ファイアーエムブレム ヒーローズ ~異聞の『炎の紋章』~ 作:femania
書き出しが納得いかず、少し変えていたら遅れてしまいました。申し訳ない。
――ルキナ、レーヴァテイン、マリカの3人はジャハナ王国の東に降り立った。ジャハナはルネスからみて東にある国ということもあり、ルネスが暴挙に出た際にフレリアとともに真っ先に侵攻を受けた国の1つでもある。それを知る由もない3人はジャハナへと向かう途中、大河と砦を見つける。しかし良い予感はしない。尋常ではないほどの数の魔物の襲撃が行われていたのである――
寡黙な曲刀使いでもたびたび語る、自分の故郷であるはずのジャハナに漂う嫌な気配。同行する2人はその直感を疑いはしなかった。
「あれ」
「襲われてるようですね。ものすごい数の魔物……」
「どうする?」
「当然、助けにいきましょう。私たちにはまだ情報がないですし、打算なしにも人助けは必要です」
「わかった」
2人の会話を聞き、レーヴァテインも同意を示すように頷く。
火が上がる大河の近くの砦へと走って行く。黒い悪意がわらわらと破壊の限りを尽くしている場所へ。
旅の中で3人の剣士は自然と交友を深め連携をものにしている。
そのきっかけとなったのはレーヴァテインだった。
1人で前線に立ち自分を使いつぶすかのように過激に戦っている。自分は剣だから命を顧みる必要はないと2人に豪語する姿を見かね、2人が彼女に歩み寄る必要に迫られたのだ。
時々現れる強力な魔物を退けては、3人で生き残るために言葉を尽くし戦いに生き残るための策を練る。
普段は寡黙に任務に挑むマリカも今回に関しては、その必要性を認め、最低限ではあるもののその話についていく。
レーヴァテインは素直な性格なので、2人に求められれば不器用ながらもそれに従う。
あくまで友好というよりは、仕事上での協力、というイメージに近いだろう。
その結果、到達3日目でありながら、すでに意思疎通に問題はない状態だ。
****************
大河の脱出戦
勝利条件 イシュメアの脱出
敗北条件 イシュメア、ルキナ、
マリカ、レーヴァテイン
いずれかの死亡。
****************
ジャハナのためにエフラムに協力すると犠牲になった息子はついぞ裏切られ、エフラムの無慈悲な宣戦布告のすぐあとに王城は陥落した。
しかし女王は、潔くジャハナの滅亡とともに死ぬ、ということはしなかった。
女王の手には1冊の魔導書。どうしても守らなければならないもう1つの至宝。
名を『エクスカリバー』、二つ名を風刃。
その名の通り、大いなる風を起こし、それを魔力によって集約、魔を切り裂く刃とするジャハナのもう1つの双聖器。
復活した魔王討伐のために必要なもの。
そして魔王軍もまた、その希望を奪うために、王宮から逃げた女王を執拗に追い回し、ついにはその砦へと追い詰めた。
「……お願いです。この本をグラドに」
「それは、それはありえない!」
戦況は劣勢、砦の中に魔物が殺到を許すのは時間の問題だった。その中で、女王は最後の役目を果たそうとするとする。
「この本は最後の希望。たとえジャハナが滅びようとも、民たちが多く死のうとも、まだ必死に生きている者がいます。最後の希望はかの帝国に」
「あなたを……見捨てろというのですか!」
「カーライル。風刃は私が持っていると、この前までの戦いで強く印象付けました。敗れるしかない戦いでしたが、そこに意味があったのです。私が囮になりここでこの似せた偽物とともに死ねば、少しの猶予は生まれる」
「ありえない! ありえないんですよ!」
これまで女王イシュメアに尽くしてきた忠臣、カーライルはその訴えに納得しない。
