儚き恋に喝采を   作:Slurve

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 前回言ったにもかかわらず、0時投稿をしない自分が惨めになってくる… 
 それは置いといて、那智海斗さん、ご感想ありがとうございます!調べてみましたが
 瀬田がメインの小説って少ないんですね。意外でした。
 次に、告知についてですが、活動報告&この小説でお知らせしようと思います。
 友人に聞けば、活動報告は見てもらえないことも多いそうなので、まあ念のためですね。
 いつ出すかは分かりませんが、この「突然」の次に出す話は本編とは関係ないので、
 ご了承ください。
 最後に、今回は改行に手間を加えました。読みづらかったら報告お願いします。
 時間があれば修正しておきます。
 それでは本編をどうぞ!


突然

 時は夏休み。俺は今、校内を走り回っている。別に誰かから逃げているという

わけではない。劇の小道具を

 運んでいるのだ。10月には文化祭がある。そこで演劇部は、文化祭の締めくくりとして、劇をすることに

 なったのだ。主役は勿論瀬田だ。3年生でもよかったのだが、受験に集中したいということもあり、

 各々にアドバイスをするくらいしかできないという。まあ俺は希望により、裏方となったのだが、それでも

 結構きつい。資料は作るは小道具を運ぶはアドバイスをするはでとてもハードなのである。

 劇のジャンルは恋愛だ。高校生と言えばこれだろう。小道具を運び終わった俺は、役者にアドバイスを

 しに行った。設定では主役の彼氏、といったところか。俺が本番でするとなったら相当きついだろうな。

 夏休みは毎日これの繰り返しというわけではない。本番は10月なので、9月に入ってからは忙しくなるだろう。

 遊びも必要だし、勉強もやらないといけない。新学期早々のテストで赤点取って補修になったら皆に迷惑を

 かけてしまう。まあそんな中でも1つだけ言えることは、今までの人生で1番忙しい夏休みとなるだろう。

 「純也、ちょっといいかい?」

 「ん?どうした瀬田。」

 「君も知っているだろうが、私は今度の劇で主役をするんだ。来年の文化祭は、恐らく受験勉強でできないと

  思うんだ。」

 「そうだな。先輩は皆勉強しているもんな。」

 「だからその…純也にアドバイスをしてほしいんだ。後悔したくないからね。お願いできるかい?」

 さて、どうするか。俺は今、一人の役者にアドバイスをしている。つまり、瀬田のお願いを聞けば、二人に

 教えないといけなくなる。これは中々難しい話だな。でも、それでも俺は言う。

 「ああいいぞ。その分きつく指導するからな?俺も瀬田には後悔してほしくないからな。」

 「君ならそう言うと信じていたよ。じゃあこれからよろしく頼む。」

 もうあの頃のようなことはしない。瀬田が成長できるような指導をするんだ。

 「純也!頑張ってるか!?」

 「なんだ祐樹か。今忙しいから後にしてくれないか?」

 「相変わらずつれないな。部活終わった後みんなと遊ぶんだからな?体力残しとけよ!」

 最近は祐樹以外の男子とも絡むようになってきた。絡んでみるとみんな面白く、打ち解けることができた。

 元々クラスの男子はそれほど多くなく、10人程しかいないが、部活などで来れないやつを除くみんなで遊びに

 行くことになっている。実際、俺も早く遊びたい。なので俺は、急いで今日の分の仕事を終わらせた。

 

 

 

 

 

 

