!!」
城壁に空いた穴に向かってワポルは駆け出していく。その様子を見たくれはは大声を上げてルフィとサンジに警告を放つ。
「お、おう? なんかよくわからねェけとわかった。『ゴムゴムのォピストル!!』」
ルフィが放ったゴムの拳はワポルの顔面に突き刺さり、そのまま数mの距離を吹き飛ばすした。
いったい何があるのかと思ってワポルの向かっていた城の中を見てみると、そこには大量の武器や兵器が並んでいるってマジか。
今のワポルの姿を見て、その大量の武器の意味がわからないほど私は耄碌していない。ワポルのバクバクの実、言ってしまえば食べたものを自分の好きなように改造して体を変化させることの出来ると言う能力だ。銃を食えば自分の体を銃に出来る。そして二丁食べれば銃口が二つついた銃に改造した上で体を変化させることが出来る様だ。究極的な話をすれば金属の塊と火薬を食べればそれだけで大砲を作ることが出来るなんて能力だ。
それがあれだけ大量の武器を食べてしまえばどうなるかなんて考えるまでもない。文字通りの一個軍隊が出来上がってしまうだろう。
「この、クソ麦わらァ!! 王様の顔をボコボコ殴りやがって!! 絶対に殺してやるぞ!!」
「へ! お前が王様だとか偉いとかそんなことは関係ねェ王様だろうと神様だろうと。なんせ俺は······」
そこまで言ってルフィは走り始める。そしてワポルの数m手前で大きく上に跳んだ。
「カァーーバめェ!! 空中じゃあ避けようがねェだろうが!! 自分の頭の弱さを呪いながら死にやがれ!!!」
ワポルは両腕のキメラ兵器を空中のルフィに向ける。ガチャガチャと音を立てて変化したそれは大砲の弾を10発強、小刀数十本、そして弾丸に至っては数え切れないほど大量に、もはやまともな人間が喰らえば跡形すら残らないであろうそれを数瞬の内にぶちかました。
ワポルの両腕から放たれたそれを目視で確認し、幾らなんでも数が多すぎると私は汗を流す。それにルフィは物理攻撃はゴムの体で殆どを吸収するが、切断系には弱い。小刀だけでも何とかしなければとババアに関節技を決められていない方の腕を動かして、最後の一本の針を袖から取り出して狙いを定める。
頭の奥から変な音がする。ギャリとかギュルとか、そんな擬音にも表現できないような音が。たった一本の針で高速で飛んでくる小刀数十本を撃ち落とさなくてはならないのだ。並の集中で出来ることじゃない。鼻の奥から血の匂いがこみ上げてくるが、それでも私は口角を吊り上げて、凶悪な笑みを浮かべながら針を撃ち出した。
空中で小刀達は私の封魔針に撃ち抜かれピンボールの様に跳ね回り、その全ての小刀は地面に落ちた。
刹那、その横から飛び出していたサンジが大砲のに向かって雪の弾を蹴り飛ばす。それは半数以上の弾を打ち落とし、さらにサンジ本人が残り全ての大砲の弾を受け切っていた
「な、……、にぃ……ッ!?」
銃弾に関しては問題ない。たとえこの倍の弾丸がルフィの体を射抜こうとも。否、’射ぬけず’とも、単純な物理攻撃などルフィには効きやしないのだから。そして案の定、全身に銃弾を受けたルフィはそれでも一切怯みもせず、全ての弾丸を弾き飛ばす。
空中のルフィは両手を後ろに伸ばし、ある程度の距離で止める。そして空中の勢いを乗せた両手をワポルに叩き込んだ。
『ゴムゴミのォ、バズーーーカーーーー!!!』
「ボゴォアァ……ッッッ!!!!????」
空中から下に向けて叩き込まれたそれはワポルの顔面に突き刺さり、雪の地面に吹き飛ばす。バチンと音を鳴らして体を戻し、小さく笑って前に出る。そのまま転がっているワポルの懐に入り込んで言った。
「なんせおれは、おれは海賊だからな!!!!」
『ゴムゴムの昇天脚!!』
ルフィは回転しながら蹴りを放つ、いわゆるサマーソルトキックを伏しているワポルの腹に向かってぶちかます、ってかあのやろ私の技を。ゴムのしなりがついて、私のそれより幾分か火力の増した昇天脚はワポルを大きく空中へと浮かび上がらせる。それを見たルフィは『ガトリング』の
時の様に腕を大きくゆすり張力を溜めていく。
「や、やめろ!! おれを殺すことがどういうことかわかってるのか!!?? ドラム王国は世界政府の加盟国でおれはその王!! それを……」
「だから、それも関係ねェんだよ。これはおれの喧嘩だからな」
「このォ、クソ麦わらァ!!」
刹那、ワポルの姿が再び変わる。口を大きく開き、そこから現れる超大口径の大砲。そして全身を堅牢な城壁へ。その姿はさながら小さな王国だった。
「死ね!!『ロイヤルバクバク大砲!!!!』
