ゼロのBDを買う前の作者「読み方わかってる"アーカ・シ・アンセ理論検証試験炉"なんて、どうせ語頭の"ア"か"a"を起点に考えればすぐ解読できるだろ」
ゼロのBDを見ながら数日間考えた作者「【問題】……理解、不能」
独自設定タグさん(イケメン)「何かあったら俺が助けてやる!俺を信じろ!」
──これは、人間。
白はそれを、自身と同じものと考える。
それは言語による意思疎通が可能である。
それは言語思考を行っている。
それは人間に近い体格をしている。
人間として扱うに足る要素は揃っているものと見なせよう。
──これは、人外。
白はそれを、自身とは異なるものと考える。
それは獣のような耳と尾を持つ。
それは人間離れした身体能力を持つ。
それは自ら人間でないと断じている。
人外として扱うに足る要素は揃っているものと見なせよう。
──結局は、程度の問題。人間であり、人間でない。
一定の人間らしさを持ち、同時に一定の人外らしさを持つ。
どちらとも断定することが可能であり、そしてどちらにも反論することが可能である。
抑、基準が定義されていない。人間とは何か、人間でないものとは何か。
そんなものを論ずることは、無意味ではなくとも不毛だ。普遍的に正しい解など存在し得ない。
──客観的定義は、不可能、無意味。主観ならば、どうか。
思い返そう。
歩き疲れた自分達を、率先して抱き抱えて町まで運んでくれた。
立ち止まっているのかと錯覚する程に、揺らさず慎重に歩いてくれた。
一体どうやったのか、炎天下の中で触れ合っても不快でないように体温を下げてもくれた。
不躾に耳や尻尾を撫で回しても、文句一つ言わず受け入れてくれた。
自分の退屈を察して、話し相手にもなってくれた。
白は、自分が随分とそれに助けられているのだと思う。
──断ずる。これは人間である。
既に白は、初対面とは思えぬ程に彼女と交流していた。
対人恐怖症である白は、普段であれば他者と関わることなどほとんど無い。
しかし現実離れした姿や性格を持つ彼女に対しては、ゲームのNPCを相手取るかのように気安く触れ合うことができた。
暴力的に自分本位で、野性的に冷酷で、尊大で、そうでありながら明るく剽軽で、恐ろしく気が利く。
そう言葉にしてみれば、自分とはどうあっても相容れぬ性格に思えてくる。
だがそんな性格も、非現実的な程に徹底すれば意外と馴染めるものらしい。
彼女を飼うなどと言っても実質自分の方が飼われているような有り様で、しかし彼女にならば飼われるのも幸せそうだと思えてしまう。
──白がそう定義したから。
それは優しい野獣だ。
だから、それに感謝し、好いてさえいる。
だから、それが自分と近しいものだと思いたい。
だから、それを定義する。
白が彼女を人間にするのだ。
「お前、勝てるの?」
白と空が上階の客室へ去るのを見届けてから、私はゲーム中の赤毛猿に話しかけた。
ちょうどディールが終わるタイミング。テーブルの上に積まれているチップが赤毛猿側から黒毛猿側に移動するところだった。
ただでさえ少なかった赤毛猿のチップがさらに半減する。
赤毛猿の名前はステファニー・ドーラ、黒毛猿の名前はクラミー・ツェルというらしい。
猿の名前になんて興味無いけど、こいつらは猿にしては可愛いから特別に覚えといてやるの。明日には忘れてそうだけど。
そういえば
あんまり怪我してたり汚れてたりしないの。黒灰の臭いも無いし。
これに関してだけは【十の盟約】が役に立ってる気がする。
「勝ちますわ!
