【万国(トットランド)】
ビッグ・マムの娘であるプリンとヴィンスモーク家の三男であるサンジ──その二人の結婚式に招かれたルーミアはビッグ・マムが治める万国(トットランド)にウィーブルとともに入国、その数時間後に結婚式が行われた。
結婚式は盛大に行われ、進行が留まることなく進んでいったが、神父の前で二人が誓いの証を立てるその時になって漸くビッグ・マムらが企てていた暗殺を決行する。
そのためプリンは額にある第三の目を開かさせ、それを見たサンジが硬直、隙を見せたサンジにプリンが隠し持っていた銃で暗殺する手はずだったが……
「なんて……キレイな瞳なんだ…」
サンジが発したその一言でプリンはその場で泣き崩れ、そこで結婚式の進行と同時に暗殺計画が止まった。
不測の事態に、その場にいた一同に緊張が走る。
ビッグ・マムの陣営はプリンの手で行われるはずのサンジの暗殺が計画通りに行われないことに戸惑い。
ヴィンスモーク家の人間たちは突然の出来事に眉をひそめるものの、特にこれといった行動は起こさず、静観を決めつつも周囲を警戒する。
特にジェルマ王国の現国王であるジャッジはルーミアと彼女の周囲を警戒していた。何しろ彼は毒に冒された白ひげを助けるために頼み込んできたルーミアを一蹴した過去とビッグ・マムからの忠告もあって警戒していた。
もっとも当のルーミアはヴィンスモーク家の人間たちには目もくれず彼女と彼女の周囲にいる男たち──ビッグ・マムに親族を殺されるなどで恨みを抱いている者たちを冷ややかに眺めていた。
さらにヴィンスモーク家とは別にビッグ・マムの息子であるカタクリもルーミアたちを視界の端におさめつつ、ヴィンスモーク家の方にも目を向けている。
やがて計画通りに事が運ばないことに業を煮やしたカタクリがサンジに向けて一粒の豆を指で弾かせて彼のこみかみを狙うが……危険を察知したサンジが身を後ろに引かせて避け、当たり損ねた豆がビッグ・マムの指示で今まさに懐から銃を取り出そうとした神父の額を撃ち抜く。
「パァァァーンッ!!」という銃声に似た音が響き渡り、その音を合図に巨大なウェディングケーキの中から無数のルフィが飛び出し、獣のように四つ足でところ構わず走り出した。
同じ顔をした闖入者たちによる結婚式の乱入、それも今、世界を騒がせている海賊船の船長の集団に会場は騒然となり、ルフィたちが起こす動物染みた、知性を感じさせない野生動物のような行動に慌てふためく。
そんな中、ビッグ・マムは無惨に砕け散ったウェディングケーキを茫然とただ眺めていたが、やがて怒りに肩を震わせ、次にそんな惨事を引き起こしたルフィの名を叫び、吼える。「本物はどいつだ!?」と。
対してルフィはバカ正直に答えて己がいる居場所をビッグ・マムに教えてしまう。もっともルフィはいきり立つビッグ・マムを一睨みするだけで正面切って戦おうとはせず、式場となっている場の上空を縦横無尽に跳びまわり、目的のものをひたすら見つけるべく忙しなく首を動かしている。
やがて目的のもの、年配のシスター姿の女性がおさめられている写真立てを見つけると、なおも喚き散らすビッグ・マムをよそにそれを破壊すべく腕を真っ直ぐに伸ばす。
……が、それが破壊されるすんでのところをルフィの目的にいち早く気づいたカタクリがルフィと同様に自身の能力でゴムのように脚を伸ばして阻止、さらにルフィの四肢を粘着させて拘束した。
それを見たビッグ・マムが手を出すなと実の息子であるカタクリに噛みつくものの、カタクリからルフィの狙いが写真であることを説明されて一応の落ち着きを取り戻す。
「──で、これはどういうつもりなのかなー?」
騒動が起きているにも関わらず笑みを浮かべて楽しそうに傍観していたルーミア。その彼女の周囲を武装したビッグ・マムの兵隊が取り囲んでいた。少し離れたところにいるヴィンスモーク家も同様に取り囲まれており、ルーミアたちが拘束されていないのに対して彼らは両手両足をアメで固められており身動きが取れない。そしてその部隊の指揮をビッグ・マムの長男であるペロスペローが執っていた。
当然、納得がいかないヴィンスモーク・ジャッジは問い詰めるもペロスペローは人を小馬鹿にした態度で答える。
