霊夢ちゃんのワンピース世界冒険録   作:壁の苔寺

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 東方の二次創作作品を読むとき、作者ごとにキャラの性格が色々違うのが面白いところだと思います。百合百合してるかぐやともこたんの話を読んだ後に、本気でドシリアスの殺し合いをしてる二人の話を読むとなんか変な笑いが出ます。楽しい

 それはともかく本編


狼少年

 波に揺られる小舟の上、青い空に白い雲。うんざりするほどいい天気な空の下で、グランドラインに向けて船を進める四人がいた

 

「無謀だわ」

 

 ガイモンから分けてもらった果物をがっついているルフィと、特製の果実酒を飲んでいる霊夢とゾロ。そして海図を睨み付けるように見ていたナミ。各々が好きな時間を過ごしている四人におもむろに顔をあげたナミがそう言った

 

「何が?」

 

「このままグランドラインに入ること!!」

 

「確かにな!! おっさんから果物は分けてもらったけどやっぱ肉が無いと力が」

 

「食料の事を言ってんじゃ無いわよ」

 

「酒はあるわよ?」

 

「甘い酒も悪くねぇがそれだけってもつれぇ。それの事だろ」

 

「私は好きだけどね。辛いのも嫌いじゃないけど」

 

「飲食から頭を離せ!!」

 

 一通りのコントが終わり、ナミは言う。この世で最も危険な場所であるグランドライン。そこに向かうには余りにも準備不足だと。と言うか

 

「ぐらんどらい?って何よ?ツマミ?」

 

 ツマミが欲しいなぁ、と思いながらなら瓶を一本空けてから私は言う。ナミはあんぐりと口を開けた後に首を振って、呆れたような表情でこっちを見た

 

「アンタね………。あぁそう言えば記憶喪失とか言っていたよわね………………。ってアンタ私達とガイモンさんの会話聞いていたんじゃないの?」

 

「そんなの私が聞いてるわけないじゃない」

 

 なに言ってるんだこいつは? みたいな目で見るとナミは頭を押さえながら文句を言ってきた。一通りのお小言が終わるとこの世界の偉大なる海路(グランドライン)と呼ばれる場所についての説明をしてくれる。何だかんだでいいやつみたいだナミは

 

「つまりこの世界はくそデカイ大陸とその……グランドライン? ってやつで分けられているのね。そしてこの船の向かう先はそのグランドラインと呼ばれる海か………」

 

 そこでとても重要なことに気がついた。そのグランドラインとやらはここからとても離れている。そして私が気がついたのはイーストブルーの名も無い島である。すなわち、グランドラインなんかに入ってしまえば記憶の手がかりとか無いんじゃないかしら?と。その思考に至って私は

 

「………………………………………………まぁ、別にいいか」

 

 と答えを出した

 困ってる困ってないで言えばまぁ困ってるが。そこまで切羽詰まってるかと聞かれればそんなこともない。あの島で目覚めたより以前の記憶は殆んど無いが、逆に言えばそれのお陰で自分が焦らないでいれるのかもしれない。ポジティブは大事よ。のんびり屋なだけじゃとか聞こえてきたけど無視だ無視

 

「まぁ別に急ぐ旅って訳じゃねぇんだ。取り敢えず近くの島に寄って、仲間と食料、霊夢の記憶の手掛かりを探すのと、あわよくば船を手に入れようじゃねぇか」

 

 ゾロのその言葉に、私たちは頷いた

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺はこの村に君臨する大海賊団を率いるウソップ!! 人々は俺を称え、さらに称え!!‘わが船長’キャプテン・ウソップと呼ぶ!! この村を攻めようと考えているのなら止めておけ!! この俺の八千万の部下が黙っちゃいないからだ!!」

 

 なんかスッゴい面白いやつが現れた。台詞も面白いが、その鼻の高さが面白さを際立たせている。なんだこいつは。

 ナミの航海の腕は素晴らしく、天候を操っているとしか思えないほどの読みと勘のさえで、食料に困ることなく、簡単に大陸につくことが出来た。アホ面の船長に、酒を飲むか寝るかしかしていない坊主頭のメンバーとしてはマトモすぎる人員だ。彼女がいなければこの小舟二隻が島から島に渡ることなんて、奇跡でも起きない限り無理だっただろう。ナミ様々だ

