東方神竜伝 ~幻想入りした二人の物語~   作:★sophia★

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今回で白玉楼編は終わりです。




第三十三話再会の約束

〜白玉楼〜

 

 

...あれから数ヶ月経ったが、

妖夢も多少は上手くなった。

...そろそろ出るべきだな。

 

俺はまだまだ幻想郷を回りきれていない。

まだ行ってない場所がある。

 

今日、妖夢達に話して見るか...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜妖夢の部屋前〜

 

レイス「妖夢、ちょっと良いか?」

 

 

妖夢「...はい。」

 

レイス「...いや、話すまでも無さそうだな。

...知ってるんだろ?

俺が何を言おうとしているのか。」

 

妖夢「...ここを旅立つんですよね?」

 

レイス「...その言い方だと別の

意味に聞こえなくも無いが...まぁそうだな。」

 

妖夢「...これは私の我儘ですが...」

 

レイス「ん?」

 

妖夢「...また、落ち着いたらここに戻って

来て、私に剣を教えて頂けますか?」

 

この時の妖夢は、少しばかり悲しそうな

乾いた笑顔をして、しっかりとレイスの

目を見ていた。

 

 

 

レイス「......あぁ、勿論いいさ。

...なら、妖夢。俺と一つ約束をしようか。」

 

妖夢「はい?」

 

レイス「...次に、俺がここに戻って来るまでに、

妖夢は頑張って修行をしろ。

俺が戻って来た時に、再び勝負をしよう。

その時に師匠を続けるかを決める。

...約束するか?」

 

 

妖夢「...はいっ!魂魄妖夢、この楼観剣に誓って、

精一杯、精進致します!だから師匠!

絶対にここに戻ってきて下さいね!」

 

 

レイス「あぁ、勿論だ。

...絶対に戻って来るさ。

...それで良いよな?幽々子。」

 

 

幽々子「...えぇ。レイスは良くやってくれたわ。

ありがとうね。...またいらっしゃい。」

 

 

レイス「じゃあ、またな。」

 

サクラ「私も忘れないでね。

...また来るよ。いつかね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜白玉楼〜

 

〜門前〜

 

 

レイス「………………………」

 

 

サクラ「どうしたの?

ボーッとしてるなんて、

何かレイスらしくないね。」

 

レイス「...いや、別に。」

 

 

サクラ「...ま、取り敢えず、幻想郷放浪の旅を

再開するとしようか。」

 

 

レイス「...そうだな。

...どこに行く?」

 

 

サクラ「んー、そうだな....

あ、妖夢がいつも人里に買い物しに行くそうだから

人里に行ってみない?」

 

 

レイス「...人里か...うん。そこに行って見るか。」

 

 

────────完全龍化『氷帝』

 

パキパキ...ピキキッ...カァァッッ!!!

 

サクラ「うわっ!?」

 

突然龍化したので、流石にサクラといえど

驚いたらしい。龍化した理由は...

冥界は空にあるからこの姿の方が

安定して飛べる。氷帝の姿にしたのは、

今、地上は夜明けであり、

そして真冬だからである。

上空は冷える。...サクラは背中に

乗せれば問題ない。俺に触れてれば、

その属性の耐性がつく様になっているからな。

 

サクラ「急に龍化するな...心臓に悪い..」

 

レイス「あぁ。すまんな。この方が

安定して飛べるからな...」

 

サクラ「これ私も背中に乗らなきゃ

駄目なのか?かなり冷たそうなんだが...」

 

 

今の俺の姿は、いつも通りの大きな翼と

長い体と尻尾があるが、

今回は氷の姿のため、全体的に蒼い鱗で

覆われている。翼の皮膜は水色に染まり、

より冷たい印象がある。

 

レイス「大丈夫だ。問題ない。」

 

サクラ「うわすっごい不安。

...『氷の纏い(アイスフォース)』」

 

レイス「...そこまで信用なし?

まぁ良いか...早く乗ってくれ。」

 

サクラ「ハイハイっと。」シュタッ!

 

レイス「んじゃ行くぞ!」バサァッ!

 

 

バサァッバサァッ

 

サクラ「おぉ...何か氷が出てきたんだけど...」

 

 

 

今、レイスの周りには、大量の氷と雪が

風と共に空を舞っている。

おそらく、レイスが強く羽ばたく事で、

レイスの周りの気温が一気に下がり、

一時的にダイヤモンドダストが

発生しているのだと思われる。

 

 

レイス「フム..綺麗でいいのだが...

少し前が見にくいな...」

 

 

サクラ「別にいいでしょ。

どうせ動くんだし。ダイヤモンドダストが

発生するより早く動けば良い話でしょ。」

 

 

レイス「それもそうか。なら、

一気に加速するぞ!しっかり捕まっとけよ。」

 

サクラ「あいよ。振り落とされたくないし。」ガシッ

 

 

レイス「いくぜ!『神風吹雪(ウインドブリザード)』」

 

サクラ「(うわ...カッコ悪い技...)」

 

 

サクラを乗せたレイスは、

自らの起こした吹雪と共に、

冥界を出て風に紛れて消えていった...

 





次は...人里編かな...


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