“おぎゃあ、おぎゃあ”
にくだんごがうーまれた
“おぎゃあ、おぎゃあ”
にくだんごがなーいた
“おぎゃあ、おぎゃあ”
にぐだんごごご、がぁ、あ゛あ゛!?♡あ゛ぁ゛ぁ゛言゛っだ
「ころじでや゛る゛」
おぎゃあおぎゃあおぎゃあおぎゃああああ
おぎゃあああああああああああああ、おぎゃああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああ
ああ あああ あ あああああ
【ドンキホーテ・ドフラミンゴ七武海脱退!】
そう書かれた新聞を手に取り紅茶を啜るのは、クマ耳の幼女。隣には天竜人の男と、その男の後ろに控える頰にみかんを付けた男だ。
「…奴は一体何をする気だ」
幼女らしからぬ口調。しかし特に気にすることなく天竜人の男は口を開く。
「彼は恐らく、私たちを崩しに来ています。残りのタイムリミットが少ないのを承知で、自分の最後の望みを
「…どういうことだ」
渡されたのは古い文献と数枚の紙。
「貴方を救うに辺り、彼は自分の権利と己の身体の特質を以って政府に交渉しました。今や時代は荒れています。政府はマリンフォードでの決戦を受け、多大な被害を被りました。今この世界を生き残るには、世界を揺るがすほどの強大な力が必要なのです」
「…それを裏付けるのが、この資料だと?」
「はい」
資料に目を通していく中で、何度も出てくる兵器という言葉。
「古代の人間は、今の人間よりも恐ろしい兵器を作っていました。古代兵器、それが主たるものと言えましょう。しかしその中で、現代に残らないだけで成功に至らなかった数多くの失敗作もあったのです。
その一つが、生物兵器_____ユピテル」
「……生物、兵器」
「人間兵器とでも言えましょうか。ポセイドンは人間が海王類___即ち媒体に呼びかけることで脅威になり、プルトンは機械兵器。それらをヒントに新たな兵器を作り出そうとしたものの、当初は失敗したのです。しかしその因子は、時代の中で少しずつ変化して行き、突如発現しました」
「…それが、奴なのか…」
「政府が使用するパシフィスタは第三者が介入し、少しずつ機械になっていったのとは異なり、ユピテルは第三者の介入なく少しずつその人間の内側で変化が起きます」
「………」
幼女は顔を顰めた。この場でパシフィスタの例を出すとは、いい趣味をしている。
「実験の中で生み出される怒りや憎しみ、それら全ての感情を混ぜて作り上げる、ただ破壊する兵器。たかが感情と思うでしょうが、それも過ぎれば周囲を壊す
破壊以外の理性も感情も___記憶も、兵器には不必要なため無くなってしまいます。自我の喪失……精神の死亡ですね。
それに、実際彼自身が誰よりも己の非人間性を理解していたようですよ」
その一つが耐毒といった人間の異常状態の耐性反応。また身体の重篤に至った際にのみ起こる異常治癒。
耐毒などはある程度ならありえるが、資料の実験では明らかに人間の域を超えている。
異常治癒に関しては、最早出る言葉もない。人間と定義できるシロモノではないのは確実だ。
「…子供を蠱毒に入れた後、生き残った子供は死んだとあるが、遺伝によるものならば因子は受け継がれないのではないのか?これにもそれが原因で失敗したと記載されている」
「はい…失敗したはずですが、怨念というのは恐ろしく、実験を行った天竜人の血筋は呪われたのです」
「呪われた?急に胡散臭くなったな」
そう言わないで下さいと男は笑う。
「天竜人のごく一部___恐らくかつて実験を行った家々に受け継がれるおとぎ話で、こんな話があります。
_____“肉だんごがうーまれた。おぎゃあおぎゃあと泣いて、「ころしてやる」と泣きました。だから肉だんごがうまれたら、棒でたたいて殺しましょ。泣かなくなるまで殺しましょ。泣かなくなるまで殺したら、笑っておててをつなぎましょ”」
「……」
「実験自体、呪術の類を元に行われています。あるか分からない話でしたが、実際呪いはあの方に発現し上手く混ざった…混ざってしまったのではないかと、私は考えています」
辛そうに眉を下げる男に、幼女は気になっていた疑問をぶつける。
「……奴は何故俺を救った」
「有用性を見出したからじゃないですか。それと、本人の感情の変化」
甘い人間が好きなんですよと笑う天竜人の男は、己が知る天竜人とは違う。しかしどこか人間性が欠けているそれに、背筋が寒くなった。
「彼は自分さえもキングという駒にして、己の人生を進んでいるのです。私は彼の駒であり、邪魔者を退けるお手伝いをする存在」
「……革命軍が本当に来ると思っているのか」