 そんな充実していた夏休みも終わり、2学期。これから文化祭まで、恐らく休む暇などないだろう。放課後や

 休日も学校で過ごすことになる。俺たち演劇部は絶対に成功させる思いで日々の活動に取り組んだ。

 「皆気合入ってるな。まああと1か月もないし当然のことだけどな。」

 「まあな。てかお前台詞全部覚えたのか?」

 「…当たり前だろ。」

 「今の顔と間がそれを物語っていないな。さっさと練習するぞ。」

 「嫌だ~。今日くらいは休ませてくれ~!」

 こいつ才能はあると思うんだけどな。練習すればもっと伸びるってのに。ああ、こいつは俺が担当している

 主役の彼氏を演じる二宮だ。練習が終わればすぐ帰らないといけない。暑い季節とはいえ、もう9月だ。

 前と比べれば辺りも段々暗くなってくる。しかし、

 「純也、このあと暇かい?ちょっと付き合ってほしいんだ。」

 やれやれ、そういえばこいつの担当にもなったんだったな。俺は瀬田と並び、夕日が照らす道を歩いた。

 行き先はコーヒー店だ。

 「もう本番まで3週間か。時間って早いな。」

 「そうだね。君も演劇部に入部してもう3か月も経つのか。」

 「最初のうちはほんとに迷惑かけたな。不甲斐ない俺のせいで。」

 「そんなこと言わないでいいさ。入部したばかりだから分からないことがあっても仕方がない。寧ろ私は

  感謝している。」

 「え?」

 「君がいると、何だか気が引き締まるんだ。私は君を尊敬しているんだ。もう辞めたとはいえ、あんな才能を

  持っていたんだからね。おかげで私も成長したと実感できるよ。」

 「…そうか。俺もそう言ってもらえると嬉しいよ。」

 「ああそうさ。だからこれからも頑張ってくれ。」

 「そうだな。ってかそろそろ帰らないとやばくないか?」

 腕時計は19時をとっくに過ぎている。

 「そうだね。じゃあ帰ろうか。」

 俺たちは店を出て、それぞれの帰路に向かおうとした。しかし、それを瀬田は止めた。手を握ってきたのだ。

 「文化祭、必ず成功させよう。」

 「…ああ。」

 これで何回目か分からないが、いつもと変わらず瀬田と帰った。

 

 

 

 

 

 

 -そして本番2週間前-

 昼休み、俺は祐樹と飯を食っていた。すると、一人の女子生徒が息を切らしながら俺を呼んだ。

 「純也くん!早く来て!」

 顔が強張っていた。そんなに重大なことが起きたのか?

 「分かった。すぐ行く。」

 「彼女か?」

 「違うわ。すぐ戻ってくる。すまないな。」

 「おうよ。」

 俺は急いだ。これから起こることで俺の高校生活が変わることも知らずに…

 

 

 

 

 

 

 場所は階段だった。教師や生徒など、ギャラリーが多かった。嫌な予感しかしなかった。

 「おい二宮!しっかりしろ!」

 教師が叫ぶ。どこかで聞いたことのある名前。それが誰か、俺はギャラリーを掻き分け確認した。

 そこには俺の担当している役者である二宮が足を抑えて苦痛の表情を浮かべていた。

 「おい二宮!大丈夫か!」

 俺は駆け寄る。階段から落ちたんだろう。とりあえず保健室だな。すると、二宮が口を開く。俺はこいつが

 口にするのが大体予想できた。

 「黛か。すまないな。今度の文化祭、出られそうにない。」

 そう、足を怪我したため、当然舞台に立つこともできない。軽い捻挫なら間に合うだろうが、こいつは多分

 骨折している。だから劇には出られない。するとそこに、瀬田もやってきた。

 「…二宮くんはもう無理だ。仮にやらせても怪我が悪化したら、元も子もない。」

 二宮は教師に肩を借られ、保健室へと移動した。ギャラリーも減り、俺と瀬田だけになった。

 「瀬田、二宮がいないんじゃ、劇ができない。…どうするんだ?」

 「…どうしたものか。彼がいないと劇が成り立たない。」

 するとそこにリサがやってきた。

 「階段から落ちた人がいたんだって!?大丈夫なの!?」

 「リサ…。その人は今度の文化祭の劇で私のパートナーになる人だったんだ。だから彼がいないと劇が…。」

 「代役がいないってことか。…薫、その人に指導した人とかっている?」

 「ああ、純也が彼の担当だったはずだよ。」

 「なるほどねぇ~。」

 しばらく考え込むリサ。すると、何かを閃いた顔つきで、2人を見た。それも何だかにやけている。

 (こいつ…絶対ろくなこと考えてないな。)

 次のリサの言葉は、俺と瀬田の度肝を抜いた。

 「それってさ…純也が代役務めればいいんじゃないの?」

 薫&純也「「はあ!?」」

 本番までの2週間、俺にとってのこの2週間は忘れられないものになるだろう。

 




 いかがだったでしょうか。そろそろこの1年のクライマックスに入ってきました。
 先に言っときますが、最終回はまだまだ先ですのでご心配あらず。(多分) 
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