真剣で私に恋しなさい! ~果て無き夢を追いかけて~   作:ソモ産

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第四話 ニューフェイス 後編

「それにしてもあの松永って人すごいよね、拓先輩と渡り合ってるよ」

「あぁ、何でも西で有名な武士娘らしいよ」

「大和はなんでも知ってるね!付き合って」

「何でもは知らないよ。お友達で」

 

そんなどうでもいいことを大和たちが話している間も、拓巳と燕の戦いは続いていく。

拓巳が打ち込めば、燕は受け流し。燕が打ち込めば、拓巳は受け流す。

そんな中、燕が会話を始める。

 

「ふぅ、ね。津軽くんそろそろ決着、つけない?」

「それは良い考えだ。だけどさだったら、松永さんも真面目にやらないと」

「なぁ、失敬な、私は真面目にやってるよ!」

「嘘つき。今度正式に勝負するときに勝つための情報を集めてるんでしょ?」

「へぇー?で、仮にそうだったとしてどうして私と勝負したのかな?参考までに聞きたいな」

 

今の言葉を聞き、一瞬顔に影を落とした、燕が訪ねる。その声は、周りの歓声により他の人の耳に届くことはなかったが、拓巳にはしっかりと届いた。

 

「うーん、それはね。松永さんがとっても必死で悲しそうな目をしてたからかな?」

「あはは、何それ?ま、いいや。わかった津軽くん。サービスとして()出せる全力で行ってあげる」

「ははっ!そう来なくっちゃ!松永さん俺のことはタクで良いよ」

「わかった!じゃあ、私のことは燕でお願いね」

 

笑顔で、同時に構えをとる。

互いに相手のことを認めあい、それに敬意を表して次の一撃で勝負を決めるそう決めた瞬間。

辺りの空気が一気に張り詰めた。

 

「どうやら、次で決めるみたいだな。師範代、どっちが勝つと思いますか?」

「そうだネ。あの二人の実力は拮抗してるからね。正直どっちが勝ってもおかしくはないと思うヨ」

「そうじゃな。しかし百代といい、あの二人といい将来が楽しみな若者たちがいて頼もしいの」

 

拓巳の構えは片足を前にだし姿勢を低くした攻撃的な構え。

対して燕は腰を落とした、安定感のある構え。

共に次の一撃にすべてをかけるために構える。

そして二人は同時に駆け出した。

 

「行くよ!燕、川神流八卦・崩拳!」

「こっちこそ行くよ、タク!はぁー!」

 

あたりに衝撃波が広がり、グラウンドの砂を巻き上げる。

その衝撃は周りに立つ人たちの体にズンと響き、視線をグラウンドの中心へ向ける。

皆が注目する中、徐々に視界が晴れていく

 

「い、いったいどっちが勝ったんだ?」

「わからないわ。まったく見えなかったもの。でもきっと拓兄が勝ってるわよ」

「ちょ、それだとワン子の負けになっちゃうよ!?」

「べつにいいんじゃない?ワン子にとって拓先輩はモモ先輩と同じように尊敬する人だもの。勝敗より重要視しても」

「それよりもどっちが勝ったんだよー?俺早く知りたいぜ」

 

うっすらと人影が見えてくる。

立っているのは一つで、もう一つはそれに支えられるような形になっている。

砂が完全に晴れ姿があらわになる。立っていたのは……

 

「はは、負けちゃった」

「勝者、拓巳・クリスペアー!!」

 

―――――――――――――――

 

SIDE 拓巳

 

あの決闘から数週間後、俺たちファミリーは昔から秘密基地として好き勝手改造している廃ビルの一室にいた。

本日は金曜日、ファミリーが基地に集まる金曜集会の日だ。

 

「そんで、拓先輩。先輩が議題にかけたい内容ってなんだ?俺も議題あるんだから早くしてくれよ~」

「あぁ、わかったよ。」

 

ここではこのように、ファミリーのみんなで話し合いたい事を決める場としてよく使われてる。

そして、今回俺が議題としてあげたいのは……

モモ、ワン子、翔一、大和、京、モロ、岳人の順に見て、話し出す。

 

「ファミリーに燕を誘いたいんだが、その可決を取りたい」

「「「「「「は?」」」」」」

「お、なんだよ!拓先輩も似たような議題じゃねえか。それじゃ俺も言っちまうか。俺はクリスを誘いたいと思う」

 

おお、翔一も似たような議題だったとは……

しかし、クリスか。あの子はおもしろいし俺も賛成だ!

