ほとんどがオリキャラ視点です
読まなくても問題は……少しだけあるかもしれません
でも、読まなくても大丈夫そうです
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では、始めます
「転生っ! 転生っ!!」
はぁ、また貴女ですか……
ここ最近、私を悩ませ続ける一つの種。
「だから何度も言っているように、私の力だけでは貴方を完全に転生させてあげることはできません。それに貴女ほどの力のある者が転生してしまうと、パワーバランスも崩れかねませんし……もう少し待っていてください」
転生させてあげたいとも、思ってはいるのですが……
「何でさ~、私はもう十分すぎるくらい待ったよ。そのことは映姫ちゃんだって、知ってるでしょ? それに、上のやつらだって少しくらいなら良いって言っていたしさ」
『ちゃん』つけで呼ぶのはやめてもらえないでしょうか? まぁ、言っても聞いてくれないことも知っていますが……
「はぁ……また、上の方々の所で暴れたのですか?」
私の肩身が狭くなる。とは言っても、この女性の位は本来ならば私よりもずっと上。たかが閻魔程度では、反論は許されない。本当はとても偉い方なはずなのですが……
「別に暴れたわけじゃないよ? ちょっと私の意見を聞いてもらっただけ」
こんな性格ですから、どうしても敬う気持ちにはなれません。それでいて仕事もでき頭も良い。
不思議な方です。
「わかりました……」
この後に書かなければいけなくなる始末書のことを考えると頭が痛い。
「本当! 転生できるの!?」
「はい、手配しておきます。しかし、転生と言っても体は用意できませんので、どのような姿で転生するかはわかりません。おそらく妖精の体に入ることとなりますが……それと、転生できる時間は一日だけです。申し訳ありませんがこれ以上は……」
本当は、ちゃんとした姿で転生させてあげたいのです。貴女がこれまで過ごしてきた時間には、それ以上の価値がありましたし。
「十分! 十分だよ!! 一日ってことは24時間だよね? いや~ありがとう映姫ちゃん!!」
目の前で本当に嬉しそうに燥ぐ女性。どうか、この転生がこの方にとって素敵な物になりますように……
――――――――
目が覚めた。
いつもと違う景色。ここは……どこ? えと、んと、確か映姫ちゃんに転生してもらって……うむ、全くわからんな!
「大ちゃん? どうしたの?」
目の前には小さな女の子。大ちゃん? なんのことだろう。
「というか、君は誰?」
「え、ええ? あ、あたいだよ? チルノだよ?」
ふむ、チルノちゃんか初めて見たかな。
種族は……妖精かな? とりあえず、柔らかそうなチルノちゃんのほっぺを摘みながら、周りの様子を確認。
「ふぁ、ふぁい!? ふぉうふぃふぁふぉふぁいひゃん!?」
おお、柔らかい、モッチモチだね~。それで、ここは……霧の湖、かな? と言うことは多分近くに紅魔館もあるはず。
チルノちゃんのほっぺから手を放す。名残惜しいけれど、しょうがないのだ。
そう言えば、今の私ってどんな格好なんだろう? 水に映った、自分の姿を見てみる。そこにはかなり幼い顔立ちで、緑色の髪をサイドテールでまとめている少女の姿。
おお、可愛いじゃん!
ま、まぁ私の元の姿には負けるかな(震え声)。
「ねぇ、チルノちゃん。黒って人知ってる?」
私が摘んでいたほっぺを、摩っているチルノちゃんに聞いた。ゴメンね、今度はもっと優しく触るよ。
「黒? あたいは知らないよ?」
そっか~知らないか~。
う~ん、どうしようかな……そもそも黒の場所って、普通には行けないよね。じゃあ、黒の行きそうな場所に行くしかないか。黒がよく行く場所って言ったら……まぁあの神社だよね。
よしっ、それじゃ行こうかな。
「あれ? 大ちゃんどっか行くの?」
私が飛び立とうとした時、チルノちゃんが聞いてきた。
「ちょっと神社に行ってくるよ」
「え? 神社ってあの怖い巫女がいる所? や、やめておいた方がいいよ。この前なんて、ちょっといたずらしただけで……」
震えてるけど、何をしたのさチルノちゃん……
「大丈夫だよ、いたずらをしに行くわけじゃないからね」
じゃあね、チルノちゃん。
また会えるといいね。
時間も限られているし、さ行こっか。ふふっ黒に会ったらなんて言おうかな~楽しみだ。
慣れない体だったせいか、かなりの時間がかかっちゃった。神社の場所も、詳しくは知らなかったし……
そして、漸く神社へ到着です。
でも、できれば春に来たかったなぁ。桜が綺麗なんだよね、ここって。
お、霊夢ちゃん見っけ。
どうやらいつも通り縁側でお茶を飲んでいるみたい。
今日も良い天気だもんね~。日向ぼっこにはちょうど良さそう。黒は……いないかな。残念。
「あら? 妖精がうちの神社に来るなんて、珍しいわね。何か用でもあるの?」
霊夢ちゃんがこちらに気づき、声をかけてきた。なるほど、私はやっぱり妖精だったか。
霊夢ちゃんは、相変わらず眠そうな目をしていた。本当に眠いのかな?
