夢想奈落録~伝説の闇宴~   作:タケノコ委員長

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こんばんはー、タケノコです!
第1話で思ったより進みましたw
では、ゆっくりしていってねー


1…連絡のつかない世界

前回出された暗号を解く瞳。実は異変解決に命を賭けてきたとはいえ、暗号を解いたことはなく、手が進まない。

 

このままだと答えが見つからないと考え、夢想郷の皆に聞いてみた。しかし、ここは技術力があまりなく、そんな場所ではこの問題を解決するのは不可能である。

 

それを知らずにテキトーに近所の人に解いてもらう。勿論、誰も分からず諦めてしまう。

 

「さぁ、どうしようか……。」

 

躊躇うなか、週に1度やってくる瞳の友達がいた。彼女の名は「五十嵐 凛」。とにかく元気があって、自然と守りたくなる存在。隣の世界にいて、能力は持ってないが推理小説が好きらしい。

 

彼女は明日の午前中にやってくるらしいから、折角だし解かせてみることにした。

 

 

 

 

 

≡≡≡≡≡≡

 

 

 

 

 

そうして、1日経ち、予定通り凛がやって来た……と思っていた。しかし、この世界に彼女の姿はない。

 

「どうしたんだろう。寄り道してるのかな?」

 

そう思い、隣の世界に行こうとした。しかし、桜の木を守らなくてはならないため、外の世界へ行くのは大きな異変が起きたときだけである。しかも、凛が寄り道をしたことはない。

 

ここで待機するしかなく、好物の鮭のおにぎりを食べていた。彼女はそれを食べれば自然と元気が出てくる。因みに、おにぎりはおにぎりでも鮭じゃなきゃいけないようだ。

 

霧雨が降るなか、太陽が西へ傾いていることが分からず、部屋でごろごろしていた。

 

その頃、夢想郷内では皆が一丸となってBBMO4という謎の配列の意味を探していた。しかし、絶対に答えは分からない。

 

 

 

 

 

≡≡≡≡≡≡

 

 

 

 

 

彼女が起きたのは、日が沈む頃だった。霧雨はとっくに止んでいて、月が顔を出してきた。今夜は久々に北風が吹く。瞳は散りゆく紅葉を見ながら、ひたすら凛を待ち続ける。

 

月は輝き続けるが、瞳の目は暗黒の世界へ行ってるようだ。ただひとり、1つ屋根の下、ぼーっとしている。

 

「連絡、してみようか。」

 

手元にあった受話器をとり、無心に凛の電話番号を打つ。ピッピッピッと同じ音がなり続けるが、別の音がなる気配はない。

 

そろそろ怪しく思ってきた瞳が取った行動は、探しにいくということだった。本当はダメだが、散歩に言ってくると嘘をついて外に出た。

 

 

 

 

 

≡≡≡≡≡≡

 

 

 

 

 

それから、30分程たった。隣の世界に行ってみたものの、目撃証言すらない。彼女の隣の家に住んでいる新婚さんに聞いてみたものの、ここ10日程前の夜からどこにいるか分からなくなっているという。

 

流石にこれ以上いると桜の木が危ないということで、一度夢想郷に帰ることにした。後悔しているのは、彼女の家の中を見なかった事だ。

 

本当なら、別の世界はその世界の代表が見回りをするのだが、友達の事ならどこにでも駆けつける。瞳にとっての正義なのだろう。

 

そうして、元の世界へ戻ってきた。夢想郷を灯してくれる月の光を見る。しかし、別の世界へ行く道中は森を切り抜けなきゃいけない。灯すものがなく、危険がたくさんある。

 

「そういえば、ここって行方不明事件が多いんだっけ。」

 

確かに森の中で行方不明事件が起きたことはある。しかし、昼間にやってくる凛が道を覚えている、ましてや寄り道をしないのであれば行方不明になるわけがない。途方に暮れる瞳のもとに、1つ連絡が来る。

 

「あっ、電話だ。」

 

受話器を手に取り、耳に当てると……

 

「もしもし、謎解きは順調かな?」

 

「謎解き?って、あなたは一体?」

 

名乗りもなく電話をかけてきた悪魔。彼女こそBBMO4という暗号を送りつけた者だ。

 

「全く、解けてないのか。じゃ、教えてやる。パソコンあるか?」

 

「え?」

 

