INFINITE Be The One!!!   作:テントウムシ!!!

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仮面ライダービルドであり、天っ才物理学者の兎野春万は、前回ファルティナ先生に俺の抱える悩みと向き合わせてくれたりと、また一つビルドとして、兎野春万として成長することが出来た。
「前回はシリアスっぽさしか出していないですよね。ナレーションすらもやらない始末・・・」
そ、それは・・・。とりあえず置いとこう!!!
さてさて今回からなんかまた始まるみたいだ。どうなる第21話!!!


第21話:生徒会長、降臨(満を持して)!!!

春万Side

布仏に会い、俺の戦うことへの決意を伝えると、

 

「はぁ、本当にあなたという人は勝手です。クス、でもそれでこそが兎野君なのでしょうね。・・・分かりましたよ。私では貴方と一緒には戦うことは出来ませんが、私のできることを精一杯やりますね。それと、心配を掛けさせてしまいごめんなさい」

 

後で気づいたが傍から見ると俺達は仲違いをしていたようだ。結局、お互いがお互いを心配し合って、お互い悩んで、お互い凹んでいたようだ。気づいてみると馬鹿らしかった。そこに気づいた時には、二人で笑ってしまった。その時の布仏の笑顔に妙にドキッときたのは内緒だ。

 

 

あれから数日、これまで通り俺達はフルボトルの研究をしている。

そして今日、新たに真っ赤なフルボトル:消防車フルボトルが完成した。未だベストマッチは発見していないが、着実に研究は進んで行っている。だが、俺には新たに見つけなければならないものが出来た。

『パンドラパネル』。

スタークが言っていた探し物のようだが、それが一体どんなものなのかがまず掴めていない。しかし奴らの手に渡しては行けないものであることは分かる。

スマッシュと戦いつつ、スマッシュの研究と、スタークやナイトローグ達のことも掴まないといけないため、現在かなり忙しい。

来月は二年生の修学旅行に、体育祭などまだまだ行事が残っているようだが、本格的に時間が足りなくなってきてしまった。

一度、織斑先生や学園長に話す必要があるようだ。このことは布仏には言っているのだが、学園に簡単にスタークが入ってきた以上、他の人達には話さない方が良いだろう。

疑う訳では無いが、もしかしたら学園内に奴らのスパイが紛れ込んでいるかもしれない為に、迂闊な行動は避けることに決めた。

 

「よ!二人共。仲直りしたようだな」

 

「ダリルか、見ての通りだ。今日はどうした?」

 

「そうそう、オレのISがそろそろ出来上がるって言われてな。近々アメリカに戻ることになったんだよ」

 

「それだけ?」

 

「うん、それだけ」

 

「・・・・・・・」

 

俺達は無言で研究に戻った。

 

「反応無しかよ!!!」

 

「それにどう反応すればいいのですか?」

 

「暇なら部活行け」

 

「えー、いいじゃねぇかよ。そのISでよ、今度模擬戦やろうぜ」

 

「はいはい、気が乗ればな。さてと、それよりも新しく出来た消防車のベストマッチ探さないとな」

 

そう始めようとしていた時、フルボトル生成マシンから新しくフルボトルが出来る音が鳴り響いた。

 

「へ!マジか!!!さてさて今回は・・・やっほー3個出来てる〜!!!」

 

「そうですか。それでなんのフルボトルが出来たのですか?」

 

「えーと、掃除機か?それと・・・まぁとりあえず挿してみれば分かるだろ」

 

そう言い、俺はビルドドライバーを取り出しパソコンに繋げた。

 

「さてと、それじゃあこいつらから」

 

【ライオン】

 

【消防車】

 

【Are you ready?】

 

「ベストマッチじゃないか。変身」

 

トライアルフォームになり動きを確認する。消防車側の握力や能力確認を行う。

左腕には《マルチデリュージガン》という放水銃が付いている。これには高圧放水は勿論、消化剤や、火炎放射までも可能とした高性能遠距離武装が施されている。更に《BLDエマージェンシーグローブ》には応急手当用品や搬送用の防護フィルムも収納されている。

これを用いることでスマッシュとの戦闘中に火事や要救助者の手当も同時にこなすことが出来るためかなり実践的かつかなり使い勝手の良いフォームとなっている。

 

「これはまた便利ですね」

 

「それじゃあ次いってみるか」

 

そうして俺は消防車フルボトルを抜き、新たに出来た水色のフルボトルを挿し込んだ。

 

【オバケ】

 

【掃除機】

 

「これもか。いいと思ったんだけどな〜。ビルドアップ」

 

またしてもベストマッチにはならずトライアルフォームになった。

まずオバケにはものをすり抜ける能力があった。頭部の《ゴーストヘッドモジュール》から壁などの構造を分析する能力があり、これによりあらゆるものを透過して進むことが出来る。

掃除機の能力は、左腕に《ロングレンジクリーナー》という強化掃除機が付いている。この掃除機は吸引力が凄まじく、周囲のあらゆる物体を吸い込むことが出来る。それにより水や炎なども吸い込むことが出来る。

ベストマッチとはいかないが、充分戦闘に使えるだろう。

 

「オバケと掃除機・・・プフ、フフフ」

 

「ん?どうした布仏?ツボった?」

 

