INFINITE Be The One!!!   作:テントウムシ!!!

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仮面ライダービルドであり、天っ才物理学者の兎野春万は前回、忍者とコミックのベストマッチでスマッシュを撃破。中からまたしても銀髪の少女が出てきたり、コブラ野郎改め『ブラッドスターク』がなんか意味有りげに去っていったりとハチャメチャな一日となった。
遂に俺達は、世界を巻き込んだ陰謀に飲み込まれていくのであった!!!
「何カッコつけた言い回ししてるだか、これだから頭いい奴ってのは、とりあえず第16話、見ろや!!!」
おい、ダリル!!!人の台詞を取るな!!!



第16話:再会の教師

虚Side

学園に帰ってから、保健室に銀髪の少女を預けに行きました。気がつく気配のない少女に一抹の不安を感じましたが、一応息はあるようなので良かったです。今は保健室のベッドに寝かせています。

帰る途中、兎野君から起きたことを聞きましたが、何故ブラッドスタークはフルボトルを狙っているのか。

そして謎の敵、《インフィニット・スマッシュ》とは一体何なのか。色々と気になることがあります。

彼曰く、文化祭の時に襲ってきたのもそのスマッシュだったそうですが、最初に戦った時は今回と同じような銀髪の少女が中から出てきたそうですが、2体目からは出てこなかったようです。彼はそこにも引っかかっているようです。

 

「やっぱりこのフルボトルになんか関係してるのかな?というかなんでフルボトル?」

 

「何故でしょうかね?やはりスマッシュというのにも関わっているのでしょうか?」

 

「どうだろうな。フルボトルっていうのも未だ謎の代物だしな」

 

「自分で作っておきながらですか?」

 

「そう言われてもな〜、肝心のそこの記憶がないってのが困る。ただこれを作れって俺の頭が言ってくるんだから、俺の記憶に関係してる代物だし」

 

「そういえば記憶喪失でしたね」

 

「そこ忘れてたの!!!」

 

彼の普段の調子を見ていたら、そういう事も忘れてしまいがちですが、本当はちゃんと覚えています。

それよりも私はこれからの事に不安を覚えていました。

 

「・・・これからも、スマッシュというのは襲ってくるのでしょう

か?」

 

「無視ですか。・・・ただまぁ襲ってくるだろうな。とりあえずブラッドスタークを倒さない限り。いや、アイツの後ろにもまだ居るだろうからな」

 

「そう、ですか。」

 

私が感じる一抹の不安は、戦うことで貴方が傷ついていくことなのですが、その事には彼は気づかないようです。

 

「もし、スマッシュが人体実験で生まれた化け物であれば、よりやらないといけないからな。より一層、ビルドの実験を積まないとな。」

 

「怪我をしてまでですか?貴方は自分の命とビルド、どっちが大切だと思ってるのですか。」

 

私はそう尋ねてしまった。彼はビルドに対して並々ならない思いがあるのは、いつも見ていて分かります。しかし、文化祭の時のようにまた倒れて、今回も所々傷を負って、見ていて痛々しく感じてしまいました。

普通、私と同い年の男の子が何かの陰謀に巻き込まれて命の危険に晒されているなど思いたくもありませんが、これが現実なのです。ですから、せめて、自分の命くらい大事に、そう思っていたのですが・・・。

 

「何言ってんの、もちろんビルドに決まってんだろ。」

 

彼は当たり前のように平然とそう答えました。

 

「即答、ですか。というか自分の命と比べて即答しますか。」

 

「当たり前だろ。科学の進歩は多くの人を助けることが出来るんだからな。俺一人の命と比べる必要なんてない」

 

「は?」

 

この人は、自分の命を一体なんだと思っているのですか。私は久々に本気で怒りそうになりました。

 

「な、なんだよ。なんでそんなに怒ってるんだ?」

 

「怒りますよ。この世界に命よりも大事なものがありますか!!!もっと自分を大事にしてください!!!」

 

「え、あ、おう。な、なんかすいません。」

 

本当にこの人は、一体何を考えているのですか。おかしいにも程があります。何故私はこんなにもムキになっているのでしょうか。少しおかしくなってしまいましたかね。私らしくありませんね。

 

「・・・・・・」

 

「えっと、どうした?」

 

「へ?い、いえ、なんでもありません。兎に角、自分の体は大事にしてくださいね。一度やられているのですから」

 

これ以上言っても意味はないと思い、今回は切り上げることにしました。

 

「いや、あの時はちょっと油断してただけだし〜。」

 

「い・い・で・す・か?」

 

「は、はい」

 

「ごめんね二人とも。遅くなっちゃったね〜。あとは私が見ておくから早く寮に戻りなさい。」

 

「了解でーす。さぁ、寝る前に研究しないとな〜。」

 

逆にまだするんですね。そこに驚きです。本当に兎野君は研究バカですね。

 

 

 

 

 

次の日、昨日の少女の様子を見に保健室へと行くと、兎野君が何故かヘッドロックされてました。何故?

