~注意!!~
本編とは何の関係もありません
閑話ですらないオマケの話です
イラッ☆っときたらブラウザバック推奨
メタ発言、キャラ崩壊、時系列無視、オリキャラ祭が含まれます
他にも色々あるかもしれません
読んでくれると作者が小躍りします
では、始めます
暖かなとある朝の日のこと。
それは朝日が心地よいの日だった。さぁ、今日も今日とて元気に農作業だ。
と、言ってもほとんどやることなんてないけどさ。育てている作物は稲や麦ばかり。割と暇なのだ。
育てているのは、おつまみ用の枝豆やその他野菜周りの草取りくらいかな。
ああ、そう言えば、倉庫の中の樽も動かさないとだな。重いから嫌なんだよね、あれ。
そんな日だった。
不思議な不思議な二人の迷子さんが訪れたのは。
「へい相棒……今度は何処に飛ばしたのさ?」
「え? いや、今回は知らんぞ? たぶんあの白い鳥居が原因だと思う」
「これ帰れるの? 帰れるんだよな? 帰りが遅いとまた映姫に怒られる……何が『旅行へ行こう』だよ。次元を超えての旅行とか常識の範囲超えてるだろ」
「いや~照れるな」
「ハッ倒すぞ、ちんちくりん」
「ちんちくりんとはなんじゃ! 背のことは言うな! お主がロリコンじゃからいけんのだろうが!!」
賑やかな声。
仲良さそうですね。
なんか関わりたくない人達。
と言うか関わっちゃいけない人達……
最初の印象はそんな感じだった。
まぁ、この印象は最後まで変わらなかったけど。もう少し静かに暮らしたいです。
「えと、お二人さん? いらっしゃい……かな? 良かったらお茶でも飲んでいく?」
やめとけばいいのに二人に声をかける。
無視できるほど心は強くないですし。
「ん? 此処の人かなお邪魔します。お茶はありがたいけど、えと……此処ってどこ?」
少年の方が声をかけてきた。年齢は16くらいかな。
もう一人は、緑の着物を着た女の子だった。年齢は12くらい。
んで、その少年は何故か女の子の両頬を引っ張っていた。やめてあげなさいよ。ムグムグ言ってて可哀想でしょ。
「そだね。皆からは『迷いの里』って呼ばれているよ。迷子の人だけが来られる不思議な場所。んで、俺はここでカフェのマスターのやっているんだ。ようこそ迷子さん。歓迎するよ」
いつものセリフ。
どうやら今日は閑古鳥さんがお休みらしい。
「なんじゃ、お主はまた迷子なのかえ?」
「いや、9割はお前のせいなんだよ?」
ホント仲良いんだね。兄妹だろうか。あまり似てないけど。
兄妹、か。ちょっとだけ羨ましいかな。
挨拶も終え、店に向かって歩いている時、畑を見ながら少年が言った。
「季節的におかしいのがあるけれど、色々育ててるんだね。いいな~俺もまたやりたいよ」
またってことは今はやってないのかな?
「昔はやっていたの?」
少しだけ気になって聞いてみる。
「ん~まぁ、ね。今はちょっとできないけど」
なんて言って少年は笑った。
「わしも昔は育てていたぞ!」
そう女の子が言った。
意地を張ってるみたいで、見ていて微笑ましい。
――昔? なんて少年が声を漏らしたけれど気にしなかった。
「へ~、何を育ててたの?」
こういう平凡な会話は久しぶりだ。でも平凡万歳。争いごとは嫌いなんだ。
「主にオオイヌノフグリとヒメオドリコソウじゃな」
雑草じゃねーか!!
それ畑じゃねーよ。
「へ、へ~すごいね」
これ以外どう言えと?
「おい、相棒。昔ってどういうことさ? 俺の畑はちゃんと残っているのか? おい、コラ。顔を背けるな。こっちを見なさい」
「えと、畑は消えた。か、悲しい事件じゃった。あ、待って! ほっぺた引っ張るのやめて」
少年がまた女の子の頬を引っ張り始めた。
また、ムグムグ言ってる。
いや……もう、何も言わないさ。
「う~、痛い。最近わしの扱い酷くないか?」
「お前の行動が酷いからだろ」
「もういい、怒った! 今度、幽香や諏訪子の前でお主に乱暴されたって泣いてやる!!」
「おい、バカ! やめろ!! 俺が殺される」
ん? 幽香に……諏訪子? 幽香はまだわかるとしても、諏訪子ってあの諏訪子だよな……どういうことだ?
