ガールズバンドによるツールドフランスへの挑戦in2011 作:Schumi
2011年6月29日フランスのヴァンデ県にて。
某ホテルの一室の扉には「Roselia」と書かれている紙が貼ってある。そして、その隣の部屋の扉には「Poppin'Party」と書かれてた紙が貼ってあった。
Roseliaの部屋
リサ「まさか私達が今フランスにいるなんて全然実感が湧かないな〜」
燐子「私も…同じです…」
あこ「でも、ホテルでじっとしてるなんてつまんないよー!」
紗夜「宇田川さん。私達は遊びに来た訳じゃないんですよ」
友希那「紗夜の言う通りよ。私達Roseliaはこの地に目的があって来たのよ。明日のライブのためにもしっかりと今から備えなさい」
彼女達がこの異国の地に来た目的…。一つは、翌日のRoselia海外ライブのために。しかし、今回の遠征の理由は別にあったのである。
コンコンと彼女達の部屋のドアが叩かれ、一人の男が入って来た。
???「お前たち、明日に向けての準備は出来ているか?ライブの準備も大事だが、レースの準備もきちんとしてくれよな」
友希那「そんなことわかってるわ。今回この場所に来れたのもあなた達の支援があったからよ。それについては感謝しているわ」
紗夜「だから、Roseliaのライブも明日からのレースも全力を尽くします。今後ともよろしくお願いします。リーヴァイさん」
リーヴァイ「いやいや、お礼は俺じゃなくてアイツに言ってくれよ〜。俺はアイツの手伝いをしただけなんだからよ」
彼の名前はリーヴァイ・ライプハート。去年まで多くの自転車レースで好成績を挙げており、彼女達を指導するためにロードレースの一線から身を引いた。(これ以降ライプと表記する)
ライプ「俺は見て見たいんだよ。お前たちがツールドフランスを優勝する姿をな」
これこそ彼女達がこの地に来たもう一つの理由である。彼女達はツールドフランスに参戦し、優勝するためにフランスに来たのである。
ライプ「ところで、ポピパのメンバーはまだ到着しないのか?」
???「その心配は無いぜ。今着いたところだ」
ライプ「おう、ランスか。なんだか随分お疲れだな」
ランス「そりゃそうだろ!あいつらに振り回されてクタクタだ!!特に香澄とおたえときたら来ていきなり迷子になりやがったから何時間も奔走してようやく見つけて来たんだよ!俺は少し仮眠を取って来るから、この場のことは全部リーヴァイに任せるぞ!」
彼こそツールドフランスで長年活躍して来たランス・アーノルドである。去年レディオブラックというチームを立ち上げるも追い出されて彼女達を選手とした新たなチームを作ったのだ。
ライプ「はいはい、ゆっくり休んでこい」
そのランスは彼女達を彼に任せて奥の部屋と入って行った。
香澄「すみませーんリーヴァイさーん!おくれてしまいました〜!」
有咲「全く香澄ときたら『海外だー!』とか行って消えやがって」
沙綾「でも有咲も楽しそうだったけど?」
有咲「な!?そんなわけ…なくなかったけど…」
おたえ「有咲、照れてるの?」
有咲「照れてねーよ!!」
ライプ「全くお前たちはどこに行っても変わらねーな。明日から地獄が始まるんだ。ゆっくり休んどけよー」
みんな「は〜い(わかりました)」
-その夜-
ポピパの部屋
りみ「明日から不安だよ〜」
沙綾「りみ。緊張しすぎだよ。気楽に考えないと明日に響くよ」
コンコン
ライプ「お前たち、今から下の食堂に集まってくれ」
そう言われてポピパのメンバー達は一階の食堂にやって来た。その場にはRoseliaをはじめ、いつの間にかAfterglowやパスパレ、ハロハピのメンバーも集まっていた。そしてテーブルの先にはランスとリーヴァイが座っていた。
