『それが答えか?』
「うん、黒森峰でレギュラーになる。私だって輝きたい」
『分かった。じゃあ頑張れよ』
「え?」
『ん?』
「協力してくれないの?」
『え?・・・なんで?』
「なんで・・・って」
『そもそも、お前が黒森峰でレギュラーになると俺になんのメリットがある?』
「・・・無い」
『そうだろ?俺は「普通」を望んでいる。しかしそれをお前は望まない。俺が協力して得られるメリットは無い。お前にしかメリットが無い』
「体の所有権に関しては?」
『却下。俺はそれを望んでいない』
「じゃあ望みは何?」
『その望みをお前はかなえてくれるのか?』
「そ・・それは」
『いいか?これはビジネスだ。自分が協力する事で、どのようなメリットが得られるかを相手に提示する、もしくは実演する。そのメリットも大きすぎてはイケない。うまい具合に利用される恐れがある。同等、もしくは少し上の条件とするといい。あくまで相手とはwin-winの関係を築く必要がある。分かるか?』
「でも相手が自分より上の場合は、難しいよね?」
『その通り。このwin-winの関係は、自分と同等の立場の人間と築けやすい。上の人間とは「貴方が私を使う事で、このぐらいのメリットを生む事が出来ます。だから使ってください」といった売り込みになるな』
「私なら、「私を砲手にする事で、撃破率が上がり、予期せぬ遭遇戦でも勝率が上がります」と売り込む訳だね。」
『そうだ。逆に下の人間は大切にしろよ。有る程度信用があれば困った時なんかに、動かしやすい』
「なるほど、最初に色々優しく教えて、困った時に無償で手伝わす・・・と」
『でもあまりやりすぎると、一線を越えかねない。ある程度の距離は必要だ。といった感じで今後交渉をする必要が出てくる』
「分かった」
『今回の講義代及び協力代として、①体の使用権(ナナに拒否権有)②これから入る収支の30%を『俺』に融通する。でどうだ?』
「①はいいけど、30%は多すぎる!25%」
『まだまだヒヨッコのお前に交渉は無理だ。諦めて30%で諦めろ。それと、もしも今後お前が選んだ道で「絶望」するようなことがあれば、『罰ゲーム』受けてもらうからな』
「罰ゲーム?内容は?」
『内容を言うと罰にならないだろ?まぁ気にする事は無い。霧林ナナは後悔しないだろ?じゃあ話はここまでだ。じゃあな』
今後私は新入生テストを受ける必要がある。砲手に関してはたった一発しか撃てず、それを外すと終了となる。内容は毎回変更となり、合格者は少ないとの事。合格すると、レギュラーもしくは控えになる。だから私に交渉術のような話をしたのだろう。
合格後、自分をうまく現レギュラーに売り込めと言う事だ。
先にお手本を見せてほしい・・・・『俺』に