『ゴムゴムの攻城砲!!!!!!!!!!』
奇しくも共に大砲キャノンの名を持った技を互いに放つ。しかして膠着は一瞬だった。ミシリとルフィの放った大砲がをワポルのキャノンを貫通する。
「や、やめ、わわかった!! お前に地位と勲章を……」
「何の覚悟も持ってねェ奴が」
ワポルの体を覆う城壁が悲鳴をあげる。全身にヒビが入り、今にも割れてしまいそう………あ、割れた。
「いや副王様の地位をやるぅぁああああああああああああああ!!!!」
「人のドクロに手ェ出すなァああああああああああああ!!!!!」
ルフィの攻城砲の直撃を受けたワポルは、そのままほんの数瞬の内に豆粒のような大きさになってしまい、そのまま見えなくなってしまった。最後まで何かを叫んでいたわね。
さて、こっちの損害はこの戦闘においては殆どなし。私の傷が悪化した云々は考えたくないから無視すれば完全勝利と言っていいだろう。さて、と。
「お茶飲みたいからさっさと帰りましょう」
「あんたはこのまま集中治療室いきだよ。アホ」
*
さて、恒例の後日談といこうか。
と言っても私はあの後すぐにDr.くれはから拷問(あれが治療だって? 鼻で笑うわ)を受けて気を失っていたのでその場に居合わせることができなかったのだが、例の………なんだっけ。最初に会った四角い奴。あいつが自爆覚悟でワポルを倒しに来たり、その彼とトナカイが一悶着あったり、ウソップがいつもの様にいつもの如くいらんことを言ってそのトナカイを怖がらせたりでそのトナカイを逃してしまったらしい。
そうしている内に夜もふけ、地の利もないルフィ達がそのトナカイを見つけることもできずに探し回っていたところ、……まぁなんやかんやあって説得されたらしい。
「うるせェ!!!! いこう!!!!」
「オオ゛!!!」
そんな大声が城全体に響き渡り、かくしてトナカイ。もといトニートニー・チョッパーは麦わら海賊団の船員になったのだった。
そして私もそのタイミングで目が覚めた。いやルフィの声がうるさいのなんのって。気持ちよく寝てた所でルフィの大声で起こされるの何度目よ私。そのうちぶっとばしてやる。
「あーーー、全身痛い」
「当たり前さね。寧ろなんで起きてられるんだい? ‘幻想郷’って所から来た連中はどうしてそんなにタフなんだ?」
病室で椅子に腰掛けて酒瓶を煽っているくれははこちらを見ようともせずにその言葉を口にする。
「………幻想郷ね」
「おや? こりゃまた意外な反応だね? 知らないわけじゃないんんだろう」
「…………私は記憶喪失なんだよ。そんな単語、知ってるわけないんだ。だから………今もあいつらと旅をしてるんだよ」
私の言葉にどんな当たりを付けたのか、くれはは小さく笑っていた。そして彼女の座っている椅子の横の机に置いていた刀を手に取って渡してくるってそれは。
「それ、私の刀」
「あぁ、別にとりゃあしないよ。こいつはいつの間にかあんたの横に置いてあったのさ。なんともまぁ不思議なこったねぇ」
私は鼻をならして『染雪』を受け取る。刀身には歯こぼれ一つ付いておらず、そして相変わらず刃は付いてるのに切れない妙な刀だ。
「さ、もう行きな。あんたのお仲間達ももう支度は終わった頃だろう。完治していない患者を帰すのは忍びないが、残りはチョッパーが見てくれる。この後全裸で寒中水泳でもしない限りは死にゃしないだろうさ」
「いやしねぇよ?」
巫女服に袖を通し、いつもの格好に落ち着く。ジャンバーは破れたから仕方ないから放っておくとして、ルフィの大事な帽子を結局預かったままだ。トレードマークの大きなリボンを結んでその上から麦わらら帽子を被り、やっぱり収まりが悪いとため息をついた。
「じゃあね、また縁があったら」
「ヒーヒッヒ、あんたみたいなジャリはもうごめんだよ。早く元の場所に帰っちまいな」
*
「レイム!! あんたもう動いても大丈夫なの!?」「レイムちゃん!! だいじょう!?むりしていない!?」
「うん、もう大丈夫だし二人して来んなだしナミに至ってはこっちのセリフだし」
心配性の二人をいなしながらルフィの方を見る。そして頭の麦わら帽子を投げ渡した
「ほら、大事なもんなんでしょ? 簡単に人に託したりしてんじゃないわよ」
「おー、預かっててくれてありがとなレイム。でも簡単になんか託してねェぞ? レイムだから託したんだしな」
「…………あっそ」
なんだろう、ルフィの顔が正面から見れない。なんか顔あついし。話題変えよ。
「ってかなんの集まりよこれ。トナカイは仲間にできたんでしょ? 早く行きましょうよ」
