夢想奈落録~伝説の闇宴~   作:タケノコ委員長

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おはこんばんちわ!タケノコですー。今回で第三話!本当に2~3ヶ月で終わるか心配ですが、のんびりやっていきます!では、ゆっくりしていってねー


2…いざ闇雲郷へ!四天王の一人、カイ登場!

時速15キロで1時間、ずっと走り続ける。慣れたものだ。ただひたすらゴールに向かって進む。疲れないギリギリのスピードで。

 

1時間程経って、ようやく闇雲郷が見えてきた。途中から太陽が見えていた空が、見上げると暗い陰に覆われていた。

 

「あれが……、闇雲郷ね。恐ろしい場所。」

 

空気が重い気がするが、それより恐ろしいと感じた理由は、目の前に立っていた誰かである。しかも、よく見ると人間では無さそうだ。

 

そんな中、明らかな事が1つだけあった。目の前の者を倒さなければ前に進めなくなるという事だった。勿論、その気になればいつでもスイッチオンに出来る。

 

「あなたは、誰?」

 

とりあえず質問してみる。1つ質問するだけでも相手の性格がわかる。

 

「我が名はカイ。闇雲郷の四天王の一人。」

 

空よりも暗い声で話してきて、圧迫感のある話し方だった。少し上から目線で話しかけてくるが、着ている服は少し派手である。

 

あくまで第一印象だが、闇雲郷の誰かに操られているような気がした。早く操り人形から脱出させないと彼女の心が壊れてしまいそうだ。

 

「残念だけど、ここから先は進ませないわ。」

 

「まぁ、そりゃそう来るわよね。」

 

出来れば勝負はしたくなかったが、なるしかないときはすぐに終わらせる。

 

「さぁ、真っ正面から突破させて頂くわよ!」

 

「無駄ね、動きを止めるのよ。」

 

カイの能力は動きを止める程度の能力。瞳の体が思うように動かない。小指さえ動かないから、何もできなくなってしまった。

 

その様子をゆっくり見ていたカイ。いつ攻撃されてもおかしくない状況になったが、避ける方法が分からない。

 

実は完璧な能力なんて存在しない。瞳が昔読んだ本に書いてあったのを思い出した。伝説などが書かれている本だった。

 

 

 

 

≡≡≡≡≡≡

 

 

 

 

 

一つ

 

能力を持つもの、常に己の真理を突き通すべし

 

二つ

 

各郷が1つにまとまるとき、赤い天使が開く

 

三つ

 

飲み込まれそうになるときこそ、北の世界へ行け

 

四つ

 

完璧は存在しない。常に弱さと戦い続けよ

 

 

 

 

 

≡≡≡≡≡≡

 

 

 

 

 

今は亡き瞳の父から貰ったものである。今では家の隅っこに置いてあるはずだ。

 

「心符 ウォーターウォッチ」

 

色々思い出しているうちに、どこからか声が聞こえてきて、それと同時になにかが通り、急に目眩がした。

 

「え……?」

 

気付いたのは声が聞こえてから2~3秒後だった。このままでは弱点を見つける前に終わってしまう。でも、動けなくなると何もできない。

 

「どうしよう。動けないなら攻撃できない……ってあれ?動けるようになってる?」

 

さっきまで全く動けなかったのだが、いつの間にか手が動くようになっていた。何があったのか考えてみた。

 

昔覚えたことを思い出して、何か声が聞こえたと重ったら、いつの間にか倒れそうになった。

 

今思ったことで、2つ仮説が思い浮かんだ。

 

1つ目に脳を活性化させること。色んな事を考えて、脳を活性化させると、体を動かせるようになる。2つ目に相手に攻撃されたら動くようになる。

 

どちらも捨てがたいものだったが、確認するためにはもう一発攻撃を受けるしかなかった。

 

あえて同じように仕掛け、同じ行動をさせる。

 

「そんなことをやっても同じよ。次の攻撃で回復不能な位にぐちゃぐちゃにするわ。」

 

結構恐ろしいことをいうが、既に動きを止められているため、何もできない。

 

「心符 ファイアウォッチ」

 

さっきは水のように勢いよく攻撃してきたが、今度は火のようにかなりのパワーで攻撃してきた。攻撃を受ける直前は動くことは出来なかった。

 

「つっ……。」

 

多少痛かったが、とりあえず急所を免れることはできた。しかし、そんなことをやり続けるために攻撃を受けているというドMプレイなどする気はない。

 

