ガールズバンドによるツールドフランスへの挑戦in2011 作:Schumi
それでは、本編スタート!
7月11日 サン・フルールにて
この日はツールドフランスの中でも数少ない休息日だ。選手達は、軽いトレーニングをするものの、その他の時間ではのんびりと過ごしている。
午前10時
チームBanG Dream!のホテル
地下の一室にて
♪〜
友希那「あなた達。こんなに忙しいのに、問題は全くないわね」
紗夜「無論です。私達の目指すのは頂点ですから」
あこ「むしろ、友希那さんと紗夜さんは以前よりもレベルが高くなってます!」
燐子「やっぱり…レースのトレーニング…効果ですか?」
友希那「そうね。今回のことで体力が相当ついたわ」
紗夜「でも、今井さんがいないのはやはり寂しいですね」
あこ「後でお見舞いに行きましょ〜!」
友希那「ええ、もちろんそのつもりだわ」
ホテルの一室にて
香澄「ねぇねぇ有咲!ここの近くで星がよく見える場所があるんだって!」
有咲「は?急になんだよ」
沙綾「要するに、みんなで見に行こうってことでしょ?」
たえ「いいね。みんなで行こうよ」
りみ「今から楽しみだね〜」
有咲「そういや、燐子先輩がリサさんのお見舞いに行くらしいぜ」
香澄「じゃあ、今から行こうよ!」
ホテル近くの市街地にて
モカ「あ〜これが本場のフランスパンか〜」
蘭「モカって本当にパス好きだよね」
巴「ま、せっかく本場にいるんだしな。こんなにゆったりした1日も久しぶりな感じがするな!」
ひまり「そうだよね!リサ先輩のお見舞いの帰りにみんなで色々食べて帰ろうよ!」
つぐみ「うん!みんなで行ったら絶対に楽しいよね!」
蘭「リサ先輩のお見舞いと、観光のどっちがメインになっているだろう…」
ホテル近くの海岸にて
スタッフ「ハイ、オッケーです!」
彩「お疲れ様でーす」
イヴ「なんだか懐かしい感じがします!」
麻弥「イヴさんは、フィンランドの出身ですからね!こっちの雰囲気が懐かしく感じるんでしょうね」
日菜「あ〜何かるるるん♪っと来ることないかな〜」
千聖「さっきのカメラ撮影は、日菜ちゃんにとって少し退屈だったかもしれないわね」
日菜「そうだ!後でリサちーのお見舞いに行こうよ!」
麻弥「イイっすね!じゃ、自分は少し準備してきます!」
彩「じゃ、私たちは海で少し遊んで行こう!」
イヴ「ハイ!行きましょう」
ホテル中央の広場にて
花音「ねぇ、美咲ちゃん」
美咲「なんですか?花音さん」
花音「どうしてこうなっちゃったのかな?」
美咲「さぁ…わかりません…」
彼女達の前に映っていたのは、噴水の側面を使ってバク転をしているこころとはぐみ、そしてそれを見ている薫である。
はぐみ「こころんはとっても体が軽いね!」
こころ「あら!はぐみだってすっごい身軽じゃない!」
薫「子猫ちゃん達が純粋に回転して遊んでいる…。なんて儚いんだ!」
美咲「もう私達だけで、リサ先輩のお見舞いに行きましょうか」
花音「そうだね…」
薫「なら、私も行こうかな」
美咲「うわ!!薫さん!?」
ホテル近くの病院
リサ「ハァ…。退屈だ…」
看護師「今井さん。ランドールさんがお見舞いに来ております」
リサ「あ、ありがとう」
ランドール「やあ、リサ。調子はどうだい?」
リサ「ん〜まだ身体中ズキズキするよ」
ランドール「そうか…。でも、少し元気になって何よりだよ。ところで、あのことは考えてくれたかい?」
リサ「うん!もう決めたよ!」
ランドール「そうかい。そしたら、明日のレースの時に教えてくれ。僕は、待ってるからね」
リサ「うん。ありがとう」
友希那「あら、アルベルトさん。リサのお見舞いに来ていたの?」
ランドール「ええ、そうです。それでは、そろそろお暇しますよ」
紗夜「それでは、また明日」
ランドールは、頷くとそのまま病室を出て行った。
あこ「リサさん!怪我の具合は大丈夫ですか!?」
リサ「うん!みんなに心配かけちゃったね〜」
燐子「実は…今井さんに…見せたいものが…」
そう言って燐子が取り出したのは、一部の新聞であった。
リサ「え?なにこれ?何か書いてあるの?」
紗夜「ええ。『今井リサの悲劇とサムライの如きアシストに大会が湧いた』と書いてあります。」
友希那「リサのことがメインに書かれているのよ」
リサ「…やばい。嬉しすぎて泣きそう…」
友希那「いいのよリサ。泣いたってなにも問題ないわ」