「私が……あなたを見捨てるなどありえない! イシュメア様、逃げましょう。あなたには死んでもらっては、私が困る!」
「カーライル。どうかわかってください。これが最善なのです。もう時間がありません。あなたが逃げる隙も、このままではなくなってしまう」
「私は……あなたのそばにいれればそれでいい!」
カーライルは自分が今に限って不忠の極みにある行いをしているのは自覚している。
まだ今のように髭を生やしても似合わない若造のころに、女王に一目ぼれした。それ以来、女王の隣になるために努力し一の騎士までに成り上がった。
そこから先は夢のような時間。どれだけの試練を与えられても、女王と、女王が愛する国のためならなんだってやった。
――すべてはこの方のために。そして唯一のわがままがあるのなら。
「終わりの間際だからこそ告白しましょう。私は、ほかのなんでもやりましょう。ここであなたが自分のために死にに行けと命じるのならそれに殉じます。しかし、しかし! あなたのために死ぬという願いをあなたにつぶされることだけは! 断じて」
「カーライル、お願いします。私が逃げてはだめなのです……!」
「女王……!」
砦の壁が破戒された音がした。
どろどろ。どろどろ。
黒い塊が血の匂いを伴って嵐のようにやってくる。まだここまでは届かないが猶予はそれこそ一息つく間もない。
「行きましょう!」
壊れかけの魔法剣、風の剣を手に、もう片方の手で女王を無理やり引っ張り最後の抵抗を試みる。それは当然逃げること。
(彼女が死ぬことに比べれば、ほかのことなどどうでもいい。ただそばにいて彼女に尽くす! そのために生きてきたのだ……!)
砦の地下に降り、薄暗い隠し通路を必死に駆けて外へと出る。
何かが燃える匂いがする外へ。
そこでは。
「ああ、あああ……」
女王を守るために、最後まで抵抗していた兵の屍が転がり、それをまるで笑った顔で見下げている魔物の数々。
「多い……!」
武器はもうすぐ壊れようとしている。魔物は不用意に表に出てきた女王を待ちわびていた。一斉に襲い掛かる。
「おおおおお!」
全員の狙いは、やはり女王のいう通り彼女自身。カーライルには目もくれない。彼女に迫る汚らわしい目の化け物を風で撃ち落とし、四足歩行の槍使いに挑みかかる。
しかし、1人では明らかに数が足りない。殺到する魔物はやがて女王を飲み込もうとして――。
「やめろぉおおおお!」
先んじて女王に武器を、そして魔を放とうとしたものは、認知しない攻撃によってつぶされた。
天空から3本の矢。青い炎が矢先に灯るそれがピグル種を貫き絶命させる。
四足歩行のケンタウロスの猛撃は、女王の前に割り込んだ小柄な剣士の炎をまとった剣にはじかれ、続けて後ろから急所を確実に狙った斬撃で動かなくなる。
現れた3人は、その後も襲い掛かる者たちを滅ぼしつくす。
「平気ですか?」
「そなたは……?」
「私はルキナ。旅の者です。そこの2人は同行者です。今、魔王を倒す手がかりを求めて各地を旅しております」
引き続き迫る魔物を、手に持った弓『ゾグン』を用いて撃ち落とす。
カーライルは警戒を解かない。女王をかばった不審者へと剣を向ける。
反応したのはマリカ。敵意に敏感な彼女は曲刀を彼のほうへと向け、今にも襲い掛かろうとした忠臣をけん制した。
「女王、不審な者を近づけては……」
「カーライル。この方たちがいなければ我々は死んでいました。まずはお礼を」
ルキナは割って入り意見を述べる。
それは、砦の中になだれ込んだ魔物が砦から出てきてしまえば、また囲われ、それこそ対処不能なところまで追いつめられる可能性を考慮してだった。
「女王様。ここにいては危険です。まずは逃げましょう。どうか私たちを信じてください」
