東方神竜伝 ~幻想入りした二人の物語~   作:★sophia★

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とりあえずボス戦的な何か。





第六十一話幻想郷に現れし者

紅魔館・大広間

 

 

サクラ「皆、よく集まってくれた。

今回、人里が襲撃され、さらに

レイスが攫われた。これは非常にまずい。」

 

 

紫「...レイスを攫った犯人は、レイスを

捕らえて、そのまま空間の歪み

に入っていったわ。行方は不明のままよ。」

 

サクラ「...で、今回集まってもらった

理由なんだが、多分...いや、確実に

奴らはまた来る。その時が来たら、

次は倒せるように、作戦だけでも

練っておく必要がある。その為に

この場を借りて招集させて貰った。」

 

 

この場にいるのは、紅魔館のメンバー、

そしてサクラと、妖怪の賢者・八雲紫、

魔理沙と霊夢だ。

霊夢はまだ万全では無いはずだが、

気になるために来たらしい。

 

 

サクラ「...けど、作戦と言っても、

非常に難しい。ここにいるメンバーだけでは

多分勝てないだろう。

それほど、相手は強い。」

 

レミリア「その現場を直接見ていないから

よくわからないが、霊夢ですら

勝てなかったと言うのか?最強の巫女が。」

 

霊夢「えぇ。...あいつ、私の攻撃を全て

余裕の笑みで躱して来るし...

結局私が焦ってしまって...

やられてしまったわ。」

 

フラン「どれだけ強いのよ...。

そんなのがまだたくさんいるって事?」

 

サクラ「予想だけど...そこまでは

来ないと思うよ。レイスに聞いた事がある。

龍と言うのは、公平な勝負を本能的に

好むんだって言われた。だから

不意打ちとか姑息な手は使っては来ない...はず。」

 

霊夢「公平...それはつまり、1対1の勝負を

向こうが仕掛けてくると言う事?」

 

サクラ「...恐らく。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時、目の前に空間の歪みが現れた。

そして、その中から、レイスを攫ったであろう

フードを被った"龍"が出てきた。

 

 

龍『...また会えましたね?紅白の巫女よ。』

 

霊夢「お前...!」

 

サクラ「霊夢、落ち着いて。

...それで、こんな堂々と現れて、何の用だ?

レイスをどこへやった?今すぐ答えろ。」

 

 

サクラは燃える怒りを抑えながらも、

冷静に目の前の龍に、淡々と言葉を続ける。

 

 

龍『...貴女に答える義理はありません。

私が来たのは、【宣戦布告】の為です。』

 

紫「それは...幻想郷に仇なす存在と

して捉えても良いと言う事ですわね?」

 

 

紫の力が高まっていく。

それでも、龍は動じない。

 

 

龍『我らが長の言葉です。

《この地、幻想郷を我らが"神竜族"の

理想の世界へ作り替え、人間共への

反逆の礎とする。》...後は分かりますね?』

 

サクラ「...させるか。意地でも止めてみせる。」

 

 

サクラ達は、すぐに臨戦態勢をとる。

 

 

龍『...やはり、そう来ますか。我らが長は

それを既に読んでいます。なので、

まず、実力者達を先に潰す必要がある。

我らが長が、直々に相手致します。』

 

サクラ「...どうやって行けと?」

 

龍『この幻想郷のあらゆる所に、

既に入口は開いています。

...挑む勇気があるのならば、そこを

通るがいい。幻想の民よ。』

 

 

そこまで言い切ると、足元に歪みを起こし、

瞬時に消えていった。

 

 

サクラ「やはり、もう来たのか。

...あいつは一体何者なんだ...?」

 

魔理沙「そんな事より!どうするんだぜ!?」

 

サクラ「...一度様子見だ。『シッコクノウツシミ』」

 

 

巨大な鏡を作り出し、幻想郷のあらゆる所に

現れた、というゲートを見る。

 

 

 

サクラ「...なるほど。これは中々に

思ったより状況は厳しいな。」

 

魔理沙「...何が厳しいんだ?」

 

サクラ「...見た所、ゲートは全部で9つ。

場所は妖怪の山に3つ。天界に2つ。

霧の湖に1つ。旧地獄に3つ。」

 

霊夢「...多くない...?それだけの強敵が

いるということなの?」

 

サクラ「...いや、鬼門なのは3つ。

そこ以外は、まだ勝てるとは...思う。」

 

紫「断言は出来ないのね...。

まぁ普通に考えたらレイスを負かす程の

実力者だものね...。」

 

サクラ「...迷っていても仕方ない。

...行こう。向こうも待っているだろう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地底・旧地獄の外れ

 

 

『異常なる業火』

 

 

サクラ「...ここか。なんつー威圧感だ...。」

 

霊夢「行くわよ。怖気てる暇なんてない。」

 

魔理沙「...覚悟は出来てるぜ。」

 

紫「人員もう少しいなかったの?

4人は流石に少なすぎない?」

 

サクラ「連れてきたきゃ連れてきなよ。

正直多勢をぶつけたところで勝てるのか?

向こうの力が不明な以上、無理はできない。」

 

霊夢「行くわよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「来たか。幻想の民。...いや、例外もいるか。

...我らの目的は分かってるな?」

 

 

ゲートを潜ると、まるでコロシアムの様な

広い空間だった。中央には、メラメラと

燃えたぎる様なオーラを纏った、一際強い

力を感じる龍がいた。

観客席の様なものもあり、

赤色の人型の龍達が歓声をあげる。

 

 

サクラ「...わかってる。さぁ、無駄話は

している暇はない。始めるぞ。」

 

 

サクラはすぐに臨戦態勢をとり、構える。

霊夢も、魔理沙も、紫も。

それぞれ、即座に戦闘態勢へと移る。

 

 

???「...どうやら覚悟は出来たみたいだな?

では...ゆくぞっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メギラ「我が名はメギラゼア!

神竜族の長が一人!炎を司る炎神なり!

 

 

高らかに名乗ると共に、紅く煌めく炎を

身に纏い、まさに炎神に相応しい姿になった。

 

 

 

メギラ「...さぁ、始めようぜ?」

 

 

高らかに名乗った炎の長・メギラゼア。

自らの住む場所、焦熱の街・カザール。

その決闘場で...戦いが始まる。

 




サクラが言っていた様に、長は9人
いるのだけれど、尺の都合上、描かれるのは
炎を含めた3人だけです。要は鬼門の場所。

ではまた次回。

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