ファイアーエムブレム ヒーローズ ~異聞の『炎の紋章』~   作:femania

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おまたせしました。

少し書き溜めたので、しばらくは3日に1回以上のペースで投稿できると思います。


1章 10節 『魔導研究室での思い出』―1

――辛くもフレリア軍は水上レンバールへとたどり着きグラド帝国軍と合流。フレリア王ヒーニアスと皇帝リオンネームレスと再会したエクラとその一行はグラド帝国へと凱旋した。レンバールでの勝利と同流したフレリアの者たちがグラドに慣れ、来たるルネス攻略へと向けた準備を整えることになった。エクラたちには2日の休日が与えられた。リオンは言う。これが最後の猶予になるだろうと――

 

 

 久しぶりの拠点への帰還。新しい来客を迎えても十分部屋数はある。

 

「このようなお家で……?」

 

「何かおかしい?」

 

 ちなみにルフィアのことを心配してか、フレリアのことを全て任せターナはシレーネと共についてきている。

 

(まだ睨まれてる……)

 

 エクラはレンバールからの帰り、ルフィアに話しかけるとずっとこの待遇だ。あまり気を良くするものではない。

 

 そんなことは知らないだろうルフィアは疑問を投げかける。

 

「王様の軍師ですから、もっと豪華なところに住まないと我慢できないんじゃないかって思って」

 

 ネームレスが失笑、どうやらこの2人も少しは仲良くなったようで何より、とエクラは素直にこの反応を受け取ることにした。

 

「エンブラとの前の戦いも、ムスペルとの戦いも、酷い環境で結構寝泊りしなきゃいけない時があったよ」

 

「……そうですか。大変なんですね。軍人だと王族も」

 

「だから拠点をもらえたことは凄く嬉しいことだね。特にフィヨルムやレーギャルンは戦えない僕のこと、外だと心配しがちだから、こういう場所があるだけで彼女たちに休息が与えられるのはいいことだと思う」

 

「そうですか」

 

 意外な心遣いね! と言ってるような顔でターナに見られるエクラ。いったい彼女の中で自分はどんな印象だったのかと不穏なことこの上ない。

 

「あの、私の部屋も用意してくれてありがとうございました」

 

 一礼して自分の部屋へとてとて向かっていく。2階建てとはいえ部屋が多い場所を用意してもらったデュッセルの心遣いが今になって凄いものだったと思える瞬間だ。

 

「お前が言ったフィヨルムやレーギャルンはどうしたんだ」

 

「服の仕立ての手伝いに行くって言ってた。2人とももうこの街にしっかり馴染んでるよね。まあ、こっちもこの後子供たちと遊ぶ予定なんだけど」

 

「そうか。馴染めるのはいいことだな。ミルラも街を見て回ってくると言っていたし、今の内にここまでの整理をしておこう。ちょうどターナ姫もいらっしゃる。俺達の目的を共有しておいてもいいだろう」

 

 自分の話が出たことが意外だったのか驚きの表情。

 

 この姫様は子供らしく見えるほどに、表情が豊かだ。エクラはそう思わざるを得なかった。

 

 

 

 

 

 自分たちが何者なのか、ヴァイスブレイヴの使命は何なのか、この世界に何のために来たのか。ターナに話せるだけ話した。

 

 慣れていないということはない。元々アスク王国に召喚された英雄たちに何度も事情を離してきている。ターナ王女は人を疑うことをあまりしないため、本気になってその話を耳に入れていた。

 

 シレーネはやや訝し気に話を聞いていたが、ターナに信じるなとは言わなかった。ネームレスの戦い方を見ると納得するしかないとのこと。

 

(何をやったんだこの人……)

 

 この男についてもまだあまりにも知らなすぎることが多い。しかしそれを追求するのは今ではないとエクラは判断する。

 

「なるほど。しかし、あのような少女まで巻き込むのはあまりよろしくないことでは?」

 

 天馬騎士隊隊長様の言う通りでエクラはそれに対して反論はできず。

 

「志願したんだ。戦場に立ちたいと。彼女は元々特務機関のことを何も知らない愚かな民衆の1人だった、だが彼女は理解を望んだ。だから俺が連れまわしているだけだ、こいつを責めないでくれ。恨み言は後で聞いてやるさ」

