INFINITE Be The One!!!   作:テントウムシ!!!

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仮面ライダービルドであり、天才物理学者の兎野春万は前回、ダリルのヘル・ハウンドに苦戦を強いられるも、最強の海賊と電車の見事なベストマッチで倒すのであった。
今回もやっぱり俺ってば天才だな〜。
特にこの海賊ハッシャー。これを考えた俺を褒めてやりたくなくな。
「あの、春万君。口を開かずに手を動かしてくれませんか?貴方がやったのですから、ちゃんと元通り以上までに整備して下さい。ほら、ダリルなんかそこでいじけちゃってるんですよ!!!」
あ、はい、すいません。
それじゃあ気を取り直して、第31話どうぞ。


第31話:生徒会での一幕

虚Side

模擬戦から数日、私達は今、机でパソコン画面と対峙していました。

そのパソコンの隣には山のような資料が佇んでおります。

学園の主な運営は生徒会が行うため、その為のイベント作成や予算管理なども行わなければならないので、正直ブラック企業です。

春万君も口から魂が抜け始め、ひな先輩は既に頭から湯気が立ち上っていました。

 

「グヌヌヌヌ、何故こんなに仕事があるんだーーー!」

 

「けん、きゅう、したい・・・」

 

二人とも余りの仕事量に嘆き始めました。

私も正直この量の仕事が、我々生徒会に回ってくるとは思いませんでした。

スカイナ会長はデスクワークを苦手としているために、肉体労働の方にかり出ています。肉体労働というのは、部活動への助っ人などです。

ジブリア先輩は黙々と仕事をしています。

多分ですが、私達が入るまではジブリア先輩だけでデスクワークを回していたのだと思います。

 

「にしても、なんでこんなに仕事あるんだ?」

 

「体育祭が無くなったからでしょ〜。まぁ、仕方なかったんだけどね〜。最後の体育祭くらいやらせて欲しかったな〜」

 

体育祭が無くなった理由は、10月に行われたキャノンボール・ファストが原因でした。

スマッシュの襲撃を受け、本格的に警備に問題があると考えた為、外部の人間を学園内に入れることを危険視した結果、学園警備を厳重にし、問題を完全に解決するまでは催し物を控えるというお達しが上の方から来てしまいました。

仕事が増えたのも、体育祭が無くなったための事後処理や生徒がその事に対して不満を申してきたので、それの対応と新たな催し物の企画案の考える事等、まだまだ仕事があります。

キャノンボールの件を聴いた時は春万君は顔を少し苦くしていましたが、私と目を合わせた時に吹っ切れたような顔をしていました。

もう心配は必要なくて良かったです。

 

「とりあえずデスクワークはキリのいいところまでで、体育祭の代理案を考えるぞ」

 

「ひなた〜、そんなこと言ったて、もう12月入っちゃったし〜、あと何があるの〜?」

 

「私にそう言われても知るかー!!!・・・・・お、おい後輩!!!なんかないのか」

 

最早ひな先輩は完全に考えることを放棄しています。

その上無茶振りです。ダメダメ上司で困りますね。

 

「無茶振りしないで下さい。それに無くなったならもういいじゃないですか」

 

「そうはいきませんよ。生徒の要望に応えるのも生徒会の務めですから。それに、3年の先輩方は最後の行事もせずに送り出す訳にはいきません。ちゃんと思い出に残る何かを考えましょう」

 

「布仏は真面目だな。後輩も見習ってとけ」

 

「いや、虚も後輩でしょ!!!」

 

 

 

 

それからなんだかんだと時間が過ぎてゆき、ホワイトボードに幾つかの案を出しました。そこから実現可能か案を練り直し、予算等の問題をまとめ、ようやく代理案が決まりました。

 

「それじゃ、この『クリスマス会』ってので良いな?ってかクリスマス会って餓鬼かよ」

 