色々と聞きたいことはあったけれど、聞かなかった。多分、それが正解だと思う。
それにしてもなんだろうか? このどこかフワフワした感じは。
これじゃあ、まるで現実ではないみたいだ。
そんな感じで、歩けば1分もかからない道を10分以上かけて進んだ。
なんか、もう疲れたよ。
そして、少しばかり重い扉を開けて店内へ入る。
店の中へ入ってからはカウンターの向こう側へ。
「いらっしゃい。ようこそカフェ『迷い人』へ。ご注文は?」
改めてそんな挨拶。
「おおー、カフェっぽい。すごいな! メニューとかはないの?」
「これが『かふぇ』か初めて入ったわ。なんか良い感じじゃ」
二人とも店内の様子には、満足してくれたようです。
ありがとね。
「メニューはないよ。限界はあるけれど好きに頼んで」
あ、日本酒を燗してないや。
う~ん、ま、頼まれてからでいっか。
「んじゃあ、俺は砂糖とミルクたっぷりのゲロ甘いエスプレッソで」
「わしは抹茶ラテ」
二人が注文した。
「え……?」
お酒じゃない……だと……?
「ん? ありゃ、エスプレッソは無理か。ん~じゃあホットコーヒーのブラックで」
「抹茶ラテは無いのか?」
「あ、いや……エスプレッソできるよ。あと抹茶ラテね。かしこまりました」
いかん、いかん。
ちゃんとした注文なんて本当に久しぶりだったから、少し慌ててしまった。
「わし、変なこと言ったか?」
作業をしていると後ろから声が聞こえてきた。
大丈夫、それで普通なはずだから。それが普通のはずだから。
「ん~、そこまで変じゃないと思うけど。てか前に抹茶を飲んだ時、『こんな苦いやつ飲めるか』って怒ってたのに、抹茶でいいの?」
「だから、抹茶ラテにしたんじゃよ。それにほら、わしのイメージカラー緑だし」
……なんていう会話をしているんだよ。
飲み物を用意しながらクッキーも序でに焼いてみる。今回の甘さ控えめで。
クッキーの焼けた匂いと、コーヒーの香りが店内に広がった。抹茶なんて普段飲まないから、傷んでいたかもしれないけれど、無視して出すことに。決してミルクを多めにして誤魔化してなんていない。
まぁ、そんな抹茶ラテだったけれど女の子も美味しいって言っていたし、良かったと思う。
そして飲みしな、食べしな雑談中。
俺は、適当にホットコーヒーを飲んでいます。
「いや~、普段来るお客さんは、お酒しか頼まないから焦っちゃったよ」
カフェなのにね、ここ。
「ん~? 『かふぇ』ってお酒も飲めるのかえ?」
女の子が聞いてきた。
「いや、アルコール入りコーヒーとかあるけれど、カフェで飲むのもじゃないと思う」
なんて少年が言った。
その通りです。
「いや此処に来る人って、日本酒や麦酒しか頼まないんだよ」
カフェなのにね、ここ……
なんで、お酒の方が種類が多いんだろうね? カフェだよね、ここ。
「じゃ、わしらも頼んでいいのか?」
女の子が嬉しそうに聞いてきた。
えと、まぁ頼んでもいいけれど
「いや、君みたいな女の子にお酒を出すのは……」
流石にその体じゃ代謝系も弱いでしょ?
「だってさドンマイ。んじゃ、俺はエールビール常温で頼むよ」
「あっ、ずるい! ずるい! わしも日本酒の冷で」
「えっと……」
どうしよう、せっかく注文してくれたのだから出したいのだけど、う~ん……ほら最近は倫理委員会とか五月蝿いし。
「店主さん、店主さん。このちんちくりんなら大丈夫だよ。人間じゃないから」
え? そうなの?
「えと、じゃあ君も人間じゃないのかな?」
「ん~、俺は……」
「いつも通り言えば良いじゃろ『ポケモン』じゃって」
えと? ぽけもん? それは知らない単語だ。
「まぁ、人間ではない……かな」
と少年は少しだけ悲しそうに笑った。
その表情がやけに印象的だったことをよく覚えている。
二人がお酒を飲み始めて数時間。
ヤバい、まじヤバい。この女の子おかしい。すでに飲み終えた日本酒を5升を超える。
少年の方は麦焼酎をチビチビ飲んでいるだけだが、女の子が止まらない。日本酒をジョッキで飲む奴とか初めて見たわ。
あれ? 日本酒ってこうやって飲むのもだっけ?