 そんなこんなで上陸した大陸で、私達は近くの小さな村で、補給と船と記憶探しの算段をしていた所に、ウソップを名乗る青年が現れたのだった

 

「いや、嘘でしょ」

 

「げぇ!! バレた!!」

 

「ほらばれたって言った…」

 

「ばれたって言っちまったぁ~!! おのれ策士め!!」

 

「はっはっはっは!!! お前、面白ェな!!」

 

 全面的に同意する。そしてナミはこの一団のツッコミ役としての地位を着々と確立していってるな。その調子で頑張ってほしい。どこを目指しているのかは知らないが

 

「ナミってたしか海賊専門の泥棒よね?」

 

「え? えぇ。そうよ? 急にどうしたのよ」

 

「いや……………ツッコミ芸人でも目指しているのかと思って」

 

「あんた達がボケ倒すからでしょうが!!」

 

 ゴスッと鈍い音がして私の脳天にナミのチョップが炸裂する。中々痛い

 と言うか心外な話だ、私は他の二人ほどボケてなんかいないつもりなんだけれど

 

「なに?海賊専門の泥棒? てめェら道化のバギー海賊団の一員じゃ無いのか!?」

 

「バギー? あいつならぶっ飛ばしたぞ?」

 

 バギーってのは確か、こいつらが私と出会う前に戦ったって言う、鼻が面白いって噂の海賊の事だった筈だ。この世界の人間ってのは、鼻が面白いか体が面白い(箱に入っている)奴しか居ないのか?

 

「ぶっ飛ばしたぁ!!?? じゃあなんだ? お前達、海軍だったりするのか?」

 

「うんにゃ? 海賊だぞ?」

 

「なんなんだよお前ら!!??」

 

 手に持っていたパチンコを地面に叩きつけながら彼は叫んだ。気持ちはわからなくもない。

 確かに、コイツらなんなんだと言いたくなる様な、変な面子だとは私も思う。そう思って自分の格好を客観的に考えてみる事にした。

 

 脇を大きく露出しているにも関わらず、肩から手首までしっかり袖があるゆったりとした着物の様な服。また、袖口は大きく開いており、その中にはポケットがいくつも縫い付けてあり、中に色々な物を忍ばせることができる形状になっている。そしてその中には、長さ5寸(約15cm)ほどの、そこそこ長めの針の様なものが収納されおり、出そうと思えば刹那の内に取り出すことが出来るだろう。ちなみに、ガイモンがいた島で何度が練習がてら的当てをしてみたら、百発百中と言ってもいい精度で投げることが出来た。私は曲芸師か忍者かなにかだったのだろうか?

 服は全体的に白と赤で纏められており、何となくこの色合いは落ち着く。その事から、この服を日常的に着ていたのだと予想して。なんとも物騒な話だと他人事みたいに考えた。

 

 それを踏まえた上で思う。麦わら帽子に剣士に泥棒に紅白。なんだこの集団?

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから、仲間集めと船探し、そして記憶の手がかりを探していることをウソップに伝え、自分達は海賊ではあるが、略奪などの行為をする気は無いことも伝えた。

 それを聞いたウソップは、彼も海賊と言うものに憧れていたのもあり、ルフィとあっという間に仲良くなってしまった。

 そしてウソップからこの村にいるお金持ちの薄幸少女の話を聞いたのだった

 

「この村で船の事は諦めましょ。別の町や村を当たればいいわ」

 

「そうだな。急ぐ旅って訳でもねぇし!! 肉も食ったし、いっぱい買い込んでいこう!!」

 

「本当にすごい勢いで食べてたわねぇ……。どんな胃袋してんのよ」

 

 私達はいまウソップの馴染みの店とやらに来ている。安くて旨くて何より多いと彼は言っていた。実際、美味しかったが店の売りである量が私にはネックで、ルフィの1/10も食べることが出来なかった。と言うかルフィ食べすぎ

 

「なんだ霊夢。もう食わねぇのか? 全然くってねェじゃねぇか。貰っていいか?もぐもぐ」

 

「疑問系なのにもう食べてるわね?ってか、あんたが食い過ぎなのよ…………見てるだけでお腹いっぱいに成ってきた……うっぷ」

 

