ヤミヤミの実で宵闇の妖怪   作:にゃもし。

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36話 合流する。脱出を図る。試みる。

 

 

 凍った海の上に乗り上げた軍艦。その舳先に立つルーミア。彼女が左手を頭上高く掲げると、その人差し指の指先にバチバチと電気が迸る。

 

 

「やってみたかった必殺技その1!!」

 

 

 電気を纏ったその指先を大柄の大男──人造兵器パシフィスタの一体に向けて指先から言葉とともに雷を解き放つ。

 

 

「サンダーブレイク!!」

 

 

 一条の雷がパシフィスタの胴体に直撃。パシフィスタの全身を電気が覆う。

 

 

 やがて電撃がおさまった後にはぷすぷすと至るところから灰色の煙を上げて全身が黒く焦げたパシフィスタがそこに立っていた。そして力尽きたのか両膝から崩れ落ち、前向きに倒れ、それっきり動かなくなる。戦場にしばし沈黙が流れる。

 

 

 それからほどなくして海賊たちの間で歓声が沸き起こり、対して海兵たちは顔をしかめる。前者は誰もなし得なかった海軍の兵器の破壊を成し遂げた頼もしい存在の出現に、後者は自分たちの強力な戦力を難なく無力化させた厄介な存在の出現に、それぞれ感情を露にする。

 

 

 さらにルーミアたち脱獄囚の集団はバージェスを筆頭にパシフィスタの部隊に攻撃を仕掛ける。

 

 

 Mr.3の蝋でパシフィスタの足や頭を覆って動きを封じ、そこへバージェスがドアドアの実の能力でパシフィスタの身体の一部をドアのように開閉させて機械が詰まった中身を露出させる。そして最後にバージェスの後ろで待機していたバギーたち囚人服の男どもが丸出しになった身体内部へ(ダイアル)を使った攻撃を叩き込んでいく。

 

 

「ギャハハハ!! 海軍の兵器もこうなりゃ恰好の的だな!! おい!! お前らこの調子で殲滅させるぞ!!」

 

「「 おお~~~~っっ!!!! 」」

 

 

 また一体、バギーたちの手によってパシフィスタを倒されるのを見て戦桃丸は舌打ちを打つ。彼は応援を要請すべく電伝虫の受話器を取った。

 

 

「──パシフィスタじゃ相手にならん。相性が悪すぎる。急いで応援を寄越してくれ。それと沖合いから動かない軍艦が1隻おる。……ああ、やつらが奪った軍艦だ」

 

 

 そう通信を送った後、受話器の向こう側から間延びした返答が返ってきた。

 

 

 

 

 ルーミアたちの参入とパシフィスタ撃破に調子づいた海賊たちは巻き返しを図る。彼らはパシフィスタの部隊をルーミアたちに任せて湾頭へと進撃を開始する。その中には「エース」と「ルフィ」。それに二人を支援するべく彼らのあとを追うイワンコフが率いるニューカマーの軍団。さらに「ジンベエ」や「クロコダイル」の元七武海のメンバーも加わっている。

 

 

 彼らは急ぎ足で道中の海兵たちを蹴散らしながら白ひげの下へと向かう。ルーミアは軍艦の手すりの上に腰掛けて足をパタパタさせながら彼らの後ろ姿を見送った後、眼下で行われている戦闘に目を向ける。

 

 

 風貝(ブレスダイアル)がついたスケート靴を装着したバギーが宙に浮きながら囚人たちに叱咤激励を飛ばし、衝撃貝(インパクト・ダイアル)を手のひらに嵌めた囚人たちがパシフィスタの攻撃を防いでは胴体に衝撃を叩き込む。さらにパシフィスタが口から光線を発射する素振りを見せようものならば、Mr.3が蝋で顔面を覆わせて至近距離で暴発させる。

 

  

 バギーたちが戦っている場所とは別のところではバージェスと戦桃丸が対峙していた。

 

 

「ウィ──ハッハッハァ~~~っ!!!!

 図体のわりにはよく避けるじゃねェか~~~っ!?」 

 

「あれを見ちゃあ、たとえ覇気を纏っても受ける気にならん。大事なまさかりをこんな風にしやがって」

 

 

 バージェスに向かって悪態を吐く戦桃丸。彼の手元にはまさかりの持ち手部分だった鉄の棒が握られていた。

 

 

 戦桃丸は使い物にならなくなった持ち手部分をバージェスに向かって投げた後にあとを追うように駆ける。対してバージェスは自分に向かって飛んでくる鉄の棒を左手で掴んで受け止め、空いた右手で迫ってくる戦桃丸の顔面目掛けて伸ばす。

 

 

