TV版恋姫†無双OVA…転生者と原作のクロス 作:ヒーロー好き
そして、その砦へと辿り着いた
「苦しゅうない、面おもてを上げるのニャ」
袁術と張勲は、下げていた頭を上げる
「あっ」
玉座に座っていたのは、袁術も同年代と思われる少女の孟獲
「美以が南蛮族の王、孟獲ニャ」
孟獲の頭の上に一匹のタコがおり、タコの触手に、赤・青・緑色の宝石が埋め込まれた指輪がはめられていた
「(美以様…頭の上を見てください)」
「(ん?…おぉ!あれが伝説の…)」
目的のものと思わしき物を見つけ、袁術と張勲は小声で話し合う
「何をこそこそと話してるニャ」
「な、何でもありませんです…はい」
「こっちの話ですなのじゃ!」
慌てて返事を返す二人
「まあいいニャ」
頬杖をつき
「それより一体何の用なのニャ。美以の昼寝を邪魔した以上、つまらぬ事だと承知しないニャ」
「何を言うておるのじゃ!そっちが勝手に…っ!?」
慌てて袁術の口を押える張勲
「美羽様、考えがあります。ここは私にお任せを」
「何にゃ…またヒソヒソ話か?」
「あ…いえ…」
袁術を宥めると、孟獲と向き合う
「実は私達、偉大なる大王様のお噂を常々耳にしておりまして、冥土の土産に一目お姿を拝見したいと、遥々訪ねてきた次第であります」
「ほお…」
「ありがたくも、こうしてご尊顔を拝させて頂き、感謝感激雨霰!」
おだてに弱いのか、不機嫌だった孟獲の表情がどんどん緩み始めていく
「そこで、ニャンバン族の皆様は歌がお好きなご様子。もし宜しければ、お礼として一曲歌わせていただければと思うのですが」
「うむ、美以達は歌が大好きなのニャ!
「「大好きにゃ!」」
「一つ歌ってみるがよい」
「はい、それでは」
一呼吸置き、張勲は歌を披露する。その美声は、森の奥まで響き渡った
「いい歌だニャ…」
「なんだか胸がポカポカしてくるニャ」
「気持ちいいニャ」
その歌が子守唄となり、孟獲を含めた猫娘三人組が夢の中へと旅立っていった
「美羽様、美羽様」
その事を確認すると、張勲は眠ってしまった袁術を起こす
「う~ん、妾はまだおねむなのじゃ……」
「って…美羽様まで寝ちゃったら駄目じゃないですか」
「むっ、そうであった」
「うむ!」
「さあ、あれを持ってずらかりましょう」
張勲は孟獲の頭上に居座るタコをそのまま持ち去っていった
「こ、ここまで来れば大丈夫じゃの……」
「はい!」
にゃんばん族の住み処から遠ざかり、浜辺まで逃げてきた二人
「美羽様、やりましたよ!」
「うむ!早く指輪を寄越すのじゃ!」
「はい!ただいま!」
「はよ!はよするのじゃ!」
「はい!手を足してください」
張勲は指輪を取り出すと、それを袁術に手渡す。用済みと言わんばかりに、たこは後ろへと投げられた
「ニュッ!?」
目を覚ますタコ。赤くなった頭を撫でながら、三つの指輪がないことに気づく
「ニュッ!!」
すると、タコは怒りの表情を浮かべ、体がみるみる内に大きくなっていく
「不思議ですね…サイズがぴったり」
そうとは知らずの二人
「どうじゃ!童に相応しい輝きじゃと思わんか…」
「はい!豚に真珠!サルに玉璽とはこのことかと」
「そうであろう!そうであろう!も~とほめてため」
ツンツン
後ろから何かに突かれる
「はい?」
「ん?」
そこにいたのは巨大なタコの化け物であった
「「ぎゃああああぁぁぁ!!!」
悲鳴を上げる二人
「あれは……!?」
少女は悲鳴が聞こえた方に視線を向けると、巨大なタコの化け物が赤い触手を振るい、暴れまわっているのが見えた。
「島の守り神様!」
少女はそう呟くと、タコの化け物がいる方向に向かっていった
「……」
公孫瓚がくつろいでいると、悲鳴のような声がきえてきた
「ん?」
袁術と張勲が砂煙を舞い上げながら逃げるように走ってきた
「うわっ!」
二人が逃げてきた方に視線を向けると、タコの化け物が見え、その場から逃げる公孫瓚
「尚香様」
孫権達がビーチバレーで遊んでいると、袁術と張勲と公孫瓚が逃げてきた
「ん?」
後ろを振り向くと
「ニュニュッ!」
巨大タコが触手を伸ばす
「あっ!……何っ!?」
タコは触手で甘寧の水着を奪い取る
「ニュニュッ」
「こら~返せ!!」
タコは次に孫権の水着を奪い取る
「きゃあぁぁぁ!!」
「ニュニュッ!!」
巨大タコは次々と女子生徒の水着を奪い取っていった
「だめ~~って璃々!!」
「えへ」
黄忠も家で娘に水着を奪い取られるのであった
海辺の店に戻ってきた愛紗達は、袁紹にニャンバン族の話を聞く
「私達も、ニャンバン族の事はあまり……」
「そうですか……」
しかし、これといった情報がなく、手がかりは掴めなかった
「外が騒がしいな」
外の方から大音が聞こえてきた
「何かあったのか?」
怪訝に思い、外に出る一同
「やらしいタコ」
「出番や!おい!華雄!出番やで!」
巨大タコによって水着を奪われ、女生徒達の素肌が晒され、悲鳴が上がり、まさにカオスな状態
