ヤミヤミの実で宵闇の妖怪   作:にゃもし。

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※お詫びと訂正。ドフラミンゴさんのセリフを変えたよ。


39話 海賊側、海軍側、海賊側

 

 

 

偉大なる航路(グランドライン)──どこかの海 赤髪海賊団】

 

 

「左目のキズが疼いた」

 

 

 白ひげ海賊団との会合の帰り、シャンクスは船員たちがいる前でそんなことを漏らした。

 

 

「あの少女に会ってから、あの野郎につけられたキズが疼きやがる」

 

 

 左目にある三本のキズを指差しながらシャンクスは語る。過去にティーチが三本の鉄の爪がついた手甲でつけたものだ。よく見れば傷痕が僅かに蠢いている。

 

 

「本当に『マーシャル・D・ティーチ』は死んだのか?」

 

 

 シャンクスを始め、赤髪海賊団の船員たちは過去に何度も白ひげ海賊団と激闘を繰り広げたことがある。その際、彼らは『黒ひげ』こと『マーシャル・D・ティーチ』とも戦っており、彼の実力も少なからず知っている。

 

 

 それゆえに彼が死んだ──それも事故による死亡が報道されたときはどこか懐疑的な目でその新聞の記事を見ていた。

 

 

 そして今回の訪問はティーチの生死を確かめる意味も兼ねて海軍のセンゴクから秘密裏に依頼を請け負ったのである。

 

 

 依頼を受けた後、シャンクスたちは白ひげ海賊団がいると思われるシマの一つに足を踏み入れ、そこで彼らは件の少女──ルーミアと初めて出会う。

 

 

「初めて会うのにまるで初めて会った人物とは思えない」

「昔、どこかで会った気がする」

「知人に会ったような気分だ」

 

 

 それがルーミアに対しての赤髪海賊団の印象であり、そして彼らが共通して感じたのが……「放つ雰囲気がどことなくティーチに似ている」……ということだった。

 

 

「『悪魔の実』は未だに解明されていない部分もある。ヤツは『ヤミヤミの実』を欲していた。だが今のヤミヤミの実の能力者はあの少女だ。……まあ、ゴロゴロの実の能力者でもあるがな……」

 

 

 姿形はまるっきり共通点がないのにそう感じるのを、一味の副船長であるベックマンがセンゴクから得た情報を基に分析する。

 

 

「たとえばの話だが、ヤミヤミの実を食べたヤツが死んで新たに現れたヤミヤミの実にヤツの記憶や知識が一片でもあれば……? その実を他の誰かが食べれば……? それが記憶の片隅にでも残り、知らず知らずのうちにその知識や記憶にあるクセが習慣化して漂う雰囲気が似てくるかもしれない」

 

 

 そして最後に一つの仮説を立てる。

 

 

「あるいは、実はあの娘はティーチが悪魔の実を食べて変化した姿……」

 

 

「「 いや、それはない 」」

 

 

「……だろうな。もしも変化するなら図鑑に記載されているはずだ。それをティーチが見落とすはずがない」

 

 

 その後、彼らはルーミアやティーチ、白ひげ海賊団の今後について議論を交わすが、

 

 

「ロジャーやガープに子どもがいたんだ。白ひげに子どもがいたって不思議じゃない」

 

 

 ……という結論を出しただけで、無意味に時間だけを浪費したという。

 

 

 

 

【マリンフォード──海軍本部】

 

 

「あの時、確かに白ひげは『ティーチ』の名を口にした。……しかし戦場にティーチは現れなかった。ヤツの口ぶりからして脱獄組の中にいるものと思われていたが……」

 

 

 海軍本部の一室、机の上には資料やら報告書の束が高く積まれており、前方の視界を塞いでいる。そんな環境の中でセンゴクは今回の戦争についての報告をまとめていた。

 

 

「私は何か重大な間違いを、いや、勘違いをしているのではなかろうか……?」

 

 

 センゴクが調べていたのはインペルダウンを脱獄した主犯たちである。そのうちの一人「ルーミア」に関する報告を見ていた。

 