前に凛から貰ったパソコンを開いて、キーボードを見てみた。アルファベットが書いてあるが、その右には平仮名もある。

 

BBMO4とうつ。同時に平仮名も読む。

 

こ こ も ら う

 

暗号が解けた。しかし、解読すると良いとは思えないような物だった。

 

「そうそう、凛は家に入って拘束しておいたからっ。んふふ……。闇雲郷でまってるね!」

 

すぐに受話器を置いてあった場所に戻す。異変。とはいえ、今は深夜であり、僅かな光を頼っていくのは危険である。明日の朝行くことにした。

 

 

 

 

 

≡≡≡≡≡≡

 

 

 

 

 

「なんかめんどくさそうな異変だなー。」

 

この日はいつもより早く起きて、地平線が太陽により輝き始めるというタイミングで夢想郷をでた。

 

昨日行った道をもう一度辿り、急いで凛の家に行く。よく煙突から入って凛を驚かせようとしているから、この行為をしても周りの人は驚かなくなってる。訝しんだ目で見られることなく家の中に潜入した。

 

普通なら怪しい行動も怪しまれない仲である2人。1人失えば孤独。ずっと一人で桜を見てきた瞳にとってはとっくに慣れた言葉であるが、やはり孤独は寂しい。

 

色々調べた結果、前と比べてみても大きな変化はなかった。ただ一つ言えるのは、彼女の好きな漫画本が増えているということだけ。

 

「なんなんだろう。もしかして、凛のイタズラかな?」

 

なんて思ったり、どこかの漫画の1シーンなのかと思ったりしたが、帰るとき、あの言葉を思い出した。

 

「そうそう、凛は家に入って拘束しておいたからっ。んふふ……。闇雲郷でまってるね!」

 

闇雲郷。実際に存在する世界だが、なにやら怪しげな実験をしているという噂もあり、危険そうな場所でもある。

 

しかし、瞳が思ったのはまた別の部分である。闇雲郷じゃないとしたら、凛は家に入って拘束しておいたからの部分である。

 

「家に入って?ドアから入ってきた形跡なんてないのに。」

 

やはりイタズラなんだと思い、家中捜索。2階を探している間は階段を降りれないように結界をはり、1階を探している間はドアに鍵をしっかりかけてあげた。が、ロッカーや風呂場諸々誰もいなかった。

 

そうして、2階の窓からジャンプして降りようとすると、あることに気付いた。

 

「この窓だけ、鍵がかけられてない?」

 

そう、必ず鍵をかける凛が鍵のかけ忘れなんてあり得ない。誰かが入ったのである。

 

「じゃあどうやって入ったのよ……。」

 

上を見上げて考えていると、灯台もと暗し。答えは真上にあった。

 

「あぁ。煙突か。」

 

煙突から降りるなら着地地点は限られる。その部分を調べると、自分以外の足跡があることに気付いた。さっき調べたときは軽く調べただけだから、自分の足なんだと勘違いしてしまったのだ。

 

指紋の確認をするという知識はないが、目で見えるものは逃さない。窓から逃げたならどうやって誰にもバレずに逃げたかが知りたい。

 

「確か、目撃証言はなく、10日程前の夜になったら逃げたというのよね。」

 

よく見ると窓のすぐとなりに別の家の屋根があった。そこには自分以外の誰かが歩いた痕跡もある。ここまで来てついに。

 

「確定」

 

異変であることが確実になると必ず確定という文字を自分の家、被害者の家に貼る。これにより自分がどの家の異変を解決しているかがわかるようにする。

 

闇雲郷まで15キロ。急いで行くことにした。

 

「私はやるべきことをやるのよ。自分の為にやるのじゃない。人の為に動く。孤独でも、仲間が少なくても。」

 

桜を助ける人は多いが、彼女自身を助ける人は実のところ2、3人である。

 

異変が起こると数ヵ月はここに戻ってこれなくなる。毎回夢想郷に手を振り、いつもの世界を出る。

 

「バイバイ」

 

そう言って、15キロ先の世界へ徒歩で向かい始めるのだった。その道のりでもたくさんの人や妖怪が出て、瞳の足を妨げようとする敵に阻まれるということを。それでも進まなくてはいけない。さっき決意した言葉を忘れてはならないのだから。




unit profile 2 五十嵐 凛
年齢 14
能力 なし
血液型 A
好物 ?
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