INFINITE Be The One!!! 作:テントウムシ!!!
春万Side
あれから1週間、何とか作り上げることが出来た。
え、どういう風に作ったかだって?それは企業秘密さ。
織斑先生は訳分からなそうな顔していたからあまり期待はしない方がいいな。布仏にも臨海学校から帰ってきてから手伝って貰った。
というより織斑先生が自分はどうにも手伝えないから、代わりとして事情を知っていて、技術力もある彼女なら問題ないとして手伝って貰った。
布仏が学年首席と聞いた時は驚いたが、納得の能力だった。
流石わからないところがあるとはいえ、ドライバーが4日で出来てしまったことにはなんとも言えなかった。
そこから2日かけて奇跡的に出来た、無機物フルボトル『タンクフルボトル』を作り上げることに成功し、半日かけて武器を作った。
ドライバーにはISに持ちいられている技術である量子化技術を用いることで収納を可能とした。
それとは別ではあるが、タンクフルボトルを生成した際、『自分がラファール・リヴァイブというISに追い回されてラビットフルボトルを使って海にダイブした』という記憶が蘇った。
ただ、何故そんな状況なのか、不自然な記憶でもあり、こんな風に断片的なのをゆっくりとしか思い出せないというのには、もどかしさを感じていた。
そんなことよりも、今日は待ちに待った試験日。
どうにかしてでも勝って、自分の生存を確立しなければならない。
ライダーシステムは兵器じゃなく、抑止力ということを証明しなければいけない大事な日なのだが、今の俺にとって実際そんなことよりも、フルボトルの力を試せることに興奮しているんだがな。
「ところで筆記試験の方は大丈夫なんですか?」
「まぁ何とかなったよ。なにせ、天っ才だからな!!!」
「・・・・」
「待って、ゴミを見るような目で見ないでね」
「・・・はぁ。とりあえず頑張って下さいね」
「勿論。それじゃ行って来る」
「来ましたね、今日はよろしくお願いしますね」
そう言ってこのアリーナで待っていたのは茶髪の髪の女性だった。
「それじゃ、よろしくお願いします」
「と、とりあえずこの試験のルールとしては私のSE(シールドエネルギー)を半分まで削れば合格という全生徒が受けた試験となりますけど、何か質問はありますか?」
「いえ、ただ俺の場合はどうなるんですか?変身の解除が不合格ってことですか?」
「制限時間20分の間に削れなければ不合格ということですね。私は攻撃よりも妨害という形で自分のSEを守るので、それを考えた上で頑張って下さいね。」
「分かりました。丁寧な説明ありがとうございます。」
「いえ、先生としては当然ですから。ただ、未知の相手と闘うのは少し怖いですが、全力でやらせてもらいますからね」
「えぇ、それではそういうことで。」
「フフ、『さぁ、実験を始めようか』!!!」
そう言い、俺はフルボトルを振り出すのだった。
春万Sideout
虚Side
『さぁ、実験を始めようか』!!!
そう言って彼は赤と青の2つのフルボトルを振り始めた。
赤いフルボトルは『ラビットフルボトル』。
高い跳躍力を手に入れることが出来ます。もう1つの青いフルボトルの方は『タンクフルボトル』。
戦車の様なスピードが手に入るボトルです。
その2つのフルボトルを私たち2人で作ったビルドドライバーにセットする事で誰も見たことがないような力が手に入ります。
【ラビット】
【タンク】
【BEST MATCH!!!】
確かベストマッチする事で、2つのフルボトルの力を最大限に引き出すことが出来ると彼は言っていました。
これで条件が整った様ですから、次の手順ですね。
ベルトの横にあるレバーを回してフルボトルの成分をドライバーに流し、力を解放します。
そうしている《スナップライドビルダー》と呼ばれるステージが展開しましたが、まるで科学実験しているような状態になりました。
これで準備完了ですね。
【Are you ready?】
「変身!!!」
【鋼のムーンサルト=ラビットタンク!!イェーイ!!!】
「それじゃあ、始めようか!!!」
赤と青の力が混ざりあったような姿が生まれました。兎と戦車がベストマッチって本当によく分かりませんね。でも私はこれから起きることにワクワクさせながら、彼がどのように闘うのかにきたいしていました。
「あれがアイツの言っていたライダーシステムと言うやつか?」
「はい、その名も『仮面ライダービルド』と言うらしいです」
「ISとは違い空を飛べないようだな」
「そうですね。ですが彼なら何か面白いことをしてくれる気がします」
「ほぅ、信頼している様だな。随分と仲良くなったものだ」
「それは・・どうでしょうかね。この4日間で彼に散々付き合ってみて、なんというか面白い人なんだな、ということくらいしか分かっていませんよ」
「だが、なにかするのだろうか。これでアイツがISに本当に勝ってしまったら、世界がまた一変するかもな」
「一変するかは分かりませんが、台風のような人であるということですね。クス、マスクで隠れてはいますがとても楽しそうですからね。」
「ふ、そうだな。向こう側からしたら気味悪いと思うがな」
「そうですね。でも彼がこれからやることは本宮先生をきっと驚かせるでしょうね。いえ、私達も驚きそうですが。」
「そうだな。さて、お手並み拝見といこうか」
そう、彼ならもしかしたら本当にISに勝ってしまうかもしれない。私には何となくそんな予感がしてならなかった。そんなことになれば、これからが楽しくなりそうです。