「いいじゃない〜。女の子はこういうので盛り上がるしね〜。よし、気合い入れてやろう〜!!!」

 

「・・・まぁ、しょうがないから付き合ってやるか」

 

ジブリア先輩はとてもやる気のようですね。

ひな先輩は俗に言うツンデレというのでしょうね。可愛いらしいです。

私も昔、お嬢様達とひっそりやったことがありますが、学園全体で行うことに凄く興味が惹かれます。私も女子ですし・・・。

ただ一人、その場の勢いに着いて行けてない人がいます。

 

「なぁなぁ、クリスマス会って何やるの?知らないんだけど・・・」

 

春万君はそういうイベント事にはかなり疎いのは、今に始まったことではありませんし、多分、記憶を失う前も研究しかしていなさそうでした。

 

「クリスマスは分かりますよね?それを大きくしたイベントと捉えればいいと思いますよ」

 

そう言われても、頭に?マークをひたすら浮かべていましたが、そこら辺はイベントの準備をしていれば分かるでしょう。

しかし、学園全体で行うとしても中身をどうするかは生徒達の要望があった方が分かりやすそうですね。

その事を先輩方に進言してみたところ、

 

「んー、それなら各学年の担任の先生にクラスごとでどんなことをやりたいかを決めた方がいいかな〜。そうだ!せっかくだからクリスマスプレゼントも用意しましょ〜!!!」

 

「待て待て、そんな予算あるのか?」

 

「計算してみましょう。少し待っていてください。・・・・・・・あるにはありますが、もう少し予算が貰えればマグカップ辺りは大丈夫そうですよ。約一人あたり500円前後と言ったところですね」

 

「よし、それなら学園長と相談して引き出すぞ。ジブリア、お得意の交渉術で奪ってこい」

 

「おっけ〜!!!任せて〜」

 

ひな先輩がとても悪どい顔をしながらジブリア先輩に頼んでいました。

ジブリア先輩も、このクリスマス会にやる気を出しているので、二つ返事で了承していました。

ジブリア先輩は学園で屈指の交渉術を持っており、IS委員会との交渉話がある際は必ず同行する程、交渉に長けています。

そんな方が学園長に、ですか・・・。

正直、交渉の際は絶対に会いたくないですね。

 

 

それから更に時間が進み、既に時間は20時を越えていました。

残った事務仕事を片付けを漸く終わらせることが出来ました。

 

「疲れたー!!!なんか喉乾いたな。おい後輩!お茶」

 

「それなら私がやります」

 

春万君の場合、コーヒーは普通に入れるのですが、何故か激甘のコーヒーであったり、紅茶も激甘になっていたりと、兎に角、春万君に任せるのは危険なので私がそそくさとお茶を入れに行きました。

 

(茶葉は・・・紅茶しかないようですね。休みの日に茶葉を買っておきましょうか)

 

私はお嬢様に出す時と同じようにお茶を入れて、皆さんに渡しました。

渡された人達は静かに紅茶を飲み始めたのですが・・・。

 

「・・・・・・・・美味っ!」

 

先ず声を上げたのは春万君でした。

その後に、先輩達も固まっていたのですが、直ぐに意識を取り戻したのか、私の方を驚く様な目見ていました。

 

「お、お前・・・な、なんだこれ?ホントにあの紅茶?」

 

「え、えぇ。置いてあった茶葉を使っただけですが・・・」

 

「これは、凄い才能持った子が入ってきたものだわ〜!!!本当に美味しいわ〜。もっと早く飲みたかったな〜!!!」

 

「よ、よし。布仏!!!お前をお茶入れに任命決定!!!異論はなし!!!」

 

私の役職が会計件お茶入れ係になりました。

紅茶を飲み終わったあと、今日の仕事は終わりということで解散となりました。

明日からまた忙しくなりそうですね。

虚Sideout

 

「あれ?儂の出番は?無いのか?」

 

出番が全く無かったスカイナであった。

今日もIS学園は平和です。

 


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