INFINITE Be The One!!!   作:テントウムシ!!!

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仮面ライダービルドであり、天才物理学者の
「なぁなぁ春万〜!!!」
ダリル、今ナレーション中だから。空気読め!!!
「テスト、どうだった?」
テスト?それがどうしたよ。ついこの間終わったでしょうが。
「オレさ、赤点ギリギリだったのよね」
「ダリル、こんな所に来る前に勉強しなさい」
「虚〜!そんなこと言わないでさー。てかお前らはどうだったんだよ!!!」
春万:満点
虚:満点
「この裏切り者共めーーー!!!」
さてと、こんなダリルは無視して、第32話どうぞ!!!


第32話:クリスマス会への準備

春万Side

俺達は朝のホームルームを使って昨日のイベント情報をクラスの皆に報告した。

 

「ということで、生徒会主催でクリスマス会を行うことになりました。奮って参加してくれ」

 

「春万君、説明が適当過ぎです。もう少しわかりやすく言ってください」

 

虚に怒られてしまった。

少しめんどくさいが、ちゃんとクラスの皆に分かりやすいように要約して説明をした。

 

「ハイハイ、えぇー、クリスマス会の内容を要約すると、クリスマスの前日に体育祭代わりの大会を開きます。上位入賞者には豪華景品をプレゼントー。参加は自由なだから、奮って参加してくれ。以上」

 

「あ、あのー、質問いいかな?」

 

フワッとした様な少女が手を挙げて質問してきた。

 

「どうぞ」

 

「えっとー、豪華景品って具体的になんですか?」

 

その質問は予想していたので、虚が冷静に対応してくれた。

 

「詳細などは本番のお楽しみですが、一つ挙げるとすれば『来年から食堂でのデザート無料券1年分』などですかね」

 

皆の求めているものなどお見通しです、と言わんばかりの笑みで質問に答えた。

それを聞いたクラスメイト達の目が一瞬にして餌を狙う獣の獰猛な目へと変わった。

 

「「「よっしゃーーーーやるわよーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!」」」

 

最早女子高生の本気をその場で感じた俺であった。

と言うよりも、それほどデザート券が欲しいのか?

かく言う俺も欲しいのだが、今回生徒会メンバーは運営に全神経を注ぐために参加を封じられた。

元々、生徒会メンバーは最強軍団の塊なので、このイベントに参加する訳には行かないそうだ。

先輩達の為の思い出作りイベントの筈なのだが・・・。

まぁ、細かいことは気にしない気にしない。

 

「はいはい!大会ってISバトルをやるってこと?」

 

「いいえ、その内容を生徒の皆さんに考えてもらいたいのです。今日から1週間の間、生徒会宛てのアンケート用紙にやりたい事などを書いて提出してください。勿論提出は自由です。そして、イベント内容を承認された方にも賞品を用意しています。折角ですから、皆で最高のクリスマスを作りませんか?」

 

天然なのだろうが、キリッとした美人である虚が、クラスの皆を誘惑するようにそっと自分の想いを告げた。

横で見ていた俺も少しの間惚けるくらい強烈な仕草であった。

正直、めちゃくちゃグッときました。

勿論クラスの皆はというと、

 

(((((/////何この子、超ステキ//////)))))

 

ご覧の通りの反応であった。皆顔を紅くしながら首を縦に何度も頷き返していた。

 

「・・・フッ、チョロいですね」

 

ボソッと俺に聞こえる程度の声でそう呟いた。

虚は人心掌握術を持っているようだ。

恐るべし、更識家。

この一瞬で、その後『IS学園のお姉様』と呼ばれる程、多くの女子達を虜にしていくのであった。

その時の俺はというと、

 

(・・・・女って恐い)

 

虚は怒らせないようにしようと心に誓った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後、

生徒会宛てに大量のアンケートが届いていた。

全てクリスマス会用の発案内容のアンケートである。その数、およそ1000枚近く。

たった一日でここまで送ってくるとは思わなかった。

 

「おいおいマジかよ。これ全部見るのか!」

 

「ハハ、今日も、研究は、出来ないな〜」

 

俺は半場諦め状態に陥っていた。

斯く言う、虚はそのアンケートを一枚一枚見ていき、仕分けを始めた。

その目は何故か普段より活き活きしていた。

 

「あの、虚?なんでそんな楽しそうなの?」

 

「へ?楽しそう、ですか?そ、そういうつもりはないのですが。そうですね、やりがいのある仕事をしている事が楽しく感じているんです。学生生活にもやりがいのある仕事ががあるのも醍醐味の一つですよ!!!」

 

虚にとって、仕事をしている時は自分の存在感を感じられるようだ。

元々、更識家のメイドとして仕えてきた為に、仕事に対してプライドとやりがいというのを見出してきたのだろう。

 

「お前はOLか!仕事一筋の仕事人間か!!!」

 

ひな先輩がドン引きの目で虚を見ていた。

虚もまるで心外であるような表情をしていたが、否定した所で、その染み付いた仕事人間の性格が変わることはないだろう。

俺はそんな何気ないやり取りを見つつ、アンケートの内容を見て精査を始めた。

アンケート内容にはあきらかに駄目な内容もあったが、そのようなものを全部排除した結果、

 

『ダンスパーティ』『プレゼント交換』『エキシビションマッチ』等など

 

など、在り来りであるが、充分思い出に残せるイベント内容だろう。

その上でサプライズを用意しておけば充分だろう。

イベントを考えることも大変だ。

大方の内容が決まっていき、今日の仕事は終わった。

虚がお茶を入れてくれる中、スカイナ会長はというと、簡単な書類作業を行っていた。

 

「会長は一体何してるんですか?」

 

「ん?いや何、そろそろ生徒会も引き継ぎに入るからな。それの事務作業だ」

 

「早いな〜。このイベントが終わったら卒業だけか〜」

 

3年生はこのイベントが終わると、全学年で行うイベントは無いのだ。

残すは卒業前の学年トーナメントのみとなる。

整備科の人はそのトーナメントの為に最高の整備を行うことが卒業製作に近いものであるのだ。

先輩達にとっては、そのトーナメントで、これまでの全てを出し切ろうとする為、かなり空気が重くなるらしい。

今回のイベントはそんな空気になる前に行える、最後の楽しく皆で出来るイベントなのだろう。

 

「あ!そういえば、次の生徒会長、お主だからな春万」

 

「・・・え?俺?」

 

「まぁ、妥当か。頑張れよ後輩。生徒会長はマジでキツイからな」

 

どうやら、最後の最後でまた爆弾を残していくのであった。

 

 

 


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