SICオーズIN戦姫絶唱シンフォギア   作:クロトダン

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・・・あのさ、社長さん。一つ聞いていい?

いつもいつも奇抜な方法で俺をコアメダルやヤミーノイズの元に送ってくれるのは一応感謝してるけどさ(トラウマになりそうだけど)

目の前にあるブースターを取り付けたバイクは何?

え?ロケットブースターは男のロマンだろって?

いや確かにそう思うけどさ、俺が言いたいのはバイクを囲むように大量に取り付けた理由を知りたいんだけど?

え?ロケットブースターは大量に付けたらその分速く目的地にたどり着けるって?

・・・いや、アホだろあんた?

こんなに取り付けたらバイクが耐えきれず空中分解するに決まってるだろ?

それに前回行った、サバンナにあるライオンメダルを回収する時もヘリから突き落とされてパラシュート無しのスカイダイビングを体験させられた事を忘れたとは言わないよな?

「うるさい早く乗れフリーター」ーゲシッー

ダッ!?ードサッーいきなりなにするんだよ!

ハッシャ10ビョウマエ

はあっ!?なんでカウントダウンが始まっているの!?冗談じゃねえ!これに乗るんなら走ったほうがましだ!俺は降りるーガチャンッーって、バイクなのにシートベルトが出てきた!?

えっ?ブースターで移動するからシートベルトは基本だろって?それに変身しないとGで内臓がやられるって?

・・・一つだけ言っておこう。

次に会ったらチーターレッグで―――

カウント0、ハッシャ

ーゴオォッ!ー

気絶するまで引き摺り回してやるからなああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!


本編に続く。


予感と知識欲と灼熱コンボ 前編

あのライブ会場で起きた事件から二年の時が経っていくつか変わった事が起きた。

 

まず、当時ライブで出会った重症を負ってしまった少女ー立花 響ーが、ノイズに追われている最中に胸に埋め込まれてある聖遺物ーガングニールの破片ーが起動してシンフォギアを纏い、二課に保護して(あれは保護というより連行だったけど)旦那の話を聞いた後「誰かの助けになりたい」と二課の仲間になった。

 

変わったと言えば、あのライブの後に翼が変なしゃべり方をするようになった。

理由を聞くと未遂とはいえ、あたしが絶唱を唄う事になったのは自分が防人として、装者として未熟なせいだと責任を感じて口調を変えたんだって。

あたしは気にしてないし、それに今あたしがこうしていられるのはオーズのおかげだって伝えたんだけど、翼は納得出来なかった。

 

考え過ぎだと思うんだけどな?

 

 

 

 

んで、あたしが今何をしてるのかというと……

 

 

 

 

 

 

二課、資料室

 

 

「う~ん、これも違うか」

 

そう言って開いていた本を閉じて横に放り出す。

 

二年前、初めてオーズの名前を知ってからあたしは仕事が休みの時や訓練の合間にオーズに関わる出来事を片っ端から調べている。

といっても、前に了子さんが持ってきた本は虫食いだらけで読めなくなってて、探した情報もデタラメだったり、作り話だったりと大半が信憑性が低いのばかりだけど、中にはあいつと確信できる正確な情報もある。

 

例えばライブ会場から半年後にゴリラの腕をしたオーズがオーストラリアに現れたノイズ倒したという話や、一番最近のだとチーターみたいな脚をしたオーズがサバンナで動物を狩っていた密猟者達を捕まえたのを目撃した話があがっている。

 

こんな些細な情報だろうとも、あたしは少しでもあいつの事が知りたくて調べ続けている。

 

 

「かーなーでーちゃん」ーぽにょんー

 

 

次の本に手を伸ばそうとしたら、あたしの名前を呼ぶ聞き覚えがある声と後頭部に柔らかい感触がした。

こんなことしてくるのは一人しかいない。

 

「何するんですか、了子さん」

 

「あら、つまらない反応ね?」

 

名前を言うと柔らかい感触が後頭部から離れた人物、了子さんがつまらないと腕を組んで愚痴をこぼした。

 

「いや、同じ女にそんなことしても動揺しませんよ」

 

「もう奏ちゃんたら、好きな人を知る為なのはわかるけどそんなことばかりしてたら捕まえた後、もしもの時に困るわよ?」

 

後ろを振り返って了子さんにそう言うと、了子さんは笑顔を浮かべてとんでもない言葉を言ってきた。

 

「な、好きって了子さん!?あたしは別にオーズの事なんかっ!?」

 

