ファイアーエムブレム ヒーローズ ~異聞の『炎の紋章』~   作:femania

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Cはムスペル編で終わっている前提です。


支援会話 エクラ×フィヨルム B

エクラは仮眠室で、寝られないと呟きながら戦術書を読みながら休みをとっていた。

 

エクラは己を顧みると、昔に比べてだいぶ勉強しているなぁと思っていた。

 

自分は学校に通っていた頃、果たしてこんなに勉強していただろうか。

 

(いや、それはない)

 

苦笑しながらも、異世界に召喚された今、人間性は非常に育ってきているな、と感慨深く思う。

 

「失礼します」

 

 その部屋にフィヨルムが訪れる。

 

「本日もお疲れ様でした。エクラさん」

 

「フィヨルムも、ありがとう。本当に、いつも助かってるよ」

 

「い、いいえ。そんな。これは私の役目ですから」

 

 戦いの後、穏やかに流れる時間に、このように向かい合う時間をエクラはとても気に入っていた。

 

 特に最近は。

 

「そうだ。エクラさん。どこか体に疲れはありませんか? 良ければ私がマッサージをしますよ?」

 

「いや、いいよ。フィヨルムこそ疲れているだろう?」

 

「私は平気ですから。あ、それがないなら飲み物をお持ちしますね。それか、別の本がご書房でしたら代わりに借りてきます」

 

 しかし最近、フィヨルムの様子は少し慌ただしくも思えている。こ暇を持て余していると、まるで身の周りの世話をする執事かのように、いろいろと提案してくることが多かった。

 

 それは激しい戦いのあとでもそうで、エクラも最初のうちはありがたいとだけ思っていたが、それが続くと、フィヨルムが無理をしていないか不安になってくる。

 

「自分で持ってくるから心配いらないって。フィヨルムの方こそ、手伝ってほしいことがあれば何でも言ってね」

 

「え……? 私は大丈夫です。その……私、何かへんですか?」

 

「いや、そういうわけじゃないけど。最近結構お世話になりっぱなしだから、フィヨルムにもこっちから何かしてあげないとって思って」

 

「それは嬉しいですけど……でも心配いりません。これは私が好きでやってることですから、お返し何て考えないでください。何か、御口に合うものを見つけてきますね」

 

 軽やかな足取りで部屋を飛び出したフィヨルムを見てちょっと心配になったエクラだった。

 

 

 結局、フィヨルムの言葉に甘え、持ってきてもらった飲み物を飲んでしまった。

 

 

 戦術書を読み終わり、エクラは立ち上がる。休憩時間はまだある程度あるが、準備運動でもしようと思い立ち、エクラは部屋を飛び出す。

 

 そこで気になったのは、フィヨルムのこと。今はしっかり休めているのだろうか。

 

 女性の部屋に向かい、休んでいる姿を見にいくのはいかがなものかと良心が訴えるが、それを押し殺して彼女の部屋に向かう。

 

 さすがにレーギャルンが見張りとして目を光らせていたので、エクラは素直にレーギャルンにフィヨルムの様子を窺った。

 

「今、ちゃんと休めてる?」

 

「……その様子だと、貴方も薄々気が付いてたのね」

 

「やっぱり、最近頑張りすぎだ。世話してくれるのはありがたいけど、休める時にしっかり休んでほしいからさ。心配で」

 

「あの子、最近気負い過ぎている節があるの」

 

「……責任重大な役を任せているからね……」

 

 そこでレーギャルンは違うと頭を横に振った。

 

「え?」

 

「あなたのせいなのよ。エクラ」

 

「えぇぇ……」

 

「まあ、貴方に罪はないのだけれどね。あるのならとっくに殴り飛ばしてるわ」

 

 レーギャルンはフィヨルムに好意を持っていて若干、肩を持つ傾向にある。あながち今の言葉もジョークではない。今後は気をつけようと思う一方で、エクラは自分にどんな非があるか、恐る恐る訊いてみた。

 

 かえってきたのは、予想だにしないものだった。

 

「あの子。貴方に好意を持ってるみたい。あなたのために自分ができることは何でもしたいんだって、私の制止もあまり聞いてくれないのよ」

 

「今のままでも十分すぎるんだけどな……」

 

 むしろこれまでだけでも無理ばかりさせて申し訳なく思うレベルだ。

 

「あなたから強く言ってあげて。その方が効果的よ」

 

「そうかな……」

 

「貴方がどんな人でも、今までの戦いを共にして、前線で戦う姿を見て、特別に想っているみたい。前に、私に話してくれたわ。この好きは、きっと友好ではなく思慕だって」

 

「……そうなんだ……」

 

「ごめんなさい。本当は彼女が言葉にするまで黙っておくべきだったと思うけど。あの子、このままだともっと無理しちゃうから」

 

「分かった。覚悟をきめるよ」

 

 レーギャルンに感謝の意を示し、エクラは、今はようやく仮眠をとっているフィヨルムの部屋を後にする。

 

 その日。エクラの歩く歩数はいつもに1.5倍くらいになった。

 

 頭の中にずっと漂っていたのは、フィヨルムが特別に自分を想っているという事実に対して。

 

 下手な言い訳をするわけにはいかないと、返すべき言葉をずっと捜していた。

 




ちなみに、エクラの性別はできるだけどっちかだと断定しないように気を付けているつもりです。口調とかね。

今までで、断定できるような描写があったらおしえていただけるとありがたいです。

支援会話候補 見たいのありますか?

  • エクラ×レーギャルン C
  • エクラ×リオン C
  • リオン×デュッセル A
  • リオン×ヴァルター C
  • ヴァルター×レーギャルン C
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