ファイアーエムブレム ヒーローズ ~異聞の『炎の紋章』~ 作:femania
・連載小説初心者です。至らない部分はご容赦ください。
・話によって、一人称だったり、三人称だったりと変わります。
・クロスオーバー作品です。元と性格や行動が違うことがあります。
・この作品はシリーズのキャラに優劣をつけるものではありません。勝敗についてはストーリーの構成上、容認していただけると幸いです。
・この話はフィクションです。
・この作品オリジナルキャラも人物描写はスキップしている場合があります。言動を参考に想像しながらお楽しみください。
・作品はほぼオリジナル展開であり、オリジナル設定も盛り込んでいます。
・原作のキャラやストーリーに愛がある方は、もしかすると受け入れ難い内容になっているかもしれないので閲覧注意です
これでOKという人はお楽しみください!
プロローグ1 フェーの見た光景
ヴァイス・ブレイヴ。至天の世界と呼ばれる世界に存在するアスク王国所属の特務機関。
その仕事は主に異界の扉の悪用による厄災から人々を守ること。
異界の扉とは、この世界と異界を繋ぐ扉のことであり、異界とは、様々な英雄が、人外の脅威から人々を救った世界のこと。
ヴァイスブレイヴの敵である組織や王国が日々アスク王国を滅ぼそうと進軍してくる。特務機関は扉によってつながった異界の英雄と共に、その軍との戦いに日々身を投じる。
その中心戦力は、召喚士と呼ばれる異界から英雄を召喚する特殊な神器を使う人間により、呼び出された数多の英雄。
彼らとともに迫る敵を倒し、敵が開いた異界の扉を閉じ、この世界の関与で異界の歴史が改変されないように始末をつけるのも彼らの仕事だ。
ヴァイスブレイヴの戦闘員、アルフォンス、シャロン、アンナの3人は、伝書フクロウフェーの一匹と召喚士によって召喚された英雄たちとともに、エンブラ帝国と戦い、ムスペルを退け、ようやくアスク王国に平和を取り戻した。
未だエンブラとの戦いは続いているものの、召喚士によって呼び出された英雄とともに戦い、アスクの平和を守り続けている。
――そう、昨日までは。
「ふぇー、むにゃむにゃ」
あついような、焦げ臭いような。そんな謎の違和感によって、定位置で瞑想をしていた伝書フクロウは目を覚ました。
「ふぇ?」
いつもは夜でも敵の侵入を警戒しているはずの英雄の姿が見えない。
「皆さん……どうしたのでしょう?」
ぱたぱたぱた。
焦っているときはつい癖になってしまっている翼を動かす擬音を口ずさみながら、上空へとはばたいた。
これでも伝書フクロウを自称するだけあり、上空に飛び立つことは苦ではない。
特務機関の建物は屋内なので上空から中の様子は見えないはずなのだが、その真理に気づくことなく、フェーは夜空へと飛び立った。
特務機関の本拠地の上空からは、白を基調とする、美しい街並みが見える――。
「ふぇ?」
はずだった。しかし、フェーの目の前に広がる街は、あまりに赤すぎる。
炎が上がっている。街が燃え、
「ひいぃ!」
「うあああああああああああああ!」
「やああああああああああああああ!」
人々の苦しむ声がたくさん聞こえてくる。
そして、それを行っているのは、
「あれは……英雄さん達ですか?」
つい寝る前まで、気さくに話してくれたはずの、召喚士によって召喚された異界の英雄たちだった。
「なんで……なんで?」
フェーは混乱した。いったい何がどうなっているのかと。
二度見、三度見した。
召喚された中には、闇堕ちした英雄もいなくはなかったのは心得ているが、フェーが見る限り、街中で暴れているのは、そんな連中ではなかった。
善の心を持っているはずの英雄だった。そんな彼らが、容赦なく人々の命を奪っている。それは、フェーにとっては、あまりに凄惨な光景だった。
「そんな、そんな……」
しかし、この鳥は伝書フクロウ、残念ながら人々を救う力は、今の自分にはない。
「アルフォンスさんたちに、召喚士さんにお知らせしなければ!」
フェーはすぐに、自分のお世話をしてくれる慈悲深い飼い主である、特務機関の誰かを探しに、これまで出したことのない凄まじいスピードで、城へと舞い戻った。
FEの発売間隔ってオリンピック並みに長く、待てなくなった私は自分で二次創作に手を出しストーリーを作り始めました。皆さんに見たことのないFE体験をしてほしい、ただその一心でがんばりますので、よろしくお願いします。
by femania