イシュメアも死ぬわけにはいかない。頷き、肯定の意を示す。
「そなたたちの力を貸してくれ」
カーライルとしては不服ではあったものの、ここまでの動きを見て実力が確かであることは察した。女王の命を優先するのなら、ここは甘んじて助けを受けるべきだと納得する。
マリカに向けた剣を下ろした。それに伴い剣を向けられていたほうも、刃を向けるのをやめた。
「まずはとにかく遠くへ。レーヴァテイン、城のほうを見てください。私は進路を確認します」
足並みがそろい、いざ進もう、この場に集った誰もがそう思った瞬間。
少し先に現れた黒い重装騎馬兵。その手に闇魔道によって作られた球体を生成し、砲弾としてこちらへ向けてきた。
「何者……!」
弓を構えたルキナだったが、中止せざるを得ない。
見えない。しかし確かに上から何かが降ってくる。ルキナはそこへと向けて撃つと大きな爆発が起こった。
こちらに向かってくる砲弾はカーライルが剣に残った最後の力を開放し相克する。
魔力の爆散、カーライルは吹っ飛び、女王の足元に倒れた。
「ぐぉ……」
「カーライル!」
「なんの、致命傷では……」
マリカが剣を向ける。
「何者……!」
重装騎馬兵はいつの間にか2人に増えていた。
「ありゃ、死んでない。カイル、俺しくじったか?」
「いいや。向こうの対応が完ぺきだった。よく見破ったと称賛するべきだ」
エクラがいないので、数値としては出てこないですが、この二次創作の伏線を踏まえいくらかのオリジナル設定を加え、ステータスをイメージしてみました。
興味がなかったらブラウザバックでOkです
(ステータス:ゲームにあるものは省略)
神竜の契約守護者 ルキナ Lv.70
HP80 功72 速68 防50 魔45
武器 神竜の炎剣・炎弓 射程1-2 弓 竜、飛行特攻
速さが敵より高い時、受けた範囲奥義のダメージと戦闘中に攻撃を受けた時のダメージを、速さの差×5%軽減。(最大50%)
相手の戦闘開始時に発動する強化を無効にする。
自分から攻撃したとき、戦闘時、攻撃、速さ+相手との速さの差(最大10まで)相手から攻撃を受けたとき、戦闘時、防御、魔防+相手との速さの差(最大10まで)
補助 未来を映す瞳
奥義 天空
スキルA 神竜の守護者
味方が隣接している場合、戦闘時攻撃、速さ、防御、魔防+6
スキルB 救援の行路3
スキルC 遠距離警戒3
聖印 英霊契約
この聖印を装備している場合、レベルを80まで上げることができる。この聖印は『神竜の守護者』をスキルとして所持している場合のみ有効。
秘密抱く協力の剣 レーヴァテイン Lv.40
HP 39 功 59 速さ 34 守 37 魔 25
武器 レーヴァテイン
補助 入れ替え
奥義 火剣 奥義カウント3
奥義発動時、自分が受けている強化の値の合計を奥義ダメージに加算する。
スキルA 獅子奮迅4
スキルB 速さ・守備の凪3
スキルC 攻撃・守備の奮起
聖印 近距離防御
呼び声に応えた剣士 マリカ Lv.50(終末世界召喚ボーナス)
HP 52 功 51 速43 防 33 魔 25
武器 緋艶シャムシール 威力16
戦闘開始時、相手の移動タイプが重装以外の場合、相手の守備を半減した状態でダメージ計算を行う。
奥義を発動しやすい。(発動カウント-1)
奥義発動時、奥義によるダメージ+7
補助 入れ替え
奥義 緋剣 奥義カウント2
自分の与えるダメージが3倍になる。
スキルA 鬼神飛燕の迫撃
スキルB 回避・怒り3
スキルC シャムシールレディ
戦闘開始から1度だけ、自分から攻撃した時、相手へ与えるダメージが元々の計算値の3倍になる。この効果は奥義と重複する。