五百年の約束   作:シバヤ

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第8話

 

朝早く、朝食を食べる前に動きやすい格好になってっと

なんか最近走ってなかったから訛ってるかもな

 

「なんだ、早朝ランニングか?」

「朝手伝ってなかったときしてたろ、今はそんなに忙しくないしな」

「そうか、気をつけてなー」

 

祭りとかこの街が繁忙期になるとうちもかなり忙しくなるけどそれが過ぎると地元民からの依頼しかないからな

朝は俺もやることないし放課後も本当に必要ない限りは遊んできてもいいって言われてる

だから朝はランニングしているんだ

 

……なんだ?今ムラサメが怒ったような気がしたんだけど……

ま、どうせ将臣が貧乳派じゃなく巨乳派とか言って怒らせたんだろうな、きっと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ランニングを始めてから結構経つが体力も落ちてなさそうで何よりだ

これならまたペース上げてレベルアップしていこうかな

ん、浮いてる女の子にひとりの男子といえば

 

「よっす。将臣、ムラサメ」

「く、久遠!?」

「おはよう、こんなところで何をしておるのだ?」

「ランニングだよ、少しでも身体を鍛えないといけないからな。そんな二人こそ何してんだ?」

「ほら、ここの景色って都会じゃ見れないだろ?それに空気も綺麗だからちょっと散歩に」

「そこが田舎のいいところでもあるからな。それじゃおれは行くから、また学院でな」

 

将臣はあんなこと言ってたけど本当は違うんじゃないか?

でも何をしようと個人の勝手だし詮索する必要もないけど……気になるな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「やっぱり久遠も鍛えてるんだな」

「それに昔からのようじゃな、感心感心」

「でも久遠は強いのになんで今も鍛えてるんだ?何か強くなる必要でもあるのか?」

「ん?ご主人は知らんのか?操真家の言い伝えでな、強い武器を作るためにはまず自分が強くならないといけないという言い伝えがある。と言っても智之の阿呆が考えたことでな」

 

強い武器を作るために自分も強くならないといけない……か

何となくだけどわかるな

 

「ご主人、そろそろ行かないと。玄十郎も待っておるぞ?」

「そうだな、早く行かないと!」

 

追いつくのにどれぐらいかかるかわからないけど、久遠には負けないようにしないとな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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退屈な学院も終わり、俺は今は暇を持て余している

今は特に大きい依頼もなければ、あっても皿とかうちでは簡単に作れるものばかり

正直言うとこのままじゃ収入が少ない

でも時期が時期だから仕方ないし、また観光客が賑わう時期になったり祭りが始まればそれなりに稼げて黒字になる

まあ、お金のことは何にも心配はないんだけど

 

それより今の俺のことだ

何もやることが無いぞ

田心屋は……週三って決めてるから今日行ったらあとが行けなくなるからやめとこう

となると剣の鍛錬でも……

 

「わっ!」

「どわぁぁ!?」

「いつもは気配に鋭いというのに考え事しておる時に脅かしがいがあるのは変わらんの〜」

「それでも上から来るのは反則だろ!」

 

後ろからなら足音でわかるけど上からじゃ声かけられるまでわかんねーって普通

 

「それで何を考えておったのだ?」

「いや、特にやることないから何をしようかと」

「そんな事のために無駄に集中しておったというのか」

「いいだろ別に」

「それよりも暇なのか……うむ!吾輩が話し相手になってやろう!」

「おう、それは助かるな。それにムラサメと話すのも久しぶりで楽しいし」

「吾輩も楽しいからのう、では久遠の部屋へ向かうぞ!」

「……は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんで俺の部屋に来たんだ?