 

「失礼します。って何しているんですか?急にドMに目覚めたんですか?」

 

「い、いや違っ、って痛い痛い。HA☆NA☆SE!!!」

 

「ここは何処だ!!!貴様は何者だ!!!」

 

銀髪の少女は気が動転しているというよりかは、何が起きたかよく分かっていないようでした。その為に現状確認を優先するために尋問のようなことをしているようでした。

 

「私の名前は布仏虚と言います。ここはIS学園です。貴方の名前は?」

 

「私はドイツ軍人、ラウラ・ボーデヴィッヒ少佐である。ここがあのIS学園だと言うのか?おかしい、私はドイツにいたはずだ」

 

ドイツ軍人?何故そのような方がスマッシュというのになっていたのでしょう。ドイツから連れてこられたということなのでしょうか?

 

「っだー。やっと離れた。お前は怪物に変身させられてたんだよ。ちゃんと話し聞けよな。それでとりあえずなんか覚えてることあるか?」

 

「怪物?何を言っているのだ貴様。それよりもここには教官いるのではないか?」

 

「はぁ?教官?誰だそれ?ダメだ布仏、話が通じない」

 

「・・・とりあえず貴方はドイツにいたのですよね」

 

「そうだ。ドイツにて任務に当たっていた。それよりも教官はいるのか?」

 

任務?ということは軍の任務中にスマッシュにさせられたということでしょうか?しかし、それではどうやってドイツからこの日本へ来たのでしょうか?

 

「いやだから、教官って誰?」

 

「それはもちろん・・・」

 

とそこでドアが開き、ファルティナ先生と織斑先生が入ってきました。織斑先生は何処か神妙な面持ちでしたが、大丈夫でしょうか?

 

「失礼する。やはり、ラウラなのか?」

 

「〜〜〜。はっ、お久しぶりです教官。」

 

「え?え?えーーーー!!!」

 

ボーデヴィッヒさんの教官は織斑先生であるようです。正直驚きました。ですが、思い出してみると、織斑先生は去年ドイツへ指導目的で旅立っていたと更識家で話されていた記憶があったような。

 

「何故ラウラがここに。兎野、布仏、昨日起きたことを説明してもらおうか。」

 

「分かりました」

 

私は昨日起きたことを織斑先生に話しました。戦闘の末、兎野君がボーデヴィッヒさんを助け、ここへ運んだということを伝えると私たち対し、織斑先生が頭を下げて感謝してきました。

かなり衝撃的な光景だったので私も戸惑いました。

 

「二人共ありがとう。私の指導生が世話になった。ところでラウラ、何か覚えていることはあるか?」

 

「い、いえ。私は任務に当たっていたら、いつの間にかここに。教官、私に一体何が起きたのですか?」

 

スマッシュになっていた記憶は無くなるということですか。厄介ですね。証拠隠滅も完璧にしているということでしょうか。どうやってスマッシュになったのかもこれでは分かりませんね。

 

「何も覚えていないってことか。困ったな。・・・そうだ、コブラ野郎は見たか?」

 

「コブラ野郎?いや、私は何も・・・。そうだ!記憶が飛ぶ前に、マスク姿の奴が現れたことは覚えいるぞ。だがコブラではなかったぞ」

 

これは有力な情報です。これによって、コブラとは別口から探れるかもしれません。

 

「どんな奴だった?覚えているか?」

 

「んーーーー。そう、『コウモリ』のようなマークがあったな」

 

「コウモリ?一体どういうことだ?」

 

「・・・敵はコブラ男だけではないということか。フン、誰だっていい、私の教え子に手を出したツケきちんとは払って貰うとしよう」

 

何故か織斑先生の周りからとてつもない殺気が出ています。ボーデヴィッヒさんが怯えてますよ。目はキラキラしてますが。

それにしても、ドイツですか。調べてみる価値はありそうですね。兎野君は先程から何か考え込んでいるようですが、どうしたのでしょうか。

 

今日はこれで終わりました。これ以上の情報をボーデヴィッヒさんからは引き出せそうに無いからです。

ボーデヴィッヒさんに関しては、体調が万全に回復したのち、きちんとした所で検査した後、織斑先生が責任もってドイツに送るそうです。

今回の事件により私たちは本格的に黒い陰謀に巻き込まれてしまったようです。

虚Sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???Side

 

「はぁ、『スターク』は面倒を起こしますね。また新しいのをスマッシュにしないといけないじゃないですか。しかし、面倒ですがこれも全て◾️様のため、それでは」

 

銀髪をたなびかせながら、目を閉じたままの少女は右手に銃型の変身装置《トランスチームガン》を片手に、左手にはコウモリの絵が着いた薄紫色のフルボトルを振り、トランスチームガンへと挿し込んだ。

 

【Bat】

 

「蒸血」

 

冷えた様な声でそう言うと、まるで血が沸騰し、蒸発するような濃く覆われた煙をトランスチームガンから自身の左から右に振り抜きながら吐き出した。

 

【MIST・MATCH!!!】

 

【Bat!Ba、Bat!!!Fire!!!】

 

『さぁ、行こうか』

 

その煙の中から現れたのは黒く不気味に光るコウモリスーツの人物であった。

その名は『ナイトローグ』

 


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