CHRONO A CROSS 〜CHRONO in Elnido〜   作:Pazz bet

2 / 6
オパーサの浜~アルニ村

 道のりしばらくは沿岸の岩場が続いていた...、というより、どうやらオパーサの浜は陸繋島になっていたらしく、浅瀬をずっとわたっていた、という表現の方が正しいかもしれない。

 

 それにしても、道中やたらとトカゲが飛び出してくる。巣でもあるのだろうか。

 

 

 

 大地に段々と草が見え始めた地点で、一際大きなトカゲが突然クロノに襲いかかってきた。

 

 こいつは、今まで自分が戦ってきた魔物の気配に似ている。...まさかそうなのか?

 

 ならば、倒さねばなるまい。クロノは、腰に手をあてがい、剣を抜く。

 

 自分が今持っている剣は、かつて冒険で手に入れた「虹」ではなく、ただの安い銅の剣。...「虹」は最終決戦で折れてしまい、修復不可能な状態になってしまっている。とはいえ、自分は少なくともプロの剣士程度の腕前はある。このような相手に不覚はとるまい。

 

 トカゲは雄叫びをあげ、やみくもにクロノに向かって突進を繰り出してくる。しかし、クロノにそんな攻撃ががあたるはずもない。

 

 彼はそれを何の苦もなくかわし、相手がよろけた隙をついてすれ違い様に胸を一閃した。

 

 ズズン、と背後で音を立てて崩れ落ちる魔物。心臓を真っ直ぐに貫ぬかれた魔物は、もう目をあけることは無い。

 

 クロノは、相手の絶命を目で確認し、剣を鞘に納める。他愛もない相手で良かった、と内心ほっとして、振りかえって相手の横を通ろうとした。

 

 ...?視界の端に何か光るものが見える。

 

 その方向へ目を向けると、何かが魔物のすぐそばに落ちていた。

 

 近づいて、それを拾い上げてみると...ペンダント?何だろう。魔物の所有物だったのだろうか。 

 

 いや、よくみると、柄に何かが書いてあるのが分かる。なになに...

 

 「アルニ村 レナ」...?

 

 ...これは明らかに所有者の名前だ。なるほど、人間が落としたものを、こいつが拾ったのか。

 

 それにしても、村だって?

 

 クロノはそれをポケットにいれて、トカゲ岩礁(命名)を抜けた。

 

 

 

 草原に入ってしばらくすると、遠くにうっすらだが複数の建造物のようなものが見えてきた。

 

 あれは...人間の集落か?

 

 今、自分がどこにいて、どんな状況にあるのか把握できていないクロノにとって、そのような環境はありがたい。聞き込みをして情報を得ることができる上に、さらに知らない土地での味方である宿がとれるかもしれないのだ。

 

 それに、そこが「アルニ村」である可能性も非常に高い。レナ、という人物が一般的な村の人間ならば、そこまで遠出はしないはずである。

 

 行ってみて損はないはずだ。

 

 とりあえず、次の目的地が定まった。クロノは、靴の紐を結び直し、そこへと足を向けることにした。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。