MOMO TAROU 作:源治
犬が屋上に着くと、おじいさんが救助要請の為の、緑の発煙筒を焚いていました。
こだわりがあったのか、両手に発煙筒を持って両膝を地面に付ける格好で、苦しそうな表情で一生懸命発煙筒を振っていました。
島を対岸から監視していた、特殊作戦軍の監視チームが必死に叫びます。
緑の発煙筒!緑の発煙筒!攻撃は中止!!
すでにおじいさんたちが死亡したと判断し、解決を諦め、島への爆撃を計画していた特殊作戦軍。
特殊焼夷弾「テルミットプラズマ」(※架空の兵器)を装着して飛び立った、F/A-18 ホーネットの編隊が方位142度にセットして、島への攻撃シークエンスに突入していました。
ついでに爆弾投下まであと数秒のタイミングです。
時間差で 監視チーム → 作戦本部 → パイロット に連絡が渡ります。
ボタンを押す瞬間に作戦中止の連絡を受けたパイロットは、そんなばかな!と、叫びながら投下ボタンを押してしまいました。
全機、全弾バッチリ目標に向けて投下されてしまいました。
プレジデントは、滝のように汗を流しながら、まずい、とこぼしました。
次はおじいさんが枕元に立ちそうな気がしたからです。
犬は爆弾が投下されたのを見て、慌てておじいさんを脇に抱えて走り出しました。
ワーウルフだとばれてしまうと不味いのですが、そうもいってられません。
おじいさんは犬に、 濡れたイヌのにおいがするぞ……、と、文句をいいます。
(by SKYRIM用語集)
犬は、すぐ気にならなくなる!と、叫びながらジャンプしました。
いつのまにか犬は島の端まで駆け抜け、海に飛び込んだのです。
その瞬間、一瞬にして島中を六千度の炎が包みます。
施設も、ゾンビも、残った人型生物兵器も全てその炎に飲まれ、消えてゆきました。
犬は、おじいさんを引きずりながら海から上がります。
場所はザ・ロックから離れた、対岸のビーチです。
なんだかんだで結局犬は、おじいさんを背負って泳ぎ切りました。
あんたの面倒を見るのはもうこりごりだ、いい加減一人前になってくれ
と、犬は愚痴ります。
さすがに、お前の分野で一人前になるには時間が足りんよ
と、おじいさんは返しました。
犬はようやく人間形態に戻ります。
そして犬はおじいさんにいいました。
ここでお別れだ、どうせFBIは俺を釈放する気なんてないんだろう、と。
おじいさんはいいます。
俺が泊まってるパシフィック・ホテルの26号室、そこに着替えと聖書に200ドル挟んである。
犬は、ニヤリと笑みを浮かべ、おじいさんの肩をたたきながらいいます。
これで別々の道を行くわけだが、もしまた俺に会いたくなったら、カンザス州のフォート・ウォルトン、聖マイケル教会に来い。
そう言い残して、犬は去って行きました。
その後、何かFBIの偉い人が、死んだと報告した犬はどこに行ったと、おじいさんに詰め寄りましたが、おじいさんに桃缶を投げつけられてノックアウトされました。
結局、廃墟となった研究所を調べましたが、オーガ機関の手がかりは何一つ得られませんでした。
しかしおじいさんは諦めません、必ず、必ず復讐を遂げると、新たに胸に誓います。
そして、おじいさんはルート66の砂漠を、プレジデントに落とし前として貰った、フェラーリ F430スパイダーで走り出します。
そう、おじいさんの復讐の旅は、まだ始まったばかりだったのです。
MOMO TAROU 犬編(シーズン1) 完