曰く──ヴィンスモーク家はルーミアの怒りを買って全員が彼女の手によって殺害される。その後、ビッグ・マムの顔に泥を塗ったとしてルーミア一行はビッグ・マムたちの手によって報いを受ける。
……と本人たちがいる目の前で意気揚々と答えた。
この返答にジャッジは怒りを覚えビッグ・マムに噛みつくものの、完全に拘束された状態ではろくに身動きが取れず、また己のこれからの境遇に歯を食いしばって涙を流す。
ジャッジが感情を露にしている一方で彼の子どもたちはというと、ペロスペローの能力で手足を拘束されているにも関わらず、何てことはないと言わんばかりに置かれている状況とこれからの処遇について普段通りに談笑し、感情を吐露している実の父親について不思議そうに語っていた。
「エドワード・ルーミア! 恥を忍んで共闘を持ちかけたい!! いくらお前でもここから抜け出すのは難しいはずだろう!? 無論、成功したら報酬ははずむ!!」
一縷の望みをかけて、ルーミアにそう話を持ちかけるジャッジ。見ればルーミアを含む彼女たちは自分たちのように拘束されていない。それもあってジャッジは彼女に話を持ちかけたのである。
「私なら可能だなー。でもどうせなら使えないと思っているどこぞの三男坊に助けてもらったら、さぞかし屈辱的だろうなー、……と思わないかなー?」
言って、ちらりとサンジの方に目を向けるルーミア。ルーミアの言わんとしていることを理解したジャッジがすぐさま否定するがルーミアは構わず「サンジならできるさ」と言い。
「それに2年前に暴れたルーキーが頑張っているからなー。そいつらがいったいここで何をやらかすのか、気になると思わないかなー?」
そう言うとテーブルの上に右手を置き、その指先から黒く変色、やがて腕の付け根まで黒く変色した右腕から「闇」が溢れて墨を垂らすようにテーブルの上に広がっていく。そして今度はゴポゴポと音を立てながらその「闇」の中からさまざまな種類の銃と刀剣類、さらに色分けされた
無論、ビッグ・マムの子どもたちがルーミアたちの武装化を許すはずがなく、すぐさま兵隊たちに号令を出し、命令を受けた兵隊たちが雨あられのごとく四方八方からルーミアたちに向けて銃弾や矢、飛び道具の類いを放つも、そのことごとくがルーミアの左手から放たれた雷で撃ち落とされ、ルーミアの下まで届かない。
そしてビッグ・マムの陣営からの攻撃が止むのを見計らって、
ルフィが写真立てから離れたこと、味方であるベッジがルフィの動きを止めたことでビッグ・マムの陣営は安堵の息を吐く。
だが、どこからか駆けつけてきた兵隊たちの報告で再びざわつく。
“遥か上空にルーミアの空飛ぶ船「マクシム」を発見! 甲板に「不死鳥マルコ」の姿を確認!”
“大量の流氷とそれに乗ってやって来た体の一部が動物の人間、おそらく人造悪魔の実を食べた能力者、さらに巨大なマンモスが現れて各地で暴れております!”
前者はともかく後者の報告にビッグ・マムはカイドウの仕業と決めつけ、怒りで顔を赤く染める。彼女の知る限りでは人造悪魔の実を使用した兵隊を持っているのはカイドウしか知らないからだ。今回の計画が未だにうまくいっておらず、ウェディングケーキを台無しにされ、怒りで頭が回っていない、ということもあるが……
そんな混沌とした状況の中、写真立てを割る音が響いた。
敵味方関係なく音のした方を振り向くと、黒服にアフロの生えた頭蓋骨が乗っかった──麦わらの一味の一人であるブルックが割られた写真立ての側に立っていた。
ベッジは件の写真立てが割られたことを知ると、ルフィの拘束を解き、配下の人間とともにビッグ・マムの方へと歩む。その手にビッグ・マムすら殺害しうる毒ガス兵器を携えて。
写真立てが割れれば、どうなるのか、そのことをよく知るビッグ・マムの子らはその後に起こるビッグ・マムの奇声と彼女の弱体化を警戒するが、一向にそれが起こる素振りを見せない。ただ茫然自失の状態になったらしく、何をするわけでもなく、ただその場で突っ立っている。そのビッグ・マムの予想外の反応にその場にいた一同は動揺する。