「彼の台本通りなら来ますよ」
「…その台本の上とやらで、奴がおれに求めているのは何だ。ただの交渉道具で終わるとは思えん」
「天竜人崩しの後…政府の崩壊を目論んだ時、尽力を貸して頂けないでしょうか」
「……!」
あの男はどこまで見据えているのか。恐ろしくなった。だが現実的に立てられた計画は、粗があれども協力があれば実現し得るものだ。
粗こそも奴からすれば成せる範囲なのだろう。
しかし一般人と超人では成せること、成せないことの差は大きい。
そこを配慮できてない点がせめて挙げられる欠点だ。
「…俺が決めるわけじゃない。それは仲間が決めることだ」
「……そうですか…」
犬のようにシュンとした目の前の男はさておき、この交渉を経て協力関係すらも取り繕う気だと考えると展開に納得がいく。
もう既に七武海も王位も必要ないのだろう。そこまで明確に見えているクセに、余りにも身近なものに目が行っていないとため息を吐いた。
「貴様は止めようとは思わないのか」
「止める…?私はただ……分かった上でも、支え…支えようと思うんだえ……」
「………」
あぁ、承知の上で王の後ろを歩いているのか。
それ以上思考は進むことはなかった。そこまでの関係性は元からないのだ。感慨も特に起きることはない。
ただバカな男だと、そう思った。
「それより何故幼女なんだ…」
「私が彼から任されたあなたの脳を、どういったモデルタイプの機械に移植するか考えていた時に、丁度テレビでピ●コちゃん誕生のエピソード回が放映されていて…」
瞬間、幼女パンチがお見舞いされた。
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ヴェルゴにクマの方はどうなっているか連絡を取り合った後、電話を切った。
ちょっとしたハプニングもあったが、ギャップ萌えでいいじゃないかと遠い目をしておいた。
だがせめてするならブラ●ク・ジャック先生にしてやれよ…。
ひとまず機械の肉体への記憶の定着は上手くいったらしい。人体実験に関する倫理云々はこの際考えていられない。
《俺も悩むんだ…ドフィ》
奴はおれの決断を苦渋しながらも肯定してくれた。
否定されると思っていたが、頷いてくれたことが純粋にありがたかった。
古代兵器の失敗作の存在は随分前から知っていた。子供の頃書庫に入り浸っていた際に発見した資料、それが天竜人内で行われていた生物実験。
やはり仲間内であろうが、おれたち家族を干したような醜悪さは変わらずあったのだ。
そしてクマの脳が保存されていると知り、交渉材料に政府とどう掛け合うか悩んでいた時に思い出した、その資料の存在。
知り合いの天竜人に調べさせ、改めて見た。
偶然にしてはおかしいほどの自分の異常性との一致、夢の中で見た母が父に絞殺される映像。
己の異常性は理解していたが、それが自分を使った実験を通して確証へと変わった時、どこかホッとした。
ずっと悩んでいたこれに理由がついたのだ。
第一脳を撃たれて生きてるわけないだろ。本当、バケモノだな…。
それからは早かった、自分の最近人間性の欠けていく状態を理解していたからこそ、逆手に使い政府に交渉道具として自分を持ち出した。
ファミリーには兵器に関して言ってはいないが、恐らく病気のような____死が近いということを感じ取っているのだろう。
あとジョーカーには本気で殺されそうな目をされた。
でも、おれの決断なのだと告げれば押し黙った。
時間がない、時間がないからこそ、焦っているんだ。
どうせ死ぬならば自分を使った方が合理的だ。
また受けた実験後に自分が兵器化した際に、すぐに操作できるよう政府の職員に、肉体の電気信号を電波で操る云々のチップを埋め込まれた。
しかしクマの脳を受け取った後に、知り合いの天竜人の前で糸で埋められた心臓部分とその周囲をまるごと切り取った。
その様子を見て天竜人の男は「痛そう」と真顔で抜かしてたのだから、どうやら人間性は完璧に戻らなかったらしい。
普通の人間ならR-18G映像を目の当たりにしたら発狂するわ。
それとチップ内にはセンサーがあり、一定の温度以下を超えると細胞一つ残さず消し飛ぶ規模のの爆発を起こす。
再生さえ追いつかないほどのものだ。
そのため切り取った部分はすぐに一定の温度が保たれる機器に入れ、然るべき時に無人地帯に流して爆破させる。
実験の中では行わなかったが、個人的に試しもげた腕や足の部分などが、おれ本体から離しても兵器としての性質を持つことがないということは、分かっている。
