SICオーズIN戦姫絶唱シンフォギア   作:クロトダン

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…あの、社長さん。この巨大な機械はなに?

え?今回は時間がないからこれを使えば公共機関より速く目的地に着くって?

イヤイヤこれってどうみてもカタパルトじゃん。俺はガ◯ダムじゃないですよ?

てかさっきから俺の身体を拘束してる黒服の人達なに?

え?ノイズの数が想定よりも多いからそのまま戦場のど真ん中に直接送り込む?射出後は拘束が解けるからその後で変身すればいい?

待ってくれ、いきなり呼び出されて説明する間もなく屋上に連れられてカタパルトに乗せられて、じゃあ行ってこいってハイそうですかと納得できるかぁ!!

「はい射出」ーカチッー

ちょ、まだ心構えが出来てーバシュッ!ーなああああああぁぁぁぁぁぁぁッ!!!??



本編に続く。


歌と再開と増殖コンボ

あたしがまだ子供の頃、両親と妹と一緒に遺跡にある聖遺物を発掘しにいったあの日。

 

あたしの家族はそこに現れたノイズに殺された。

 

発掘チームがノイズに殺される中、両親があたしと妹を逃がそうと身体を張ってくれて逃げ道を作ってくれたおかげで遺跡の入口まで走ってこれたけど、途中で躓いて地面に倒れたあたしに手を伸ばそうと妹が振り返った直後。

妹の背後から現れたカマキリみたいなノイズが振り下ろした鎌に背中を貫かれた。

ノイズが振り下ろした鎌を抜き、その反動で妹の身体が炭に変わりながらあたしに向かって倒れてくる。

 

あたしは手を伸ばして倒れてくる妹を抱き止めようとしたけどあたしの手があの子に触れる前に妹の身体は目の前で崩れ落ちた。

 

それを見たあたしは悲鳴を上げて地面に崩れ落ちた妹だったものを必死にかき集めたけど、両手から容易く零れ落ち妹が死んだとようやく理解したあたしは涙を流して妹と両親を殺したノイズに睨み付けることしか出来なかった。

 

カマキリみたいなノイズが鎌を振り上げる。

 

当時、何の力もなかった子供のあたしは死への恐怖に耐えながら、この命が消えるまで目の前のノイズを睨み続けようとしたその時。

 

あたしの頭上を通りすぎてきた何かがカマキリみたいなノイズの顔を蹴り飛ばした。

蹴り飛ばされたノイズは後ろにいた他のノイズを巻き込んだ後巻き込まれたノイズ共々炭になって崩れ落ちた。

 

ノイズを蹴り飛ばした何かはあたしを庇いながら虎の爪と飛蝗の脚に変化した両腕と両足で残ったノイズを蹂躙した。

 

ノイズがいなくなり、死の恐怖から解放されたあたしは気絶する前に助けてくれた何かの姿を見た。

 

そいつは赤黄緑の上下三色の身体をしていてさっきまでノイズを屠っていた異形の四肢に胸元に鷹と虎と飛蝗が描かれた丸い紋章、そして顔は鷹のような仮面を着けた何かがこちらを見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

「あたしは…あんたに……」

 

 

「……なで?奏!」

 

「ん、翼?いけね、寝ちゃってたか」

 

とある実験を兼ねたライブを前に一休みしていたら、この実験の為にした訓練により積み重なった疲労に思わず寝てしまい、魘されていたところを心配した翼に起こされた。

 

「大丈夫?寝てるところごめんね。奏がかなり魘されていたから、迷惑だった?」

 

「いや、大丈夫だ。むしろ起こしてくれてありがと」

 

上目遣いでこちらを伺う翼に大丈夫と礼を言ってから顔を洗いに控え室に備え付けてある洗面所に向かい顔を洗いながら先ほど見ていた夢について考えていた。

 

あの時、助けてくれたあいつの姿を見た子供のあたしはその異形の姿に恐怖を抱いてしまい気絶する瞬間あいつに対して化け物と言ってしまった。

 

本当はあんな言葉ではなく助けてくれた礼を言いたかったのに当時まだ子供だったあたしはあいつの心を傷つけたことを未だに悔やんでいた。

 

―――なあ、あんたは今どこにいるんだ?

