東方project 〜嫌われ者は幻想郷で報われる〜 作:タルト
前回のあらすじ
act3
永琳に薬を貰った俺は、人里に向かっていた。やる事ないし、暇つぶしには丁度良いだろ。
~人里~
何しようかな・・・することもないし・・・
「ん?鈴奈庵?貸本屋・・・行ってみっか。」
~鈴奈庵~
色んな本があんな・・・あの女の子が店員かな?
「きゃあぁぁ!!」
倒れた、大丈夫かな?
「おい、嬢ちゃん大丈夫か?」
「ひぃ!!」
ねぇ・・・そろそろ泣いていい?
「あ、すみません。ビックリしてしまって。」
「いや、こちらこそ、急に話しかけてしまって申し訳ない。」
うーん・・・俺と同い年か少し下くらいかな?妹ほど離れてはないし・・・
「あ、えっと・・・私、本居小鈴と言います。」
「あー、俺は高峰悠人、よろしく。」
握手を交わす。手ぇちっちゃ!!
「悠人さんって、外来人ですか?」
「そうだけど、どったの?」
「いえ、外の本持っていれば貸していただきたいなって・・・」
「別にいいけど。ここって、外の本もあんの?」
「ありますよ。見てみます?」
「おお、頼むわ。」
「じゃあ、付いてきてください。」
言うとおりに付いて行く。
「此処にありますよ。」
「どれどれ・・・って!!遊戯王にドラゴンボール、地獄甲子園もあんじゃん!!すげぇ!!」
地獄甲子園・・・中学の同級生持ってたな・・・
他にも、禁書3巻まで、ごー・れむもある!!凄い・・・
「あ、あとこれも妖魔本ではないかと言われている、外の本です。」
その手に持っていたのは七つの大罪・・・
「妖魔本?」
「妖怪が書いたとされる本です、人間あてに書いたグリモワールとか、妖怪の存在を記したものがあります。」
「何故それが妖魔本と?」
「幻想郷には存在しない魔神族なる種族が記されてるんです。」
「それは妖魔本ではなくて外にある普通の娯楽本だよ、12巻しか読んでないのか?魔神族は魂を喰らうんだ、そんなのが居てたまるか。」
「そうなんですか、他の巻持ってるんですか?」
「一応、既刊全巻持ってる。」
「貸してください!!」
ぐいぐい来るな・・・って近い近い!!
「良いよ、ちょっと待ってろ。」
部屋と繋げて・・・違う七つの大罪は兄ちゃんの部屋にあるんだった・・・
兄ちゃんの部屋につなげて・・・・
「ほい、これ35巻まであるよ。汚すなよ、殺されるから・・・・・・・・・俺が・・・」
「誰にですか!?」
「兄ちゃんに、それ買ったの母さんやけど・・・兄ちゃんは気に入ったマンガ自分のにすっから・・・・」
あれ?おっかしいな、視界が震えるぞ・・・・
「大丈夫ですか?震え凄いですよ?」
「ああ、昔の喧嘩思い出して・・・」
夏休み位に帰ってくるのかな?師匠たちのはジジイと母さんには伝えてあっけど、兄ちゃんに伝えてないからな・・・
「まあ、良いやこれからも時たま来るかもしれんから、よろしくな。」
「はい!!いつでもどうぞ!!これからも友達として、いつでも来てください!!」
友達・・・か、俺もボッチの名を返上しなくちゃあな・・・
「ああ、今度また本持ってきてやるよ。」
「やったぁ!!」
守りたい・・・この笑顔・・・
次回へ続く