 私は机に突っ伏して、顔だけを前に向ける。目の前には鼻の長い嘘つき男だ。個人的には面白いから好きな部類に入る。そう言えばと思って私は口を開いた

 

「ねぇアンタ? 私の顔に見覚えはない?」

 

「んん? どう言う事………ってあぁ、そう言えばお前、記憶喪失だとか言ってたっけ? ……………それにしては落ち着きすぎじゃないか?」

 

「まぁ記憶なくしてすぐは慌てたけど、一月もたてばねぇ……。で、どうよ?」

 

 そう促すと、彼は私の顔をじっと見る。しかしすぐに頭を振って

 

「いや、覚えはねぇな。俺はこの村で育ってきたからこの村出身ならすぐにわかる。それにお前のその服、この辺りじゃ見かけない服だぞ。この村どころか、この大陸でも中々見ない類いの服装だ」

 

「あぁ、やっぱり? 私もなんか浮いてるなぁなんて思ってたのよ」

 

 ちなみにゾロとナミからも似たような事を言われている。ただ、ゾロからは師匠が似たような服を着ていたような気がすると言っていた。が、ゾロは帰り道が解らないらしい。なんでも適当に海に出て、用心棒とか海賊狩りだのをしながら海を渡っていたので、帰り道なんか考える余裕はないとの事だった。

 なんとなく嘘と見栄の気配がするが、流すことにして、そして機会があればゾロの生まれた島に行こうと思うのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

  ………は生きてるわ。これは力が本人に引かれる所からも明らかよ。であるからして必要なのは個人の特定と世界の壁を越える方法、そして力を別の世界に拒否されずに使える形に加工する方法よ。次元を跨ぐといっても過言じゃないわ。次元を跨ぐ方法は八雲紫がいれはそこまで難しくはない、個人の特定については私に考えがあるわ。問題なのは加工方法だけれども、地底の鬼の力を借りることはできないかしら? 消えた連中の力は妖力だの霊力だの魔力だのだから、普通のやり方、つまり私達にとっての普通のやり方で加工してしまったらどうなるかわからないわ。最悪力の質自体が変化して本人に馴染めなくなってしまうかもしれない。だから地底にいる鬼の力を借りたいの地底の鬼連中の力は物理的な力よ。それならば変な反応が起こる心配はないわ。加工の形はそれぞれ本人の事を知ってる連中に任せるわ随時やってちょうだい。私は場所を把握する為の術式の準備を始めるわ。博麗結界については八雲の所の式が何とかしてくれると思ってるんだけども違うの? 最悪、新しい巫女を立てれば幻想卿の崩壊と言う事態は逃れられるはずよ。時間稼ぎが必要なら山に住んでる緑色の巫女を使えばいいわ。あれの能力なら修繕は出来ないでしょうけど維持なら出来るでしょう? 情報不足だけども私の計算なら3年は持つはずよ。もちろん、八雲の協力があってこそだけど。後は……」

 

 そこで私、パチュリー・ノーレッジは目の前に誰も居ないことに気がついた。目の前には要点だけまとめて紙に起こして各陣営に送れと言う文字が書かれたメモ帳だ。

 確かに説明中に回りは見ていなかったが、この仕打ちはあんまりではなかろうか。

 

「あ、パチュリー様。ようやく現世に帰ってきましたか」

 

「こあ、他の連中はどこにいったのよ。」

 

「皆さん帰りましたし、妹様は当主代理でやることが死ぬほどあるからってすぐに消えましたよ。ってか、皆さん帰られてから半日以上たってるのに今頃ですか」

 

「さっきようやく連中に仕事を振り分けようとしたところだったのよ。それで周りを見渡したら誰もいないんだもの。ぶちギレそうだわ」

 

「いや、目の前の人間………魔女が半日以上ぶっ通しで息継ぎもせずに喋ってたら普通は帰りますって。むしろあの協調性の欠片もない皆さんがよく持ちましたよ」

 

 こあと言う愛称の低級悪魔である彼女は、この図書館の司書だ。別名を雑用係の実験動物とも呼ぶ

 その彼女が、私の方を呆れたようなドン引きしたような目で見てくるので、私は軽く舌打ちをしてから指をパチンと鳴らした

 すると数枚の真っ白な紙が近くに飛んできて、ガリガリと音を立て始めた。音が収まった頃には各陣営への指示書が完成である

 