 

「そうですか。ではそのように」

 

 シレーネの小言も終わりターナが感想を一言。

 

「すごい旅なのね。この世界によく似た世界、もしくは別の世界の英雄を集めて世界を救う戦いをするのか。きっとそこに呼ばれている人は凄い人たちなのね。会ってみたいなぁ。いろいろな話を聞きたい」

 

「この戦いが終わったら、ゆっくり」

 

「本当? 約束だからね。召喚師さん?」

 

「ももも、もちろん」

 

 若干押され気味にエクラは頷いた。

 

 シレーネがターナに耳打ちをする。2人はルフィアによろしくということ、自分たちが滞在する予定の場所をエクラに伝えると拠点を後にした。

 

 ようやくネームレスと2人きり。ここからはヴァイスブレイヴとしてどうしていくかを判断するタイミングになる。

 

「魔王エフラムが扱う暗黒の炎か、正史世界のエフラムにそのような魔力を使う力はなかった以上、その炎の力は魔王の力と考えるべきだろうな」

 

「そしてリオンは魔王に対抗する希望の王。まるで、僕らの知るマギヴァル伝承とは立場が逆」

 

「フレリアは陥落したそうだ。そしてロストン聖王国もジャハナも。国単位で見て、この世界は本来残るべき国が終わっている」

 

 ここまでの旅路の共有は帰路で終わっているので、その点の振り返りの必要はない。

 

「俺達の知る伝承とは多くところが逆になっている。ならばファイアーエムブレムがエフラムの元にあるのも、逆を示している?」

 

 元の伝承では、聖魔の世界のファイアーエムブレム、魔石はグラド帝国に存在した。しかし、この世界では、エフラムが持っているとリオンが言っている。

 

「この終末世界、もしかするとこの世界の間違いは、エフラムの狂信ではなく、もっと前ということかもな」

 

「どういうことですか?」

 

「伝説で一度、魔王は封印された。だが魔石はグラドではなくルネスへと渡った。エフラムが今代で魔王になった理由はそれであり得ない話ではなくなる」

 

「たったそれだけで……?」

 

 ネームレスはエクラが首を傾げたのに対し堂々と首を縦にふる。

 

「それだけで歴史は変わるものだ。生物のあらゆる意思決定1つによって世界の命運は無限に枝分かれしていく。中には選択を誤ったばかりに終わりを迎える世界もある」

 

「それで終わる世界が終末世界、なんですよね」

 

「その通り。だが」

 

 解せないという顔をしたネームレス。それはエクラも違和感として、同じ事項かどうかはともかく持ち得たことだ。

 

「この世界の魔王の攻撃は、その、正史世界の話と聞き比べて激しく徹底され過ぎているような」

 

「魔王の器にエフラムが選ばれたとしても、魔物の強さ、お前達が見たゼトや森で見た2人の暗黒騎士、3つの国がなすすべなく陥落、魔王の攻撃の質がまるで違うような気がしてならない」

 

「そこは魔王の器がエフラムだからこそ起こった何かがある。ということですね」

 

「ああ。油断はしない方がいいだろう。ことを柔軟に考える必要があるな。俺も、頭を柔らかくして策を考えておくべきか」

 

 トントン。

 

 入り口から来客を伝える知らせが聞こえる。耳を澄ますと家の入り口ではなく少し離れたところで、エクラが聞き馴染みのある子供の声がした。

 

「ここまでか。まあ、羽を伸ばすのならゆっくりしておけ。俺も、グラドで情報収集をしてみよう」

 

 エクラはネームレスの協力に感謝の意を示して、そのまま外へと出た。

ちなみに好きな双聖器はどれ?(初見さんは調べるなり名前の響きなりで決めてOK)

  • 炎槍ジークムント
  • 雷剣ジークリンデ
  • 蛇弓ニーズヘッグ
  • 翼槍ヴィドフニル
  • 氷剣アウドムラ
  • 風刃エクスカリバー
  • 光輝イーヴァルディ
  • 聖杖ラトナ
  • 黒斧ガルム
  • 魔典グレイプニル
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