ファイアーエムブレム ヒーローズ ~異聞の『炎の紋章』~   作:femania

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注意事項

・連載小説初心者です。至らない部分はご容赦ください。
・話によって、一人称だったり、三人称だったりと変わります。
・クロスオーバー作品です。元と性格や行動が違うことがあります。
・この作品はシリーズのキャラに優劣をつけるものではありません。勝敗についてはストーリーの構成上、容認していただけると幸いです。
・この話はフィクションです。
・この作品オリジナルキャラも人物描写はスキップしている場合があります。言動を参考に想像しながらお楽しみください。
・作品はほぼオリジナル展開であり、オリジナル設定も盛り込んでいます。

・原作のキャラやストーリーに愛がある方は、もしかすると受け入れ難い内容になっているかもしれないので閲覧注意です

これでOKという人はお楽しみください!



1章 1節 『聖魔反転大陸』-2

思い出す。

 

もう何年前の話だろうか。もはや、この時にはもう戻れないというのに、その光景を見る。

 

「……やっぱり、僕には武術は向かないみたいだ」

 

「何。お前には聡明な知識と、魔道がある」

 

訓練なのに笑い合う2人」

 

「でも、僕ももっと強くなりたいよ、エフラムみたいに」

 

「誰であっても弱みは存在するものさ。俺だって、勉学はまだまだだし、魔道についてもからっきしだ」

 

「エフラムはすぐに寝ちゃうじゃないか」

 

「ははは、まあ気にするな。俺にも向いてないものもある。だから、お前もそう気にするな。俺達は友だ。だから助け合っていけばいい。たとえ、国は違えど、俺たちは助け合える」

 

「……そうだね。君の言う通りだ」

 

そんな笑い合う二人を見るだけで私は嬉しかった。

 

マギ・ヴァルの平和。二人の王子が笑い語り合う姿を見て将来は平和だと確信した。

 

「エイリーク」

 

「兄上、リオン。もう夕刻です。部屋に戻りましょう」

 

「そうだな」

 

「夜は、先生がお戻りになられるとのことです」

 

「何……まさか、また勉強か?」

 

「兄上。我々は遊びに来てるわけではないのですよ。グラドのご厚意で、帝国についての見聞を広めるために来ているのですから、歴史を学ぶことも肝要です!」

 

「また正論を……もう俺は眠いぞ……」

 

「ダメです!」

 

「分かった、そう怒るな……はぁ」

 

 兄はいち早く、部屋へとのろのろ歩き始める。

 

「リオン。ごめんなさい。兄上のだらしないところばかりを見せて。どうか、父君の方には」

 

「もちろんだよ、最も、父上もエフラムのことはよく知ってる。怒ったりはしないと思うのだけど、一応ね」

 

「ありがとう。じゃあ、行きましょうか」

 

「……うん。行こう」

 

在りし日の話、グラド帝国で兄と親友のリオンと一緒に過ごした日々。とても楽しかった。

 

 

 

しかし今はどうだ。

 

「いたぞやれ!」

 

「俺の母さんの仇!」

 

「裏切者のルネスを殺せ!」

 

恨みを向けられている。

 

あれだけ友好だったグラド帝国から。

 

「どうかここでお待ちを。私が討伐します」

 

ゼトが何かを言っているが、私はそれを無視し馬を走らせる。

 

「おやめください!」

 

既に平和だった過去はなく。ルネス王国はすべての王国の敵となった。

 

父は発狂した。理由は分からないが、突如、あらゆる国を滅ぼすと宣言したのだ。全ては恒久の平和のためにと。

 

嘘だと信じたかった。しかし、その命令で豹変した兄は、ルネスの双聖器を父から与えられ、その力で隣国のジャハナを滅ぼした。何の躊躇もなく、歯向かうものを悉く殺しながら。

 

私は何度も尋ねた。いったい、何がこの戦乱を巻き起こす原因となったのかと。

 

しかし、兄も父も、ただ後になれば分かると教えてはくれない。

 

私に命じたのは、とにかく残党を殺すこと。

 

もう1つの双聖器、ジークリンデ、その神器に宿る力を身に宿し、敵を殺しつくすこと

 

「あ、あああああ!」

 

私は、私が怖い。

 

こんなこと、本当はやりたくないのに、だんだんとそれに慣れてきている自分が。

 

「やめ、ぎゃsjばすあ」

 

私は、国が怖い。

 

豹変し、人の死にためらいがなくなり始めている故郷と、そこに住まう騎士たちが。

 

「ひいぃいい! あああ!」

 

私は、兄が怖い。

 

見せるようになった、人のものとは思えない冷たい笑顔が。

 

本当はこんなこといけないと分かっている。何度だって逃げたいと思ったし、何度だって反逆しようと思った。

 

しかし、私はルネスの王女だ。国を裏切ることなど許されない。周りが許してくれない。

 

ゼトの助言で顔を隠していても、私の罪が消えるわけじゃない。相手はきっと知らないのだろう。刃を向けている相手がルネスの王女であることを。

 

そして、一番恨まなければいけない相手によって、殺されていくという事実を。

 

戦いは始まってしまった。いつかは、ターナやヒーニアス王子に刃を向けることだってあり得る。その日はもうすぐそこまで来ている気がする。

 

親友にすら手を出してしまったらもう戻れないだろう。

 

私は人ではなくなる。良心など欠片も残らなくなる。そのなれば、ルネスの双聖器をただ人殺しのために使う、罪深い王女として永遠に名を刻むことになるだろう。

 

ああ。リオン。どうか私を見つけたら、私を殺して……醜くなった私を見ないで。

 

 

 

また、その剣を振り下ろす。目の前に現れた武器を持つ敵に向かって。

 

防がれた。

 

それは初めての経験だった。

 

 

ジークリンデは双聖器。並みの武器では、たとえ鋼の剣でも斬り裂いてしまう。

 

しかし、相手はそれを防いで見せたのだ。

 

「なんなのです! いきなり!」

 

目の前には氷の槍をもつ、一人の少女が立っていた。

 




1章 1節 『聖魔反転大陸』-3

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