「う、動く?」

 

自由自在に動かせるようになった体。今なら何でもできそうだ。しかし、攻撃した後カイは一度離れていってしまう。また止められてしまうのが目に見えている。

 

だが、よく考えるとここまで距離を置くのは不自然すぎる。10メートル~15メートルならまだしも、100メートル近くも離れていた。

 

普通とは思えない行為。何か企みがあるとしか思えない。じっくり見てみると、ちょうど30秒程経つと距離を縮めてきた。時間には正確な瞳なら、30秒位はぴったり計れる。

 

どうやら、カイは強い能力は持っているが、上手く隠すことがあまり得意ではないようだ。瞳にとって、ここまで分かれば後は簡単な作業である。

 

「まだまだ……!」

 

「だから、何度やっても同じ!動きを止めれば良いのよ。」

 

さっきまで心が無いように喋っていたが、今のは少し感情が入っているような気がした。しかし、自分を止めようとする気持ちは変わらない。やっぱり似たような技を使ってくる。

 

「これで、決める。心符 グランドウォッチ」

 

今までで一番大きな攻撃だった。当たれば即終了のように思えた。当たればだが。

 

グランドウォッチは瞳の体を突き刺したように見えた。しかし、瞳が諦めるわけない。かするギリギリのところでシールドを張り、被害を最小限に抑えて動けるようにした。

 

流石に驚きを隠せないカイだった。ただただ逃げ回る。同じリズムが繰り返され、ただひたすら鳴り続ける。そんなのももう終わりだ。

 

「30秒。次に相手を止めるまでに待たなきゃいけないんでしょうね。」

 

「なっ……!」

 

予想通り、行動に出てしまっていた。必死に逃げ回るカイだが、こういう場面での瞳の捉え方は一味違う。一瞬で捕まえてしまった。

 

「離せ……。」

 

「そろそろ終わりにしようか?休符 チェンジハート」

 

「あっ……ぐふ……。」

 

瞳の前からカイが消えた。下を見ると、さっきまで殺意さえ持っていた者が地上に落ちていた。

 

「結局、何者か分からなかったなぁ。」

 

そう呟くと、また闇雲郷の中心へと向かっていった。ゴールが見えてきてから、少し移動速度が落ちたが、奇襲をかけられても対応できるようにしていた。

 

更に進むと、敵の本拠地が見えてきた。なんだかあっけなく見つかってしまったが、こうも簡単に見つけられた理由もある。

 

この建物、周囲の建物と比べ物にならないくらいにでかい。そこら辺の家の20倍~30倍程の高さである。

 

入り口が見えたが、勿論1階からスタートだ。少なくとも10階はありそうで、突破するのが容易ではないことがわかる。

 

どうしても最上階に行きたい。人間の本能で楽したいという気持ちが混み上がって来たが、楽に攻略できるように作られているわけがなかった。

 

「めんどくさっ。まぁいいか。1階から行かなきゃ行けないならそこから進むしかないし。」

 

明らかにやる気が湧いてきてないことがわかる。しかし、その途端、恐れていたことが起きた。奇襲攻撃だ。その攻撃は左斜め上からやって来た。

 

「危なっ。後0.1秒気付くのが遅かったらやられていた。」

 

避けたは良いものの、離れていても吹っ飛ばされそうな能力、危険な敵だ。

 

「あらら、一撃で倒そうと思ったのになぁ?まぁ、手応えのある敵はだーいすきだよ!」

 

「あなたは誰?」

 

カイの時と同じ質問をしてみた。すると、カイと同じように答えてきた。

 

「私はハル。そこら辺で噂されている、危険な鬼。」

 

あのときとは違い、自分の種族まで言ってきた。特に関係はないのだが。逆に鬼と言われたことにより、危険な威嚇されたような気分に陥ってしまった。

 

角は生えていないが、服装は鬼が着ているものを貰ったかのよう。

 

「はいっ、油断してたね?さようなら!」

 

いきなり先制攻撃を食らってしまった。そこで気付いたのは、今までと重さが違うことだ。一撃が腹の内部をえぐり出されているかのように痛い。思わず腹を押さえて座り込みたくなる。

 

「こんなところで負けられない!」

 

すぐに反撃モードに変え、立ち向かおうとする瞳だった。 終




unit profile 3 カイ
年齢 16
能力 時間を止める程度の能力
血液型 A
好物 焼き肉
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