あこ「あ、りんりん!もう面会時間過ぎちゃいそうだよ!」
燐子「友希那さん…氷川さん…行きましょう…」
1時間後
ひまり「リサ先輩!お見舞いに来ましたよー!」
香澄「私たちも来ました!」
彩「ヤッホー。遊びに来たよ」
美咲「リサ先輩。お体の方は大丈夫ですか?」
リサ「み、みんなで来たんだ」
有咲「今偶然会っちゃいまして…。少し騒がしくなりますよね」
リサ「いいんだよ。その方が楽しいし!」
モカ「リサさん〜早く退院してくださいね〜」
蘭「私達は、待ってますからね」
たえ「そういえば、さっきそこでこんなもの買って来ましたよ」
千聖「たえちゃん…それはなに…?」
たえ「可愛いと思って買っちゃいました」
日菜「これすっごくるん♪ってくるやつだね!」
有咲「いやそれただのブリキのおもちゃじゃねーか!うちのばあちゃん家にもあるぞそれ!」
沙綾「あー。さてはおたえ、有咲の家から持って来たねー」
たえ「あれ?もう嘘がばれちゃった?」
有咲「おたえー!さっささとしまえー!!」
花音「病室であまり騒いじゃダメだよ…」
香澄「そういえばそれって、有咲のお婆ちゃんが言ってた有咲のお気に入りだったやつ?」
有咲「…もう帰るぞ!」
りみ「え?ちょっと有咲ちゃん!」
アハハハハ
午後2時
選手たちは、軽いトレーニングをこなしてから記者たちへのチーム会見に臨む。
ここで現在の各賞順位を振り返る。
総合順位
1位ヴォルドー FRA 38時間35分11秒
2位サルトレ NEB +1分49秒
3位フースフォルト GCE +2分18秒
4位カンチェレーラ RAV +2分25秒
5位湊友希那 BAN +2分26秒
6位ルヴァンズ PTM 同タイム
7位氷川日菜 BAN +2分27秒
8位戸山香澄 BAN +2分33秒
9位ミラー GCE +2分49秒
10位フランク RAV 同タイム
14位美竹蘭 BAN +2分55秒
15位弦巻こころ BAN 同タイム
16位氷川紗夜 BAN
17位青葉モカ BAN
24位アンディ RAV +3分
42位ランドール SAX +4分7秒
58位市ヶ谷有咲 BAN +5分34秒
山岳賞
1位ルークランド VAN 16点
2位戸山香澄 BAN 14点
3位ヴァンアールス SPC 7点
4位ゴンタ MOL 6点
5位湊友希那 BAN 4点
6位ランドール SAX 2点
ポイント賞
1位ジルヴェール OPA 156点
2位アルディッシュ SPC 131点
3位フースフォルト GCE 111点
4位ファルジャン VAN 108点
5位グレイラル OFA 96点
6位氷川日菜 BAN 95点
8位弦巻こころ 66点
新人賞
1位湊友希那 BAN 38時間32分46秒
2位氷川日菜 BAN +1秒
3位戸山香澄 BAN +7秒
本来は、各チーム毎に会見が行われるのだが、今年は異例として総合部門のみ有力者達を集めて会見が行われることになった。昨年のウィナーであるランドールを始め、ルヴァンズ、ドレイク兄弟、ヴォルドー、友希那、香澄、蘭がこの会見に招集された。
記者A「ヴォルドー選手。現在総合首位の座についておりますが、マイヨ・ジョーヌを守りきる自信は?」
ヴォルドー「正直最終週前には奪われてるかな〜。まあ取った時はまぐれだと思うし〜」
記者B「ランドール選手。昨年の形から比較すると、今年はだいぶ危機に陥っているような気がしますが?」
ランドール「膝の調子は、まだ万全ではありません。けど、そう簡単に諦めるほどヤワじゃ無いですよ。3週目のときには、万全の状態に戻してみせますよ」
記者C「ルヴァンズ選手。現在ヴォルドー選手から約2分半離されていますが、他の有力選手達よりも有利な状況と言って良いのでしょうか?」
ルヴァンズ「確かに他よりはええ状況かも知れへんが、アルプスやピレネーの山々を走るまでわからへんのも事実や。好調の時ほど危険なもんやで」
記者D「アンディ選手とフランク選手は、第1週時点では、ダブルエースのまま変更なしですか?アンディ選手は、勝負所で遅れたりもしましたが」
フランク「今の時点では、ダブルエースのプランのままです。まだ本格的な山岳に入ってないので、問題はありませんよ」
アンディ「そうだよ!そんな僕の隣にいるおじちゃんには負けないよ!あとは、タイムトライアル次第だね」
ルヴァンズ「誰がおじちゃんやねん!まだ34やぞ!」
ヴォルドー「僕たちの中では、ダントツで年長だぞ〜」