それはビッグ・マムの暗殺を企てているものたちも同様で暗殺の実行のためにビッグ・マムの様子を密かに窺い、また、ブルックはビッグ・マムが「奇声」を上げないのは事件が同時に多発して何に対して怒れば分からず混乱しているのでは? ……と指摘し、もう一度、写真立てを見せれば反応を見せるのでは? ……とルフィに提案、ルフィは返事一つで頷き、腕を伸ばして写真立てを手に取ると、腕を伸ばしたまま写真立てをビッグ・マムの真正面に据える。ルフィに気づいたビッグ・マムの子らが阻止に走り、ジンベエが彼らの行動を妨げる。さらにサンジが彼らの隙をついてヴィンスモーク家を拘束していた飴を破壊。
「……………………っ!!!?」
かくしてベッジの思惑通りにビッグ・マムが奇声を上げる。大音量の奇声対策に耳栓をしていたベッジたちが悠々とビッグ・マムに近づき毒ガス兵器を彼女に向ける。少し遅れてルーミアの周囲にいた男たちもビッグ・マムの周囲に陣取り武器の照準を彼女に向ける。ベッジが彼らの存在に怪訝な表情をするものの、彼らの狙いが自分たちと同じだとわかると口角を上げて視線をビッグ・マムへ向け直す。
「「撃て!!!!」」
跪くビッグ・マム。彼女の膝が赤く傷を負うのを確認してからベッジと黒服の男たちの代表者らしき老人の声が重なり、上げた片手を下げる合図とともに一斉に放たれた。
しかし、毒ガスが詰まった弾頭も無数の銃弾も、その全てが悉く、ビッグ・マムに届く寸前に、物理を伴う彼女の大音量の奇声によって破壊されてしまった。
この結果にベッジは顔を青ざめさせ、すぐさま万が一のために待機させていたシーザーを呼び寄せる。道中に無理矢理、確保したビッグ・マムの娘の一人、特殊な鏡を生み出せるブリュレ。彼女が生み出したその鏡から行ける鏡の中の世界。そこにある通路を通って逃げ出すためだ。その鏡をくぐろうとしたその時、その鏡がビッグ・マムから発せられた奇声による風圧で粉々に割れてしまう。
鏡を割られてしまったことで退路を断たれてしまったベッジたち、麦わらの一味にヴィンスモーク家の人間たち、それと彼らと少し離れたところにあるテーブルにはルーミアと彼女に付き従う黒服の男たちの姿が見える。
「
退路を断たれて脱出が困難と判断したベッジ。彼は悪魔の実の能力で「人を模した城」とでもいうべき、ビッグ・マムよりも巨大な存在へと変貌。部下と麦わらの一味にヴィンスモーク家らに呼びかけ、己の内部へと一時的に避難させ、ビッグ・マムたちに対して籠城の構えを見せる。
巨大な城へと変化したベッジだが、正気に戻ったビッグ・マムが構わず殴り付けて石造りのようなその堅固な表面を少しずつ破壊、さらに足下はペロスペローの飴で固められピクリとも動けず、両手にある砲台のその砲身にはカタクリのモチが詰め込まれていて使用不能に。
山と見紛う巨大な建造物の屋上、しかもビッグ・マムたちに囲まれた逃げ場のない状況に陥ったベッジたち連合軍。彼らはこの状況下から逃れるべく城内にて話し合う中、ジンベエがいるのを確認できるが、ルーミアがいないことに気づく。自ずとジンベエに視線が集まり、ジンベエが己に視線が集まるのを確認した後、静かに彼は語った。
「──正気の沙汰とは思わねえ!! やり口もエグい!! ……だが! その方法なら確実にあのババアを始末できる!!」
ジンベエが一通り喋り終えると、ベッジがそう素直に感想を漏らし、その場にいた一同も激しく同意するのか深く頷いてみせる。最後にジンベエがその方法の名称を口にする。
「──あやつの言うには“巨大兵器、及び巨大生物破壊の心得”。……だそうじゃ」
ざわ…( ´・ω・)にゃもし。ざわ…
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▪️おくれてスマン。
▪️ここまで読んでくれて、ありがとうございます。
▪️誤字脱字矛盾点おかしな表現等ありましたら報告をお願いします。
▪️最後のあのセリフでだいたい想像つくだろーなーと思う今日この頃。
▪️原作のお茶会の場面ごちゃごちゃしてて書きづらかった。
▪️次回は麦わらの一味、ベッジたちが万国から脱出するときになるね。
▪️感想の返信はブロリーと遭遇したベジータの心境で。
▪️なろうやハーメルンで18時更新する人がおるんだが何か意味あるのかなー。なんかUA伸びそうな気配がするのでわいもやるべー。ということで。
ルーミアの懸賞金、どれくらいが妥当? ちなみに私は15億にしようかと思っている。
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