 

顔を洗った後鏡に映る自分の顔を見ながら助けてくれたどこかにいるあいつの姿を思い浮かべた。

 

 

 

 

そしてライブが開始してからしばらく経ち、ライブ中にノイズが会場に現れた。

 

あたしは翼の静止の声を振り切りガングニールを纏い槍のアームドギアを手にノイズの群れに乗り込んでいった。

 

その後に遅れて天羽々斬を身に纏った翼が剣のアームドギアを手に他のノイズを倒していき、合流した翼と一緒にノイズを倒していくと悲鳴が聞こえた。

 

悲鳴が聞こえた方を見ると逃げ遅れたのか一人の少女がノイズに襲われそうになっていた。

 

あたしは翼に他のノイズを任せた後、すぐに駆け出し少女に襲い掛かろうとしたノイズを切り裂き、少女に逃げろと叫び離れたのを確認した後ノイズからの攻撃に反応が遅れてしまいアームドギアを回転させて攻撃を防ぐがギアが破損してしまい、破損したギアの破片が少女の胸に突き刺さり地面に倒れた。

 

その光景を見たあたしはあの時、目の前で消えてしまった妹の姿があの少女と重なり声を挙げて少女に駆け寄り、生きるのを諦めるなと叫んだ。

あたしの声が聞こえたのか閉じていた目が開いてくれて安堵した。

 

視線を前に向けると先ほどより更に100匹、いやそれ以上の数に増えたノイズが目の前に展開していた。

更にノイズ共の背後には巨大なサイの姿をしたノイズがこちらを見つめていた。

 

あたしは目の前にいるノイズの群れを見てこのままじゃみんな助からないと判断して、少女に謝りもう少し頑張ってくれとお願いして瓦礫にもたれさせた後、刃が欠けたガングニールを手に持ち少女から少し離れて、ノイズ群れに向き合いガングニールを上に掲げる。

 

 

―――いつか心と身体、全部空っぽにして、思いっきり唄いたかったんだよな―――

 

 

そう呟き視線をノイズの群れに向けて思わず笑みを浮かべる。

 

「今日はこんなにも沢山の観客が唄を聴いてくれるんだ。だからあたしも………」

 

 

―――出し惜しみ無しで、取って置きのを聴かせてやるよ――

 

 

「奏?何を…っ!まさか――!」

 

あたしがやろうとしてることに気付いた翼が静止の声をかけるけどそれに構わず、あたしはある言葉を口にする。

 

 

―絶唱―

 

 

【―Gatradis babel ziggurat edenal Emustolrozen fine el baral zizzl―】

 

 

ギアを限界以上の力を引き出す代わりに使用者の身体を傷つける諸刃の剣。

 

LiNKERが切れた状態で唄えばどうなるかわかって、この場を打開するためにあたしは唄う。

 

「唱ってはいけない!奏!駄目―――ッ!」

 

翼が止めようと駆け寄って来るけど、もう少しで唄い終わる。唄い終わればあたしの命を引き換えにみんなが助かるんだ…ごめんな、翼。

 

 

…ああ、でも―――

 

 

「奏―――ッ!」

 

 

最後にあたしを助けてくれたあいつに会いたかったなぁ……

 

 

絶唱が唄い終わろうとしたその時。

 

 

――タカ!――

 

 

――トラ!――

 

 

――バッタ!――

 

 

 

――タ・ト・バッ・タトバ・タ・ト・バッ!!――

 

 

空から不思議な歌が聞こえた後、見覚えがある色が空から降りてきた。

 

「――え?」

 

胸元に描かれてある鷹と虎と飛蝗の紋章、そして鷹を模した仮面を着けたあの時と変わらない見覚えがある姿。

 

あたしの前にあの遺跡であたしを助けてくれたあいつが目の前に立っていた。

 

「あんたは…あの時の!」

 

「……」

 

あいつは声をかけたあたしの顔を一度みた後、すぐに顔をノイズの群れに向ける。

 

「お願いだ!翼とあの子を連れてこの場から逃げてくれ!」

 

あたしは色々言いたいのを我慢して目の前に立つあいつに二人を連れて行って欲しいと頼みこむけど、あいつはそれを無視してあたしの顔を見る。

 

「な、なんだよ?」

 

無言であたしの顔を見るあいつに質問すると口を閉じていたあいつから声がかけられた。

 

「ここにくる前に歌が聞こえた」

 

「え?」

 

「綺麗な歌だった。けど、命を燃やすような歌は好きじゃない。だから――」

 

 

―――生きるのを諦めるな。

 

 

「っ!」

 

あいつはあたしがあの少女に言った同じ言葉をあたしに告げた。

 

その言葉に驚いているとあいつは今度こそノイズの群れに向かっていき、あたしはその背中をただ見送るしか出来なかった。

 