何か文句でもありまして!?」
「文句は無いよ。手伝ってやるの。
お前がポーカーフェイスできないのは諦めるけど、他のプレイングミスをしないようにアドバイスするよ。
こっちだけ二人だと不公平だから、そっちのツェルとやらも必要なら協力者をつけて良い。
つまりタッグマッチの提案。どうする二人共?」
……実は今ちょっと二人じゃなくて二匹って言いそうになった。
さっきまでのゲームを見てた感じ、
でも他の
「私は別にどちらでも構わないわよ。ま、私には協力者なんて必要無いけど。」
「……私一人で一度も勝てていない以上は、例え初対面の方でも協力していただいた方が良さそうですわね。
その提案を受け入れますわ。」
どうせ最終的には提案を飲んでくれるだろうと思ってたけど、なんか最終的とかいう以前に最初からいきなり通った。
ただでさえポーカーフェイスできてない状況でアドバイスまでしたら、お前の手札は相手に筒抜けになるのに。
「ん。決まりだね。
ところでゲーム始める前に確認するけど──」
おっと!髪をかきあげながら話してたら手元が狂ったよ!フードが捲れて、可愛い獣耳を
でも正面に座ってる
うん、特に問題無いから
「──
この場でフードを被ってるのは二人。正確には一人と一匹。
一人はもちろん私で、一匹は
魔法で姿を変えてるような気配はあるけど、音の反響から感じ取れる耳の形状は
幻影で見た目だけ変えてるか、フードを過信して耳を偽装してないか、その辺り?まぁどっちでもいいけど。
その
猿が相手なら
ふふん、どうするかな
選ばせてやるの!単独で戦って負けるか、
でも実質一択!お前は負けるつもりなんて無いんだから!
「──っ!……気が変わったわ。
この中から誰か……そうね、例えばそこの貴方。さっきから暇そうにしてるけど、良かったら協力してくれないかしら?」
「ふむ、美しい女性からのお誘いとあらば断るわけにはいかないな。
私で良ければ協力させてもらおう。」
実質一択だもの。
そこまで読んでた。私は賢いので。
ともあれ、これで役者が揃ったね。
ここからが本題だよ。
「『十の盟約』その八、
お前らは終わった気で居るかもしれないけど、
ドーラを今すぐにでも勝たせることができるんだけど、どうすればいいかな?」
「不正……発覚……?ということは、イカサマですの!?まさか私が負け続けたのはそのせい……!?
そ、それで、一体どんなイカサマをされたんですの!?」
猿を釣るためにでかい釣り針を投げ込んだら、猿が食いついた。でもお前じゃない。別の猿だよ。
「うるさいよ。目の前にヒントがあるだろ。せめてどれがヒントかだけでもわかるまで黙ってて。」
「なっ、どうしてですの!?それさえわかれば私が勝てますのに!」
「お前の勝敗なんて私には関係無いもの。
でも、さっき言った通り手伝ってやる。
少なくとも対等なゲームができるようにしてやるの。
さっきまでみたいな必敗じゃなくなるから感謝するがいいよ。」
「ぅ……本当にそうなるんでしたら、感謝いたしますけれど。」
また
「で、何が目的なのかしら?」
「んむ。ポーカーの途中だけど、息抜きに別のゲームしよう。」
「へぇ、イカサマをバラされたくなかったらそっちのゲームで八百長しろとでも言うつもり?」
「だいたい合ってる。別に八百長しなくても私が勝つけど。
お前達が賭けるのは情報だよ。」
「情報?」
「そう、
私は
せいぜい早口で何か喋ってるとしか認識されないだろう。
ゲーム中にフード被った怪しい奴が近くに居ても誰も気にしない辺り、猿達は他種族を警戒してないみたいだし。
それにここは酒場だから、周りがうるさいし、酔って認識能力が低下してる猿も多いし。
そんな中でこの言葉に反応する奴が居たら、間違いなく
で、反応したのは二匹。
どうせ猿の貧弱な知覚力では変わってないように感じてるだろうけど、私は
というか今の言葉、通じたのか。
少なくとも千年以上前……いや、さらに六千年経ってるらしいからもしかしたら一万年ぐらい前?
その頃の資料から学んだ古い
まぁ
「このゲームをすれば、さっきのイカサマは見逃してやるの。」
「このゲームをすれば、ね。つまり勝敗に関係無く見逃してくれるのかしら。」
「んむ?あー……まぁいいよ。私が勝つもの。
それで、ゲーム内容は短時間で済むもの……腕相撲にしよう。」
「随分好き勝手言ってくれるわね。ゲーム内容を決める権利は私にあるし、そもそも貴方が勝つとは限らないわよ。」
「そう?でも、お前は負けても損しないはずだよ?」
「……そうね、直接的な損は無いわね。
ただし実際には、私の知識量に関する判断材料を貴方に与えることになる。
場合によっては重大な損失に繋がりかねない。
いえ、そもそもこのゲームを受けるか否か、それ自体も判断材料というわけかしら。
それを踏まえた上で、貴方は何を賭けてくれるのかしらね。
『十の盟約』その三、ゲームには相互が対等と判断したものを賭けて行われる。
例え八百長で勝敗を決めるとしても、盟約に従ったゲームであれば賭けるものは必要でしょう?」
なんか
相手より低い掛け金では勝負を続けられないのは、ゲームでも交渉でも同じだよね。掛け金を戦力と言い換えれば戦にも通ずる。
対抗して私がすべきことは、
私は
「ふーむ?んむ。多分理解した。お前は大したこと知らないんだね。
ゲームとは関係無く情報貰えたから、何も賭ける必要無さそうだと思うよ。
あ、じゃあゲームもする必要無いかな。」
「……っ!」
猿が考えてる事なんてだいたいわかるんだよ。
こいつ何も心当たり無さそうな顔してるの。何も知らない!全然!
