【 ボーイン列島 おいはぎの森「グリンストン」 】
その正体は島の形をした超巨大な食肉植物であり、その植物の学名は「ストマックバロン」という。その大きさたるや口になっている部分だけで巨大な海獣や大型の海王類すらも一口で丸呑みするほどである。
今その島には麦わらの一味の「ウソップ」と……本名不明、森の勇者を騙る自称「ヘラクレスン」という男が滞在していた。彼ら二人は師弟の間柄であり、ウソップは来る2年後、シャボンディ諸島での麦わらの一味再集結に向けてヘラクレスンから己を鍛えるべく彼から師事を受けていた。
「ホホホホホ!! …………? ……麦わらの一味の“ウソップ”とお見受けられますが……間違いありませんか?」
その彼らの目の前で両腕を鳥の翼に変化させたラフィットが降り立ち、ウソップ本人に尋ねる。
「ん? おれがそうだけど……? そういう、お前は確かルーミアと一緒にいたやつだよな……?」
ラフィットが尋ねたのは目的の人物であるウソップが力士と見紛うほどに激太りしていたからだ。そしてウソップもまたラフィットがウォーターセブンでルーミアと一緒にいたこともあり、彼に見覚えがあった。
「──おれたちがいない間にこんなことになっていたのか……」
ラフィットが持ってきた新聞の束を読み終えたウソップが驚愕した表情でそんな言葉を漏らす。頬を伝って落ちる水滴は冷や汗によるものなのか、それともただ単に太っているせいだけなのか判断がつきにくい。ラフィットはルーミアから事前にウソップが太っている可能性があると示唆していたが、彼が知る限りではウソップがシャボンディ諸島から飛ばされるまではごく標準的な体型をしていたはずだった。それゆえ、1ヶ月もしないうちにここまで様変わりするとは思っていなかったのである。ウソップの特徴の一つである“長鼻”がなければ別人と判断していたことだろう……と、彼自身そう思っていた。
「ところでおたくらが欲しがっていた “
切り株の一つに足を組んで座りつつ、設計図の束を一枚一枚捲りながら書かれている内容を隅々まで吟味しているラフィットにそう尋ねるウソップ。インペルダウンでの脱獄とマリンフォードで起こった頂上戦争、二つの出来事の詳細をラフィットから詳しく聞かされたウソップが返礼の意味を兼ねてそう提案する。
「ホホホ!! うちの姫はあくまで “ 雲 ” を作れる道具を欲しているだけですので、あしからず……」
ラフィットが “
「武器」
そしてもう一つが……
「空島を人工的に作るときの補助」
ウソップはその返答に深く考える。武器として使えたのは “ ナミ ” だからこそ…… 普通の人間に、それも戦闘中に使えるような代物じゃない。たとえ数を揃えたとしても扱える人間はごく僅かだろう。
ジャヤ島の街にいた連中は空島の存在に否定的であり、猿山連合軍のような夢を追うものたちをバカにしていた。猿山連合軍に在籍していたルーミアが空島に強いこだわりを持っていても、おかしいことはない。そこでウソップは思いきって質問することにした。
「空島を作ってどうするつもりなのか?」
この問いに対してラフィットはこう答えた。ジャヤ島の真上で人工的に空島を作り、そこで空島に生息している “ 空魚 ” を始めとした動植物を養殖、栽培し、ジャヤ島にあるホテルや飲食店に提供する。
「とりあえず、正規の値段の10倍から100倍辺りで取引しようと思ってます。ホホホホホ」
「 ぼったくりすぎるだろ!? 」
機会があればもう一度、空島の食べ物を食べてみたいと思っていたウソップ。彼はラフィット相手に値段の引き下げを要求したが、暖簾に腕押しと言わんばかりにのらりくらりとあしらわれて、そしてラフィットは次の麦わらの一味に会わなければならないので……と、なおも値段引き下げを要求するウソップを振り切って島を飛び立った。
【 空島 ウェザリア 】
その空島に住むハレダスらによって作られた人工の空島であり、ナミが飛ばされた場所でもある。彼らは年がら年中その空島にて過ごしているわけではなく、時に青海──下界に降りて物資と情報を入手して世界中を旅している。
「空島ウェザリアのみなさまとナミ様でございますね?」
世界中を移動している彼らを捉えるためにルーミアは前半の海の各々の島にいる配下たちに幹部が到着するまで彼らを待たせるよう言い含めた。彼らが欲しているであろう物資と情報を持たせて。
「んー…… もうちょっと、ぼったくってもいいんじゃない?」
ウソップと同じようにナミに目的を話すラフィット。正規の値段の10倍から100倍という値に否定的どころか逆に上げてくる始末。これにはその場に居合わせた配下たちが「ええっ!?」と軽く引き気味になる。
「どうせ、相手は王族、貴族とかの金持ちをターゲットにしてるんでしょ? それなら……」
さらには商売に関して口を挟んでこようとするナミにラフィットは待ったをかける。このままナミと会話していたら話が明後日の方向に進みそうな気配がしたからだ。そして自分たちの目的の一つである空島作成のため、ハレダスにわけを話し、空島に関する知識を手に入れる。
そして目的を果たし、そそくさと去って行こうとするラフィットらにナミが声をかける。他の船員に、麦わらの一味にも会いに行くの? ……と。
尋ねるナミにラフィットは答える。
“ バルジモア王国 ” にいる「サイボーグ フランキー」はとある大規模な爆発事件で海軍がその犯人を捕まえるために大勢の海兵たちが常駐している。
