TV版恋姫†無双OVA…転生者と原作のクロス 作:ヒーロー好き
では、どうぞ
群雄、学園祭の準備をするのこと(前編)
秋の深まる季節
「おお…これは…」
桃香、愛紗、鈴々は聖フランチェスカ学園内にある大浴場に来ていた
「広~い!」
「すごいのだ」
風呂場にはほかにも、蓮華達や華琳達と麗羽達も居る
「これは寝湯ですね」
「こっちは死海風呂ですよ」
大浴場だけあって、いろんな風呂があった
「いろんなお風呂があるね」
「全部入るのだ!」
はしゃぐ桃香と鈴々
「おいおい…走ると危ないぞ」
その様子を見て注意する愛紗
「学園のシャワールームを大浴場に改装するなんて…袁紹、貴方もた・ま・に・は・いいことするじゃない」
別の風呂では華琳達と麗羽達が入浴していた
「お~ほっほっほっほ!曹操さんもやっとわたくしの偉さがお分かりになったようですわねぇ」
麗羽の態度に一同は苦笑いする
「あら…ちょっと湯気が濃くありませんのこと」
湯気がたくさん出ていることを気にする麗羽
「そっすね」
「陳琳さん、換気扇を回してきてくださらない」
「はい」
陳琳は換気扇のスイッチを入れる
「うん…これで湯気スッキリ!」
そして湯気が晴れていった
「流石生徒会長!」
「これで学園に苦情の電話も来ませんね」
「湯気の苦情って?」
「誰から来るんだ?」
「所で袁紹…そろそろ学園祭が近いけど、貴方たちは何をするか決まったの?」
華琳が聞く
「私たちは素敵な企画を考えたわよ」
「もちろんとびっきりの出し物を計画してましてよ」
堂々と言う麗羽。その後ろで斗詩は複雑そうな顔をする
「何だこれ!!」
その時、右の壁の方から声が聞こえた
「どうしたんだよ?」
「どうしたもないよ!すごい湯気だよ」
どうやら隣の浴場からの声だ
「この声は?」
「お兄ちゃんの声だ!」
「それに一刀の声も」
声に気付いた鈴々と蓮華
「お兄ちゃん…どうしたのだ?」
「風呂に入ろうとしたけど、すごい湯気に驚いただけだよ」
「換気扇回っているのか?これ…」
「回してくるよ」
「俺も行くよ」
そういうと二人はその場を後にするのであった
「そういえば勇作」
「何だ?」
「明後日、学園祭だけどさ…翼って来るのかな」
「来るでしょう……あいつもそう言ってたし」
「そうだけど……こんな時まで仕事って言ってたから、ちょっと心配で」
「大丈夫だよ。それに学園祭に必要な仕事だって本人が言ってたし」
「そうだな…信じよう」
「(いったい何の仕事しているんだろう…特撮のスタントマンの仕事じゃない言ってたけど……)」
その翼はというと
「………じゃあ、お願いします」
ある場所で携帯電話で会話しながら手帳に何かを書いていた
「ふう……これでよし」
電話を終えると女の人がやってきた
「お疲れ様です」
「お疲れ」
「電話してたけど……例の」
「はい。無事に…」
「意外でしたよ……貴方がスタントマンの仕事以外にこんな仕事もするなんて」
「そうですか?」
「てっきりこういうのはやらないと思っていましたから……何か理由でもあるんですか?」
「……」
「まあ、がんばってください」
そういうと女の人は出て行った
「理由か……」
翼はその場を後にする
「(ありますよ。これが俺に出来る償いなんですから)」
翌日になり、学園祭の前日のこともあり、全校生徒が最後に仕上げに取り組んでいた
「完成したな!」
「やった~!!」
「なかなかの出来だな」
「明日の学園祭が楽しみだぜ!」
愛紗達の組の出し物はカフェのようだ。教室の中を飾り付け、壁にはわわメイドカフェの文字が張られていた
「見て見て」
4人が後ろを振り向くと
「じゃ~~ん」
そこにはメイド服(原作で朱里が着ている)を着た桃香が居た
「ほう」
「どうです?」
「良く似合ってるじゃん」
「特に帽子がいい感じだな」
愛紗、星、翠がメイド服を褒める
「えへん…そうかな」
桃香は思わず照れる
「流石桃香お姉ちゃん!頭が帽子置き場にピッタリなのだ」
「あ、ありがとう」
鈴々の言葉に苦笑いをしながらお礼を言う桃香
「さて、衣装はこれでいいとして…キッチンを誰が担当するかですが…」
朱里がそういうと
「おにぎりとおむすびと卵かけごはんならお任せなのだ」
「編み物なら得意なんですけど、お料理は……」
「はあ~」
朱里は星と翠の方に視線を向けるが
「残念ながら学園祭当日はメンマの研究発表と展示即売をすることになっているから、手伝んなぁ……なぁ翠」
「うぇ!あたしも!!」
「じゃあ…」
愛紗に視線を向ける
「えぇ……まあ得意ではないが、それなりに…」
「それじゃあ…試しに料理の(さしすせそ)を言ってみてもらえますか?」
「うむ!さは砂糖、しは塩、すは酢、せは……せ…せ…セミ!そっそっそして伝説へ!」
「確かに伝説になりそうですね」
愛紗の答えに皆が、苦笑いをする
「……」
そして愛紗は顔を赤くし頬っぺたを膨らませるのであった
「わかりました。キッチンは私が引き受けます」
するとその時
「「すいません」」
大橋と小喬がやって来た
「居た居た」
「孔明さんにお届け物があるんですけど…」
「えっ?私に?」
「はい…宛先は学園になってたんですけど、たぶん孔明さん宛てみたいで…」
「私たち孫静先生に頼まれて持ってきたんです」
「一体何かしら?」
「勇作さん、こっちです」
「は~い」
そういうと勇作が段ボールが4つ乗ったカートを押してきた
「ふう、重かった!」
「勇作さん!」
「お兄ちゃん!」
「ん?おう結構出来ているじゃん」
「勇作さん」
「ん?」
「どう、似合ってます」
勇作は桃香が自分の着ているメイド服を見る
「すごく似合っているよ!桃香!」
「えへへ、ありがとう」
勇作に褒められてうれしい表情になる桃香
「……」
その様子に光の無い目で見つめる愛紗
「それと愛紗」
「はい」
「さっき聞こえたけど、せは醤油で、そは味噌だよ。覚えといて」
「はい」
「(一瞬、愛紗の目に光がなかったけど、気のせいだよね)」