でもムラサメは普通の人には見えないから俺が独り言言ってる痛い人みたいに見えるのか

そう考えると俺の部屋の方がいいのか

 

「殺風景な部屋じゃな、他に何かないのか?」

「あるのはここの漫画だけだ、他は教科書とかそんなもんだ」

「もっと趣味とか作ってみたらどうだ?」

「甘いものを食べ歩きするっていう立派な趣味があるんでね。お金かかるから食べ歩きは月一だけど」

「そうか、久遠は生まれ変わりだから食べることも出来るのか……」

「そうか、お前は魂だけだもんな。すり抜ける以上食べることも出来ないのか」

 

これはちょっと申し訳ねぇな

こういう気の回らなさは本当に俺らしい

 

「うむ……さすがに興味が無いわけではないからな。生前と比べるとどう違うのだ?」

「そうだな……俺の母上の料理よりは何倍も美味い料理がたくさんって言ったらわかるか?」

「智之の母上殿の手料理……あれはとても美味しかったがあれよりも美味しいとはな……」

「余計気になるようにしちゃったか。ならお詫びがてらにムラサメもどうすれば食べ物を食べれるようになるか考えておいてやるよ」

「そんなこと出来るとは思わないが、期待しないで待っておるよ」

 

俺や将臣はムラサメに触れられる

これがなにか直接的なヒントになってくれればいいんだけ

 

「あっ、そういや将臣は朝本当に散歩目的でいたのか?」

「すまぬがその事はご主人から口止めされていてな」

「やっぱりそうだよな。素直に言えるならあん時隠してないか」

「いずれわかるだろうからその時まで待っておくれ。久遠ならすぐバレそうじゃがな」

「あまり俺を買いかぶるなって」

 

手がついついムラサメの頭に伸びる

なんかクセになってるんだよな

 

「こうやって撫でられると、つい人の温もりを思い出してしまうな」

「俺と将臣以外には触れられる人はいなかったのか?」

「姿を見ることは出来ても、触れられることはなかったのだ」

「……そうか」

 

少ししょんぼりとした顔になったからついわしゃわしゃってしてしまう

 

「コラ!もう少し丁寧にやらないか!」

「将臣にも言えば断らないだろうし、今は俺もいる。だから人の温もりが恋しくなったらいつでも言えや」

「久遠……そうだな!ご主人にはプルンプルンの方が好きとか言ったからその罰で、久遠には生まれ変わる今までの分撫でてもらわんとな!」

「将臣……そんなこと言ったのか……。それはいいとして、いいぜ。この数百年分はちゃんと埋めて、それからあとだっていつでも撫でてやるよ。また俺との約束だ」

 

約束があればこうしていつでも出会えるんだ

例えそれが何年と間が開くことになっても

 

「うむ、約束だな。む、ご主人が移動しよるな、吾輩もそろそろ帰るとしよう」

「もうそんなに時間経ったのか、今日はありがとな」

「吾輩も楽しかったぞ。ではな、久遠」

 

そのまますぅーっと消えてしまった

こうして長話したのは随分と久しぶりだったな

 

「おい久遠、一人で喋ってたってことはさっきまであの子がいたのか?」

「ああ、なんか悪いな。独り言聞かせてたみたいで」

「いや、お前の楽しそうな声が聞けて何よりだ。廉太郎君や小春ちゃんとは遊んでたようだけど、小さい頃から俺の仕事ばっかり見てたもんな」

「そういやそうだっけな」

「だからお前にはもっと友達と遊んで欲しいと思ってるんだよ。この仕事の道は何年とかかるんだしな」

「わかった。それに今の学院生活は楽しいからな、友達だって沢山いるし」

 

そうだな、もう少しは鍛治の事じゃなく、友達と遊ぶことも考えてみるか

今の時間は今しか過ごせないんだからな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「か、身体中が痛い……」

「お、おお。随分と打ち込まれたようだな、ご主人」

「明日は身体中が悲鳴をあげてそうだ……ムラサメちゃん、なんか機嫌良さそうだけど何かあった?」

「そうか?先程まで久遠と話をしておったのだが」

「きっとそれだと思うよ。久遠はムラサメちゃんと昔からの付き合いだったんだろ?だからきっと懐かしくなって機嫌もいいんだよ」

「ふむ、そんなものかのう」

 

話してる時に昔のことも出てきておったし、懐かしくも思った

それにあの温かさも懐かしくもあったな……




将臣が玄十郎に特訓してもらうところまで来ました
レナが登場するまでもう少しです
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