ファイアーエムブレム ヒーローズ ~異聞の『炎の紋章』~ 作:femania
「とうとう失踪か」
そう思った方もいるでしょう。大丈夫です。私は生きてます。プロットは第4の世界まではできているくらいやる気もあります。
ただマイペースなだけなのです。やる気になったときに一気に投稿して、やる気のないときは空くかもです。
グラド軍がフレリアに向かう理由はなくなった。
何故なら、翼槍ヴィドフニル、蛇弓ニーズヘッグの双方をターナとヒーニアスが所有しており、フレリアとの戦力の合流も果たしたため、当初の目的は達成したと言っていい。
現在は互いの情報交換を行いながらグラドへと凱旋する最中。フレリアの指導者とグラドの指導者で知恵と情報と策を出しあい、今後の動きを決めるそうだ。
その間、エクラはネームレスたちとこれまでの流れを報告していた。
「伝書フクロウからは耳にしていたが、よくやったな。グラドを味方につけているのは心強い」
「まあ、部下なんだけど……」
「最終的な目的が同じなら問題は無いだろう」
「ネームレスはどういう経緯でフレリアの方々と?」
「そうだな。俺もこうなったことに今も驚いているよ」
隣をひっそりと申し訳なさそうな顔で歩いているルフィアは、たびたびエクラの顔を見ては泣きそうな顔になる。
「なあに、召喚士さんって怖いのー?」
ネームレスとエクラの会話に混ざってきたのはターナ王女。ルフィアの頭を撫でながらなぜかエクラを睨む。
「女の子をいじめるやつは許さないわ」
「ちょっとまって。なんで悪者扱いされてるの」
ルフィアがすぐにターナに否定する。
「違います、その、私、エクラさんに頭が上がらないだけで」
「やっぱ脅してる」
「ちがうちがうちがうちがう」
正史世界の彼女とはそもそも知り合いであり、今のやり取りを見る限りはあまりに違和感はない。接し方は特に変える必要はないとおもったものの、誤解を解くという余計な仕事が生まれてしまったのはよくない。
エクラは新たな悩みの種に頭を痛めたものの、実際ルフィアは以前飛空城であったときに比べて少し頼もしくなっているように見え、少し意味ありげに視線を向けていたのは事実だ。
その点も含め、ネームレスにフレリアとの合流までの道筋を尋ねることにした。
「ここまで、そっちはどうだったんですか?」
「ああ……、必要なところをかいつまんで話そう。まず、俺達が降り立ったのは闇の樹海だった」
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エクラたちがルネスからの逃亡を図り、グラドへと足を進めている頃、ネームレス、ルフィア、ミルラの3名は旧ロストン聖王国に隣接する森への探索を行っていた。魔の瘴気が濃いこの森は魔物が生まれ出でる森として機能しており、その奥には決して覗いてはならない深淵があるという
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「平気か?」
ネームレスは師匠として弟子の様子を気に掛ける。
「師匠、少しですが、苦しいです」
心配な様子でルフィアを見守るミルラ。彼女は人見知りの気が強いという噂だったが、エフラムと出会った後のミルラなのでそこが多少なくなっているのだろう。ほぼ初対面のルフィアも危険性がないと判断すると寄り添う姿勢を見せ始めていた。
「いずれにせよ出なければ改善はしないだろう。どうしてもだめなら言うといい。背負ってやる」
「はい、すみません」
ミルラはこの場所を知っている。ガイド役として迷いやすい森を問題なく移動できている。
「この先に、おとうさんがいる……かもしれない遺跡があります。そこで一度休むのはどうでしょう……?」
「遺跡か……」
ネームレスはしばらく考えた。
「それは少し危険かもしれんな。この世界は何らかの形で魔王が蘇っている可能性が高い世界だと思う。その場合、その遺跡の奥にあるのは魔王の真体。周りの魔物を含めるなら今の我々では勝ち目がない」
「そうですね……すみ、ません」
「気に病むな。ガイドは頼りになっている。幸いにもここまで、探索の間は交戦は少な目で済んでいる。迷っていたらこうはいかなかっただろう」
ミルラはしばらく考え、進路を変更した。
「どうした?」
「遺跡がだめなら、森を出ましょう。こっちです」
ミルラは竜人と呼ばれることもあるマムクートという存在。人型と竜の形態を竜石と呼ばれる特殊な道具で行き来し、主に竜の力で戦う。ただし、常に変身は事情によりできないが、説明が長くなるため今は省略する。
ミルラは人の状態だと小さな女の子――マムクートの人形態の見た目は1000年以上生きて10歳前後の子供の見た目になるのだが――ではあるが、背中に翼が生えているため、速く移動をするときはふわふわと飛んでいる。
飛行の後ろを追い、ネームレスはルフィアの手を握りはぐれないように進んでいく。
しかし、ここは敵地。
ただ逃げるというだけも、安全とは限らない。
「……ん?」
地面が揺れる。規則的なリズムで叩かれていることが振動で伝わってくるところ大型の魔物である可能性がある。
向こう側から瘴気でも隠れない巨体が現れる。
「あれは……!」
「ひっ、やだ、何、あれ!」
ルフィアが怖がるのも無理はない。それは、一言でいえば竜だ。
体が黒く染まり、羽が所々朽ちて、もはや生気を感じないゾンビのような体をしている。
「ドラゴンゾンビか!」
ネームレスの声が少し震えているのは、その竜の恐ろしさではない。ドラゴンゾンビは魔物の中でも強力な魔物だ。その相手を前に、率直に言えば足手まといであるルフィアを抱えながら戦うことは至難の業だ。