いやいや、絶対違う……
そして、店内の様子は――
「へい、マスターこのタバスコをあちらの女性に」
どっからそのタバスコ出したよ、おい。
「わぁ、この枝豆おいしいのう!」
とか言いつつ、日本酒をガブ飲み。
たぶん、カオスってこういう状態なんだろうね。
二人に聞いてみたところ、慰安旅行中らしい。
少年は女の子に、拉致されたって言っていたけれど、きっと気のせい。
んで、適当に旅行をしていたら、迷子になったんだって。どこを目指していたのか聞くと、二人揃って――
「「さあ?」」
って言われた。
大丈夫かよ……
朝から飲み始めて、すでに夕方。女の子が飲んだ日本酒の量は途中で数えれるのを諦めた。
お代は初回サービスにしようと思っていたけれど、流石にこれは……
これじゃあお酒のストックが尽きそうです。
「ありゃ、もう夕方じゃん。そろそろ行こうぜ」
「むぅ、もうちょっと飲みたかったがそうじゃな」
女の子は人間ではないから、良いとして(全然良くないが)、少年の方もかなりの量を飲んだはずなのに、まだまだ余裕そう。
どうなってるんだ……
「へい、マスター、御会計をお願い」
良かった、お金は払ってもらえるらしい。
「はい、えと……二人一緒で?」
「「こいつが払う」」
「は?」「え?」
「いやいや、お前のが飲んだ量多いだろ。お前が払えよ」
「いや、だってわし、お金なんてほとんどないぞ? 此処はお主が払うべきじゃろ」
……ああ、ダメなやつだわコレ。
「是非局直庁なめんな、給料なんてほとんど無いに等しいんだぞ。え? 何? お前、お金はあるの?」
「親切な人や紫からお小遣いをもらっておるが、わしはお金の価値とか知らんからな。どれくらいあるのかわからん」
「「「…………」」」
どうすっかな、おい。
「よ、よし、とりあえず。二人の有り金を全部出すぞ。でも、どうせ足りないだろうから……んと、店主、何か手伝えることとかある? 本当に申し訳ないけど、それで手を打ってもらえないかな?」
ま、まぁ、お金がないなら仕様がない……のか?
「えと……じゃあ畑の水やりと、酒樽の移動を手伝ってもらえる? それで足りない分はチャラってことで」
「ごめんな。ありがと」
そう言って少年は、また笑った。ホント、よく笑う人だ。
はぁ、此処は割り切るしかないだろう。ちょうど、人手も欲しかったし。酒樽って重いんだよね。
うん、仕方無い、仕方無いんだ。
店の外に出ると、太陽が真っ赤に染まっていた。
つまり、夕方。今日は忘れられない一日になりそうだ。
「んじゃあ、ここの水やりを頼むよ。井戸は正面から見て店の左側で、そこに如雨露もあるから」
畑と言っても、200平方米位の小さなもの。三人でやれば一時間もかからないだろう。
「ありゃ、そんなに大きくないんだね。あ、如雨露はいいや。10秒くらい、雨を降らせれば十分でしょ」
そう少年が言った。
うん? 雨? 今は見事な晴天なんだけど……
瞬間――少年の姿が変わった。
赤い線の入った青色の服、背中から2本の鰭。
そして降り始める雨。
さらに、少年からは巫山戯ている程の力。
ちょ、ちょっと待ってくれ。は? え? なんだよ……この力。
立っていることすら辛い。
強い雨。意識が飛びそうになる。
時間にしてはたった数秒。
気持ちにしては数時間。
気がつくと少年の姿は元に戻っていた。所々にできた水溜り。
「このくらいでいい?」
少年が聞いてきた。
「あ、ああ、うん。十分だよ」
なんとか答える。
なんだと言うのだ……
「何レベルにしたのじゃ?」
久しぶりに女の子が声を出した。
「100。う~ん、ちょっと頑張りすぎたわ」
――たまには良いかもね。
なんて言って少年はまた笑っていた。
不思議なことだけど、あれだけ雨が降っていたのに、何故か服は濡れていなかった。
「えと、次は酒樽の移動だっけ?」
「あ、うん、そっちも手伝ってほしいかな。一人じゃちょっと重くてね」
3人で倉庫へ移動。
ウイスキーを作るために、少しスペースが欲しいのだ。もうちょっと考えて樽をおけば良かったよ。