俺たち二人から爆弾を投下された皆は、暫し硬直していた。

それからいち早く回復した大和が、翔一と俺に質問をする。

 

「なぁ二人とも、理由を聞いても良いか?」

「いいぜ!俺がクリスを誘う理由は面白い奴だからだ。あと何よりあいつと遊んだら楽しそうだし」

「拓兄は?」

「俺も翔一と似たような理由かな。燕と遊んだら楽しそうだし。それとはちょっと違うけど寂しそうだったからってのもあるかな?」

 

みんなが俺の言葉を聞い途端、頭を抱える。

あれそんなへんな事言ったかな?俺と翔一はみんなが何でそんな事をしてるのかわからず頭をひねる。

 

「まぁいいや、そんなことよりみんなはどうだ?。当然俺は二人とも、いいと思う」

 

謎の空気を振り払い翔一が多数決をとる。

まずは賛成一っと、人数が偶数だし俺は投票しないとして

 

「まぁ、タクが何で燕の事を呼び捨てにしてるのかは置いといて。私も賛成だ、燕はおもしろいしクリスはいい女だしな」

「俺様も賛成!!美人のお姉さんと可愛い娘なら大歓迎だ」

「んー、クリと松永先輩ねー……確かに仲間になったら楽しいかも、でもうーん……」

 

モモに続いて岳人が二人のファミリー入りに賛成した。ワン子は中立ってとこかな?

でも、賛成3人。なかなかいい流れでも……

 

「私は反対。ファミリーに他人をいれる必要ないよ」

「僕も反対かな。今更入ってきても気を使うし、ましてや一人先輩だし」

 

京にモロは、反対っと。まぁ二人はどちらかというと閉鎖的な感じ出し。

しょうがないかな……。さて、それじゃあ大和に聞いてみるか

 

「大和はどうだ?二人をファミリーに誘うこと」

「俺は……賛成だ。そろそろファミリーに新しい風を入れたほうがいいだろ」

「よし!賛成多数で決まりだな、まぁ一回誘ってつまんなかったら即切るってことで、な?拓先輩」

「ああ、それでどうだ?」

 

あぁ、大和すっごい京に睨まれてる。そりゃ、勘ぐるわな燕かクリスどっちかに気があるのかって

しかし翔一はこういうとこによく気が利くよな、リーダーの素質ってやつか。

だがあきらめん、俺はリーダーになる。

 

「わかった。それでいいよ」

「京がいいなら僕もいいよ」

 

とりあえず京は納得してくれたみたいだな。

モロも京の為って部分が大きかったみたいだし、納得してくれたかな

にしてもほんとモロは京のことよく見てるよな。

さて、決まったことだし早速明日あたりにメールしてみるかな

 

―――――――――――――

 

ということで、翌日燕にメールしたら詳しい話を聞きたいっていうことで、

会うことになったんだが……

 

「モモ、何でお前がいる?」

「なんだ、タク。何期待しちゃったんだ~」

「ふふ、タクは私とデートできると思って張り切っちゃったんだ?」

「ばっ、違うから!そんなんじゃねーから!ってか、勝手なこと言うなモモ」

 

燕の奴、モモにも連絡入れて、俺をからかいにきやがったな…

そりゃ、ちょっと期待しちゃいましたよ?二人きりになっちゃうのかな?とか期待しましたよ

それで何が悪い、高3男子なめんなよ!!

 

「あ、コイツ開き直った顔してるぞ」

「あはは、ごめんごめん。さてさてそれで本題だけどタク。昨日のメールってどういうこと?」

「ああ、それはな―――」

 

などと、昨日話の流れを身振り手振りを踏まえて大雑把に説明した。

他には金曜日とか休日に俺たちが何をしているのか、とかも。

 

「――――――見たいな事をしてるんだ。で、どう?燕も一緒にさ」

「うん、他のみんながいいって言ってくれてるなら是非」

「そっか!じゃ、来週の金曜日に改めてみんな紹介するよ」

「ははは、きっと燕も気に入るぞ。おもしろい奴らばっかりだからな」

 

燕もオッケーしてくれたし

すっげー、モモ楽しそうだしいい方向に向かっていきそうじゃん。

今から来週の金曜が楽しみだぜ!

