機動戦士ガンダムUC“作られた醜き獣” 作:パイル軽量逆関節
「・・・やはりビスト財団の屋敷に姫が...」
「やはりということはわかっていたのか」
「ん?いや、まぁそんな気がしててね」
「・・・」
「・・・」
「・・・マリーダは」
「んあ?」
「いや、マリーダはどうだ?」
「どうって...何が?」
「・・・」
「・・・いや、まぁ...頑張ってるんじゃね?」
「・・・そうか」
「・・・ああ、あんたのことを本当に心の底から慕ってるよ」
「・・・そうか」
「・・・ああ」
「・・・」
「キャプテンと小僧、いつも通りだな」ヒソヒソ
「ああ、仲良いのか悪いのか微妙だな」ボソボソ
「・・・船長」
「・・・何だ?」
「・・・目的地は次の階だよな?」
「・・・そうだな」
「・・・二人居るぞ」
「・・・そうか、恐らく当主と護衛だろう」
「・・・出迎え...か?」
「・・・ああ、ご苦労なことだ」
「・・・船長前に出とけよ」
「・・・何故だ?」
「・・・そうした方が威厳があるだろ?」
「・・・そうだな、出ておこう」
「小僧地味に気が利くんだよな」ヒソヒソ
「この間通信機の不具合を直してたしな」ボソボソ
「え、あれ小僧だったのか...通りで調子が良いわけだ」ヒソヒソ
「着いたようだな」ガシャンッ
「ああ、箱...どんなモノなのかねぇ」
「本当にあるなら持って帰る。罠なら突破するまでだ」
「そうだな、全力で護衛しよう」
エレベーターが止まり、扉が開く
その先に待ち構えていたのは
当主と思わしいご老人とハゲの男性
・・・・・・ん?
・・・・・・・・・いや、気のせいか
※
「ご当主自らお出迎えとは...恐縮ですな、船長」
「ああ、そうだな」
「財団の命運を託そうというのです、人任せにはできません......どうぞ」
・・・しっかしさっきから妙なざわつきがあるんだが...マリーからは特に何も来ないし...
やはり気のせいか...?
※
「鍵...?」
思わず口から出てしまった
「箱そのものではなく、鍵だけを引き渡すと?」
船長も疑問を隠しきれていない様子だ
「ご不満かな」
「不満というより...わかりませんね俺は...おっと失敬」
船長に少し呆れた視線を送られた
「そもそも私らは、その箱とやらがどのようなものかも知らんのですから。解放すれば連邦を転覆させるといわれる“ラプラスの箱”。それを隠し持つが故にビスト財団の栄華はあった。美術品のコロニー移送を行う公益法人というのは表向きの話でしょう。実際には...」
「あなた方の上層部が、箱の価値を認めた」
「・・・」
「それで、あなたのような腕利きをここへ寄越した」
「鼻先にぶら下げられちまった餌に食いつかずにはいられないのが我々の現状でね...」
「・・・それが毒入りだったりすれば、上はさぞかしがっかりするでしょうな」
「キャプテンは、ニュータイプの存在を信じておられるかな?」
「・・・エンリッヒ、下がって良いぞ」
「お構いなく」
「・・・戦場にいれば、そうとしか説明できない力を感じたことは多々ありますが」
「力...身をもって感じた者ならではの言葉だ」
「・・・」
「宇宙に出た人類は、その広大な空間に適応するためにあらゆる潜在能力を開花させ、他社と誤解なく分かり合えるようになる」
「・・・」
「かつてジオン・ダイクンが提唱したニュータイプ論は、人の革新、無限の可能性......まさしく力を謳ったものだった」
「・・・それが...何か?」
「一年戦争に勝利して以来、連邦は常にその見えない力に脅かされてきたといっていい」
「・・・」
「地球に住む特権階級を告発する力、棄民たるスペースノイドに目覚めようと呼びかける力」
「・・・」
「百年近く続いてきた連邦の支配体制を覆しかねない力....その見えない力との戦いに、連邦はこの数十年明け暮れてきた」
「・・・」
「一方では、公的な研究機関も作られたが、あれはニュータイプの持つ兵器的側面のみを人工的に強化するマッド・サイエンティストの実験場だった」
「失礼、やはり下がらせてもらいます」
「・・・エンリッヒ」
「大丈夫です、外を見張っています」
「・・・そうか」
※
「船長...ロンドベルだ、コロニーが包囲されている」ガチャ
「「「「・・・!?」」」」
その時、部屋全体が揺れた
エンリッヒがいるのでOVAと台詞が違います
このままOVAの流れで原作の1~3巻いきます
4巻から完結まで一応持ってるので
原作の流れになります
ただ、エンリッヒがいるので原作改編になります