その間に翼があたしの側にきて無事かと声をかけた後、あたしと同じようにノイズの群れに向かって行くあいつの背中を見る。

 

あいつがノイズの群れに向かいながら右腰に付いていた何かを右手に持ち、ノイズから20m程離れた場所に立ち止まった後右手に持った何かを自身の腹部に当て右手を動かすとさっきとは違う歌が流れた。

 

 

――クワガタ!――

 

 

あいつの顔の前にクワガタが描かれた丸い紋章が現れた。

 

 

――カマキリ!――

 

 

次にあいつの胸の前にカマキリの紋章が。

 

 

――バッタ!――

 

 

最後にあいつの足の前にはバッタの紋章が現れた後三つの紋章が一つになってあいつの胸に重なった瞬間、あいつの姿が大きく変化した。

 

 

 

――ガ~タガタガタ・キリッバ・ガタキリバッ!!――

 

 

 

さっきとは違う歌が流れた後、あたしはさっきとは違う姿に変わったあいつの姿を見る。

 

足はさっきと同じだったけどそれ以外は大きく変わっていた。

赤い鷹を模した仮面は緑色のクワガタのような頭と緑の眼がオレンジ色の眼に変わり、鉤爪が付いていた黄色の腕は黄緑色の腕に変わり両手首には腕と同じ色の小刀が付いていた。

 

「ウオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォッ!!」

 

姿が変わったあいつは雄叫びを挙げた後、ノイズの群れに走って行く。

 

「無茶だっ!一人でノイズの群れに突っ込んで行くのは!死ぬつもりなの!?」

 

翼が言う通り単身でノイズの群れに突っ込んで行く姿は確かにそう思う筈だ。

でも、あたしはそうは思えなかった。

 

その予想に答えるかのように走っているあいつの身体が一瞬ぶれ初めた後、

 

あいつの身体が分裂した。

 

一人や二人じゃない。分裂したあいつの分身から違う分身が現れていき、約50体くらいの数に分身した。

 

あたしと翼はそれに驚いている間にあいつは自分の分身と共にノイズの群れに突っ込んでいった。

 

素手でノイズを叩き潰し、クワガタのように頭部が変化した頭から緑色の雷を放電させ複数のノイズを炭に変え、カマキリのような小刀や大きな鎌に変化した腕でノイズを次々と切り裂き、バッタみたいな足でノイズを蹴り砕いたりとノイズを蹂躙した。

 

数分くらい経つと100体以上いたノイズは巨大なサイみたいなノイズ一体を除いて全滅していた。

 

巨大サイノイズは自身が持つ大きな脚を振り上げてあいつに向けて振り下ろしてくるが、あいつはその場から跳んでかわし巨大サイノイズを見上げ、その周りに他の分身達が集まり同じく巨大サイノイズを見上げてる。

 

分身の中の一人が右腰に付いてる何かを右手に持った後、姿を変える前と同じように腹部に当てて動かすと先ほどとは違う音声が聞こえた。

 

 

――スキャニングチャージ!――

 

 

それに続くように他の分身達も同じように右手に何かを持って腹部に当てて動かすと同じ音声が聞こえた。

 

 

――スキャニングチャージ!――

 

――スキャニングチャージ!――

 

――《スキャニング《スキャニング《スキャニング《スキャニングチャージ!》チャージ!》チャージ!》チャージ!》――

 

 

――スキャニングチャージ!!――

 

 

その音声の後、複数のあいつの足が本物バッタのような脚に変わり腰を大きく落とした後、一斉に空高く跳び上がった。

 

 

「セイヤー!」「セイヤー!」「セイヤー!」「セイ「セイ「セイ「セイヤー!」ヤー!」ヤー!」ヤー!」

 

 

「「「セイヤー!!」」」

 

 

 

巨大サイノイズの頭上から元の足に戻った分身の一人が巨大ノイズに跳び蹴りを喰らわせ、それを皮切りに他の分身達も一斉に巨大サイノイズに向けて次々と跳び蹴りを浴びせて巨大サイノイズの身体を貫き、それに耐えきれず巨大サイノイズの巨体が爆発し地面に崩れ落ちていった。

 

その後、救助隊が来て少女が救急車に運ばれて行ったのを見送ったあたしは巨大ノイズを倒したあいつの姿を探したけど、あいつの姿はどこにも見当たらなかった。

 

 

 

 

 

 