 

―――――――――――――

そして金曜日、川原にて

 

「おーい、みんなちょっと集まってくれー」

 

野球をするみんなに声をかけ、俺のいるところに集まってもらった。

つか、何で俺?いや確かに燕入れようって言ったけどさ…

ま、いいや早速紹介、始めるか

 

「みんな、二人とも入るって言うから改めて自己紹介しようぜ」

「それじゃ、一番は俺様だな!俺様は島津岳人。ぜひ俺様と仲良くしてください松永先輩!!!!」

「ガクト、がっつきすぎだよ。僕は師岡卓也、二人ともよろしくお願いします」

「はい、はーい次は私よ、私は川神一子。クリ、松永先輩よろしくね」

「直江大和です。クリス、松永先輩これから一緒に遊んだりしましょうね」

 

徐々に挨拶していく中、京の番が廻ってきた。

モロはことを泡立てたりするの嫌いだから心配してなかったけど

京はとことんファミリー以外の人のことは嫌いだからな…

 

「直江京。大和の妻です。夫ともどもよろしくお願いします」

「お友達で、クリスは知ってると思うけど違うからな、松永先輩も違いますよ?妻じゃないですから」

「俺は風間翔一!このグループのリーダーだぜ!」

 

まぁ、さすがに京もそこまであからさまなことはしないか。

一応ファミリーで決めたことだし。

さて、みんなの自己紹介、終わったし俺もしとくかな?

 

「んじゃ、俺も改めて。津軽拓巳だ。二人とも、これから楽しくやっていこうぜ」

「それじゃ、私たちも自己紹介しようか。ね、クリスちゃん?」

「そうだな、じゃあ私から、クリスティアーネ・フリードリヒだ。これからよろしくお願いする。」

「はい!、松永燕です。タクに誘われたので仲間に入れさせてもらいま~す。よろしく~」

「さて、一通り終わったし遊ぶか。な、翔一?」

「拓先輩仕切んなよー。ま、いっか、よし。野球再開だ!、松永先輩は拓先輩のチームな。んでクリスが俺のチーム」

「りょーかい♪」「承知した」

 

うまくいきそうだな。ははは、楽しくなりそうだ。

さて、今日は張り切っちゃおうかなー!

よっしゃ!!今日も遊ぶぞー!!

 

―――――――――――――

 

みんなで力の限り川原で遊んだ。

後半はモモ対他のみんなで鬼ごっこしたけど、あいつ俺と燕相手のとき本気出しすぎだろ。

さすがにしんどいっての。

んで、その流れで燕とクリスの歓迎会をすることになったからだ。

場所は大和たちの寮『島津寮』。料理は焼肉だ。

そして俺はというと……

 

「さあって、ワン子、タクいくぞ!私たちならできる!」

「えぇ、お姉様!」

「ああ!」

 

ワン子、モモの二人と川神院の門の前にいた。

目的は今日の歓迎会でやる焼肉の肉の確保だ!

本当はいけないことなんだが、すみません総代、師範代。今日だけは大目に見てください。

 

「それじゃ作戦の流れを確認する」

「ああ」「うん」

「よし、まずワン子は総代と師範代を捕まえて時間稼ぎだ。その間俺たちは門の外で待機。

ワン子は接触成功したら連絡、さらにそこから道場付近まで誘導してくれ。それもできたら連絡。

俺たちは二回連絡が来たら、台所に突入し今回の目標を確保。その後ワン子に連絡し全力で島津寮へ向かういいな」

「私、責任重大ね。がんばるわ!」「当然だ、タクしくじるなよ?」

「ふん、モモこそな。それじゃあ行動開始!!」

 

しかし、やってみたかったんだよな、こういうの。

さって、今回は絶対に失敗は許されないからな。気合を入れていくぞ!

お、そんなこんなで早速ワン子が接触したみたいだな?

 

「タク、ワン子から連絡が来たぞ。行くか?」

「いやまだだ、もう一度連絡が来るのを待て」

「わかった。ワン子頼むぞ…」

「きたっ!行くぞモモ!」

「わかってる!」

 

ワン子から二度目の連絡が来てすぐ俺とモモは走り出した。

目指すは台所の冷蔵庫一点!全力で行くぞ!

数十秒たたず台所に到着し、俺は中を覗き込む。

 

「クリア!モモ、目標を確保は?」

「もう確保した!さっさと行くぞ!」

「了解、ワン子連絡した。目的達成、撤退する」

 

そして、一息つかずに再び全力で島津寮に向かう。

目標だった肉と野菜は、俺とモモ二人分担して運んでいる。

ワン子とはあらかじめ決めていた待ち合わせ場所で落ち合うとして持ってきたものを確認してるか

 

「なぁ、タク。聞いてもいいか?」

「ん?なにをだ、モモ」

「どうして燕をファミリーに入れようと思ったんだ?」

 

確認を始めたらモモが話しかけてきた。

どうしてか、確かに何でだろうな?そういえば特に何も考えて無かったかも

 

「んーそうだな…あの時行ったこと以外はないかな。」

「ふーん」

「どうして、そんなこと聞くんだ?」

「いや、なんでもない。気にするな。お、わん子も来たし。そろそろ行くぞ」

 

モモの奴なんか変なもんでも食べたか?