「ちょっと黒に用があってね~。霊夢ちゃんは黒がどこにいるか知らない?」
「あんた、随分と慣れ慣れしいわね……まぁ、別にどうでもいいけど。黒なら、さっきまでうちにいたわよ。次は、幽々子の所へ行くって言ってたかしら」
うへぇ、入れ違いになっちゃったのか~。残念。
幽々子ちゃんは……冥界にいるんだっけ?う~ん、ちょっと遠いな。ま、仕方がないか。
「そかそか、ありがとね霊夢ちゃん」
よしっ、飛ぶか!
「はいはい、どういたしましてって……もういないし。変な妖精」
やっと、この体にも慣れてきた。
できるだけ早く飛ぶ。速度だけなら、天狗と同じくらいは出ているんじゃないかな?
うっすらと見える雲を突き抜け、さらに上へ。そして、漸くあの長い階段が見えてきた。
むむ、これは……
「結界、かな?」
面倒だなぁ、そんな複雑なやつでもなさそうだし、いっか。
ぶっ壊そう。
どうせ直ぐに張り直せるし。
「えいっ」
術と術を繋合わせている間に、霊力(今は妖力なのかな?)を送り込む。パリンッと甲高い音がして、結界が崩れ落ちた。
よしっ進もうか。
長い階段を飛んで一気に駆け上がっていくと、半人半霊の……えと、ああ、妖夢ちゃんか。妖夢ちゃんと出会った。
「あ、コラ。妖精がこんな所に来ちゃダメでしょ!」
普通は死者しか来ないもんね、ここ。良い場所なのにな~もったいない。
さてさて、そんなことはどうでもいいのだ。
「ねぇ、妖夢ちゃん。黒は今どこにいるのかな?」
「え、何で私の名前を? って、ああ黒さんなら幽々子様の所に……「黒ならもう帰ったわよ~」あ、そうですか。帰ったそうです」
幽々子ちゃんが現れた。また、入れ違いか……黒も、もうちょっとゆっくりして行ってよ。
「じゃあ、黒は今どこにいるの?」
むぅ、日が沈み始めている。
時間が……減っていく。
「確か、紅魔館へ行くって言っていたかしら」
え~、また戻らないとじゃん。
「はぁ、ありがとね。幽々子ちゃんと妖夢ちゃん。それじゃあ私は行くよ」
う~、テンションが上がってこない。
頑張ろう。
「あれ、そう言えばお前はどうやって此処に来たんだ? 結界が……ってもういないよ。ん~んんっ! ゆ、幽々子様!! 先日、直してもらった結界が!!」
「あらあら、綺麗になくなっているわね。フフッ何者かしら? あの妖精」
紅魔館に着く頃には、すでに真夜中となっていた。今日は満月か~、ん? でもあの満月……まぁいっか。まだ、満月ではあるみたいだしね。
心が折られそうになりながらも、なんとか到着。紅魔館の門の前には美鈴ちゃんがいた。
「美鈴ちゃん、美鈴ちゃん。黒は? 黒はここにいるよね!?」
美鈴ちゃんに詰め寄る。
「え、えっと、いつも氷精と一緒にいる妖精ですよね。もう夜も遅いですし危ないですよ? あと、黒さんならすでに帰られました」
…………
「……かげんに」
「えっ? 今なんて?」
「いい加減にしろやぁあああ!!!」
――うるさっ。
耳を抑えた美鈴ちゃんの姿が見えた。
「なに? なんなの!? さっきから入れ違いばっかじゃん!! もうわざととしか思えないんだけど!!?」
なにこれ? おかしくない!?
「美鈴~、さっきから五月蝿いけど、何かあったの?」
「あ、お嬢様お散歩ですか? その、この妖精が……」
レミリアちゃんが出てきた。
「へ~、随分と元気の良い妖精ね。どう? うちで働いてみない?」
レミリアちゃんが良い笑顔で聞いてきた。
「やだよ、レミリアちゃんのお世話とか。ほら、咲夜ちゃんが心配するよ? さっさと戻りな」
それにこの体は、私の物じゃないしね。どっちにしても断るしかない。
はぁ、どうしようか……黒の家ってどこにあるんだろ?
あら? レミリアちゃんが笑顔のまま固まってる。どうしたのやら。
「フフ、フフフ……この私も随分と舐められたものね。今日はこんなにも良い月が出ているのだし――本気で殺してあげる」
「お嬢様、流石にそれは大人気ない……あ、いえ何でもありません」
なに? やるの? 今の私の機嫌は、良くないよ?
「随分と久しぶりだから、上手く手加減はできないよ? それでもやる?」
「ホント……どこまでも巫山戯た妖精ね! 実力の差を見せつけてあげる!!」
――神槍『スピア・ザ・グングニル』!
