ヤミヤミの実で宵闇の妖怪   作:にゃもし。

38 / 70
戦争の後 → 3D2Y “ シャボンディ諸島 ”
38話 ウソと生存と策略と……


 

 

 偉大なる航路(グランドライン)の海に1隻の軍艦が漂っている。それを目指して航海していた別の軍艦がその軍艦に近づき、武装した海兵たちが乗り込む。彼らがそこで見たのは船のメインマストに座らせた状態で鎖で幾重にもがんじがらめにくくりつけられたボルサリーノ──黄猿の姿であった。

 

 

 よほど黄猿を捕らえた人間──白ひげ海賊団の関係者が彼や海軍を警戒していたのだろう、手足にはそれぞれ海楼石の枷が嵌められており、船の甲板はもとより船内の隅々まで捜索したが黄猿以外の人間の姿が見つからなかった。

 

 

 それでも海兵たちは万が一の奇襲に警戒しつつ黄猿を解放。彼を連れて海軍本部へと帰還する。余談だが枷を外すためのカギが船からは一切見つからず、そのおかげで海兵たちは枷を外すのに手間取ったそうな。

 

 

 

 

「──追跡は失敗したか、あわよくば連中のアジトに乗り込めるかと思っていたんだがな、それでエースはどうなったんだ?」 

 

 

 海軍本部にある一室。そこではセンゴクが黄猿に対して事情聴取を行なっていた。黄猿の話によるとエースは死亡、白ひげもまた海兵たちが「毒」を塗った装備品を用いたことで毒に冒され、余命が幾ばくもないという。

 

 

 さらにエースの義兄弟であり、革命家ドラゴンの息子でもある「麦わらのルフィ」はイワンコフとともに撤退の途中に白ひげらと別れ、そしてインペルダウンLEVEL-6に投獄されていた連中は戦争のどさくさに紛れて行方をくらませたという。

 

 

 ……とはいえ、その話も人伝に聞いたことゆえに確実ではなく。囚われの身では彼らを直接見て確かめる方法がなかったと黄猿は語る。

 

 

「……真偽のほどを確かめさせるとするか、それが真実ならばニュース・クーに載せて全世界に公表するまでだ」

 

 

 

 

偉大なる航路(グランドライン)──前半の海にあるとある島】

 

 

 青々とした草木が鬱蒼と生い茂る島の上空の空に一つの気球が浮かんでいた。島の様子や島に近づく船を監視するためにルーミアが放ったものだ。

 

 

 その気球に乗っている人間が島に近づく1隻の船を発見する。彼らが見つけたその船は海賊旗を掲げており、そのシンボルマークであるドクロの左目には三本の傷が描かれていた。四皇の一人『赤髪のシャンクス』が掲げている海賊旗である。

 

 

「ボスにすぐに報せろ!! “赤髪”が来た!!」

 

 

 望遠鏡を覗いていた一人が同乗者にそう伝えると、一緒に乗っていた男が慌てて電伝虫の受話器を取る。

 

 

 

 

 島の淵に赤髪のシャンクスが乗る船が到着して乗組員が島に降り立つと、ルーミアを始めとした彼女の船員、白ひげ海賊団の隊長たち、バギーをリーダーにしたインペルダウンの脱獄組などがシャンクスたちを出迎えた。もっとも彼らの纏っている空気は剣呑としており、お世辞にも歓迎しているとは言い難い。

 

 

「うちの親父殿が待っている。ついてきな」

 

 

 ルーミアに連れられて案内される赤髪海賊団のメンバー。彼らが案内された先は島内部、奥にひっそりと建てられたコテージ。その建物の内部には体に点滴のような管を通し、鼻に呼吸器をはめ、さらに体のあちこちに包帯を巻いて巨大なベッドに横たわる痛々しい格好の白ひげの姿があった。

 

 

「よく来たな、……で何しに来た?」

 

 

 尋ねる白ひげにシャンクスは答える。自分は休戦協定を結ぶために海軍──「仏のセンゴク」から依頼されてここに来た……と、

 

 

 「仏のセンゴク」という名に露骨に顔をしかめる白ひげ。「智将」とも渾名されるその存在に白ひげ陣営の人間から何か裏があるのでは? ……と勘ぐる者が現れる。それに対してシャンクスは言う。

 

 

