儚き恋に喝采を   作:Slurve

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 さて、いきなりの報告ですが…
 ぽぽろ@明天さん、初のご感想ありがとうございます!作品拝見させてもらっています。やっぱりヤンデレっていいよね!(殴
 本題に入りますか。投稿日時についてですが、基本的には木曜日と日曜日の0時にしています。たまに曜日は変わることはあると思いますが、0時投稿は実行します。(多分)
 それでは本編をどうぞ!



決断

 気づけば梅雨の時期。毎日のように雨が降り、どんよりとした空気が続く。そのせいか、ここ最近クラスに元気がない。いつもはうるさい祐樹でも、梅雨が原因であまり気が出ないのだろう。ただ、一人を残しては。

「純くーん!今日一緒に帰ろう!」

そう。氷川日菜だ。もうすぐでテストということもあり、今は勉強に集中したいところだ。こいつと帰れば寄り道などで自分の時間を潰されてしまう。テストが終われば待つのは夏休み。これを乗り越えさえすればあとは天国なんだ!だから赤点とか取って居残りになったら面倒だ。最悪の場合、夏休みまで居残りが延長されるかもしれない。

「悪い日菜。もうすぐテストだから勉強しないとヤバいんだ。だから今度な。」

俺みたいな清純?な男子高校生はこんな可愛いやつと帰れるだけで天国なもんだ。しかし居残りは地獄と同等。俺なら天秤にかけるまでもないが。

「…ダメ…?」

上目遣いは反則だ。今日は日菜と帰ることにした。

 

 

 

 

 

 

「ここはこうやってー。」

 俺は今、日菜と勉強している。本来は帰り道までのはずだったが、日菜がどうしてもというので仕方なく一緒に勉強しようと思った。日菜曰く、一度やったことは完璧にできるそうで、勉強に困ることはないという。だからこうして教えてもらっている。…にしても、

「おい日菜。ちょっとくっつきすぎじゃないか?」

「えーそんなことないよー?ひょっとして純くん照れてるー?」

互いの息遣いが聞こえてくるほど近い。男子高校生にとっては少し危ない状況だ。こんな可愛いやつが近くにいるだけでさぞ満足だろう。程なくして勉強が終わると、日菜がとんでもないことを聞いてきた。

「純くんはさー、好きな人とかいるのー?」

「今はいないな。そんなこと聞いてどうするんだ?」

「へー、そうなんだ。」

なんだか嬉しそうな日菜。それを無視して時計に目をやる。もう18時を過ぎていた。そろそろ暗くなってくる頃だろう。

「日菜、そろそろ帰るか?」

「そうだね。そろそろ帰ろうかな。今日はありがとね!」

「俺もだよ。勉強教えてくれてありがとな。」

笑顔な日菜を玄関まで送り、部屋に戻ろうとすると、一通のメールがきていた。

「時間あるかい?近くの公園に来てほしい。」

さて、結論が出たようだ。結論次第では俺の高校生活が大きく変わることになるだろう。

 

 

 

 

 

 

「待たせて悪かったな。」

「いや、私も今来たところだよ。」

 そこには優しく微笑む瀬田の姿があった。夕日に照らされなお美しく見える。

「それで、答えが出たんだろ?俺は覚悟ができてるぞ。」

「その前に少し聞きたいことがあるんだがいいかい?」

「…なんだ?」

 

 

 

 

 

 

 彼がまだ公園に来るまで、私はまだ迷っていた。自分の出した答えが本当に正しいのだろうか、と。私だって強力な助っ人が来れば嬉しい。しかし、彼となると話は別だ。部員とは話したが、少し恐怖を覚えている人も少なくなかった。私は次期部長として、正しい判断を迫られていた。しかし、中々いい答えが出てこない。…そうだ。彼に入部する理由を聞けばいい。それで決めよう。

 

 

 

 

 

 

 いやーそうきたか。俺は内心少し焦っていた。勿論覚悟はできている。だが、入部に至った理由を聞かれてしまった。俺は以前瀬田に心ない発言を言ってしまった。それに罪悪感がある。そして、瀬田の口から聞いた過去。俺より過酷なものだった。そして決めた。こんな俺でも瀬田を支えられることができるんじゃないだろうか。演技のアドバイスなどは極力するつもりだ。自分が役をするのは御免だが。これが入部に至った理由だが、これを言うとなると恥ずかしい。しかも本人の前でだ。さて、なんて言おうか。適当に言っておくか。

「なんだかまた劇に興味を持ち始めてな。入部しようかなーって。」

「そうかい。」

ほっ。納得してくれたか?

「純也。嘘は褒められたものではないよ。正直に言ってごらん。」

いや、バレてるじゃねえか。どうしたもんか。支えたいのは本心だ。何が俺をそうさせているのかは分からないが。いっそのこと正直に言うか?その方が瀬田も納得はしてくれるだろう。入れるかどうかは別として。

「…瀬田を支えたいと思ってさ。」

俺はあまりの恥ずかしさに下を向いてしまった。しばらくの間訪れる沈黙。俺はそれに耐えかねたのか、顔を上げてしまった。そこには、ぽかんと口を開けたまま佇んでいる瀬田がいた。それに、少し顔が赤かった。

「…本気だぞ?」

あー恥ずかし。さっさとこの場を立ち去りたい。すると、やっと瀬田が口を開けた。

「ふふ、あははは!」

笑い出す瀬田。そんなにおかしいことを言っただろうか。まあこんな俺がそんなことを言うのはおかしいか。

「純也。君は本当に興味深いね。分かった。君の入部を許可しよう。これから共に頑張ろうじゃないか。」

すると、瀬田は抱きついてきた。

「うぉ!?」

俺は状況が呑み込めなかった。だっていきなり女子に抱きつかれるんだよ?こんなこと滅多にないだろう。

「おい瀬田、離せっ。」

「君はこの前私に抱きついてきたじゃないか。これはその罰だよ。」

「ったく。」

 俺たちは日が暮れるまで抱きあっていた。そして今日、俺は正式な演劇部の部員となった。

 

 

 

 

 

 

 家に帰り着いた私の顔は、中々元に戻らなかった。ずっと赤くなったままなのだ。純也にずっと抱きついていたので仕方がない。…好きな相手となるとなおさらだ。

「さて、これからどうやって接していこうか。」

今日は中々眠れなかった。ずっと彼のことを考えていた。

 

 

 

 

 

 

「おいお前ら席に着けー。ホームルーム始めるぞー。」

眠い目を擦りながら俺は先生に目を向けた。何故か俺の方を見ている。

「まあ小さなことなんだが…黛が演劇部に入部することになった。皆にはあまり関係ないことかもしれんが、この時期に部活に入るのは珍しいことだからな。皆も応援してやってくれ。」

とんでもないことを暴露された俺は思わず立ち上がってしまった。皆は俺の方を見ている。演劇部に入部することなど知られたくなかったのに。おい先生。あんたやってくれたな。

「黛くん頑張って!」

「お前の舞台、いつでも見に行くぜ!」

そんな声が上がる。まあ入部した以上、気を引き締めないとな。瀬田は俺の方を見て微笑んでいる。祐樹は爆笑している。こいつはあとで説教だな。何故か日菜はジト目でこちらを睨んでいる。怖い。

 

 

 さて、俺の高校生活はこれからどうなってしまうんだろうか。

 




いかがだったでしょうか。薫のキャラ崩壊が激しい気がする…
次回ほどには告知もあります。
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