レミリアちゃんが叫んだ。
その手には真っ赤に輝く、赤い槍が。
「知ってた? 妖精ってさ、自然そのものみたいなもんなんだ。レミリアちゃんじゃあ、まだまだ自然には勝てないよ?」
ああ、そう言えば湖があったっけ。んじゃあ、ちょっとお水を借りるね。
湖から水を呼び寄せる。そして、大きな大きな龍の形に。
おお、流石は妖精だ。すごく扱いやすいよ。
「えっ……ちょ、ちょっと、何……それ? 大きすぎない?」
ああ、そう言えば吸血鬼って水が苦手なんだっけ? ゴメンね、最初に言ったけど手加減はちょっとできそうにない、かな。
ま、君達はまだまだ若いんだ。これからもっともっと強くなるよ。
だからさ、今だけは負けてくれないかな。
そして、私は水をレミリアちゃんにぶっぱなした。水の勢いはレミリアちゃんに当たった程度では止まらず、そのまま門を破壊し、紅魔館の庭を半分ほど抉ったところで漸く止まった。
黒に会えない……どうしよう。
これじゃあ、何のために我が儘を言ってまで来たのかわかんないよ……
「お、お嬢様!!」
美鈴ちゃんがレミリアちゃんの元へと向かう。大丈夫だって、流石にあのくらいじゃ死なないよ。
はぁ、このまま黒に会えないで終わっちゃうのかな?
「うわっ、なに? 何があったの? どうしてこんなに荒れてるのさ?」
後ろから声がした。
それは聞きなれた声。
でもそれが何処か懐かしくて、私の心を大きく揺さぶる。
後ろを振り返る。
そこには見慣れた姿。
「ばっ、ばっかやろうぅーーー!!」
私は黒に飛びつき、黒に抱かれたままワンワン泣いた。ああ、懐かしいなコノヤロー! ずっと会いたかったよチクショー!!
目が覚めた。
見慣れない景色。
あ、黒、黒はどこ!?
「あ、起きたんだね。おはよう妖精さん。まぁ、おはようって時間じゃないけどさ。ゴメンね、寝ちゃったみたいだったから勝手に連れてきたよ。なんか俺を探していたみたいだし」
そう言って黒はクスクスと笑った。うわぁ、懐かしい。ホンモノだよ、ホンモノがいる! って……え? 『おはようってじかんじゃない』だって?
……冷や汗が溢れ出す。こりゃあ、まずいぞ。
「黒! 今何時!?」
「ん? あと少しでちょうど12時だよ。どうかしたの」
なん……だと……?ヤバい、マジヤバい、時間がない。えとえと、なんだ? 何を話せばいいんだっけ!?
本当は、本当はもっとゆっくり、お話して、お茶を一緒に飲んで、お散歩して、お酒も飲んで、それで、それで……
どうして? なんで? どうして上手くいかないの?
……涙が止まらない。
「ちょ、ちょっと落ち着いて。どうしたのさ? って、え? 君、足が……」
自分の足を見る。
徐々に薄くなってきていた。どうやら時間らしい……
「ねぇ、黒……」
最後に一言、一言だけ。
「うん?」
「大好きだ、このばかやろぅ!!」
ポロポロと零れ落ちる涙が止まらない。
こんなの、あんまりだよ……
「……ありがとう。俺も大好きだよ……白」
ーーーっつ!! くっそ、涙、止まれ!
ほら、黒は笑ってるじゃん! 泣いてどうするんだよ!! 笑え、笑うんだ私!! 今、笑わないでいつ笑うんだよ……
「また、来るね黒!」
「また、来な白」
最後の瞬間だけは、ちゃんと笑えていたと思う。
――――――――
「ただいま~」
う~ん、上手くはいかなかったけれど、黒にも会えたし良しとしよう。あ~、疲れた。
一眠りでもしようかな。
「ちょっと待ってください。昨日から、恐ろしい量の始末書の請求が届いているのですが……貴方はっ! 何をっ! したのですかっ!!」
ありゃ、映姫ちゃんが怒ってる。
「思い出話はまた今度ね。私はちょっと寝てくるよ。ああ、始末書くらいなら後でやっておくから置いといていいよ~。んじゃ、おやすみ~」
ふふっ、今度はいつ会いに行こうかな~
その時が楽しみだ。
書いている途中でなんとなく、シンデレラを思い出しました
そう言えばシンデレラって魔法は解けても、ガラスの靴は残りますよね
あれは魔法で作られたってわけではないのでしょうか?
と、言うことで第19話でした
まさにオリキャラ無双
一度やってみたかったです
うちの主人公じゃできそうにありませんしね
レミリアさんが見事な噛ませ犬でしたが、この作品の中でも彼女は決して弱くありませんよ
むしろ強い方です
では、次話でお会いしましょう
次話も未定です
質問・感想は少しだけお待ちしております