「あら?私はオーズだって一言も言ってないわよ?もう、かわいいんだから」

 

「うぐぐ……っ」

 

口元に手を当てて笑っている了子さんに文句を言いたいけど、下手にしゃべったらまたからかわれると予想できるので言いたい言葉を飲み込んで、黙って了子さんを睨む。

 

「そんなかわいい奏ちゃんにプ、レ、ゼ、ン、ト♥️」

 

と、笑うのをやめて白衣の下から少し傷みが入っている水色のラインが走ってる黒い本を取り出して渡してくれた。

 

「これは?」

 

「それはね…」

 

一度言葉を切ってあたしの耳元に口を近づけて小声で話しかけてきた。

 

奏ちゃんの大好きなオーズの秘密が記された本よ

 

「な、大好きってそれは違っ…!?ってそうじゃなくて!オーズの秘密って、なんでこれを!?」

 

耳元で囁かれた好きって言葉を一度否定してから、了子さんが口にしたオーズの秘密という言葉を聞いて了子さんの顔を見る。

 

「しぃー、あまり大きな声を出さない。それね日本政府の極秘資料室から特別に持ってきたやつだから、本当ならここにあったら駄目なのよ?」

 

「日本政府のって、……それ、もしかして知ったらヤバい奴なんじゃ?」

 

嫌な予感をしながら違ってくれと願いつつ、おそるおそる了子さんに質問する。

 

 

「なに言ってるの?そんなの当たり前じゃない」

 

 

あたしの願いを裏切って、さらっと爆弾を投げやがったよこの自称天才ピンク女。

 

「はあ!?なんでそんなものを持ってきたんだあんた!?もし持ってきたのがばれたらどうすんだよ!?」

 

「大丈夫よ、例えばれたとしてもいずれオーズの存在が明るみになるのは時間の問題になるし、それに既に世界中で目撃例も出てるからね」

 

「だ、だからと言ってこんなヤバい本どうすれば…っ」

 

うろたえながら手元の本と了子さんの顔を見比べていると了子さんが肩を震わせながら笑いをこらえて耐えきれず吹き出していた。

 

「フフッ、なんてね。安心して。その本は私が昔、知り合いからもらった物なの。だから頑張っている奏ちゃんにあげるわ」

 

その言葉を聞いてあたしはホッとため息を吐いた。

 

「なんだよ脅かさないでくれよ了子さん。あたし了子さんがついに犯罪を犯したのかと思ったよ」

 

「フフフ、ゴメンねー?奏ちゃんの驚いた顔をみたらついついからかってみたくなったのよ。だから許してね?…後、ついにってどういう意味か後で教えてくれる?」

 

サッと身体の向きを了子さんからさっきまで向かっていた机に向けて先ほどもらった本を机の上に置いて「さー調べるぞー」とわざとらしい声を出す。

 

「……ま、いいわ。それはまた今度聞くとして、奏ちゃんその本大事にしてね?あ、それとその本は持ち主が知りたいと思えば思うほどより深く読めるようになるから――」

 

 

―――あまり自分の欲望に呑み込まれないようにね?

 

 

「えっ?それはどういう……」

 

「それじゃ、私弦十郎君に呼ばれているから!またね!」

 

そう言って了子さんは資料室を後にした。

 

「なんなんだ一体?」

 

まあ、いいか。と机の上に置いた本を手に取りページを開くと……

 

「…読めないな」

 

本には昔の古代文字がページにビッシリと書かれていた。

そりゃそうだ、なにせ800年前からいたんだ。本に記されている文字も古いに決まってるよな。

 

「うーん、せめてあの時オーズが変わった姿の事でも解ればいいんだけどな」

 

と冗談混じりに軽く口にした瞬間。

 

ーカッ!ー

 

と本が光だした。

 

「うわ!な、なんだ!?」

 

突然光だした本に驚いて思わず机の上に落としてしまい、しばらくすると光が収まり本の表紙に目を向けると何もなかった表紙に文字が書かれていて、更にその文字の下から、◯が三つ並んだ模様が浮かび上がってきた。

 

「なんだったんだ一体?えっと、欲望の、書?…あっ!?」

 

本を手に取り表紙に書かれていた文字を読んでみると欲望の書と書かれていた。

疑問に思いながら本を開くと、さっきまで読めなかった文字が読めるようになっていた!

