東方project 〜嫌われ者は幻想郷で報われる〜 作:タルト
前回のあらすじ
学校行きたくねぇ
家が欲しい・・・いや、家はある。幻想郷に家が欲しい。長期休暇や連休の時に向こうにずっといたい。
「霊夢。家が欲しい。」
「はぁ!?何よ急に。」
「外には家があるんだ。でも、こっちに家が欲しい。」
「あ、それなら良いところがあるぜ。」
魔理沙が割って入ってくる。
「マジで!?」
「マジだぜ!!」
よっし・・・案外と言うか大分スムーズに事が運べそうだ。
「紅魔館の近くに、廃洋館があるんだ。そこを直せば住めると思うぜ。」
「なるほど・・・それは良いな・・・」
じゃあ早速・・・
「行くか!」
~廃洋館~
此処か・・・なんか・・・物々しい気配を醸し出してるけど・・・
「人間の気配・・・?随分とまあ弱弱しい・・・まあ良い。失礼しまーす。」
うっわ・・・何だここ・・・蜘蛛の巣は張られ放題だし、埃もすげぇ・・・
それに俺の耳がイカれたのか、変な音が聞こえる。
「うっるさ!!」
まあそんな事より・・・人の気配がする方へ・・・
此処じゃない・・・此処か・・・違う・・・もう少し奥か・・・
なんかうるさくなってきた・・・出ていけって事か・・・いやだね。
「此処だ・・・失礼します。」
「だ・・・れ・・・」
そこには老い切ったおばあさんがいた。年のころは70手前くらいか・・・命も残り僅かであろうな・・・病気じゃない・・・寿命だ。
「勝手に家に入るという不躾お許しください。私は高峰悠人と申します。」
「わた・・・し・・・は・・・レイ・・ラ・プ・・リズ・・・・ムリバー・・・」
「そうですか・・・お辛そうに・・・余計なお世話かもですが、少し元気を分け与えます。そっから話ししましょう。」
そう言って俺は魔法を展開した。その時!
「待って!!何する気!!」
「あん?どっから湧いてきた・・・?」
そこには3人の少女が佇んでいた。年の頃は13ほどか・・・だが人間ではないな・・・
「それよりも!何する気なの!?」
「別に・・・この婆さんに魔法を掛けて少し元気にしてやろうと思ってね。」
「本当に・・・?」
「ああ。」
俺の開発した寿命を分け与える魔法。魔力消費が半端じゃないからとっておきだ。『与える』性質を持つ白魔法で俺の寿命を分け与える。逆に『吸収』する性質を持つ黒魔法だったら、寿命を奪う事が出来る。
「じゃあ早速・・・」キュウゥゥイィン
閃光の如く眩い光が婆さんを包む。俺の寿命を50年ほど与えた。そして同時発動で『老い』も吸収した。寿命与えてもおばあさんじゃあ喋りずらいだろうからな。まだ俺の技術が甘いから老いを奪うと言っても自由じゃなく与えた寿命分若返るだけだ。
そして閃光が収まるとそこには、俺と同じくらいか・・・はたまたそれよりも少し下くらいの少女が居た。
「え・・・?若返ってる?」
「俺の寿命を50年ほど渡したんです。」
「え・・・?でも、そんな事したら君の寿命は・・・?」
「俺は不死身なんで。それよりも、本題だ。」
この屋敷に住まわせてほしい。そう、それだけだ。人里の奴らは俺に快く貸してくれるだろう。つか、前はそうだった。でも、めっちゃ気を遣われんのね。
「それで、何で来たの?」
「まあ本題の前に質問させていただきます。貴女はレイナ・プリズムリバーの家族ですか・・・?」
レイナ・プリズムリバーさん・・・少し昔にうちの近所に越してきた。何度か話したことがある。その中で気になる発言があった。『昔は貴族だったの。その後没落してしまってね。両親の不幸があったの。それで身寄りのなくなった私たちは各々引き取ってもらったの。でも、妹は家族の思い出の屋敷からはなれなかったの。妹がどうしてるのか心配で・・・』
との事で。レイナさんはまだご存命だ。
「お姉ちゃんを知ってるの?」
「ご近所さんだ。お姉さんは心配していたよ。でも、まさか幻想郷に居るとはねぇ。」
「お姉ちゃんは幸せそうだった?」
「そりゃあ、良い旦那さんに恵まれて。孫に囲まれて。時折遊ばせてもらってるよ。」
元々日本に来てみたかったのと孫を育てるのには田舎の方がいいと思ってこっち来たらしい。
「良かった・・・本当に良かった。」
「まあレイナさんにも伝えとくよ。妹さんは幸せそうにしてたって。」
「ありがとう・・・」
さてと、この話題は此処までにして。
「じゃあ本題ですが。この屋敷に住まわせてほしい。」
「良いよ。」
「やっぱりか。じゃあ・・・え?」
「だから、良いよ。お姉ちゃんの事教えてくれたし。」
「マジか?ありがとうございます!」
良し。じゃあ・・・
「ところで・・・その三人は?」
「私は・・・ルナサ・プリズムリバー。」
「私はメルラン・プリズムリバー!よろしくね!」
「私はリリカ・プリズムリバー!」
一人目は暗そうで、二人目は明るい。俗にいう陽キャ。三人目は・・・アレだ。お調子者。
「そうか、よろしく。・・・んじゃあ早速!掃除すんぞ!」
~~~~~~
大分綺麗になったな。あとはヤマメに頼んで修繕してもらうか・・・あいつ確か大工仕事得意だったはずだし。
「んじゃあ。また今週末よろしくな。」
「うん。バイバーイ!!」
「そんじゃな~。」
別れ際はメルランしかいなかった。
次回へ続く
あとがき
どうも、お久しぶりです。タルトです。いやはや何と言いますか・・・新しい方の小説を書いているとこっちも書く時間があまりないんですよね・・・如何した物か。それに学年も上がり一層忙しくなった今日この頃・・・ほぼ毎週のように来る検定試験・・・地獄です。
質問ボックスなどもあるので是非そこにリクエストや質問を!
最後にちょっと愚痴を・・・
何で休日に親戚の結婚式に行かなきゃなんねぇの・・・一日潰して作り笑顔浮かべて・・・他人の幸せを祝わねぇといけねぇんだよ・・・飯しか楽しみないし・・・畜生。
失礼しました。