だから私は
私の掛け金を上乗せしなくても、
というわけで次はお前が選ぶ番。コールかレイズかフォールドか。
私だったら
あ、話が逸れてた。
まぁどうせあんまりチップ持ってないだろうからレイズも無し。
そうなると
……んーぁ?あれ?
そういえばさっき「お前が賭けるのは〜」じゃなくて「お前達が賭けるのは〜」って言っといたから、別にダウトでもなかったかも。
でも
あ、ちなみに
多少知ってるけど重要な事は特に知らない感じ。
んーでも正直機密情報とか要らないし、現代の常識を知りたいっていう程度なんだよね。
だからまぁこの
いくら
細かい位置まではわからなくても、私なら近くまで行けば普通に探知できるだろうし。
まぁ探知できるといっても、回復したらの話だけど。やっぱり地中に埋まってた影響は大きい。
全盛期の探査能力を取り戻すにはちょっと時間がかかりそう。
耳孔に詰まった土砂を取り除いたり、地圧で歪んだ耳道を矯正したり、何日かかけてエイジングしたり。
現状だと、一キロメートルほど離れた所に獣人種が居たとしても気付けるかどうか怪しいぐらい。風向きと滞在時間によっては匂いでわかるかも。
百メートルぐらいまで近付けばだいたい気付くと思う。余程高度な隠形をしてなければ。
うーん、なんかもう頭使うの疲れたから白のとこに行って寝よう!
私は席を立つよ!イカサマばらして立ち去るの!
私はもうお前とゲームなんかしないんだぞ!
……嘘だぞブラフだぞちゃんと引き止めろよ?ちゃんとゲームしてちゃんと情報渡すんだぞ?
「待ちなさい!
……いいわ、掛け金上乗せよ。
私の所有する総資産の十分の一でどうかしら?」
んーむ?……
こいつの総資産の十分の一ってクソ安い?
いや、それだけ失っても国王になれれば問題無いってことかな?
もしくは、価値はあるけど不要な物を処分するつもりとか?
……あ、でも掛け金変更じゃなくて上乗せだから情報は引き出せる。問題無し!
「……んむ。
なんか掛け金少ない気がするけど、もう面倒臭くなってきたからそれで良いよ。
さっさと始めよう。あっしぇんてあっしぇんて。」
「
「チッ」
「き゚ぅ!?」
……あれ?なんかこの流れ、私の方が不利っぽく見える?
いやいや、そんなわけないよね。
あとなんか
鈍感な
知ってる!私知ってるよ!これは怒らせたらめっちゃ怒られる文官タイプ!武力では解決できない脅威!
……あ、違うの、怖くないよ?
時系列がちょっと前後したけど、荒野からエルキアまでの移動について。
空白が自力で歩くわけねーだろ(偏見
白さんはお姫様抱っこされました。
このオリ主には二コポもナデポもない。しかしモフポがある(無い
空さんはエストニア・スタイルされました。
ポってレベルじゃねーぞ、もはや奥様だ。結婚おめでとう(何が
コールで十分に勝利条件満たせるのに何故かダウトとか言い始めて話をややこしくする火乃陽さんが、今話の見どころです(ヤケクソ
火乃陽さんは、知力は高いのに実際の交渉とかには生かせないタイプの無能。
こういう展開になった理由は火乃陽さんの無能さを表現するためでもあるけど、どっちかというと作者が素で無能なせいだったりします。
読み返したときにようやく「あれ?もしかしてコールしとけば一発で交渉済んだのでは?」って気付きました。