「だ、だって、フフ、アハハ」

 

「・・・あーー、ゴーストバスターズか!!!」

 

「ゴースト、バスターズ?何それ」

 

「フフフ、知らないのですか?とてもユニークで面白い映画ですよ」

 

「へー、映画か・・・。見てみよっかな」

 

「それじゃあ、今度一緒に見ようぜwww」

 

「ほぅ、それは中々面白そうだな。儂(私)も興味があるな」

 

すると突如ドアから知らない声がした。振り向くとそこには紫がかった長髪の超美人な女性がいた。

 

「え!」

 

「うぉわ!!!」

 

「えっと、どちら様?」

 

「そういえば御主とは初めてだったな」

 

「お、お前なぁー」

 

ダリルが珍しくワナワナと狼狽えている。布仏は目を見開いて驚いているようだ。一応制服を着ているため、学生であることは確かだが、この人はそんなに驚く人なのだろうか?

 

「う、兎野君、彼女はこの学園の生徒会長ですよ」

 

「生徒会長?それって偉いのか?」

 

「フフ、勿論だぞ。この学園において生徒会長とは学園長に次いでの権力の持ち主であり、この学園にて最強の称号でもあるのだ」

 

「へー、最強か・・・。それでその生徒会長が一体どういった要件で?」

 

「要件の前にだ、ちゃんと名乗っておかなければな。儂の名はスカイナ=セタンス。IS学園3年、生徒会長でありアイルランドの国家代表だ。よろしく頼むぞ勇士」

 

「国家、代表だって・・・」

 

正直、驚いた。IS学園では国家代表候補生ならダリルを始めとして1年生から3年生に至るまで、学年に5人ほどいる。ダリルはその中でも学年で一番の実力者であるが、まさかここに学園最強の人間が国家代表であるとは思わなかった。

 

「それで、その国家代表様はどういった要件で俺の所に?」

 

「要件を言っていなかったな。要件と言うよりは礼を言いに来たのだ」

 

「礼?」

 

「キャノンボール・ファストの時、儂は要人の警護についていたために、あの化け物達へ武力介入を行えなかった。生徒の長として生徒を守ることが出来なかった。それを御主がやり遂げてくれた。それの感謝を言いにだ。ありがとう」

 

「・・・フッ、別に構いませんよ。俺のやるべき事だったんですから」

 

「そうか。儂も次に襲撃してきた時は全力で相手をさせてもらうしよう。奴らにはしっかりと礼を返さねばな」

 

「それはそうと、生徒会長さん。俺と模擬戦しませんか?」

 

「ちょ、兎野君!!!何を言っているのですか!!!彼女は『ブリュンヒルデの再来』とまで言われるほどの実力者ですよ」

 

スカイナ=セタンス。

彼女は15歳で国家代表候補生となりその次の年には国家代表にまで登りつめた実力者である。かのブリュンヒルデ、織斑千冬とは一度だけ戦い、引き分けたという実績を持っている。

彼女の持つIS《ゲイ=ボルク》は、あのアルスターの戦士:クーフーリンが持っていたとされる武器名を型取り、武装も紅い槍を二本携え、圧倒的な実力を持ち、次のモンドグロッソにてアリーシャ・ジョセフスタを抑えて、一番の注目を集めている。他のIS大会にて、ノーダメージ勝利などを納めたために、ついた渾名が『ブリュンヒルデの再来』である。

これほどの人間と戦うことはビルドにとっても最高の実験となるだろう。だからこそやりたい。

 

「ビルドにとっての最高の実験になるからさ。それで、どうでしょうか?」

 

「フフ、ハハハ。中々愉快な奴よのぅ。今日は礼も兼ねてお話をしに来ただけだったのだが、面白い。良かろう。力を示せ、このスカイナにな」

 

「マジかよ。こいつ生徒会長に喧嘩売ったわ」

 

「人のこと言えないですよねダリル」

 

「ふ、ふーんだ」

 

このダリル、入学して1ヶ月でスカイナに喧嘩を売り、15分でやられたのだった。一応、この学園でスカイナと戦い5分以上立っていられた奴はダリル以外だと同じ生徒会メンバーに2人のみである。

 

「それじゃあ、いつやりますか?」

 

「今からと言いたいが、まだ仕事が残っていてな。明日の放課後やるとしよう。待っているぞ」

 

そう言い終わると出ていった生徒会長。すると後ろからとても苦い顔をしている布仏がいた。

 

「貴方という人は本当にもう」

 

「すまんすまん。それじゃあ、明日に向けて実験しないとな!!!」

 

「はぁ、仕方ありませんね。それにビルドならもしかするとですしね」

 

「そうそう、少しでも経験値を上げていかないと、スタークやナイトローグには勝てないしな。それじゃあやるか!!!」

 

「はい!とりあえず使うフルボトルと戦略を考えないといけませんね」

 

こうして俺達は、打倒生徒会長に向けて動き出した。

本音を言えば、少しでも戦いハザードレベルというのを上げ、奴らを倒すための力を手に入れることが目的だ。

奴らと対等以上に戦うにはハザードレベルの上昇が不可欠であることは研究から分かった。

今以上に強くなる為にもより一層研究に励む俺であった。

 

 

 

 

 

 


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