本当にすいません。
月閃女学館の校舎は半壊したことにより、ほとんどの月閃の生徒達は別の校舎を使うことになった。
「ふざけないでくださいッ!!」
「ふざけていない。事実を提示したまで」
バンッと机を叩き怒りをみせる雪泉に対し、銀髪の青年シルバーは表情を変えずに告げる。
「……………はぁ、」
自然にため息を漏らしたユウヤは
先日現れた統括者ゼールスとの戦いで自分達は被害を被った。
彼は右腕を切断させたが、知り合いの医者により元に戻してもらったおかげで、充分に戦えるようになった。
だが、問題なのは飛鳥達だった。
ゼールスの攻撃が直撃したらしく、全員動けるのもやっとな状態だったという。今病院にて安静にしてるが、いつものように動けるようになるには、時間がかかるらしい。
────自分が力不足だったばかりに!
やり場の無い怒りに壁を殴りつけることも多かった。だが、何もしない訳では無かった。
互いの利害の一致により俺と雪泉達、シルバーによる協定を組むことにしたのだ。
それは協定を組んだすぐ直後のことだった。
────君たちに忠告だ。正義の為とか言うのは止めた方がいい、そう言う時点でそれは偽善だ。
シルバーのその言葉に話し合いをしていた雪泉は憤慨し、口論になっていたのだ。
「偽わりの善、という意味のもの。自分達の都合だけを押し付けるような正義だ、それを教えた人もろくな人物じゃない」
「っ!好き勝手言わないでください!!!」
せっかく協力しようとこじつけたというのに、こんな風になっては関係を悪くしてどうするつもりなのだろうか。
「…………頭が痛ぇな、くそっ」
先日から入院してる五人が恋しくなってきたユウヤは今もなお、いがみ合う者達に対する頭痛を堪えていた。
ここは蛇女子学園の本部。
「ったく、ふざけおって!!」
廊下をツカツカと歩く老人は激しく憤っていた。理由は老人が手に持つ紙が関係している。
蛇女子学園の損害、及び指導者でもあったカイルの行方。
そして、選抜チームが抜忍となり行方を眩ましていること。
記されたこれらの問題に老人は苦々しく眉をひそめる。紙をクシャリッと握り締め、悔しそうに呻いた。
「このままでは、儂等の面子が───」
「面子?そんなものがあったとは、驚きだな」
周りに声が響き渡る。老人はその声に反応し、辺りを見渡す。老人の後ろの窓に人影が寄りかかっていた。
「貴様は………キラ!」
「高血圧で死んでるかと思ったが、まだ存命か」
シワだらけの顔を更に歪める老人に彼は辛辣な言葉を浴びせる。その青年に老人は不快そうに眉をしかめる。
「何の用だ、儂は今忙しい」
「何だその態度は、老いぼれである貴様の為にこの俺様が手助けをしてやるのだぞ?」
対するキラは高慢な態度で老人を見下す。忌々しそうに顔を歪めた老人はふとキラの言葉に反応した。
「手助けだと?」
「貴様が何を企んでいるのか、知らぬと思ったか?」
青年は老人を指差すとそう答えた。そして、その手を開き五本の指を広げた。
「他の奴等より強い忍が5人いるだろう?そいつらを貸してもらおう」
「…………何のつもりだ?」
疑うような老人の言葉にキラはククッと笑い、懐から取り出したタブレットの画面を見せる。
「『伝説の忍』半蔵の孫娘を殺せるかもしれんぞ?」
画面に映る病室で寝ている少女を指差し、キラは目の前に老人に告げた。
次回『相互の理解』
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