ランス「全員集まったな。今から明日のツールドフランスに出場するメンバーを発表するぜ。」
そしてランスは持っていた紙を読みはじめた。
-ツールドフランス出場メンバー-
①戸山香澄
②湊友希那
③美竹蘭
④弦巻こころ
⑤市ヶ谷有咲
⑥今井リサ
⑦青葉モカ
⑧氷川紗夜
⑨奥沢美咲
美咲「え、ちょ!私ですか!?」
ランス「あれ?お前を読んだつもりでは…」
そう言ってランスは読み上げた紙を見る。
ランス「ん?どうやら間違えたようだな」
美咲「なんだかこれはこれで悲しいな…」
ランス「あと一人は氷川日菜だ」
日菜「やった〜!おねーちゃんと一緒にレースに出れる〜!」
紗夜「ちょっと日菜!急に抱きつかないで!」
日菜「だっておねーちゃんが大好きなんだもん」
沙夜「もう…」
日菜にそう言われて紗夜は顔が真っ赤になっていた。しかし、それを遮るように蘭が言葉を発した。
蘭「それより今回のリーダーは誰なんですか?」
ランス「え?」
友希那「まさか決めてないとは言わせないわよ」
ランス「…忘れてたわ〜許せ」
ライプ「バカか!」
ランス「ごふっ!!」
リーヴァイがランスに華麗な右ストレートを一発見舞ってランスはものの見事に吹っ飛んだ。
有咲「リーヴァイさん。そんなことして大丈夫なのか?」
ライプ「いつもこんなんだから大丈夫だ。あと、リーダーは香澄と友希那、蘭の三人でいくことにした」
香澄「任せて下さ〜い!」
友希那「あなたの言ったことなら従うわ」
蘭「湊さんと同じ扱いなのは不満ですけど、リーダーならば我慢します」
友希那「それはどういう意味かしら?美竹さん」
リサ「ちょっとちょっと友希那!喧嘩はやめなよ!」
モカ「そうだよ〜。ここは仲良くしてね〜」
友希那「…ごめんなさい美竹さん」
蘭「いえ、私こそ挑発するようなことを言ってすみません」
ライプ「今日伝えたいことは以上だ。これから時間もまだあるし、ライブのリハーサルをしてもいいぞ」
紗夜「ありがとうございます。行きましょう。湊さん」
友希那「ええ、行きましょう」
リサ「ちょっと友希那待ってよー」
あこ「あこたちも行こ〜りんりん!」
燐子「そうだね…あこちゃん…」
巴「あたしらもリハするか?蘭」
蘭「そうだね巴」
香澄「有咲〜早く行くよ〜」
有咲「ちょっ!待てよ香澄!!」
千聖「私達も練習しましょう。彩ちゃん」
彩「そうだね千聖ちゃん!私達はレースに出られない分ライブで頑張ろうね!」
こころ「ミッシェルがレースに出ればよかったのに」
美咲「(んな無茶な!!)」
そんな形で彼女達はそれぞれ明日のライブに向けて練習のために食堂を出て行った。
ランス「イテテ…おい、殴る時はきちんと手加減しろよ」
ライプ「お前が監督として無能なことやってるからだろ」
ランス「だが、あいつらをこの世界に引き込んだのは俺だぜ?」
ライプ「よくお前のあの話にあの子達が乗ったよ…。いきなりライブハウスから出てきた彼女達に『いい体つきしてるな!ツールドフランスに出ないか?』なんて言ったら最初の方だけに反応されるのがオチだろうよ」
全くその通りで、その時に紗夜と有咲に見事なグーパンチをランスは食らったのだ。
ランス「でも俺の目に狂いはなかっただろ?あいつらの成長っぷりはよ」
ライプ「確かにそうなんだが…それよりあの話はいつかするのか?」
ランス「あれか…わからんな…」
ライプ「そうか…」
彼らのいる食堂はそのまましばらく無言の空間になっていた。
この話の内容を彼女達が知ることになるのはまだ先となる…。
ここまで読んでくれた方ありがとうございます!
頑張って続けていく予定です。
次回はツールドフランスのチームプレゼンテーションとライブです。