「これは?」
「私のビーチで何をやってますの!?」
「麗羽姉様、助けてたもぉ……」
「あら美羽さん、どうしてここに?それにジューシーでホーリーな水着は?」
「そんな事はどうでもよいのじゃ!それよりタコが指輪で巨大化怒ってるのじゃ」
「「「は?」」」
袁術の答えに理解出来ず、頭上に?マークを浮かべる
「島の守り神は、聖なる三つの石を奪われ、怒っています」
すると、密林の奥から一人の少女が歩み出てきた
「姉上!?」
「桃香お姉ちゃん!」
愛紗と鈴々は同時に驚いた
「あら愛紗ちゃん、鈴々ちゃんも」
彼女こそが行方不明となっていた、劉備なのだ
「あらではない!あらでは!!」
「一体今までどうしてたのだ?」
「実は私…飛行機が落ちた後、この島に流れ着いて、にゃんばん族の人達に助けられたの。にゃんだかとっても気が合っちゃって、居心地がいいものだから…つい」
「ついって……」
「あはは」
呆れながら、姉の無事を喜ぶ二人
「あのぅ、お取り込み中の所、申し訳ないのですが……」
張勲の指差す先には、巨大なタコがいた
「お~い!ほかの皆は脱がしておいて、なんで私だけスルーなんだ!おっぱいが残念だからか!?えっ!おい!何とか言え!!」
公孫瓚はタコに文句を言うが、触手ではじかれた
「こ、これは返すのじゃ……。だから許してたも……」
おずおずと袁術は指輪を返そうとする
「ニュッ!!ニュッ!!ニュッ!!」
しかし、タコが大きく威嚇。それに怯えてしまい、張勲に抱きつく袁術
「我が身より、島の宝を抜き去りし罪。万死に値する。愚かな人間共に、同じ屈辱を味わわせるまでは、我が怒りが収まる事はないだろう……と言っています」
「そうか!それで人間が身に纏っている水着を抜き取って周っているのね」
「ただのエロダコじゃあなかったんだ」
「ニュッ!!ニュッ!!ニュッ!!」
「誰がエロダコかぁっ!?……と言っています」
「こうなったら私が出るしかないな」
その様子を、物陰から星は観察していた
「デュワッ!」
星は蝶を彩った目元だけの仮面を取り出し、掛け声と共に、それを目に装着。すると、みるみる大きくなり、大ダコとほぼ同じ大きさの巨人となった
「あれは!」
「ウルトラ変態仮面なのだ!」
「ウルトラ変態仮面ではない!ウルトラ華蝶仮面だ!」
「っと言っていますげど…あれってアリなんでしょうか?」
「いや、アリというかナシというか……」
「けど…なっちまったもんはしょうがねんじゃねーの」
「ああ!ウルトラ華蝶仮面様!!」
劉備は目を輝かせる
「(嘘!あれは!!)」
同じころ、ある場所に向かっていた一人の人物もその姿を見えて、急いでその場所に向かう
「ヘアッ!」
ウルトラ華蝶仮面は果敢に立ち向かっていった
「ん?」
するとタコは触手でウルトラ華蝶仮面を拘束する。すると胸の一部が聞いたことのある音と共に点滅しだした
「何ですのあれ?胸の所が光ってますけど」
「もうすぐ達するんじゃ!?」
「ただの時間切れでしょう」
顔良の指摘に顔を真っ赤にする朱里
「知力36が勝った」
そして水着を剥がされ、あえなく撃沈
「負けちゃったのだ」
「無念……!」
「ニュニュッ!!」
タコは触手で他の生徒の水着を奪い取ろうとした、その時
ザク!!
「ニュッ!!」
巨大タコの触手が切られた
「ニュッ!!ニュッ!!」
「誰だ!触手を切ったのは?……と言っています」
全員が視線を向けると
「………」
海辺の店から勇作が出てきた
「あれは!」
「お兄ちゃん!」
「あは!勇作さん」
勇作の姿を見た劉備は勇作に近づく
「勇作さん!久しぶり!」
声を掛けるが
「……」
何の反応もない
「あの勇作さん」
劉備は手を伸ばすが
「剃」
シュ!
一瞬でその場から消える
「……」
そして巨大タコの前に立つ
「ニュッ!!」
タコは無数の触手で勇作に襲い掛かるが
「紙絵」
紙の如くひらりとすべて触手の攻撃をかわす
「ニュッ!!」
今度は触手で勇作を叩きつぶそうと高く上げるが
「嵐脚」
凄まじい速度で脚を振り抜き、鎌風が起こり、触手を切られる
「ニュニュニュッ!」
今度は触手を森の方に伸ばし、一本の木を引き抜く
「ニュッ!!」
タコはその木を使って、勇作を殴りかかる
「鉄塊」
全身に力を込める。すると木が粉々に砕けた
「……もう終わりか」
勇作は巨大タコに近づく
「勇作さん」
劉備は勇作に声を掛けるが
「無駄だよ」
奥から一刀が出てきた
「あまりの暑さで、熱暴走しているんだ!勇作は」
「そんな!?」
「……」
「ニュッ!」
覇王色の覇気を発動しているのか巨大タコは、涙目になりながら後退する
「覚悟しろ」
足を思いっきり後ろに上げる
「らん…きゃ…くう」
と思ったら糸が切れたみたいのその場に倒れる勇作
「勇作!」
「お兄ちゃん」
「勇作さん」
あまりの暑さについにダウンする勇作であった