小さな樽でも40升。
一人ではちと、キツい。大きな奴は1t近いし。
「おお、すごいな。酒蔵とか初めてだ」
「え? これ全部お酒なのかえ?」
ごちゃごちゃしていて、少し恥ずかしい。
「んで、どの樽を何処へ動かすの?」
「えと、此処に並んでいる樽を少しづつ奥へ詰めて、スペースを作りたいんだ。一人じゃできなくてね」
「了解。んじゃあ、後は任せたよ相棒」
少年が言った。
「任されたよ、相棒」
女の子が答えた。
さらに、女の子が手を挙げると、お酒が詰まった樽が一気に動いた。
そして、樽二つ分位のスペースが。
「これでいいのか?」
女の子が聞いてきた。
頭が追いつかない。
この状況を理解しようとしてくれないのだ。
「あ、ありがとう。これで大丈夫だよ」
「他にやることはある?」
そう言って少年が尋ねてきた。
「ん、いや……これで終わりかな。ありがとう、お疲れ様」
「なんじゃ、もう終わりかえ? わしらのことなら気にしなくてもいいぞ? ほら国一つ壊滅させて欲しいとか、色々あるじゃろ?」
い、いや、十分です。ホントにこれ以上は特にないんだ。
あと、何その物騒なお願いは。
「う~ん、他にやってもらうこともないしね」
「そっか。んじゃあ、俺たちは行くとするよ。帰りはどうすればいいの?」
「ああ、倉庫を出て右手に麦畑と田んぼが見えるから、その間を真っ直ぐ進めば帰れるよ」
どこか、ボーっとして頭が働かない。
未だ夢見心地。
「了解。色々ありがと。ご馳走になったよ。おい相棒、金出せ」
「もうちょっと柔らかく言えんのか……はいよ」
「あら? 結構持っているんだな。これならもしかして足りたんじゃ……ま、いっか。マスター、お代は此処に置いていくよ。よしゃ、そんじゃ行くか」
「またな~、機会が合ったら来るよ」
二人が言った。
「ああ、また会える時を楽しみにしているよ」
多分だけれど、もうこの二人と会うことはないのだろう。
そんな気がする。
そしてその予想はきっと間違いではないと思う。
「お主、右ってわかるか? お箸を持つ方じゃぞ?」
「張り倒すぞ。てか、ここから出た後、元の場所に帰れるよな?」
「た、たぶん」
「おい、こっちを見て言いなさい」
外からはまだあの二人の声が聞こえる。
あ、名前聞かなかったな。ホント、何者なんだろうね……
漸く働き始めてくれた頭。けれども体は未だ動こうとしない。
二人の声が聞こえなくなって暫くすると――
「ご機嫌よう、黒」
紫が現れた。
「今晩は、紫」
たぶん、ずっと見ていたのだろう。そう言えば、あの女の子が紫から、お小遣いをもらっていると言っていたけれど……
「なぁ、紫。あの二人って……」
「知らない、私は知らないわ。あんな化物二人。少なくともここの幻想郷の奴ではない」
そっか。
『ここの幻想郷』……ね。
「女の方は力が強すぎて、境界を操れない。男の方は壊れすぎていて、境界を操れない。あの二人がいたら、この幻想郷はもっと変わっていたでしょうね」
「いなくて良かったか?」
「わからないわよ。そんなこと……」
紫にしては、珍しい発言だった。
さてさて、動くとしますか。
二人が置いていったお金を確認。
ありゃ?
「どうしたの? お金じゃなくて、小石だった?」
紫が笑う。
「いや、ちゃんとお金だけどさ。予想よりずっと多くて」
てか、明らかに多いぞ。あちゃー、申し訳ないことしたな……
「いいじゃない、もらって置きなさいな」
「うん、そうするよ」
結局、あの二人が何者だったのかはわからない。
頭の奥では理解しているのだと思う。けれど、答えは出ない。出してはいけない。そんな気がする。
珍しいお客さんが訪れた。
今回のお話は、たったそれだけことだったのだろう。
と、いうことで閑話ですらないオマケの話を投稿です
『前の作品のキャラの話を読みたい』とメッセージを頂いたので、書かせていただきました
メッセージありがとうございました
本編も少しずつ更新していく予定です
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