「こあ、これをあの連中に渡してきて」

 

「げ、声かけなきゃ良かった……」

 

 こあの失言を聞き流しながら、自分のやるべき事を頭のなかで整理する。思考の海に沈もうとしたところで、こあが私に声をかけてきた

 

「にしても今回の異変はいったいどういう事なんですかね? 各陣営の主要人物達が悉く姿をくらますなんて。それに博麗の巫女まで消えてしまうなんて、私には信じられないですよ」

 

「まぁそうでしょうね」

 

 今回の異変、神隠し異変と名付けられたそれが起きたのは今から4日前。以前に地底から温泉が沸いて怨霊が溢れかえる事件の解決に、魔理沙に魔導書を貸して遠隔操作などの協力をした事件から半年ほどたった日だった。ちなみに貸した本は当たり前のように帰ってきていない

 発覚は、霧雨魔理沙が博麗神社で紅白に輝く玉を発見した事だ

 博麗霊夢の消滅、そのニュースが天狗の新聞によって幻想卿中に広まった所、色々な陣営から誰々がいないだの、そいつが良く居るところから変な玉を見つけただのって報告が上がった。その辺で八雲紫が激怒、紅白巫女や他の連中がどこにいったのかを調べたした結果、違う世界に飛ばされたと言う結論が出たのだ

 

 その世界は異世界、つまりパラレルワールドとかのifの世界ではなく、完全な異世界だと八雲紫は言った。 場所さえ解れば、八雲紫の独壇場だと簡単に考えていたが、そう言うわけにはいかず、その世界は私達の世界とは違う物理現象や力が存在する世界で、問題なのはその世界では、我々の力は拒絶されてしまい、介入する事ができないのである。

 

「取り敢えず、この異変を起こした理由だとか起きた理由だのは置いておきましょう。さっき言った通り、時間的にはそこまで切羽詰まってる訳ではないわ。だけれども博麗の巫女が巻き込まれた以上は結界も危ないわ。この幻想卿が消えれば今の生活が無くなる。私はここがそれなりに気に入ってるのよ。それに……」

 

「………それに?」

 

「………………レミィが消えたのよ。こう見えても私、結構ムカついてるの」

 

 こことは違う世界とやらに興味はある。事が落ち着いたら調べてみたいしその世界の本を収集して、真理を究明したいとも考えている。普段の私なら、身内に手を出されていなければ、それこそ私は狂喜乱舞していただろう。 

 だが、相手はレミィに手を出したんだ。私の友達に手を出した。その相手を後悔させる事ができるなら、私は自らの研究の成果を惜しみはしない

 

 

 

 

▼▼▼

 

 

 

 

「えーと、この島でいいのかな? 東の海も広いんだから何がなんだか……。て言うかスモーカーさんは人使いが荒すぎるんですよ、たしぎちゃんもいるのになんで私ばっかり……」

 

 正義と書かれた海軍の制服に身を包み、大きな溜め息をついた大柄な女性が、とある海軍基地の門をくぐった。そこはかつて、斧手のモーガンと呼ばれる海軍大佐が居た基地で目に余る暴走行為により、監査が入る事になっていた

 

「おはようございます!!」

 

「うん、おはよう。元気いいねぇ。元気は大事ですよー」

 

 床を掃除する新米と思わしきメガネの少年と挨拶を交わしながら、基地の所長室へと移動する。

 

(私、腹芸とか苦手なんだけどなぁ。監査官なんてもっと向いている人がいると思うんだけど…………いや、うちの部隊にはあんまいないなぁ。はぁもういいや、なるようになるでしょ)

 

 自らの所属する部隊の荒くれ具合を思い出して苦笑する。そして気を引き閉めて、扉を開いた

 

 

「海軍軍曹の紅美鈴です。監査官ですよー?大佐のモーガンさんってのは居ますか? お話を伺いたいのですが………」

 

 そして、紅美鈴(ホン、メイリン)は敬礼をしながら部屋に入った。そこで彼女は二人の海賊を名乗る青年の話を聞くことになるのだが、それはまた、別の話

 

 

 

 

 

 

 




 紅魔勢は使いやすい……。ついつい頼ってしまいます。あと、美鈴が好きです。でも、フランと美鈴の二人がもっと好きです。
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