 休戦協定を結ぶ場に白ひげが現れなければ、他の海賊たちが白ひげが死んだ。あるいは重傷で身動きが取れないと考え、シマを襲う可能性がある。海軍とて罪のない民間人が犠牲になるのはしのびない。無論、打算あっての行動でもあるが……

 

 

「いいだろう。ただし三日以内、そこにお前も出ろ」

 

 

 そう了承する白ひげの言葉を受け取ったシャンクスは島をあとにする。

 

 

『──ボス。“赤髪”の船が見えなくなりました……』

 

 

 コテージに備え付けられている電伝虫からシャンクスが島を離れたことを知ったルーミアは周囲にいるのが自分の船員たちと白ひげに隊長たち、白衣を着た医者のみを確認した後、足下に“闇”を展開させ、そこから寝台に横たわる「エース」が寝台ごとせりあがってくる。意識がないせいか瞳を閉じたままだが、胸が上下に動いていることから生きているのが分かる。

 

 

 エースが現れたのを機に待ち構えていた医者たちが一斉に作業に取りかかる。寝台の上にいるエースを極力動かさないようにして別室へと運んでいく。

 

 

「エースが生きていることを知れば海軍が再び動き出すかもしれない。ゆえにエースは“死んだ”方がいいかもしれないな……」

 

 

 そのためにルーミアは別れ際、気を失っていたルフィからビブルカードを抜き取っていた。

 

 

「それよりも親父。ジェルマ王国──ヴィンスモーク家の人間なら体内の“毒”をどうにかできるかもしれないんだけど? 本当にいいのか?」

 

 

 戦争の際に海軍から「毒」を盛られた白ひげ。その毒は非常に強力なもので常人ならば一日も持たない。……と診察した医者は語っていた。次いでに白ひげなら三日が限界だろうとも。

 

 

「自分の体は自分がよく知っている。それよりもお前の話を聞かせろ。ここにいる全員が知りたがっているんだ」

 

 

 「グララララ」と愉しげに笑う白ひげにルーミアは心底イヤな顔をした。その後もルーミアを含め隊長たちが白ひげに一縷の望みをかけて「ジェルマ王国」に行くべきだと説得を試みるがついぞ白ひげ当人が行くことは叶わなかった。やがて全員が諦めて今度はルーミアに矛先が向く。

 

 

「何でお前そーなったんだ?」とゲラゲラ笑いながら問う。それに対してルーミアは答えた。

 

 

「んー。“悪魔の実”というのは「情報の塊」であり「体を作り替える」触媒かつ、引き金を引く起爆剤みたいなものだから、食ってる時に「余計な情報」が入って、こーなったんだろなー」

 

 

 ──とジュースの入ったコップを両手に持ってちびちびと飲みながら言う。

 

 

「まあ、見苦しいおっさんよりは可愛らしくていいんじゃないか? 華があっていいと思うぜ?」

 

 

 片目をつぶり親指を立ててそんなことを宣うのは白ひげ海賊団のサッチ。ルーミアは久しぶりに見た彼の右足に無言で蹴りを叩き込んだ。その日、余計な重傷患者が一人増えたことでルーミアが医者からガミガミとこっぴどく叱られる場面が見られたそうな。

 

  




ざわ…( ´・ω・)にゃもし。ざわ…

■さとりになった私はこいしに命じてレミリアのデッキに細工を仕掛ける。
 そしてレミリアもまたメイドに命じて私のデッキに細工を施す。
 ドローフェイズで出てくるのは終盤で出てくるような呪文コストの高いカードばっか、膠着するフィールド。出てこないモンスター。墓地にはやむを得ず捨てられていくカードが増えていく。フラストレーションがたまって歯軋りする両者。応援に駆けつけた両陣営は思った。「こいつはヒドイ」と。

■誤字脱字報告、毎度ありがとうございます。

■でき次第、投稿って感じ。

■マンモスマンのと交互に執筆してる。

■この時にルーミア等、登場人物の懸賞金問題発生。
 ルフィがエニエスロビー脱出時、4億ぐらいだったしなー
 アンケートっていう機能があったなー、そーいえば

■評価人数が変わらないのに評価値が変動してビビる時がある。
 

ルーミアの懸賞金、どれくらいが妥当? ちなみに私は15億にしようかと思っている。

  • ルフィがエニエス脱出した時の4億
  • ルフィが新世界突入した時5億
  • ルフィがカタクリ吹っ飛ばして15億
  • 黒ひげがつけられたのは22億4,760万

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。