ルヴァンズ「いらんこと言わんでええわ!」
アハハハ
ルヴァンズのツッコミで記者会見は和やかな雰囲気で進んで行く。
記者E「それでは美竹選手。現在約3分の遅れとなっておりますが、これから始まって行く山々の自信はどうですか?」
蘭「山岳とタイムトライアルには自信も持っているから、あたしはまだ諦めるつもりなんて毛頭無いです。全力で戦いますよ!特に湊さんには、負けません!」
友希那「あら、大した自信ね。美竹さん。でも、私だって頂点を目指しているのよ。そう簡単には、勝たせてあげないわよ」
ヴォルドー「お〜バチバチしてるね〜。そういうの好きだよ〜」
ルヴァンズ「あんさん冷やかしたいだけやろ…」
香澄「私だって2人には負けませんよー!」
ランドール「同じチームで仲間割れは危険だぞ。君達の監督と同じチームの時はひどかった…」
ルヴァンズ「そこであいつの事を言わんでええねん!」
記者F「そういえば。ランス監督はどうしたのでしょうか?」
友希那「それは私達に聞かれてもわからないわ。チーム会見の時に質問してちょうだい」
ルヴァンズ「な、なんか空気が悪なるな」
アンディ「じゃあ、おじちゃん弄りだね」
フランク「それいいな。いいだろジジイ」
ルヴァンズ「もっと失礼やで!最終日には絶対マイヨ・ジョーヌ着たるからな!!」
ヴォルドー「会見は以上〜」
ルヴァンズ「人の話をちゃんと聞かんかい!」
ワッハッハ
途中険悪だった雰囲気も最後には丸く収まり、総合争いの会見は滞りなく終わった。
午後3時
総合部門の会見に参加したチームは、ここからチーム会見が行われる。
チームBanG Dream!のチームバス前
ライプ「それでは会見を始めよう。質問をどうぞ」
記者A「ランス監督はどうされたのでしょうか?」
ライプ「今は謹慎中だ。しばらく経過を見て判断しようと思う」
記者B「もし事実だった場合は、監督解任となるのでしょうか?」
ライプ「選手を思うなら、暫くは退いて欲しいと思う。そうならなければ、解任をする予定だ」
記者C「選手には、精神的ダメージが大きそうですが、率直な気持ちをお聞かせください」
日菜「そこはそんなに関係あるかな?」
こころ「そうよ!私達は、どんなことがあっても笑顔は無くさないわ!」
モカ「驚いたけど、精神的には何ともないよ〜」
紗夜「私達は、彼に多くのことを教えてもらいました。その恩を返すために、私達は決して諦めません」
有咲「ただ全力で戦うだけですよ!」
ライプ「他には何か?」
記者D「今井選手の容態は?」
友希那「私達が会いに行った時には問題なかったわ」
蘭「でも、身体が痛いと言ってました」
ライプ「正式には、足だけで30針は縫っている。そして、鎖骨と肋骨の骨折も判明している。復帰までは時間がかかるだろう」
30分後
香澄「あれ?そろそろ時間だよ!」
ライプ「ということで、会見は以上だ」
その夜
チームBanG Dream!のホテル
ライプ「それじゃ、作戦会議を始めるぞ」
彩芽「明日の第10ステージは、オーリヤック〜カルモーまでの158kmです。多少の山岳はありますが、ほとんど平坦ステージです。明日は、市ヶ谷さんに逃げにのってもらう予定です」
有咲「よしきた!任せてください!」
香澄「有咲!頑張ってね!」
有咲「お、おう!」
モカ「また照れてるの〜?」
有咲「う、うるせー!」
ライプ「他のメンバーは、遅れないように注意してくれよ。そして、落車にもな。よし!解散!」
解散の掛け声がかかると、彼女達は部屋へと戻っていった。
彩芽「リーヴァイさん。監督のことはどうするつもりですか?」
ライプ「今表に出たら叩かれるだけだ。暫くはおとなしくしてもらわないとな」
冬子「なら、私が助けてあげるよ」
ライプ「冬子か。すまんが頼む」
冬子「君が暗いのは感心しないなー。元気にしてくれないと、彩芽くんや他の子達も調子狂っちゃうよ」
彩芽「そうですよ。元気出してください」
ライプ「ありがとな。よし!明日からまた戦いだ!あいつはいないが、やってやるぞ!」
束の間の休息日が終わり、明日からまた地獄が始まる。果たして、この先どうなるのか。
次回へ続く
思った以上に長くなってしまった〜。来月から現実のツールが始まるよ〜。楽しみだ。
チーム略称その3
チームフライ FLY
クイックウォーリア QWO
エフティーヴィー FTV
PTMレーシング PTM
メンディス MAN