 

「よくわかんないけど、これならオーズの事が詳しく解るようになる!」

 

何故読めるようになったのか疑問になるけど、ようやくオーズに関しての内容が解るようになると嬉しくなって、気にしないで内容を読み始めた。

 

 

 

 

 

了子視点

 

 

 

資料室を出てから、二課の通路を歩きながら私は先ほど天羽 奏に渡した本について考えていた。

 

(天羽 奏に渡したのは800年前に存在していたオーズについて記された記録書、とは言ってもあれは記録書というより持ち主の()()を喰らう魔本だが)

 

そう、あの本はある男が残した所有者がオーズの事を真に知りたいと思えば思うほど所有者の《欲望》を吸収し、所有者にその内容を開示する。

だが、更にその奥まで詳しく知ろうとするとその思いの分だけ《欲望》を吸収する悪魔の書。

そして、《欲望》を吸い付くされたら最後――

 

 

―――欲望の書にその身を全て喰われ身を滅ぼす。

 

 

 

かつて、800年前に存在していた王に仕えていた錬金術師の一人に転生した私は当時の王にノイズに対抗する為の力を作れと命じられた。

何度も試行錯誤を重ねて、動物の力に目をつけたが幾つもの失敗が重なり、うまくその力を安定させる事が出来ない日々が続いた。

 

ある日、錬金術師達の中で一際異彩を放つガラという男がある物に目をつけ、それを動物の力と合わせ、ある形にすると――

 

あれだけ失敗していたのが嘘のように力が安定し暴走もする事がなくなった。

 

そのある物こそが《欲望》そしてオーズの力の源である《コアメダル》だ。

 

そして、コアメダルの力を引き上げる為の道具《オーカテドラル》を作り上げた私達は、それを王に献上し王はその力を使って襲いくるノイズから民を護り続けてきた。

 

その力を目の当たりにした私はコアメダルの力なら月にかけられたバラルの呪詛を壊せると考え、その力を手に入れようと所有者である王からコアメダルを奪おうと行動しようとしたが――

 

 

―――その力を使っていた王が自らの欲望に溺れ始めた。

 

 

最初に自らの欲を満たす為に王は同盟を結んでいた近隣諸国を滅ぼした後、王は更にコアメダルの製造を命じた。

 

ある時は、王の愚行を聞いた他の国の軍を緑のオーズの力で蹂躙し殲滅した。

 

またある時は、税を払わなかった村や街の水源を黄色のオーズの力で水源を枯らした。

 

その後も王はオーズの力を使い自身の欲望を満たす為に欲望の限りを尽くした。

 

そして王の愚行を止めるために王に仕えていた錬金術師達は、オーズの力の源である欲望に対抗する為に欲望と対となる《消失》の力を持つコアメダルを作りあげ、その力で王を止めようとしたが、

それに目をつけた王に《消失》のコアメダルを奪われ、その力を使おうとした直後、王の身体が崩れ落ち銀色のメダルに変化して銀色のメダルになった王はコアメダルと共に空高く舞い上がりその行方ご解らなくなり、それと同時にガラの姿も眩ました。

 

 

 

私が今の器に転生した現代にオーズがいつの間にか復活して、二年前のあのライブ会場に現れた時は驚いたが……。

 

――だが、そんなのはどうでもいい。

もう少しすればカ・ディンギルの調整が終わり、そしてオーズからコアメダルを奪いその力をカディンギルに注ぎ込めば、想像以上の威力で月を破壊する事ができる。

 

「確かオーズは形状変化したノイズが出現した時にその姿を現してたな?」

 

コアメダルを奪う為にオーズが現れる行動パターンを振り返り、ある程度予想を建てた私はすぐに行動に移そうと携帯端末を手に取り、ある少女にある場所にノイズを出した後手を出さないよう連絡して司令室に向かう。

 

そう言えば…

 

(何故オーズは800年前みたいに力を振るわない?それに戦い方をみるとあの時とは全く違う。まるで――)

 

 

―――王本人ではなく、別の人間が変身しているのかのような?

 

 

(フ、まさかな?)

 

頭に浮かんだ予想を切り捨て、すぐに別の事を考えた。

 

 

 

 

 

了子視点、終了

 

 

 

後編に続く。




切りがいいところでここまで。

原作とは違うオリジナルストーリーを入れてみましたがどうでしたか?

後編は明日までに投稿しますのでお待ちください。


了子が奏に渡した欲望の書とは?

了子の目的とは?そして奏の身に何が起こるのか?
お楽しみ!

もし展開がわかった勘のいい人がいたらネタバレになりますので感想欄に載せないでその時までそっと胸にしまってください。m(_ _)m





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