 だが戦桃丸はその右手の手首を左手の甲で強く払って触れられるのを阻止。がら空きになったバージェスの胴体に両手を使った突っ張りを叩き込む。

 

 

足空独行(アシガラドッコイ)!!」

 

 

 両手の突っ張りをもろに食らったバージェスは弾き飛ばされ、軍艦の船体に背中から激突した。

 

 

 

 

 軍艦の手すりに腰掛けて戦場の一部始終を眺めていたルーミア。その彼女の膝の上に乗っている電伝虫が小刻みに震えて通信が入ったことを伝える。通信相手はオーガー。彼は気球に乗って上空から戦場の様子を窺い、その様子をルーミアに伝えていたのである。

 

  

 オーガーの情報によると、湾内の氷を赤犬が溶かし、白ひげたちは船を捨てて湾頭へと移動。そこに待ち構えていた大将たちと激しい戦闘が行われているという。さらに七武海や名のある中将たちも加わり、一瞬の隙を見せたマルコが中将の一人に後ろ手で手錠をかけられ、さらにダイヤモンド・ジョズが青雉に氷づけにされ、そこで足止めを食らっているという。

 

 

『──それと大将の一人、黄猿がそっちに向かっている……』

 

 

 直後、バギーたちが戦闘している一角で強烈な閃光が走り、囚人たちを巻き込んで爆発が起きた。その爆風に煽られて宙に浮いていたバギーが「ぬわぁにぃ~!?」と、すっとんきょうな声を上げながらどこかへとぶっ飛んでいく。

 

 

「……ああ、今しがた来たよ。そろそろ“万雷(ママラガン)”の用意をした方がいいかもなー」

 

 

 爆発の中心地には黄色のストライプスーツを着た中年男性が立っており、軍艦の手すりに座っているルーミアを観察するようにじっと凝視していた。

 

 

「ずいぶんとまぁー、可愛らしいお嬢ちゃんだねぇ……」

  

 

 などと開口一番にそんなことを宣う黄猿にルーミアは無言で懐から分銅のついた鎖を取り出して投げるが、黄猿はそれが覇気が纏っていないものと分かると、身動き一つせず自然体で受ける。

 

 

「残念だけど、わっしみたいな自然系(ロギア)の能力者に覇気の込もっていない攻撃など無意味だよぉー……」

 

 

 ルーミアの投げた鎖つき分銅は黄猿の腹をものの見事に貫通して先端の分銅が氷上に突き刺さるものの、黄猿は自然系(ロギア)特有の体を流動体にすることで攻撃を無効化していた。

 

 

「それじゃあ、()()()()()()()()()()()()()どうなるのかなー?」

 

 

 言うや否、鎖に覇気を纏わせ、さらに電流を流す。これには黄猿は堪らず苦悶の表情を浮かべて体をくの字に折り曲げる。その後、自ら体を光に変えて分解、少し離れた場所で同じ体勢で体を再構築する。

 

 

「今ので倒れてくれたら楽だったんだけどなー、さすがに大将相手じゃ高望みし過ぎたかなー?」

 

 

 右手で鎖を引き寄せて手元に手繰らせながら言うルーミア。

 

 

「末恐ろしいことを思いつくお嬢ちゃんだねェー……。おじさんじゃなければ、今ので死んでたところだよぉー……」

 

 

 そう言いながら立ち上がる黄猿の右手にはいつの間にかに光でできた剣が握られていた。

 

 

 

 

 湾頭にて白ひげ海賊団が海軍と衝突しているところを、海軍を挟む形で脱獄囚たちがようやく駆けつけてきた。センゴクは前後から攻撃されるのを嫌って海軍の中央部分をわざと開けさせて両者を一度合流させ、彼らが湾頭から脱出する時、今度は自分たちが左右から挟みつつ、彼らの行く手を遮るようにコの形に陣形を整えて攻める作戦を立て、それを実行に移した。

 

 

 これに対して白ひげ陣営は中央突破で海軍の包囲網を無理矢理、突き抜けて脱出を図る試みをする。

 

 

 その道中で白ひげが片膝をつき、そこへ腕をマグマに変えた赤犬が襲いかかった。

 

 




ざわ…( ´・ω・)にゃもし。ざわ…

■この小説を書き始めた頃、ダグラス・バレットの存在を知らなかった。
→今さら出てきても話に組み込めないでゴザル。
→ルフィとは別の方法、別のルートで脱出したことにしとこ。
→ということで大半のLEVEL-6は出てこないんだ。すまねぇ。

■感想の返信をするときのエネルギーを執筆に割くことにしたよ。
→返信、すまねぇ。
→その代わりに週一投稿をガンバるよ。あと気まぐれに短編とか書く。
→原作:キン肉マン
 マンモスマンになった男
 とか書いた。

■朝の6時に出来た。
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