ドッタンバッタンフロントライン   作:鮪薙

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調子が悪くなって辛くなったら私を呼べばいいとか思ってる奴に容赦なんていらない(変な所で容赦がない三十路


身体は労れ

依頼者、ペルシカリア、通称ペルシカと呼ばれる彼女は何を隠そう現在普及している第二世代戦術人形の母であり稀代の天才科学者である。

 

とまで書けば凄い人なのだがこういった突飛した天才ゆえの弊害とでも言うべきか、天は二物を与えずをと言うべきか、私生活はケレスと変わらない、もしくはそれ以上にズボラなのだ。

 

尚且、睡眠不足、運動不足等などetcのお蔭で割と身体にガタが来やすいようでケレスに出張を頼むのはこれが初めてではない、そろそろ親友と呼べるほどにはここに来ているかもしれない。

 

「はいじゃあ何時も通りそこのベッドに……ベッドの上は私達が来る前に片付けろって言わなかった?」

 

「あ、あ~、ごめん忘れてた」

 

「院長も人のこと言えませんよね?あれ、どうして目を逸らすんですか?」

 

どんぐりの背比べと言う言葉を電脳から引っ張り上げてしまったリベルタが軽く笑う、だがすぐに口を抑え周りを見れば自分に注目が集まっており、それからケレスがペルシカに

 

「ちょっと、娘に笑われたじゃない」

 

「それは君の私生活が問題あるからだろ?」

 

「お言葉だと思いますが二人共、五十歩百歩って言葉知ってます?」

 

敬意の欠片も感じられないバッサリとした物言いに言葉に詰まる二人、それを見て思わずまた笑ってしまうリベルタ。

 

それからカルが結局ベッドを片付けている間にペルシカが白衣を脱いでまずは椅子に座ってもらって状態を確認する。

 

「……何時もと変わらないか、あのさぁ、いつも言ってるわよね少しはストレッチとかしろって」

 

「面倒じゃんったい!!???」

 

「ああ?身体は労れって言ってるよね?天才の癖にそんなことは忘れるのか?」

 

「痛いっ!!??痛いから、ちょっと医者が患者苛めてあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!???」

 

「け、ケレス院長、不味いですよ、不味いですってそんな力込めたら!?」

 

ペルシカの言い分にキレたケレスが不必要なくらいに力を込め凝ってる部分を押せば当然かなりの痛みが走りペルシカが叫ぶ、がどうやら前からだったようで今回は許すつもりのない彼女は泣き叫ぼうが力を緩めず更に押しラボに叫び声が木霊する。

 

リベルタはそんな彼女を止めようとするがどう止めれば良いのか分からずオドオドする、と言うか有名な博士に容赦なさすぎますよ院長と思っているとベッドの片付けが終わったカルがケレスに近付いて、スパン!といい音を響かせ頭を叩いてから

 

「院長、ふざけてないで仕事して下さい、殴りますよ」

 

「殴ってから言う言葉じゃないわよね!?」

 

「……」

 

「あ、はい、仕事します、ほらペルシカベッドに横になる」

 

「君は少し患者の扱いを考えるべきじゃないかな」

 

あんた以外はキチンと扱ってるから無問題よと言いつつ残りの処置は丁寧に行っていく、それを見て一安心だとリベルタが息を吐いているとカルが

 

「リベルタ、良いんですよああいう時は容赦なくなぐ、違った。どついてでも止めちゃって」

 

「聴こえてるからね~?」

 

「聞こえるように言ってるんですよ院長?」

 

「え、でも……」

 

まぁいきなり私みたいにやれっていうのは酷ですよねと軽く笑いながらテキパキとケレスのサポートをしていく、まさに出来る女性と言った感じの立ち振舞いに尊敬の目になるリベルタ、私もこうなりたいと思う、彼女の中でカルがよく出来る優しい姉という立場になった瞬間である。

 

一方、ケレスは命の恩人であり自分を先程からサラリと娘と呼び自分も彼女を母親のように感じている、が少々抜けている人かもしれないとも感じていた。

 

「ああ、そこそこ、で彼女、リベルタだっけ?どうしたんだい?」

 

「ちょっとね、それで彼女のことで話があるんだけど」

 

「あまり大変なことじゃなければいいよ、あ、ごめんもう少し下かな」

 

広がってるじゃないと愚痴りつつ言われた場所を押せばまた気持ちの良さそうな声を上げるペルシカ、数十分のマッサージ後、終えた彼女達はペルシカが出したコーヒーと紅茶を飲みながら一息ついていた。

 

あんな容赦のないマッサージだったはずだがしたあとはすこぶる調子がいいらしく体をしきりに動かしては

 

「いやぁ、助かったよ。また宜しく」

 

「報酬さえ払ってくれればいいけど、少しは身体を大切にしないと駄目よ」

 

ああ、覚えておくよと言うが多分駄目だろうなぁと短いながらのやり取りで悟るリベルタ、カルも片手を頭に当て溜息を付いてる所を見るに何時もこの会話が行われているんだろうなぁと苦笑を浮かべる。

 

それはケレスも同じで全く調子が良いんだからと呟いてから

 

「まぁ、今回はこっちも用事があったから良いんだけどさ、ペルシカ、ちょっとうちの娘、二人共一回見てくれない?」

 

「む?別に構わないけど、君に所でも見れるじゃない、駄目なの?」

 

「駄目って訳じゃないけどさ、あんたの方が人形に関しては腕は良い、それにリベルタの方はちょっと怪しいところからぶん取ったようなもんだから内部の識別を私に移してほしいのよ」

 

「ああ、そういう。良いわよ、じゃあリベルタ、少し失礼するよ」

 

やはり他の誰かに触れられるというのは怖いのかリベルタは気付けば近くに来ていたケレスの手を強く握り締めていた、握られたケレスも優しく握り返せば安心したような顔になりペルシカの診断を受ける。

 

こちらは数分で終わり、もう大丈夫だよと言ってから

 

「うん、これで君は完全にケレスの娘だ。次はカルだね『彼女』は元気かい?」

 

「ん?えっと、私は元気ですよ?不調もありません」

 

「うんうん、なら良いんだ」

 

今の会話に疑問を覚えるリベルタだったがケレスもペルシカも深く聞かないのでとりあえず触れないでおく、それから簡単な問診、機械を使った検査を終えたケレス達はペルシカに別れを告げ本部を後にする。

 

こうして彼女の初めての出張体験は終わったのだが、そこでリベルタは忘れていた、帰るということは

 

「……あ、安全運転でお願いできませんか?」

 

「え、安全運転よ、ほら乗った乗った」

 

「リベルタ、厳しいようですが諦めて慣れてくださいね」

 

帰り道、トンデモナイ速度で爆走して少女の叫び声が木霊する車を見たと噂になったとかならなかったとか




こっち随分と雑や無いか!!!うん、やっぱり二作同時進行は頭のキャパが死ぬ、ちょっと後悔してる

ペルシカ
常連の一人、事あるごとに呼ぶくせに自分で改善しようとしない、でも金払いは良いので無碍に出来ない上客。自分はケレスよりズボラではないと思っている
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