閃乱カグラ ケイオス・ブラッド   作:虚無の魔術師

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なんか適当じゃないかな?この話。


三十五話 絶対切断の刃

「私の名前は、黄泉(ヘル)。『禍の王』の構成員であり、『絶対切断の刃(ギロチン・ブレード)』の名を持っている者ですよ」」

 

 

金髪の青年 黄泉は地面を踏み抜くと同時に身の丈以上の鎖の巻かれた剣を横に一閃する。力強く振るわれた一撃は空気を切り裂く音よりも速く────アビスによって荒れた惨状を更に蹂躙する。

 

 

 

 

「全員、建物に隠れろぉ!」

 

 

荒れ狂う剣戟と飛び交う瓦礫などを避けながら建物に向かって駆ける。

 

 

 

「るぉぉぉっ!!」

 

 

僅か数センチぎりぎりの一撃を回避し、スライディングで建物の影に入り込む。

 

 

呼吸を整えながら周りを見ると、飛鳥、斑鳩、雪泉、叢が疲れたように座り込んでいた。

 

 

 

「─────お前ら、無事か?」

 

 

崩れ落ちた建物の影に隠れる少女たちに聞こえるように声をかける。数メートル近くの建物から顔を出した葛城が首を縦に振る。

 

 

「あぅ~、我のお面、我のお面は」

 

 

「おらよっ」

 

 

肩についた傷を押さえながら、オロオロとする叢に般若面を放り投げる。雑な渡し方だが、受け取れるように配慮もしている。

 

 

「ありがとうござい……あぁ!ヒビが入ってるぅ!?」

 

 

「大丈夫ですよ、この辺はこうすれば……」

 

 

 

 

お面を被りホッとしている叢を待って、ユウヤは建物の影から指を差した。

 

 

 

 

破壊そのものような剣を豪快に振るう青年を。

 

 

 

「さて、少し教えてもらおうか………………アイツは何だ?」

 

 

 

落ち着いた叢が悲しそうに顔を俯かせる。ユウヤもその様子は理解できるが、なりふり構っている場合ではなかった。

 

 

 

「…………だ」

 

 

「ん?」

 

 

「我の幼馴染みの(よみ)の弟だ」

 

 

その話を聞いていたユウヤと飛鳥、斑鳩は互いを見やった。

 

 

詠、焔紅蓮隊の一人であり、モヤシを愛するお嬢様みたいな少女である。

 

 

「だが、有り得ない」

 

 

「何故ですか?」

 

 

強く否定する言葉に斑鳩が口を開く。僅かに声も震えており、指がぎゅっと握り締めている。

 

 

 

 

「詠の弟、黄泉は…………十年前に死んでいる」

 

 

 

ふと、ユウヤはひっかかる所があった。

 

 

(十年前、だと?)

 

 

何処か聞き覚えのある単語に脳を回転させる。必死に謎を解こうと頭を押さえていた────その時、

 

 

 

 

 

 

 

「────茶番はもういいですか?」

 

 

優しく言うような言葉に、冗談抜きで背筋が凍ったと錯覚してしまう。それ故に上空から飛来する青年に気付くのが遅れる。

 

 

声音とは相反する、相手を殺さんと言わんばかりに剣を叩き潰そうと振るう。

 

 

 

 

「無駄ですよ、魔剣フルンティングは全てを切り裂く、逃げるなど無駄の極みです」

 

 

剣から手を離し、両腕を真っ直ぐ向ける。赤黒い文字が腕に浮き出ると同時にビキビキと千切れる音が響く。苦痛に笑みを浮かべ、

 

 

 

 

「『呪縛怨結界(じゅばくおんけっかい)』」

 

 

 

ゾゾゾゾッ!と紫色の煙が巻き起こり、彼を中心に結界が構成される。板のように細長いソレはゆっくりと隙間を無くすように動き、

 

 

 

「ユウヤっ!飛鳥、斑鳩っ!」

 

 

 

「雪泉っ、叢っ!」

 

 

 

すぐ近くに物陰に隠れていた葛城と夜桜が走り出す。だが、残念ながら間に合わず、

 

 

 

 

 

結界は密室空間となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ、これでキチンと戦えますね」

 

 

邪悪なオーラを滲ませる大剣を肩に乗せながら、余裕そうな態度を取り始める。

 

 

 

「飛鳥、斑鳩、結界を破れねぇか確かめろ」

 

 

 

驚愕したように飛鳥と斑鳩は顔をあげる。ダメっ!と否定しようとした飛鳥は、彼の真剣な顔つきを見て言葉を呑んだ。

 

 

 

明確な敵意を感じたのか剣を下ろし、心底困ったように眉をひそめる。服装の埃を払うと、ため息と共に言葉を漏らした。

 

 

 

「止めてくださいよ、『鍵』を二人(・・)も失いたくないんです」

 

 

……、

 

 

…………、

 

 

………………二人?

 

 

「……………テメェ、今なんて言った?」

 

 

聞き捨てならない言葉に自然と動きが止まった。一人は、自分を含めているとして、もう一人は誰だ?

 

 

 

 

「フフフフ、貴方たちの知り合いですよ。よーく知っている、ね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『水』のシルバー。彼はカオス様の力に耐えきれずに死にました」





シルバーについてですが…………………次に話します。

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