おれの今まで政府に従順に従ってやった行動が返って奴らの油断になっている。
温度センサーしか取った時の対策を考えていなかったのだから、明白だ。
裏切らずにのこのこ犬になるとでも思ったか?馬鹿め。
それに約束は破るためにあるんだぜ。
連中が騒いでいてももう七武海も不必要な今、政府と友好にする意味はない。
タイムリミットの少ない中どれだけ進めるかが今最重要課題だ。
…しかしならばジョーカーとは一体何なのか、おれの転生とは何の意味をなすのか。
そんなことに思考を巡らせたいが、時間の問題もある。
それ以上に自分の関心が…感情の動く先が目的以外に薄まっているのだ。
己の甘さと破壊欲で起きていた矛盾は、無くなりつつある。
穏やかなのだ。海の中で沈んで死にかけた時の感覚。
穏やかさに包まれて、破壊欲すらも曖昧に感じているのだろうか。それでも時折現実に戻されて、腹の内でドス黒い生き物が唸るのだけれど。
『………』
「どうした?」
『……何でも、ねェ』
そうかとだけジョーカーに返し、現状の整理に戻った。考えている間、奴は薄っすらと幽霊のように消えていった…いや、幽霊だけども。
七武海脱退後、ローと麦わらの同盟がドレスローザに来た。それをファミリーたちの一部が闘技場で待ち受ける。
だがチャンドーラや革命軍との戦いでは、街に少なからず被害の余波が出るだろう。
住民は既に避難させているため大丈夫だが、それに伴って責任を取る必要がある。
王の代わり目はここだ。大分長居してしまったな。
国を守れなかった王への不信。その前から少しずつその感情が高まるよう仕組んでおいた。これでヴィオラ王女の即位を渇望する声が高まる。
彼女ならば大変だろうが、確実に国の混乱を抑えられるだろう。
…大丈夫だ、落ち着け……まだ冷静な思考はある。
そして予想通りチャンドーラと同時着に革命軍が来た。クマの受け渡しの際に協力関係を得られるかどうかは微妙だが、やるしかあるまい。
後はモネだ。受け取りの時、ローが仕掛けてくんだろうな…。
ファミリーには戦闘の後船に来る奴だけ来いと言っておいた。着いて来る気がないものは、初めから戦闘に参加しないくといいとも。
全員がしかし着いていくと言った時には、どれだけ救われたろうか。
ヴァイオレットには王になることを押し付けてしまったが、家族であることに代わりはない。それに元々おれではなく、彼女の運命なのだから。
ここでおれがローと向き合うのはケジメをつけるためだ。後黒い男は完膚なきまでに殺さないと気が済まない。毒で死んだと言っていたが、やはり生きていたのだ。
現実の傷が効かない…そこである一つの仮説が生まれたが、奴と会うまでは試せまい。
このままローを無視して行くには禍根が残る。それにモネを勝手に改造した分殴らないと気が済まない。
約束までの時間はもう少しだ。
そして見たことのある腐った目の男と、足がない___これは予め聞いていたためキレはしないが、モネが姫抱きにされていた。
まるで娘さんを下さいのポーズに笑いたくなった。
首に海楼席が付けられているが、モネはローの言っていた通り、元気そうだ。あぁにしても……
「フフフ!デカくなったな、ロー」
「……ドフラミンゴ」
「ファミリーにいた時、約束の10分前には来いって教えたろ?」
「黙れ」
おぉ怖い。睨みながらローが来る前に向こう側に置いておいたモネの肢体をくっつけた。この後どう出るかは不明だが、身代金にしろ最も危ないのは受け渡しの場面だ。
一対一での申し出にこちらはきちんと応えているが、あちらは約束を守ってるのか…。
しかしどうやら本当に一人で来ているようだ。覚束ない足取りのモネを抱え直しローが近くまで来て、10歩程度前の場所で立ち止まりモネを下ろした。
こちらに向かって来たモネだったが、目前で倒れそうになったので抱きしめる。
その間ローは元の位置に戻った。
「…モネ」
「若様…」
あぁ、生きていた。脈があるし、何より温かい。
腕を背中に回したモネをそのまま抱えた。若干驚きの声がしたがいいだろ、感傷に浸れる間だけ浸らせろ。
「で、どうするロー。おれは七武海から離脱した。ここからお前はどう出る」
「…お前は死ぬ気なのか」
「……あ?」
「目的を果たした後、お前は死ぬ気かと聞いている」
お前は兵器なんだろと、そう続けたロー。
おれの秘密を何で知っているんだ。何故、兵器のことを…。
「…お前…いや、もう一人のお前か。そいつが止めろと言っていたと大参謀から聞いた」
「……!ジョーカー…」
こういう時に出て来ないのせこいぞ!おい!!言及から逃れるんなんてお前は国会議員か!!