ドラゴンゾンビ N>O
攻 100 速 30 守 45 魔 75
武器 魔腐のブレス
敵から攻撃された時、距離に関係なく反撃する。
敵からの攻撃を受けたとき、自身の攻撃のダメージが37を下回る場合、攻撃+37。
スキルA 魔物化3
敵から光魔法で攻撃をされた際に特効となる。敵から闇魔法を受けた場合、そのダメージ分回復する。
スキルB 神竜の逆鱗
敵から攻撃された時、絶対追撃。さらに、自身の攻撃時奥義の発動カウントを+2。
スキルC 攻撃魔防の牽制3
周囲2マスの敵は、戦闘中、攻撃、魔防-4
聖印 兄からの加護
飛行特効無効。魔防+20
「ミルラさん……?」
「え、なんで、嘘、どうして……」
ミルラが怯えている。それも異常なほどに。恐怖だけではない別の理由があるかのように明らかに混乱し、動くことができていない。
その理由をネームレスが察することはできなかったが、目の前に現れた存在が自分達を見て一気に殺気を増したことを察して一気に危機レベルを上げざるを得なかった。
「ちっ!」
ミルラの手を引き、ルフィアを抱き上げて言う。
「師匠、私は歩け」
「黙っていろ。奴とやるには今は分が悪い、逃げるぞ!」
ミルラが正常に戦えるならともかく、今の状態ではそれも無理だろう。ネームレスは馬の全力疾走かとも思えるような速さで走り始める。魔法による自信の能力強化か。
しかし、それでようやく分の悪い鬼ごっことなっている。ドラゴンゾンビは木々をなぎ倒し、一気に迫ってきている。いずれは追いつかれるかもしれない。
さらに悪いことに、新たにこちらへと向かってきている者の気配がした。
その陰から闇魔法が飛んでくる。
「魔法……魔導書、人間か?」
万能の使い手、起動。
ルフィアはそんな幻聴を聞いた気がした。
ネームレスの手にはいつの間にか、トロンの魔法書が握られ、魔法陣が雷撃の一閃が行く手を阻む闇魔法を貫いていく。
しかし相手に当たっている様子はない。だんだんと近づいてきているその影は明らかに人影であり、
(あれは、聖魔の世界の……カイルとフォルデか? 連中がなぜ闇魔法を……!)
と、己の知っている脳内情報から候補を選出した。
仮にそうだとすれば、ルネスが敵である可能性が非常に高まる。エフラムが既に国を掌握しているという最悪の想像をしなければならない。
殺しに来ている以上、会話は無駄である可能性が高い。
このままでは追いつかれる。危機感がネームレスに募る。1人であればどうにでもなるが、面倒を見ると決めたばかりのルフィアをここで殺したくはなかった。
魔物の本拠地ともいえるこの場所で、援軍は期待できない。
ミルラもようやく混乱から立ち直ったが、逃げに入った以上は竜に変わってもむしろ不利だ。
どうする。
自分に問いかけるネームレスに聞こえたのは1つの声。
「目を閉じなさい!」
女性の声だった。謎の声に駆け目を保護する魔法膜をミルラとルフィアに張り、自分は目を閉じた。気配感知は一級のため、自分が動くことには問題ない。
「ディヴァイン!」
凄まじい光。魔の森に風穴を開ける1つの灯が点く。
グァアアアアアアアアアアアアアア!
ドラゴンゾンビが苦しそうに叫び、追ってくる足を止めてしまった。さらに闇魔法の攻撃も止み、逃げる余裕ができる。
「こちらです!」
従者がさらに投げ斧で牽制を行う中でその女性と合流を果たしたネームレスたちは、森をようやく後にした。
森を出た頃ルフィアの顔色が良くなり始める。
「ありがとうございました!」
女性にお礼をいうルフィア。微笑み手を振る彼女は急に怒り顔になってネームレスに詰め寄った。
「あなた! どうしてこのような子たちを連れてあの森に入ったのですか! 愚か者!」
「愚か……ふふ」
「何が可笑しいのです」
「いや、長らくそんな言葉を言われてこなかったものでね。神階の使徒になる前の生前を思いだしていた。ともかく礼を言うよ」
「人助けは当然のことです」
「私の見立てが正しければ、君はロストン聖王国のラーチェル王女では?」
助けに入った彼女、ラーチェルは否定することはなかった。
ちなみに好きな双聖器はどれ?(初見さんは調べるなり名前の響きなりで決めてOK)
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炎槍ジークムント
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雷剣ジークリンデ
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蛇弓ニーズヘッグ
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翼槍ヴィドフニル
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氷剣アウドムラ
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風刃エクスカリバー
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光輝イーヴァルディ
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聖杖ラトナ
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黒斧ガルム
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魔典グレイプニル