急におかしなこと言いやがって。ま、いいかモモの言うとおりワン子も来たし行くか

 

「さて、おーい誰かいないかー」

「おーい、肉もって来たぞー」

「野菜もちゃんと持ってきたわよ」

 

無事に島津寮に到着。後が恐いけど今はそんなこと忘れて楽しむか!

ちなみに、ここ島津寮は大和、クリス、翔一、京が生活する寮だ。

あとここの寮母さんはなんと岳人の母親なんだ。つくづくファミリーに縁のある寮だな。

 

「お!来たな、野菜と肉は台所に持っていって京が切ってもらってきてくれ」

「りょーかい。ワン子行くぞー。そんじゃ、火の番は男共頼んだぞー」

「おーう」

 

さて、それじゃ大和たちと火の準備するかなっと。

ん?なにやら視線を感じる。しかもなかなか強い気だな……

 

「よっと、なぁ大和?今この寮にいるのって俺たちファミリーだけ?」

「ん?いや、たしか一年生の女の子が一人いるはずだけど。」

「そうなんだ、なぁその子も呼ばない?」

 

一年生の女の子ね……この気がその子のだったらちょっと気なるかも……

それにすっごい来たそうな視線だ、せっかくだしいいよね

 

「お!それいいな、歓迎会だし。そんじゃ拓先輩頼んだ!」

「ああ、俺たち準備してるからさ。台所行って京に許可と場所を教えてもらってね」

「はぁ、おまえらな……わかったよ、言いだしっぺだし行ってくるよ」

 

ちゅうことで、京に二階へ上がる許可をもらいその一年生の部屋を聞いてきたわけだ。

ここが、その子の部屋だな、よしでは早速。

 

「おーい、ちょっといいかな?」

「は、はぃ!!な、な、なんでしょうか!?」

 

やっぱりこの子だったか、さっきの気は。

それにしても、まさかただノックしただけでここまで嫌な顔されるとは、

ちょっとショックなんだが……。へこむぞ、俺

あっ、そりゃしらない奴が来たら警戒するよねとりあえず自己紹介するか

 

「あ、急にごめんね。俺は川神学園3年の津軽拓巳っていうんだ、よろしくね。」

「こ、ここここちらこそよろしくお願いしますっ!!」

『おおーすごいぜ、まゆっち!三年の先輩がまゆっちに会いにわざわざ部屋まで来てくれたぜー』

「ですね、松風。何か用なんでしょうか?」

『たぶんそうだな。だけどその前に、まゆっちも自己紹介だ、いけー』

「はい!松風。わ、わわわ私は黛由紀江といいます!!!ここここちらこそよろしくお願いします」

 

おぅ……、なかなかキャラが濃いな。まさかストラップと会話するとは。

そしていかんせん顔が恐い!すっごく恐い。でも面白そうな子だな。

おっと、そういえば本題忘れてた

 

「うん、よろしくね!それで本題なんだけど今から下で歓迎会をするんだよ。んで黛さんもどうかな?一緒に。」

「ままま松風!?私がパーティに呼ばれてますよ!?こういうときはどうすればいいんですか!?」

『まゆっち、そんなときは素直にハイ!って言っちまえばいいんだよ』

「は、はハイ!!ぜひ何でもさせていただくので参加させてください!!!!!!!」

『やったぜ、まゆっち!自然な流れで参加を取り付けたぜ。」

「よし、じゃ下にいこ。そろそろ始めるからさ」

「はい!!」

はぁ、なんかこの子と話すの大変そうだな……

でも、すっごく面白いしこの子もファミリーに入れたいなー

これからどんどん楽しくなりそうだな!学校もファミリーも

それより、今は焼肉だ焼肉!さぁー食うぞー

 




はい
予定より時間がかかりましたが無事投稿しました。
しかし、話を重ねるごとに自分の文章力が落ちている気がする……

それで、前回から原作から大きくそれて燕をクリスと同時期に転校させてみました。
どうでしょう?さらにファミリーに入れるという、思い付きを実行し……
はたしてうまくいくのか……

乞うご期待

あと、読みづらいー、とか、こうしてほしいよーなどがあったら感想のほうにお願いします
特に、キャラの雰囲気が全然自信がないので皆さんが感じたことを書いてくれると幸いです
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