東方神竜伝 ~幻想入りした二人の物語~ 作:★sophia★
既に幻想郷住民と知り合いとなった
数年先のスタートです。
...あれから、月日が流れた。
日付にして...数年と言った所だろう。
その数年の間にも、様々な変化があった。
例えばレイスは、慧音や妹紅に
里の自警団に勧誘され、一年もしない内に
多大なる戦果を挙げ、信用と地位を得た。
今や里でレイスを知らない者はいないほどに。
...カラハ=レイスと言う事実を知った時は
皆が驚いていたが。
一方、サクラはと言うと、あれから
博麗神社を出て、一人旅に出た。
本人曰く、『修行に出る』だそうだ。
能力の応用、身体力の強化が目的だそうな。
今ではレイスより幻想郷の交友関係は
広く、殆どサクラを知らない妖怪はいない。
また、修行の成果なのか、身体能力強化の
魔法をかければ多少鬼とは殴りあえる
位には素の力も上がった。
武器の扱いもかなり良くなり、
弓は矢を三本同時に放てるようになり、
戦術もかなり豊富になった。
今でもサクラは旅を続けている。
あらゆる場所を転々と移動しながら
自身を高め続けている。
未だに、ふたりは記憶を失ったままだ。
何をすれば、記憶が戻るのか。
それすらも忘れかけ、幻想に馴染み始めた。
だが、それと同時に、不穏な気配が、
ひっそりと忍び寄っていた。
レイスの家
レイス「...なぁ、サクラよ。」
サクラ「...何?今忙しいんだけど。」
サクラは、とある時期に、レイスの家に
休憩がてら寄ったのだが、その際に
外の世界から取り寄せた、PS4を
家主の許可なく設置し、遊んでいる。
今やっているのは『隻○』である。
レイス「...お前はいつまでここにいるんだ?」
サクラ「...暫くはここに居させてもらう。
修行の合間には休息も必要。」
レイス「...本音は?」
サクラ「久しぶりにゲームがやりたくなった
から守矢神社に行ったはいいけど
流石にダメだった。だからここに来た。」
レイス「よろしい。
...あまりやり過ぎるなよ。太るぞ?」
サクラ「私にそれ言うか?」
レイス「そうかお前に脂肪は無かったな。
すまんすまん。...よし俺が悪かったから
そのハンマーを仕舞おうか。」
サクラ「いやまだ私何もしてねぇよ。
...と言うか他に聞きたい事あるんじゃないの?」
レイス「...最初から素直に話を聞けよ...。
まぁいい。話なんだが、結局俺らは、
なぜこの地...幻想郷に存在する?
俺達は記憶が無いせいで分からないが、
お前の事だ。何か手がかりを
持ってるんじゃ無いのか?」
サクラ「...なぜ幻想入りしたのか、
そこはまだ私ですら分かってはいない。
でも、ひとつ言える事はある。
それは、”少なくともこの先には、
とてつもなく大きな壁がある”。」
レイス「大きな...壁?」
サクラ「言葉の意味通りだよ。
この先、必ず何かが起こる。
私達ですら苦戦するかもしれない程の
”何か”が。それも近いうちにね。」
レイス「...それは...いつの話だ?」
サクラ「...分からない。すぐかもしれないし
何十年と先かもしれない。...でも、
この幻想郷にまで何かが起こる。
それだけは断言できる。絶対に。」
そう淡々と語るサクラの瞳は青く、銀色に
強く輝く。伝えようとする、熱意。
それを強く感じさせる。
サクラ「...まぁ、熱く語ったはいいけど、
正直これはあくまでいつか起きること。
今は今を楽しめばいい。
"為すべき事を為す"。それが1番さ。」
レイス「...お前、それそのゲームに影響
されただけで言ったよな?」
サクラ「あっ、バレた?」
レイス「...はぁ。せっかくの雰囲気ぶち壊しだよ。
まぁこれがいつもの事なんだろうけどな。」
サクラ「まぁいいじゃん。...どうせなら
レイスもこのゲームやってみるか?
正直相当死にゲーだぞこれ。」
レイス「いや、遠慮しとく。正直
俺にはゲームは向いてない気がする。」
サクラ「そうか...。なら、この後どうするんだ?
どうせここにいてもやることは無いだろ?」
レイス「そうだけどなー...」
その時、玄関の扉が勢いよく開けられた。
魔理沙「大変だぜ!レイス!」
レイス「...魔理沙か。どうした?
里で何か事件でもあったのか?」
魔理沙「あぁ、そうだぜ!
里の中に巨大な妖怪が現れた!
慧音や妹紅達ですら手が付けられない!
急いでむかってくれ!私が案内するのぜ!」
レイス「霊夢はどうした?霊夢なら
速攻で妖怪如き倒せるだろ?」
霊夢「...ここにいるわよ...。」
サクラ「どうしたの?霊夢......!?
そこまでボロボロになるとは...
