世界気の向くまま旅~木組みの家と石畳の街の素敵なカフェ~ 作:長星浪漫
この小説は「もし、自分がまんがの町に旅人として行ったら」という妄想を書いたものです。
原作のキャラとこんな風にふれあいたいな、という願望を書いたものです。なので、投稿スピードはかなりゆっくりです。
今回はプロローグなのでさくっと書きました、旅をしている気分になっていただけるように書いていけたらと思います。
カタンカタン…カタンカタン…。ゆっくりしたスピードでボクを乗せた電車が進んでいく。
「まだまだ時間がかかりそうだな」
流れる景色を見ながらボクは大きな欠伸をした。
ボクは旅人。色んな世界を見て回っている。
「目的地は…『木組みの家と石畳の街』、か」
持っているパンフレットには木で作られたヨーロッパの国にありそうな家々が写っている。
「どんな所なんだろう?」
「とても素敵な街ですよ」
「うわぁ!?」
ボク一人しか座っていなかったので返事が帰ってきたのにびっくりして思わず叫んでしまった。声のしたほうを見るといつのまにかおっとりした雰囲気の女性がゆったりと微笑んでいた。
「ごめんなさい、驚かせてしまいましたね」
「え、あ、そう…ですね?」
突然のことで頭が真っ白になる。その女性はのんびりした雰囲気で自己紹介をしてくれた。
「私は、青山ブルーマウンテンといいます」
「青山…ブルーマウンテン?」
どこかで聞いたような…あっ!
「もしかして『カフェインファイター』の青山ブルーマウンテン先生ですか!?」
「あら~、私の作品ご存じなんですね」
「はい、ある山の中にあったパンやさんの店員さんに薦めてもらいまして」
「どうでしたか?」
「面白かったです。主人公の女の子が生き生きしていて…」
それから十分くらい青山先生の作品について本人に直接感想を伝えられるという夢のような時間を過ごした。
「うふふ、ありがとうございます」
青山先生は嬉しそうに笑った。
「あなたなら、『木組みの家と石畳の街』でも楽しい時間が過ごせると思いますよ」
「ご存じなんですか?」
「私もそこで生まれたんですよ」
「そうだったんですね!」
「はい、ちなみにどういったご予定ですか?」
「特に予定は決めていないのですが何泊かして街を見て回ろうと思っています。カフェがたくさんあるそうなのでそこを中心に見て回ろうかと」
「でしたら!」
急に青山先生が前のめりになってきた。ふわっとコーヒーの香りが鼻をくすぐる。
「『ラビットハウス』というお店がおすすめですよ」
「『ラビットハウス』?ですか?」
「はい、私がデビュー前に通いつめた…今でも通ってますが…思い出深いお店なんですよ」
「へぇ~!是非いってみたいです。どこにあるんですか?」
「えーっとですねぇ…」
青山先生が紙に地図を書こうとした時、近くのドアがバーンと開いた。
「青山先生!やっと見つけましたよ!!」
「あっ」
「え?」
突然入ってきた女性は流れるような動きで青山先生の襟首を掴んだ。青山先生はまるで猫みたいになった。
「あら~」
「なにやってるんですか!!締め切りは過ぎてるって何百回言ったらわかるんですか!?」
「何百回も言ってない…」
「んん!!?」
「いえ~何でもないです~」
「全くいつもいつも……あ」
ここでやっと目があった。女性の顔がぱっと赤くなる。
「す、すすすすいません!騒がしかったですよね?」
「あ、いえ、」
何度か頭を下げたあと、その女性(恐らく青山先生の担当編集)は青山先生を引っ張りながら別の車両に移動していった。
「それでは良い旅を~」
青山先生はさっきと変わらないおっとりした笑顔で引っ張られていった。二人がいなくなったあとだとさらに静かになってしまったような気がした。
「『ラビットハウス』か…」
どんなお店かな?と色々想像していると、目的の街が遥か向こうに見えてきた。
読んでいただきありがとうございました!
次から本編に入っていきます。
少しでもお付き合いしてくだされば幸いです。