「…クソ、つまり海軍も来てるのか。テメェは頼らねェタチだと思ってたのによ」
「頼られたんだ、頼ったんじゃない。…それでも、止まらない気か」
「…当たり前だ。逆にここまで来て、どうして止まると思っている」
…マズイな。クマの取引の裏切りが露呈して、海軍が来る可能性が無きにしも非ずと思っていたが、来るにしてももっと先になると思っていた。
情勢が一変している可能性がある。黒い男はいいとしても、敵側に海軍が混ざるとマジで面倒だぞ。
しかもおつるさんかよ……。
もう戻れないのだ。進んで進んで進んで、己の意味を、己が進んだ意味を無くしては、おれは本当に何のために存在したというんだ。
「邪魔をするな。ここで止めるなら、お前はおれが犠牲にした骸さえも無駄にすることになるんだぞ」
「お前が進まなくても、もう世界は変わる。お前が築いたものが、もう十分に生きている。もう止まれ、お前はここまでだよ…ドフラミンゴ」
「…邪魔をするな。邪魔をするな…おれの、邪魔を……」
おれが切り捨てたものが、意味をなさなくなる。
今まで諦めたものが、無くしたものが……。
「お前は何でそこまでして進むんだ。本当にそれはお前の道か?」
「……おれの道…」
…何も、無かった。
何も無い場所の理由を作ったのがジョーカーだ。あいつの色に染まって、その中で自分を見つけて生きてきた。その感情はおれ自身のものだ。似通う部分もあるけれど、だが異なる部分もある。
破壊欲は、最初こそ本当はあんたのものだったかも知れない。でも自分の精神が一度壊れちまってから、もうバケモノは目覚めてたんだ。
それでもおれは奴で、奴はおれだと、愚かなおれは言うけれど。
おれの意味は誰かに支えて支えられて、その行程を経て自分で見つけたものだ。
そこに他の形を持たないものの意図があっても、おれの選択はおれのもんだ。例えそれで根源の男に否定されようが、おれはおれだ。
「自分で切り開いた運命だろうが、その運命さえも作られたもんだろうが、おれは声を大にして言ってやるよ。これがおれの生き様だってな」
「……バカだな、お前」
「あ?」
「だったら俺も止まらねぇよ。コラさんの本懐のために進んで来たこの道を、今更止まるわけにはいかない。でもな、お前を止めるためでもあるんだよ」
「………」
お互い譲れないということだろう。コートを脱ぎ捨て、モネを
「お前の意志が勝つか、おれの意志が勝つか。やってみようじゃねェか」
それと同時に、お互い動き出した。
おれは、止まるわけにはいかないんだ。
主人公
霄ォ蜀?↓逕倥>謇灘?貞、ゥ遶應ココ縲よ凾謚俶栢縺代※繧九? 戦え、戦え。
ジョーカー(モフモフ)
主人公守り隊兼おとしゃん。苦労人。止まれよバカ野郎。
ロー
本懐のため牙を剥く。愛を知れバカ野郎。