「チョッパーくんね。医者が付いてきてくれるなんて本当によかったわ。これでナミさんの病気の事も安心だし、それにこの船のみんなは生傷が絶えなくて、そういう意味でも安心できるしね」
「王女様のオブラート厚くて心地いいわぁ」
そんな事を言い合っていると城内の方が一際騒がしくなる。何事かと思って覗いてみると、トナカイ形態になったトナカイが……チョッパーがすごい勢いで走ってくるではないか。
「みんな!! ソリに乗って!!山を降りるぞ!!」
「待ちなァ!!」
そしてその後ろから般若のような形相を浮かべたくれはが、包丁を大量に投げつけながら追いかけてくるではないか。うん、さっきとの落差でどうにかなってしまいそうだ。私たちはチョッパーの言うソリに乗り込み、……いささか定員オーバーな気もしないではないが、それでも乗り込み、逃げるように山を降る。最後に見えたくれはの表情が、なんとも言えない苦味にみちていた。
大砲の音が響き渡る
山をほとんど降り、後は船に戻るだけといった場所。そこで深夜にそぐわない爆音に振り返る。
煌々と照らされる桜色に色づいた散雪たち
チョッパーは泣いていた。彼の涙の意味を私は知らない、知れない、知ろうとも思わない。だけども私はその感情を
遠目からは巨大な木の幹に見えるドラムロックを依代に、巨大で大きな幻想的な雪の桜がそこに咲いた
私は綺麗だと思ったんだ。
*
ドルトンと花見酒を楽しみ、町民の一人が彼らの船長の手配書を持って来る。そしてDの意志を継ぐものがいた事を小さく飲み込みながら、酒を呷ろうとすると、それを後ろから取り上げられてしまった。
「こんなに飲んでたら体に毒よ? いったい何瓶目なの」
「ッ!!??」
ドルトンは弾けるように跳び、自らの体を野牛に変化させ、臨戦態勢をとった。そして
「お、オオオオオオオオオオオオ!!!!」
彼は決死の覚悟で飛び出したのであろう。雄叫びが、眼がそう物語る。そして彼は自分がなぜ、何を、攻撃しているのかさえ分からなかった内に、その決死はことも無げに止められた。
「…………あんまり真面目な青年をからかうのはいい趣味とは言えないね、ユウカ」
「ふふ、最近はこんなことをしないのよ? でもね、今はとっても気分がいいから」
「相変わらず話が通じないねェ」
いつの間にそこにいたのか、来たのか、その名前を聞いただけで自決を選ぶなんて逸話を持つ、風見幽香。その女がここにいた。
幽香はドルトンの頭を少し撫でると、小さく微笑みかける。ドルトンは目線を私に向けててきたので小さくため息をついた。
「大丈夫だよ。話は通じないが言葉の解らない奴じゃない。気分がいいって言っていたんだからその通りなんだろうさ」
「えぇ、今私は誰も傷つけるつもりはないわ。だってこんなにも綺麗な‘桜’をみれたんだもの」
「……あんたにとってもこれは‘桜’なのかい?」
幽香は妖しく扇情的な笑みを浮かべて言葉を紡ぐ。
「ええ!! これは綺麗な綺麗な、桜。いいえ、本物よりも美しい‘サクラ’よ!! 本当は違う目的があって来たのだけれども、あぁ私は幸運だわ。こんなにも‘思いがこもった造花’に出会えるなんて。本当に、あぁ本当にこの世界は美しい!!」
私ゃてっきり造花なんてものは嫌いだと思っていたんだがね、とそう口に出そうとしてやめた。なぜならそこにいた幽香が本当に本当に嬉しそうで、小さな子供に余計な茶々を入れる老人になった気分になると、そう思ったからだ。だから代わりにこう紡ぐ。
「そりゃよかったね、よかったついでに私の酒返しな」
以下いいわけリスト。箇条書き
仕事(ブラック飲食)
病気(いろいろ)
遅筆(ワポルの能力強化入れすぎて現状戦力で倒せなくなったからめちゃくちゃな回数書き直して嫌になったとか言えない)
時間(ひねり出せ)
モンハン(オイ)
オーバーウォッチ(オイ!!)
ポケモン剣盾(待てって!!)
アーランドのアトリエ(待てって言ってんだろうが!!)
FGO(ゲームじゃん!! 途中からゲームばっかじゃん!!ってかこれに至ってはソシャゲ!!)
後はオーバーウォッチとかOverWatchとかOWとかやってたせいで遅れました(全部一緒ぉぉおおおおおおお!!!!)
………………本当に申し訳有りません。楽しみしてくださっていた皆様方がいるという状況に甘えておりました。仕事で崩れた精神的なゆとりを持ち直すことが出来ずに時間だけが過ぎていき、これではいけないと思いながら日々惰性を貪っておりました。なんとか執筆、更新の時間を取れるように邁進していきます。
出来る事なら、これからも霊夢ちゃんのワンピース世界冒険録をよろしくお願いします