 

「どちらにしろ、あの娘が悪魔の実の能力を二つ持っていて、白ひげの娘と言われるだけの戦闘力を持っていることに変わりはないが……」

 

 

 ルーミアが戦争の時に「雷」と撤退時に「闇」、二種類の力を行使していたのを大勢の人間たちが目撃していた。そのことから海軍は彼女が二つの実の能力を持ち合わせていると判断した。

 

 

 資料には今までルーミアが関わっていた事件などが事細かく記載されており、さらに関わった人物の名も挙げられていた。

 

 

「だがそれ以上に交遊関係、及び人間関係、背後関係が歪であり、危険だな…… 本当にいったい何者なんだ? まるでこの世界に何の前触れもなく、いきなり現れたような感じがしてならん……」

 

 

 そこで今度は脱獄に協力していた囚人の一人である「イワンコフ」の顔写真入りの資料に目を通す。あまりの顔のでかさに写真にはおさめきれず顔の部分しか写っておらず何故かウィンクをしていた。

 

 

「イワンコフには性転換させる能力がある。それでティーチが性転換した存在があの少女……、いや、どう考えても時間が合わないな……」

 

 

 ルーミアとイワンコフが初めて接触したのは今回の脱獄の時であり、ルーミアという存在が現れたのは脱獄以前である。さらに『金獅子のシキ』以降に脱獄に成功した者はいない。その事を踏まえるとセンゴクの中では「ルーミア=性転換したティーチ」という図式は成り立たなかった。

 

 

「髪や瞳の色、体型とかも含めて何一つ一致しない。やはり、あの少女が白ひげの娘か、あるいは白ひげがヤツの配下を息子と呼んでいるように血の繋がっていない赤の他人と考えるのが自然といえよう。いささか納得できない部分もあるが今はそれよりも海軍本部の、マリンフォードの再建に専念せねばならんな……」

 

 

 そう言って戦争に関する紙の束を横にどけると、マリンフォード再建に関する資料に手を伸ばす。

 

 

「ああ、そう言えば懸賞金も決めねばならんかったな……」

 

 

 数字の羅列がズラリと書かれていた書類を見てセンゴクはそんなことを思い出し口にする。書類はルーミアによって破壊されたパシフィスタの総被害額だった。

 

 

『──“22億ベリー”……』

 

 

 その数字を見てセンゴクは頭を抱えた。他にもLEVEL-6の脱獄囚や麦わらのことを考えなければならないだけにセンゴクは気分が滅入った。

 

 

 

 

【ドレスローザ──王宮】

 

 

「フッフッフッフ、血が繋がっているかどうか分からんが、あれは確かに白ひげの娘と呼ばれるだけの力はある」

 

 

 厳かな雰囲気を放つ王宮。その王宮内に客人を迎えるための部屋の中にて数名の部下とともにドフラミンゴはルーミアの手配書を片手に来客の対応をしていた。

 

 

「ベラミー、お前が持ってきた空島の情報は十分に価値がある」

 

 

 高級そうなソファーに体を深々と埋めながら眼下に片膝を床につけて頭を垂れるベラミーにドフラミンゴはそう声をかける。 

 

 

「ああ、オレのシンボルを貸すことを赦そう。なんなら別れた船員を呼び戻してやろうか?」

 

 

 しかしベラミーはこれを拒否。もう一度、ドフラミンゴの下につくことを望み、それを承諾された。

 

 

「あの娘と接触したテゾーロにミョスガルド。その周辺を調べておけ」

 

 

 ベラミーが去った後、ドフラミンゴは配下の部下にそう命令を下す。

 

 

「戦争前にクロコダイルとジンベエは称号を剥奪され、七武海には今現在、空きが二つある。そのうちの一つはあの娘にくれてやってもいいとは思わないか? あの娘が好き勝手に暴れるよりはマシだろう? フッフッフッフ」

 

 

 テーブルの上に置かれている(ダイアル)を手に取ってまじまじと凝視しながらドフラミンゴは言う。

 

 

