CHRONO A CROSS 〜CHRONO in Elnido〜 作:Pazz bet
「っ!!」
「何!?どうしたのルッカ!?」
何らかの異常を示す声に、マールが切羽詰まった表情でといつめる。
「タイムメーターが...!」
見ると、先ほどまである一ヶ所を指していたタイムメーターの針が狂ってぐるぐると回っている。異常な事態だ。
「えっ...それってどうなるの?」
「わかんない!」
ルッカが慌てて中を確認しようとする。常時身に付けているバールでカバーをこじ開けると、そこからはもくもくと黒い煙がたち、火花が飛び散って、機械を構成していたであろういくらかの部品が弾けとんだ。
「うわっ、ケホケホッ...。これは...!」
「今まで酷使し続けてきたから、今になってガタが来たのかも...。くそっ、こんなタイミングで!」
ルッカが悪態をつき、ガチャガチャと中をいじりはじめる。
一方、クロノはどうすればいいか分からず、動けないままだった。戦闘などの力仕事は得意なものの、機械トラブルは専門外だ。
しばらくすると、けたたましくサイレンが鳴り始めた。その音色が、自分達に大きな危機が迫っているということを自ずと理解させてくれた。
「ちょっとルッカ!大丈夫なの!?」
「やれるだけやってみるから!それより二人とも、自分の身の安全だけを考えて!」
それを聞き、マールが恐怖に顔を歪めながら頭を手でおおい、クロノは慌てて席の下に隠れた。もし専門のルッカがどうにかできなかったとしたら、その先にあるのはおそらく...。こんな時空の狭間で大破して、外にでも放り出されようものなら...!
突如、全員の視界に目映いほどの光が差し込んだ。
「...!間に合わない!」
伏せてーーーー!
生暖かい風が肌に当たる。少し磯臭い。柔らかな背中の感触。それは、まさに海のような...
しばらくして、クロノは、うっすらと目を開けた。
...眼前に広がるは青い空と、悠々と滑空する白い鳥。そしてザーッ、という水の音がリズミカルに耳を打つ。
?ここは一体どこなんだろう。えっと、確かさっきまで自分は...。
そうだ。シルバードの中に居て、時空の狭間に突っ込んだ犬を追いかけて...
疑問符が頭の中に浮かぶ。
段々と体が動くようになって来たので、パッパッと体の砂を落とし、立ち上がってみる。
少し辺りを見渡すと、一面の白い砂と、青い海が目に入った。
どうやら、ここはどこかの浜辺のようだ。
地平線にも果てが見えないほど青が広がり、ヤシの木が数本、直立している。
...よくみると、そのうちの一本の木の下に看板が立て掛けられている。
...「オパーサの浜」?
それはここの地名なのだろうか?
しかし、全国を回ったと思っていたらこんなところがあったとは。まだまだ世界は広いと、クロノは結論付けることにした。
後ろを見てみると、どこかに続いているであろう道があった。
クロノは、まずそこに進んでみることにした。