一体どんな奴が...?」
レイス「サクラ。お前はここに残れ。
霊夢はここに寝かせておけ、お前が看病しとけ。
俺が魔理沙と向かうから。」
サクラ「...りょーかい。任された。
ほら、行くよ。霊夢。」
霊夢「...うぅ...。...レイス。」
レイス「どうした?」
霊夢「気をつけて...敵は
多分、アンタと同じ..."龍"よ。」
レイス「...なんだと...?」
サクラ「なら、尚更早く行った方がいい。
事態は一刻を争う。急げ!」
レイス「...分かった。」
魔理沙「良し、全速力で向かうぜ!」
レイス「OK。行くぞ!」
一瞬にして、2人は姿を消す。
辺りには、霊夢のか細い呼吸が響く。
サクラ「まさか...もう来たと言うのか?
私達にとっての、大きな壁は...?」
人里
レイス「着いた!妖怪は!?」
魔理沙「向こうだ!」
レイス「...あれは...ッ!?」
魔理沙「お、おい!?どうしたんだ!?」
突然、目の前で頭を抱え、
悶え始めるレイス。
何かを、思い出しかけたのか...
レイス「...ダメか。何か思い出せそうだったのに。
...すまん。ちょっと取り乱した。」
魔理沙「だ、大丈夫なのかぜ?
まぁ、大丈夫ならいいが...、あれ、どう思う?」
レイス「...少なくとも、確かに霊夢ですら
勝てない程の力を持つものだってのは分かった。
だが、多分万全で挑んで負けた訳では
無さそうだな。凡そ、焦りと不意打ちか。」
魔理沙「...勝てるのか?あの..."龍"?に。」
レイス「多分、問題はない。急がなくては、
このままでは確実に里は壊滅だ。
魔理沙は戻ってくれ!サクラに
この事を話してみろ!あいつなら
何かしらは分かるはずだ!」
魔理沙「わ、分かった!」
魔理沙はレイスの言葉を聞き終えると同時に
そのまま踵を返し、レイスの家へ戻って行った。
レイス「さて、急ぐか。
...もう嫌な予感しかしない。」
人里・中心部
龍「..........。」
レイス「...やはり、か。なぜ龍がこの地に...
まぁ、とにかく滅するのみだ。」
龍は、人型であり、背には翼、尾が見える。
黒のフードを被っており、顔が分からない。
だが、レイスと同じ、"龍"であるだろう。
龍『...お前は誰だ?』
レイス「...レイス。」
龍『...!...なるほど、やはり。』
レイス「お前が何を知ったかは知らん。
お前は、今ここで消えてもらう。」
龍『私はもうこの地に用は無い。』
レイス「...知るか。とっとと去ね。『裂空』。」
パキィィィィィン...
龍『それ如き、私には通じん。』
レイス「な...!?」
レイスは確かに技を放った。
だが、奴は瞬時にして技を避け、
剣を砕いた。どんな攻撃すらも受けきる、
『白黒双大剣』が。
龍『...やはり、永い時を経て、
力が弱まっている...。』
レイス「...っ!『神雷』っ!」
龍『無駄ですよ。』
なんと龍は、それすらも軽く躱す。
実力は、もう明らかだ。
龍『暫く眠っていてください。《封脈》。』
レイス「......クソが.....っ!」バタッ
突然レイスは、糸が切れたかの様に
倒れ、気絶してしまった。
龍はレイスを担ぎあげる。
龍『これで、全ては揃った...。』
そう一言呟くと、目の前に空間の歪みを
作り出し、龍はそこへ入り、レイスと共に
消えていった。
同刻・レイスの家
魔理沙「おーい!サクラー!」
サクラ「...?魔理沙か。レイスはどうした?」
魔理沙「...龍について、聞いてきてくれって。」
サクラ「残ったのか...。これは...まずいぞ...。」
魔理沙「な、何がまずいんだ?」
サクラ「レイスはもう負けてる。
そして、敵にどこかに連れていかれた。」
魔理沙「なんだと!?」
サクラ「一応、戦闘の風景を
『シッコクノウツシミ』で覗いてたから。
一応見てはいたけど...どうしても連れ去った
奴は見る事ができなかった。
そして、奴が入っていったゲート...、
あの先に、黒幕がいる。でも、
多分、敵はまた来るぞ。」
魔理沙「...私たちで勝てるのか?」
サクラ「分からない。」
魔理沙「...向こうから来るのを待つしか
ないということか...?」
サクラ「...そういう事。
急いで紫に連絡を!幻想郷のピンチだ!」
魔理沙「...私はどうすればいいのぜ?」
サクラ「とりあえず紅魔館に。
レミリア達にも今の状況を説明しないと。」
魔理沙「分かったのぜ!」
紅魔館へ一直線に向かい、消える魔理沙。
誰が予想していただろうか。この出来事を。
サクラ「...時が来た...。始まる。
"私達にとって大きな壁"が。」
1人そう呟くサクラ。
この先に待つのは幻想の崩落か、
若しくは生存か。それは神のみぞ知る。
ここからは、東方感が薄れます。
それでも良いなら、ゆっくりお待ちください。
そしてサクラがやっていたゲームは
わかる人はわかるはず。