それからしばらく経って、絶唱を唄いかけて身体に異常がないか一通りの検査が終わり異常がないとわかった後、あのライブ会場に現れたあいつの正体についてわかった事があると旦那に呼ばれ、翼と一緒に司令室に向かいあたしは旦那に詰めよってあいつの正体について質問した。

 

「教えてくれ旦那!あいつの正体がなんなのか!そして今どこにいるんだよ!」

 

「落ち着くんだ奏。何もすべてわかったという訳ではない。了子君」

 

食い下がるあたしの肩を押さえた旦那は後ろで控えていた了子さんに声をかけると了子さんは笑顔でそれに答えて前に出てきた。

 

「はーい、それじゃあのアンノウンについてわかった事を説明するわね?苦労したわよー、データにも載ってないからまさかと思ってこんな古い書物を引っ張り出してきたんだからね」

 

そう言って了子さんは脇に挟んでいた古い本を両手に持って中を開いて説明を始めた。

 

「あのアンノウンは今から800年前に存在していた国の王が変身した姿みたいよ。その王は当時、ノイズに対抗するための力を持とうと錬金術師に命じて作られたのがコアメダルという動物の力が宿ったメダル。

それがあのアンノウンの力の源ね。このように本によれば王はその力を使いノイズから民を何度も救ったけど、次第にその力に溺れていってやがて私利私欲の為に使ったみたい」

 

「なるほどな、800年前にそんな事があったのか」

 

「それで了子さん、あのアンノウンの名前とか何か解らないか?」

 

「焦らせないで奏ちゃん、今話すから。その王の名前は畏怖と恐怖の念を込めて――」

 

 

―――欲望の魔王、オーズと呼ばれていたそうよ。

 

 

 

 

 

 

 

現在、S.O.N.G.司令室

 

 

「くそ!また逃げられた!」

 

「落ち着け雪音。オーズの動きは素早い。次に会った時はまず足を止めよう」

 

「そうだよクリスちゃん。諦めなければオーズさんもこっちの話を聞いてくれるよ!絶対に!」

 

アルカノイズを倒し、オートスコアラーを殴り飛ばしたオーズをS.O.N.G.に連れて行こうと接触したけど、あたし達の言葉を聞かずオーズはゴリラみたいな腕とクワガタの頭から雷を放って地面を砕き、それに巻き起こった土煙であたし達の視界を封じその間に姿を眩ましたオーズに逃げられて地団駄を踏むクリスに翼が落ち着くように響は次は大丈夫と声をかける。

 

それと翼、あいつは空を飛べるから足を止めても意味はないと思うぞ?

 

そんな三人を視界に収めて笑みを浮かべた後、目を閉じてあの時子供だったあたしを助けてくれたオーズの後ろ姿を思い浮かべる。

 

あたし自身が強くなっても更にその先を行くあいつの背中を追い掛けて行くうちにいつの間にかオーズの事を考えるようになっていた。

 

あたしは司令室のモニターに顔を向けて、モニターに映っているオーズの顔を見て口を開いた。

 

「いつか必ずあんたを捕まえてその仮面の下を拝ませてもらうぜ?だから――」

 

―――その時は首を長くして待ってろよ、オーズ(命の恩人さん)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぶえっくしょん!!ズズッ・・・風邪かな?」

 

 

 

 

終わり

 

 

 

 

 




はいどうも、来年から投稿すると言っておいて早くも続きを投稿したクロトダンです。

いや、すみません。本当は来年に備えて書いていたんてすが今日から放映された仮面ライダーの映画に触発されてつい投稿してしまいました。

ちなみに映画はまだ観てないので、明日甥っ子と観に行きます。

どうでしたかね?なんか無理やり過ぎでしたか?

いつの間にか奏にフラグを建てた主人公。その正体を明かすのは何時になるのやら。

そして主人公が人間不信になっている原因の一つは主人公のサポートをしている社長さんのやり方です。
コアメダルの情報やヤミーノイズが出てきた時は冒頭のように毎回説明なしに主人公を目的地に直接送り込んでいるので主人公は泣いてもいい。

今回出てきたオリジナルノイズですが、モデルは劇場版仮面ライダー555に出てくるエラスモテリウムオルフェノクの姿をしたヤミーノイズです。
原作の仮面ライダーオーズにもエイサイヤミーという怪人がいますが、あれはメズールとガメルのコアメダルを取り込んだカザリが生み出した複合ヤミーなので、重量系ヤミーではないなと自分としてはそう考え、思いきって出してみました。(実際はヤミーの姿をしたノイズですが)

以上、長々と付き合わせてすみません。

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