「よくも悪くも武器は消耗品だ。だからこそ武器商人というものは儲かる。あの娘が取り扱う消耗しない商品によっては、釘を刺す必要があるな……」

 

 

 

 

偉大なる航路(グランドライン)──前半の海】

 

 

 白ひげ海賊団がいるその島から、未だ目覚めないエースを乗せた1隻の船が信頼できる船員とともに出航し、やがて海中へと沈んでいった。行き先は医療大国と謳われている「ドラム王国」。白ひげ海賊団はエースの治療をドラム王国に託すことにしたのである。このことを知るのは白ひげ海賊団内でもごく一部であり、インペルダウンの脱獄組などの部外者たちには知らされていない。

 

 

 一方で毒に冒された白ひげをどうにか助けるべく、ルーミアはジェルマ王国に電伝虫で打診するも「危ない橋を渡るつもりはない」と一蹴された。そんな切り捨てるような返信にも関わらず、白ひげは当然の反応だ、と言わんばかりに鼻で笑っていたが、団員たちは気が気でないでいる。

 

 

 ちなみにルーミアはジェルマ王国の返信に対して激昂「お前たち一家がお茶会でピンチになっても助けないから覚悟しろ!!」と電伝虫の向こう側にいる相手に向かってビシッと指差して返すが、ジェルマの現国王は鼻で笑って返し、両腕を上げて憤慨する彼女を「ムキー!! うがー!!」……余計に怒らせる結果になった。

 

 

 その数時間後にバギーの部下とともにアルビダが島に現れて合流。島は美女が来たこともあって一層、賑やかになる。

 

 

 その翌日、見張り番を兼ねている気球の乗組員が島に近づく無数の軍艦を目敏く発見、すぐにルーミアに報告された。

 

 

────ッッッです!!!!

 

 

 電伝虫から伝えられる報告を受けてルーミアはすぐさま島を引き払う指示を下す。一人の船員が彼女に近づいてその理由を尋ねるとルーミアは答えた。

 

 

「赤犬が乗っている」

 

  




ざわ…( ´・ω・)にゃもし。ざわ…

■MTG さとりんvsレミリア ファイナル

 フィールドにマナを生み出す土地カード(プレイヤーはこの土地から魔力を引き出して呪文を唱える。MP発生装置みたいなもん)を延々と置いていく(土地はMP必要なく置ける)展開からようやく動き出す。

 さとりんが呪文で敵も味方ついでに全プレイヤーにダメージを与える呪文(黒には多い。時点で赤)でフィールドに出ているクリーチャー(MTGではモンスターのことをそう呼ぶ)を一掃。

 フィールドががら空きになったところで墓地に送られた大型クリーチャー・カードを呪文で呼び出しレミリアを攻撃、勝負がついた。これが私が見た夢の内容だった。

 MTGって少ないね。ハーメルン。

 MTGに関するマンガとかないかなと探す私。
→ほう、デュエル・マスターズというものがるのか、どれどれ
→なんで途中で変わるんや…… 全私が泣いた。

■6時過ぎにできた。

■誤字脱字報告、毎度ありがとうございます。
 一言評価もありがとうございます。
 過去に愉快な一言付き評価をもらったことがって、一言評価通知があるとビビる。

■戦後から2年後まで長くなるかも、無関係な話とか、ifストーリーとかも書きたいなー。

■アンケートのルフィがつけられた懸賞金の時期に間違いがあったっぽいが気にしないでくださいまし、

■今週、マンモスマンを書いてないなー。   


 -追記-

▪️47話でモリアさん七武海在籍扱いになってるので過去改変しました。

▪️ドフラミンゴさんのセリフを変更

 モリアさんを戦死扱いから在籍扱いに
 七武海の空きが三つから二つに

 なりました。

ルーミアの懸賞金、どれくらいが妥当? ちなみに私は15億にしようかと思っている。

  • ルフィがエニエス脱出した時の4億
  • ルフィが新世界突入した時5億
  • ルフィがカタクリ吹っ飛ばして15億
  • 黒ひげがつけられたのは22億4,760万

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