「悪魔の子 ニコ・ロビン」は「東の海」にある建設途中の巨大な橋 “ テキーラウルフ ” にて革命軍と行動をともにしている。その二つの地は危険を冒してまで行く必要はない。
また「チョッパー」がいる「南の海」 “ トリノ王国 ” に関しては幹部クラスが行くまでもなく護衛をつけた数名の人間が彼らの知識を求めて現地に向かっている。
そして「海賊狩りのゾロ」がいるクライガナ島 “ シッケアール王国跡地 ” にはルーミア、宵闇ノ海賊団にとって利益になるようなものはほとんどない。
……とはいえ、万が一のことを考えて「3D2Y」の意味を書いたルーミア直筆の手紙がニュース・クーによってその島に送られている。
その後、他の麦わらの一味の居場所をナミに教えた後、ラフィットたちは彼女と形だけの短い別れの挨拶を交わして島を後にした。
【 リトルガーデン 】
“ 麦わらの一味 ”、“
その地にMr.3を連れたルーミアが訪れた。
かつて自分たちの決闘を汚した人物を連れてきているルーミアに二人の巨人は憤慨し、いつ爆発してもおかしくない一触即発の状態に陥った。そのせいで交渉は非常に難航したものの、最終的には脅迫に半ば近い形で彼ら二人を取り込むことに成功する。
傘下に入れば決闘の邪魔をされることが、完全ではないが、少なくとも確実にその数を減らす。……と言われ、不承不承ながらも二人の巨人は承諾した。
それ以降、その島にはルーミア配下の人間が置かれることになり、その島にやって来たはいいもののログが貯まるのが1年もかかるためにその島に立ち往生するはめになった人間たちを救済することになる。無論、タダではなく相応の品や金銭等を要求するが……
「そういえばドリーよ。大昔に人間の女の子に何か言われていた気がするんだが……」
「……奇遇だな、俺もだブロギー。確か……」
後に、配下たちからルーミアへ報告が送られることになる。
“──リトルガーデンの巨人が決闘の合間に『狩り勝負』なるものを始めた……”──と。
それから数日後。
【 アラバスタ 】
『それでも黄金都市シャンドラは存在していたんだ!!!!』
劇場の舞台にて、モンブラン・ノーランドに扮した役者が処刑台の上で無理矢理、跪かせられた状態でそのセリフを涙を流しながら叫ぶ。
そんな提督を助けるために船員たちが処刑台に向かって駆け寄るも途中で国の兵士たちに阻まれて近づけない。
やがて死刑執行人の男が斧を頭上、高くに振り上げて……
ナレーションの声とともに劇はそこで終わってしまう。
舞台がよく見える最前列の席からB・Wの幹部とルーミア、サンクリン事務所のメンバーにギルド・テゾーロ、天竜人であるミョスガルド聖、白ひげ海賊団船長代理になったマルコ。その彼らの隣にはアラバスタの王であるコブラとその娘であるビビ王女たちと、そうそうたる顔ぶれがその演目に見入っていた。
「ウソつきノーランドというイメージをこれで払拭できると思うか?」
誰に尋ねるわけでもなく、幕が降りても未だに拍手のやまない舞台を見据えながらそう問いかけるルーミア。……しばらくしてからコブラ王が口を開く。
「“北の海”は難しいが、その物語が知られていない他の海ならこの演目に出てくるノーランドがイメージとして定着するだろう」
その言葉に満足したのか深く頷くルーミア。舞台上では小道具が片付けられ、サンクリン事務所に所属している歌手たちが準備を進められ、まもなく開始する。
サンジの足で顔面を変えられた二人組、見た目に反して爆撃のごとく音を鳴らしてロックを奏でる見目麗しい人魚たち…… 彼ら彼女らの演奏が終わり、トリを務めるブルックの登場に場は一層盛り上がり、ブルックの姿を一目見た何人かが失神して担架で運ばれていく。
「知っているか? あのブルックは
ルーミアのために用意された豪奢な肘掛け付きの椅子に彼女は片肘で頬杖をつきつつ、そう語る。そのブルックのことを知らなかった者たちが目を大きく見開いて驚く。
「私は勝手なウワサで悪いイメージを持たれた人物を救いたい。少しでも払拭させたい。そういう思いが私を突き動かす原動力の一つなのだろうな、わははは」
「……結局はただの自己満足に過ぎないけどなー」と、伏せ目がちにどこか自嘲めいた口調でルーミアはそう言う。
「さてと、音楽が終わることだし、そろそろ本題に入りたいから場所を変えることにしようか?」
コブラ王にそう提案するルーミア。ちょうどブルックの歌が終わり会場内を割れんばかりの歓声が包まれ、コブラ王とビビ王女と二人を護衛している兵士たちに緊張が走る。そんな彼らを少しでも落ち着かせるためなのか、ルーミアは言う。
「安心しろ。私が欲しているのは “ 歴史 ” だ」
(M)
( 人の頭 ・ω)
| やったー! 野生のにゃもし。を捕獲したぞ! |
|---|
■朝の6時30分ごろにできた。
すまねぇ、寝る。おやすみなさい。
ルーミアの懸賞金、どれくらいが妥当? ちなみに私は15億にしようかと思っている。
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ルフィがエニエス脱出した時の4億
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ルフィが新世界突入した時5億
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ルフィがカタクリ吹っ飛ばして15億
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黒ひげがつけられたのは22億4,760万