此処で一つ話をしておこう、Guarigioneのある街からグリフィン本部のある街に行くには普通の車ならば1時間、これは一般人にとっては命懸けの行動である。
と言うのも街から出れば鉄血と出会う確率が極端に跳ね上がるからだ、一応その地区担当の複数のグリフィン基地が戦術人形を使い辺りから排除してくれてはいるがそれも完璧ではなく残党や新たに流れてきた鉄血と遭遇、そのまま命を落とすこともザラではない、そんな危険な町の外、そこを爆走する黒いミニクーパーが居た
「ひゃぁぁぁぁぁぁ!!!???す、スピード!!スピード出し過ぎですケレス院長ぉぉぉぉぉ!!!???」
「まだそんなに出してないわよ~、それにのんびり走るほうが危ないって」
予想を遥かに超えた速度で爆走するミニクーパー、もといケレスの愛車【ラムレイ】、その車内では当たり前だがこれが初めて乗るリベルタが顔を真っ青にしさっきまで見せていたクールな感じは鳴りを潜めそれはもう面白い顔をして絶叫していた。
一方、叫ばれたケレスがそんな感じに呑気に告げるのだがその際、後部座席の彼女の方を見ながら言うのでリベルタは指を前に刺しながら更に叫ぶことになる
「前見てくださいぃぃィィィ!!!???」
「なんだか、新鮮ですね、この反応……少し前までは私がやってたんですよねこれ」
「どうしてそんなに冷静にひゃっ!!??今飛んだ!?飛びましたよこの車!!???」
「大丈夫よリベルタ、これくらいじゃこの子はびくともしないからさ」
「私が言いたいのはそういうことじゃなくてですねぇぇぇぇ!!!???」
絶叫するリベルタ、呑気に返事しながら更にアクセルを踏むケレス、もはや慣れたので何とも思わないがリベルタの新鮮な反応にこんな顔もできるんですねと微笑むカル、そんな三人が本部がある街に着いたのは出てから20分後、40分近く短縮できる速度で走ったことになる。
街の検問に要件を伝え身分証を提示すれば直ぐに通され制限速度でラムレイを走らせながら本部を目指す、流石に本部の加護を直接受けれるだけあって街は自分たちの所より活気があり、治安もよいのだがリベルタは漠然と落ち着かないと感じていた。
理由はわからない、ただ何となく安心できないと言うべきだろう感情が渦巻く、それが顔に出ていたのか
「どうしましたリベルタちゃん?」
「え、何がですか?」
「浮かない顔、してましたよ」
「あ、いえ、何と言っていいのか分からないのですが……ちょっと落ち着かないなって」
落ち着かない?とカルが疑問符を頭の上に浮かべているとケレスがそりゃそうでしょと笑いながら
「確かに治安も良い、街に活気もある、だけどここはグリフィンのお膝元、妙な威圧感があるんでしょ、カルや私はもう慣れちゃったから感じないだけよ」
「言われれば私も初めて来た時とかはそんな気がしたかもしれませんね」
「でしょ?だからリベルタの感じたことは言っちゃえば正常な反応なのよ、っと着いたわ」
「ここが、グリフィン本部……やはり大きな所ですね」
「まぁ、小さかったらそれはそれで問題よね」
はいじゃあ行くわよと仕事道具を三人で分担して持ち受付に向かえば受付担当から声を掛けられる、どうやらケレスのことを知っているようでその口調は明らかに仕事用ではなく友だちと話すような感じだった
「はぁい、ケレス、今日こそ私の誘いを受けてくれるのかしら?」
「何度も言うけど私はノーマルだからね57、今日はペルシカからの出張依頼できたのよ、確認取ってもらえる?」
「あら残念、まぁ良いわ。少し待ってて頂戴」
受付嬢もとい【Five-seveN】が手元の端末から通信を繋いでる間、リベルタが先程の会話について聞く、彼女としては今のは社交辞令みたいな物だと思ってのことだったが
「いや、あれはマジよ」
「え……あ、いや、え?」
「彼女、両刀よ。私も一回本気で喰われかけたもの」
「偶々、私が気付いたから未遂でしたけどね」
「もしかして、私も気をつけない、ヒッ!?」
瞬間、リベルタの背中が寒気に襲われた、振り向こうと思ったが身体がそれを拒否する、なぜだかは分からないが振り向いてはいけないと警鐘が鳴り響いている。
気付けば彼女はケレスの背中に隠れヒョコッと顔を出していた、そこには笑顔のFive-seveN、だがその笑顔は彼女には捕食者のそれに見えた
「あ~、ウチの娘を怯えさせるの止めてくれないかしら?」
「そんなつもりはなかったのだけど、ごめんなさいね可愛い小鳥ちゃん、でも私優しい方よ?」
「言いながら舌なめずりするの止めて下さい、割と怖いですよ」
あらごめんなさいと本当にそう思っているのかわからない声に更に警戒を強めるリベルタ、それを見て更に笑みを深めるFive-seveNだったがこれ以上は流石に怒られると思ったのか顔を業務中のそれに切り替える
「さて、ペルシカには確認が取れたからこれ身に着けてね」
「あいよ、しっかり着いてきなさい、ここって割と入り組んでたりするから逸れると迷うわよ。じゃあね57」
「帰りの際はまた寄って頂戴ね、ケレス」
はいはいと手を振りながら歩き出すカルとリベルタも軽く会釈してから渡されたカードを首から下げて彼女の後を追う。
途中、きっと何度も来ることになるだろうと思ったリベルタは道を覚えながら歩くがそこで妙に視線が向けられていることに気付いた。この視線は知っている、興味本位の奴だと中にはそういう対象として見ているものすらある、そしてこれは自分だけではなくケレスやカルにも向けられていると。
だが二人は何も反応していない、きっと慣れているんだと思ったら自分が少し情けなく感じ少し顔が俯いてしまったがそこでポンとカルの手が彼女の頭を撫でた
「平気ですよ、奴らは見てくるだけ、手を出してくる奴らは居ませんからね」
「ん?ああ、カルの言う通りよ、少し前までは割とちょっかい出してきたりしてきたんだけど、最近は無くなったわね」
「そりゃそうですよ、手を出してきた奴ら、院長どうしましたっけ?」
「ちょっとオハナシしただけよ、っとと、行き過ぎる所だった」
オハナシとは、リベルタはそう疑問に思ったがこの院長の事だからきっと手を出したくなくなることしたんだろうなと自己解決しているとケレスがインターホンを鳴らし扉が開かれ、そこに居たのは
「やぁ、今回も頼むよ」
ネコ耳の目に隈が酷い女性【ペルシカリア】これが本部に来た理由、彼女から仕事の依頼が来たからであり、ケレスも彼女に用事があったからだ
受付嬢Five-seveNさん
両刀ガチ勢、因みにケレスが喰われそうになったのは一緒に呑まないかで酔い潰すという方法を取ったから、カルが迎えに来なかったら未遂ではなくなっていた
ペルシカとかヘリアンとかカリンちゃんとか体ボロボロだよ絶対