東方project 〜嫌われ者は幻想郷で報われる〜 作:タルト
月曜日。学校とかいうクソ施設が再開する日。マジで誰だよ休み終わらせた奴。神か?殺すぞ。
「悠人!リボンズレてない?」
「大丈夫だって。」
「ほんとに!?」
「おう。」
朝っぱらからレイラのテンションが高い。まあ、初登校だしな。そりゃ楽しみか。
「ほら、レイラ。髪跳ねてますよ。」
「えっ!?」
お姉ちゃんがレイラの髪を整えている。なんか姉妹みたいだな。
「レイラさん、忘れ物ないですか?」
「うん!筆箱も教科書も入れた!」
早苗まで来てるし・・・お前朝早いな。
「妾も行く!」
「瑠奈、お前は留守番。」
「むぅ・・・」
不満げに頬を膨らませる瑠奈。そんな顔してもダメなもんはダメだ。連れてっても誘拐犯に間違えられるのが関の山だ。
「じゃ、そろそろ行くぞ。」
「はーい!」
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「うわぁ・・・」
学校までの道中、レイラはずっとキョロキョロしていた。
流石に挙動不審がすぎる。
「だって、皆普通に学校行ってる・・・」
・・・そうか。レイラにとっちゃこれが普通じゃなかったんだよな。
「ほら、あれ自販機。」
試しに指さしてみる。
「知ってる!ジュース出てくるやつ!」
「テンション高いなぁ・・・」
まあ楽しそうで何より。
学校につくと、案の定目立った。
「うわ、めっちゃ可愛くね?」
「転校生?」
「ハーフっぽくね?」
ヒソヒソ聞こえる。まあそらそうだ。レイラ普通に顔良いし。
「悠人、何か見られてない?」
レイラに振られる。
「気にすんな。田舎モンだから珍しいもん見ると騒ぐんだよ。」
適当に返すと無太に突っ込まれる。
「お前も田舎モンだろ。」
「うるせぇ。」
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「じゃあ、レイラさん。席はあそこね。」
担任が席を指さす。
「はい!」
元気よく返事するレイラ。
・・・なんか眩しいな。コイツ。
授業中も真面目に受けてるし。ノートもちゃんと取ってる。
俺?寝てた。
「悠人、起きてください。」
「んぁ・・・?」
「もう授業終わってますよ。」
「マジか。」
お姉ちゃんが呆れた顔してる。しゃーないやん眠いもんは。
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昼休み。
「悠人!学食!」
「わかったわかった。」
レイラが犬みたいに尻尾振る勢いでついてくる。
「おい、行くぞ。」
「エロいな。」
「黙れ。」
無太、フェル、早苗、俺に加えてレイラが加わる。
学食につくとレイラが目を輝かせた。
「すごい・・・!」
「まあ、なんてことない普通の学食だぞ。」
「300円でこんな食べれるの!?」
全員が日替わり丼を選ぶ。
丼を食べながらレイラがめちゃくちゃ嬉しそうにしてる。
・・・気に入ったようで何よりだな。食べるってことは生きる上で大事なことだし。
「悠人って人気者なんだね。」
「は?」
「さっきからずっと見られてる。」
「違う違う。お前・・・と早苗が目立ってんの。」
実際、周りの視線が痛い。特に男子。
「あいつまた早苗さんといる・・・」
「転校生まで・・・」
「何なんだよアイツ・・・」
聞こえてんだよなぁ・・・
レイラが少しだけ眉をひそめた。
「・・・嫌な感じする。」
「気にすんな。放っとけ。あんな猿。」
「でも・・・」
「飯がまずくなるけどね。死ねばいいのに。」
「・・・うん。」
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放課後。
帰ろうとしたところで、男数人に呼び止められた。
「おい、高峰。」
「・・・あ?」
めんどくせぇ・・・
「お前さぁ、調子乗ってね?」
「何が基準で?自分勝手に相手をラベリングするのやめたら?」
「早苗さんとか転校生とかさぁ。」
「あぁ・・・」
ダメだ、話聞かないタイプだ。殺さなきゃ・・・!
にしても嫉妬か。クッソくだらねぇ。
「別に侍らせてるわけじゃねぇよ。」
「でも仲良いじゃん。」
「家族と友達だし。」
「は?」
そこでレイラが前に出た。
「悠人は優しいよ。」
「え?」
男子共が固まる。
「ご飯も作ってくれるし、勉強も教えてくれるし、困ったら助けてくれるもん。」
「いや、レイラ?」
「皆のことちゃんと見てるし。」
やめろ。なんか恥ずかしくなってきた。
男子共も何か微妙な顔してるし。
「・・・行こ?悠人。」
「あ、おう。」
そのままその場を後にする。
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帰り道。
夕焼けの中、レイラが笑った。
「学校って楽しいね。」
「・・・そうか?」
「うん!」
眩しい笑顔だった。
・・・まあ。楽しいなら何より、これから楽しい思い出を重ねていければいいが。